★六花side
朝かぁ……そんなにゆっくり寝ていられなかったな
そう思いつつもスマホの電源を入れると着信履歴がすごいことになってた
「もしもし?大雅?」
「六花ーーー!!昴の野郎から聞いたけど今昴の家にいるってマジなのか!?」
「成り行きでね、でも安心してよ
部屋も別々だし、今日か明日には帰れるから」
「早く帰ってきてくれないとオレ寂しくて死ぬかも」
「そう言っていられるうちは大丈夫だよ
それよりなんか気だるそうな声だけど平気?」
「六花が心配で一睡もしてない」
「早く寝なさい」
電話を切って部屋を出ると誰かにぶつかった
「ってぇ……」
「それはこっちの台詞でしょ」
「………
「起きてるなら脳も覚醒させなよ」
そう言ったのにも関わらずその人は急いで階段を降りて行き、それについていくように階段を降りると懐かしいような匂いにつられて他の部屋に入った
「あら六花ちゃんおはよう」
「おはようございます」
「今朝ごはん準備してるから顔洗ってらっしゃい
ほら
先に椅子に座っていた六道さんを少し小さくしたような男の子は嫌な顔しながらもあたしを洗面所まで案内してくれた
「なぁ、お前って昴兄の彼女なん?」
「そんなわけないでしょ」
「じゃあ何でウチに来てんの?」
「君のお兄さんがお馬鹿だからかな」
「馬鹿なのは否めない」
「でしょ」
「なーに二人でオレの悪口言ってるんだよ」
「馬鹿が起きてきた」
「お馬鹿さんおはよう、はやいじゃんどうしたの?」
「久しぶりにこっち来たし釣りでもするかなって思ったんだよ」
「えぇ?昴兄オレの勉強見てくれよ」
「オレが誰かに教えられると思うか?
御昴に見てもらえよ、こいつ頭良いんだぜ?」
「オレより小さいやつに勉強教わるとか何か嫌だわ
だって中2くらいのやつに高校受験の勉強教わるとか格好悪いし」
「あたしもごめんだね、六道さんの弟でしょ?馬鹿に決まってるじゃん
参考までに聞くけど、どこか入りたい高校あるの?」
「うっせーな、昴兄と同じところだよ」
あたしの高校ってそこまで偏差値高くはないと思うけどな、六道さんですら入れるくらいだし
「五十鈴じゃ無理だっつーの」
「昴兄でも受かったんだからオレだって何とかなるだろ」
「わざわざ遠くの学校に何で?地元で良いじゃん
お兄さんに会えなくて寂しいとか?」
「どうだって良いだろ!昴兄が見てくんなくてもオレ勉強すっから邪魔すんなよ」
弟くんは朝ごはんを食べずに部屋に戻っていった
六道さんと六道さんのお母さんから話を聞くと大雅に憧れているようで、1年だけでも大雅と同じ学校に通いたいらしい
「昴が勉強みてあげられればねぇ」
「だからオレが教えられる立場にあると思うかよ」
視線が痛いんですけど
「わかった、今日と明日は修学旅行明けで休みだから弟くんに勉強のやり方くらいは教え込んであげる、それで良い?」
「あらあら、ありがたいわぁ」
「一宿一飯の恩義ってやつだな」
あとでまた大雅に連絡しておかないと……