彼女に振られた結果、陰キャなカワイイ女の子になつかれました。@リメイク 作:墨川 六月
春咲日向【キャラクターイメージ】
「エータローくん、エータローくん」
「どうした?日向」
「私ですね、今日菜月さんと一緒に写真部の方に写真を撮ってもらったんです。写りが良かったので、エータローくんにも見て欲しくて……」
そうして日向は一枚の写真を渡してくる。ほう、なかなかいい写真じゃないか。可愛らしい。
「うん、よく撮れてる。いいじゃないか」
「ふへへ、そう言って貰えると嬉しいです。そ、それでですね……その、まだ写真部の方達はモデルの募集をやってるみたいで……その、こ、今度は……!エータローくんと一緒に撮りたいなって……エータローくんと……私の……思い出を残したくて」
言いながら、日向の顔はどんどん赤くなっていく。それを見て、俺も思わず自分の顔が熱くなっていることに気づいた。できるだけ平常心を装い、微笑む。
「あ、あぁ。日向が撮りたいなら……」
「…………!はい……!行きましょう!エータローくん!」
日向は嬉しそうに、そして照れくさそうに笑みを浮かべると、俺の手を取って、そっと足を進めた。
綾小路由奈【キャラクターイメージ】
「栄太郎くん!みてみてこれ!」
「写真?おお、いいな。よく撮れてる」
「でしょでしょー!写真部の人に撮ってもらったの!自信作なんだ……エッヘン!」
ふんす、と綾小路は大してない胸を張りながらドヤ顔をかます。そんな子供らしい綾小路を見て、俺は軽く鼻で笑ってしまった。
「はは、なんだそのドヤ顔!」
「ええ!!?私、そんな笑われる顔してた!?」
「いや、してない。してないよ」
「もう」と頬を膨らます綾小路は、少しだけ頬を染めながら俺の隣にストンと座る。座るスペースはいくらでもあるのに、俺と綾小路の肌が触れ合い、綾小路の温かさを直に感じた。
照れながらも俺から離れることの無い綾小路の姿がとてつもなく愛おしく感じていると、綾小路と俺の指が触れ合い、お互いの指を絡めるように握る。
「今度はさ……二人っきりで撮ろうよ、栄太郎くん。その……恋人同士……だし……。大好きな人と一緒に、思い出作りたいから」
「うん……」
「それだけ?……他にもなんか言ってよ、バカ」
それじゃぁ、遠慮なく。俺は綾小路に顔を向け、紅潮し潤んだ瞳の綾小路を見つめながら、呟くように
「好きだ……由奈」
「うん、私も……大好き」
より一層握る手の力を強める。この手は一生離さない。叶うはずのなかった願いを、この時は心の中で誓っていた。
綾小路編はまだ二人が付き合っていた頃のお話です。
本篇はそろそろ投稿します……