君が帰る場所   作:pwpa

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修学旅行~沖縄~3日目

★六花side

 

 

「御昴なんて珍しい名字だからさ、オレなりに色々と調べたんだよね

そしたら中学の時に本の虫なんてあだ名が付いていたこと知って呼んでみたんだけど、本当だったみたいだな」

 

「あっそう、懐かしい響きだったから足を止めたんだけど、言いたいことはそれだけ?」

 

「は?からかってんだよ、つーか本の虫のくせに大雅にすり寄ってんじゃねえ」

 

「大雅とあたしについて他人が口出さないでくれる?

それともあなたに何か関係あるの?」

 

「関係あるから言ってんだろうが」

 

爪先から頭までジロジロ見られて肩に手を置かれた

 

「女の子達から雰囲気変わったとかかわいくなったとか聞くけど、よく見りゃたいしたことねぇじゃん」

 

「はい?」

 

「大雅も物好きだな、今まではオレですら羨ましいって思えるような女と遊んでたのに、今じゃこれだしな」

 

肩に置かれた手を軽く振り払った

 

「離してよ」

 

「はいはい、まぁこれじゃ大雅もすぐに目を覚ますだろうしな、オレからどうこう言う必要もねぇか」

 

「つまり何が言いたいの?」

 

「大雅はオレがもらう」

 

………

 

うん、まぁ世の中にはそういう人種だっているんだから可哀想って思わないようにしてあげないと

 

「可哀想な奴を見るような目をするんじゃねぇよ」

 

「見るような目をしてるんじゃなくて、そう見てるの」

 

「違うからな、オレは女の子が大好きだ

昔から女の子達に囲まれるのは大好きだ、だが満たされない、もっとたくさんの女の子に囲まれたい」

 

「バッカじゃないの……それで?

顔が良い大雅と組んでもっとたくさんの女とイチャイチャしたいってこと?」

 

「そういうことだ、大雅だってオレといるときはそれなりに色んな女と遊べて今以上に楽しんでたと思うぜ」

 

「昔の話でしょ、あたしは今の大雅しか知らないし、昔のことよりこれからのことを知っていきたい

無理させてるのであればまたそれは考えるよ」

 

「大雅はオレみたいに自由にするのがベストなんだよ、無理してるかどうかなんてお前より長く付き合ってるから分かってるつもりだ」

 

六道さんから話を聞いていた時の印象は色んな女性と遊んでる人、それがあたし1人に絞ったのが無理をさせているということ?

 

「ほら向こう見てみろよ、大雅のやつ他のクラスの女の子と楽しそうに歩いてんだろ」

 

視線の先には本当に楽しそうに女の子に囲まれて歩いている大雅がいた

 

「大雅はオレと同じなんだよ、内心ではもっと女の子に囲まれていたいんだ

まだ自由時間あるんだし、大雅のことだからホテルにでも入るんじゃねぇの?」

 

こういう時どんな顔をしたら良いのか分からない

なんて言い返せば良いのか分かっているのに出てこない、自信が無い、頭のなかがいっぱいで気持ち悪い

 

大雅に気付かれる前に来た道を走って戻った

 

★六花sideout

 

★昴side

 

 

はぁぁぁぁん小恋と沖縄デートしたいぃぃぃぃ!

LINEで合流しようって送ったけど断られちゃったしなぁ

そりゃ他のクラスの奴等と仲良くするのも良いけど……一生に1度きりの高校の修学旅行くらい好きな人と好きなだけ回らせて欲しいもんだ

 

「なぁ六道、あそこにいるのお前のクラスの御昴じゃね?」

 

「あー?御昴がなんだって?」

 

「だから、あそこに座ってる女の子だよ」

 

班別行動のはずなのに1人座ってスマホを弄っているのは間違えることなく御昴だった

 

単独行動するとはあいつめ……オレだってこんな奴等と回るより遠くからでも小恋を見てる方が充実するんだ!

御昴だけ好き勝手やらせてたまるか

 

周りに確認をとって小走りで駆け寄った

 

「1人でなにしてんだよ」

 

ふっと顔を上げた御昴を見て思わず口にした

 

「お前……なんつー顔してるんだ」

 

一瞬見間違いかと思うほど御昴の顔は迷いと悲しみが混ざったような表情で歪んでいた

 

「あ、うん……ごめん何でもないよ」

 

そう口にした時にはいつも通り人を見透かすような表情に戻っていた

 

「そっか、大丈夫そうならオレも戻るわ」

 

班に戻って少しだけ話をした

時計を確認すると後2時間程自由時間はある

 

 

 

「どっこらしょっと」

 

御昴の隣に座ると今度は驚いたような表情でオレを見てきた

 

「あいつらには御昴が1人で心配だからって話したから

一応お前は親友の彼女なんだからよ、大雅の事で何か困ってるなら話くらいは聞いてやるよ

お前が小恋にしてくれたように」

 

「六道さんバカなんだから話したところで解決には繋がらないと思うけどな」

 

「バカとはなんだ、いいから言ってみろよ」

 

「あたしって大雅と不釣り合いなのかな」

 

何を言い出すんだ?大雅と御昴なんて羨ましいくらいイチャイチャしてんじゃん

 

「口に出てるよ」

 

「嘘!?マジでか!?」

 

「うーそ」

 

「………。

お前らはちゃんとカレカノしてんじゃん、それで良いんじゃねぇの?」

 

「そうかな、大雅ってあたしと付き合う前まではたくさんの人と遊んでたみたいだからさ、あたしが足枷になってるんじゃないかって思えるんだよね」

 

「あいつは確かに会うたび連絡とるたび違う女と一緒だったけど、大雅のやつ付き合い初めてからずっとお前の話ばっかりだぞ?

話してるときは嬉しそうで足枷どころか二人三脚でスキップしてるみたいだな」

 

「なにそれ」

 

あ、笑った

 

「ありがと、少しだけ楽になったよ

六道さんのくせにあたしの役に立つなんて生意気だけど」

 

「ちょい待ち!」

 

立ち上がって移動しようとした御昴を止めた

 

「オレの班の奴等みんな行っちゃったし、この際残り一緒に回らないか?」

 

「それこそ小恋に見られたら困るの六道さんでしょ」

 

「オレが1人取り残されたら迷子になるだろうが!!」

 

「分かったから、ただしフォローはしないからね」

 

 

約2時間程だったけど久しぶりに御昴と二人の時間を過ごした

一応後報告だけど小恋にも説明はちゃんとした

 

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