冷泉麻子、行きまーす!!   作:わんたんめん

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黒森峰戦、始まります!!


第34話

黒森峰との試合が始まった。西住の作戦は相手との火力の差は明らかなため、相手と接敵する前にこちらが有利な場所に駆け込んで、長期戦に持ち込むという趣旨のものであった。

相手と接敵する前にこちらが有利な場所に駆け込んで、長期戦に持ち込むという趣旨のものであった。

ただ、この作戦、個人的な懸念が一つある。いや別段、西住の作戦に穴があるといいたい訳ではない。むしろ相手が火力にものをいわせてくるのであれば正面切っての戦闘は愚策だ。

俺が懸念しているのは、相手の隊長が肉親である西住 まほだという点だ。

肉親というのは自分が思っている以上に自分のことを知っている可能性が高い。

もしかしたら、この西住が想像した作戦とは違う形で仕掛けてくる、ということもある。

 

「こちらはあんこうチーム。207地点まであと2km。今のところ黒森峰の姿は見えません。ですが、皆さん、油断せず、気を引き締めていきましょう。交信終わります。」

「だいぶ様になっているんじゃないか?」

「ふふーん、どうよー!!」

 

沙織の通信に余裕さを感じられる。通信士には部隊の動きを通達する他にも士気を高める役割もある。やはりコミュニケーション力が高い沙織にはもってこいの役割だったようだ。

秋山や華も同意見といった様子で沙織の通信を褒めていた。

和気藹々とした雰囲気の中、草原を行進していくとーー

 

(っ!?敵意っ!?これは、森の中からっ!?)

 

右舷の森の中から敵意を感じた。操縦席からは見えない以上、確証を持って西住に伝えることはできない。

 

『西住君!!右舷の森に黒森峰の車輌を確認した!!砲撃が来るぞっ!!』

「っ!?森の中を走破してきた!?」

 

流石シャアだ!!俺と同じように敵意を感じ取っていたか!!シャアの報告が通信機から聞こえた瞬間、俺は操縦桿を右に切った。その瞬間、Ⅳ号のすぐそばに砲弾が着弾した。

 

「ちっ!!至近弾か!!流石は全国大会の優勝常連校だな!!」

「各車輌、前方の森に向かってください!!」

 

とりあえず、こんな遮蔽物もない空間では袋叩きに合うだけか!

俺は西住の言う通りに前方の森に駆け込むためにエンジンを噴かして、スピードを上げる。その途中、突き刺さるような敵意を感じる。どうやらフラッグ車のⅣ号に狙いを付けている車輌があるようだ。そしてこの感覚ーー

 

「逸見エリカかっ!!そう易々と私たちを倒せると思ったら、大間違いだっ!!」

 

敵意が最大級に大きくなる瞬間、つまり、砲撃の瞬間に俺は操縦桿を左に切って射線から逃れる。そのままいたら直撃弾だったが、砲弾はⅣ号の右側面を通り過ぎていった。

 

 

「っ・・・・!!ホントォにおかしい動き方するわね冷泉麻子!!どうすれば後ろからの砲撃を避けられるのよっ!!後ろに目とかついてるわけっ!?」

 

絶対に当たると思っていた攻撃は寸前で回避された。思わず癇癪をおこしてしまう。隊長にプラウダ戦のビデオでアイツの操縦を見させてもらったが、はっきりいって常軌を逸脱しているといっても過言ではなかった。死角からの砲撃は避けるわ、片方だけの無限軌道で操縦をするわでバカなんじゃないのっ!?

 

「でも、そいつの操縦についていかなきゃ、絶対にこの試合は勝てない・・・!!」

 

ああもう!!なんであんな逸材が大洗なんていう弱小校にいるのよっ!!

 

 

「なんとか、あの強襲を脱落なしで切り抜けられたようだな。」

「ですが、まだ振り切れてはいません。沙織さん、各車に『もくもく作戦』の発令をしてください。」

「わかったよ。各車、もくもくの準備をしてください。」

 

沙織が各車輌にもくもく、つまるところ煙幕を張る準備をさせる。

各車の準備が終わったことを沙織が告げると西住は手元のスイッチを押す。するとⅣ号の後部から煙が上がり始める。それに続いてほかの車輌の後部からも煙が吐き出される。

各車輌の後部から吐き出される煙は俺たちの周りを包み込んだ。それと同時に黒森峰の砲撃は一時的だが、なりを潜めた。砲弾とか浪費してほしかったが、流石にそこまでの愚を犯したりはしないか。ならば当初の目的をするだけだ。

 

「冷泉さん、ポルシェティーガーにワイヤーを繋げて引っ張りあげます。」

「了解だ。」

 

本来の目的は登攀能力の低いポルシェティーガーをⅣ号、Ⅲ突、M3、三式の4輌で煙が立ち込めている間に引き上げる作戦だ。

しかし・・・やはりというか、ポルシェティーガーは重い・・・。アクセルを踏んでも思ったより前に進まん・・・。

 

「・・・・西住、すまない。煙が晴れてしまった。」

「大丈夫です。『パラリラ作戦』を開始してください。」

 

目標の地点まであと少しだと言うのにそこで煙が晴れてしまった。

が、織り込み済みだったのか、西住は次の作戦の指示を飛ばす。

前を走っていたM3とルノーが再度煙を吐きながらジグザグに進んでいく。

さながら蛇行運転を繰り返す暴走族のバイクのようだ。

この作戦のおかげでなんとか坂道を登りきるまでの時間は稼いでくれたようだ。

さて、そろそろだとは思うのだが・・・。うまくやれよ、シャア。

 

 

 

「さて、煙幕に乗じて草むらに駆け込んだが、黒森峰の車輌はそろそろだな。」

 

現在私たちカメさんチームは本隊から離れて坂道に差し掛かるポイントで機会を伺っていた。

これももくもく作戦の一環だ。できる限り、ここで黒森峰の車輌を落伍させる。

少し砲塔の前で待っていると照準に黒森峰の車輌が写り込んだ。フラッグ車を先頭にして次々と坂道に向かっていく。

では、始めるとするか。

 

「まずは1輌。」

 

トリガーを引いて、隊列の左端、一番近い車輌の履帯を破壊する。

続けて、その履帯が破壊された車輌に進路を阻まれて止まった車輌の履帯を狙撃する。

もう1輌狙いたかったが、何輌かが、こちらに気づいたのか砲塔を向け始めていた。

 

「流石は優勝校といった具合か。対応が早い。柚子、後退だ。」

「わかりました。」

 

柚子がヘッツァーを後退させると先ほどまでの草むらに砲弾が撃ち込まれた。

 

「・・・やっぱり、撃破したかったですか?」

「高望みはせんよ。我々の役目はこれからなのだからな。」

 

柚子にそう言われるが、私としては特にこれといったことは考えていない。

さて、あとは西住君の指示を待つとしよう。

 

「柚子、黒森峰が陣地に対しての攻撃を始めたら、我々も陣地に近づくぞ。

いつでも指示をこなせるようにな。」

「了解です。」

 

 

 

 

よし、なんとか陣地を作り上げることができたようだな。

高地にたどり着いた俺たちは履帯が隠せるほどの穴を作り、そこに戦車を配置することで黒森峰の砲撃を凌ぎながら車輌を潰す作戦に出た。

しばらく俺の仕事はないようだが、警戒は緩めないようにしておく。

状況としてはこちらが有利だが、向こうにはこの条件を度外視できるほどの車輌があるからな。いつ撤退の指示が出てもおかしくはない。

黒森峰も高地に差し掛かった部分で停止し、こちらを包囲する陣形を取ってくる。

しばらく睨み合いの状況が続く。先に動いたのはーー黒森峰だ。

 

「西住!黒森峰が動いた!!フラッグ車を別の車輌で守りながら仕掛けてくるぞ!」

「各車輌、敵フラッグ車の前に出た車輌を攻撃してください!!」

 

西住の指示通りにこちらの砲撃はフラッグ車の目の前に集中する。

なんとか1輌撃破するが、無論反撃と言わんばかりの砲撃が黒森峰の車輌から飛んでくる。

砲撃は苛烈を極めて砲弾が着弾するたびに振動がⅣ号を襲った。

その状況でも華が1輌仕留めるが、はっきりいって焼け石に水だ。

 

「これでは、時間の問題だな・・・。ん?」

 

視界に気になるものが入った。敵のフラッグ車の前にこげ茶色の装甲を持った明らかに重装甲を持つ戦車が立ちはだかった。

 

「秋山、こげ茶色でドイツ製の重戦車といって、なんの戦車かわかるか?」

「それは・・・ヤークトティーガーです!!こちらの砲撃ではポルシェティーガー以外で装甲を抜くことは不可能です!!」

 

秋山からそれを聞くと俺は西住に視線を向ける。こちらの作戦の意図が知られた以上、これ以上は危険だ。

 

「西住、そろそろ会長を呼び寄せた方が無難だ。」

 

俺がそういうと西住もそう考えていたようで、頷きながら通信機に手をかけた。

 

 

 

 

「・・・・了解した。引っ掻き回すのは任せてもらおう。」

 

西住君から指示が降った。このながれに突撃して、指揮系統をめちゃくちゃにする算段だ。作戦名は『おちょくり作戦』らしい。

 

「柚子、黒森峰の隊列に突入だ。」

「こ、この中に突撃するんですかぁ・・・?」

「この中では敵は満足に攻撃はできんよ。同士討ちの可能性もあるからな。桃、この程度で泣き言は言わないだろうな?」

「はっきり言いますと、冷泉の運転の方が今では恐ろしいです。」

 

私がそういうと桃は乾いた表情をしながらそう返してきた。

思わず吹き出しそうになったが、なんとか表情筋が震える程度に抑えておいた。

 

「言うようになったな。では、敵の脇腹をつつくとしよう。『おちょくり作戦』のごとく、嫌らしくな。では、手始めに敵の財布を痛めるとするか。」

 

視線を向けると先ほど履帯を破壊した2輌のうちの片方が高地にさしかかろうとしていた。

その車輌の背後を取って、すぐさまもう一度履帯を破壊する。

 

「このー!!ウチの履帯、重いんだぞーー!!」

「ふはは!!君に恨みはないが、運がなかったな。万年金欠の辛さを、君に。」

 

癇癪をおこしている黒森峰の車長に対して、キューポラから顔をだしながら、敬礼つきで煽る。

その車長は顔を真っ赤にしながら憤慨していた。

それを見届けながら、再びヘッツァーの中に戻る。

 

「よし、では突撃だ。規律と戒律に飲み込まれた黒い森に風穴をあけるとしよう。」

 

柚子の操縦で黒森峰の陣形の間につける。これは相手に敢えて気づかせる必要があるからな。

少しして、こちらの存在に気づいたのか黒森峰の車輌が砲塔を回している様子が目に入った。

 

「よし、こちらに気づいたな。柚子、このまま前進。本隊と合流をする。」

「了解です!!」

 

柚子にそのまま前進させる。黒森峰の車輌はやはり同士討ちを警戒しているのか撃とうとはしてこなかった。少しくらいは混戦状態でも撃てるほどの気力を持ち合わせてほしいものだな。

前方にいた他の黒森峰の車輌がこちらに砲塔を向けようとしていたが、それはカバさんチームやほかのチームが撃破してくれた。高地に陣取っていた本隊が攻めてきたため、黒森峰は混乱状態に陥り、陣形がめちゃくちゃになり始める。

『おちょくり作戦』は黒森峰に見事にハマってくれたようだな。

黒森峰は隊列を組んで正確に射撃をしてくる。たしかにそれは強みだ。

だが、その分突発的な行動やマニュアルにないことをされるとたちまち崩れる。

マニュアル通りにやっているなど、素人の言うことだ。

 

「よし、このまま引っ掻き回すぞ。柚子、敢えて黒森峰に見えるように動き回れ!そうだな、言い方は悪いが、ゴキブリのようにな!!」

「言い方が悪いって自覚あるなら言わないでくださいよ〜!!」

「むしろ、色合い的にゴキブリは向こうでは?」

「桃ちゃーん!?女の子がそんなこと言っちゃダメでしょーっ!?」

 

 

 

ヘッツァーがカサカサと黒森峰の陣形と陣形の間を動き回ることで、向こうはパニック状態に陥っているようだ。

この好機、逃すわけにはいかないな!!

 

 

「このまま突っ込みます!!続いてください!」

 

西住の指示のもと、俺はⅣ号をもはや陣形の形を失った黒森峰の集団に向かって突っ込んだ。

装甲の分厚いポルシェティーガーを先頭にすることで黒森峰の砲撃を防ぎながら集団を突破する。すれ違いざまに煙幕を巻くというおまけつきでな。

 

「ふぅ・・・。スリル満点の行進だったな。」

 

一山超えたことに安堵していると、先頭を走っていたポルシェティーガーのスピードが落ちていることに気づく。

西住に声を掛けようとすると、中からナカジマが出てきて走行中にも関わらず修理を始めた。

・・・・つくづく、自動車部には頭が上がらないな・・・・。

 

「西住、ポルシェティーガーの後ろにつけるが、構わないな?」

「はい!お願いします!」

 

後ろから黒森峰の車輌が1輌付いてきているが、少しすれば付いてこなくなるだろう。

理由としては黒森峰の戦車は総じて足回りが脆弱だ。少し足場が悪いところを走らせれば、すぐに調子が出なくなる。

後ろから視線を感じていたが、それも河川のところまで走らせると感じなくなった。どうやら完全に振り切ったようだな。

 

「西住、この川を渡るんだな?」

「はい。レオポンチームを上流に、アヒルさんチームを下流にして一列になって渡ります。」

 

なるほど、重量の軽い戦車が流されないようにするためか。

すぐさま上流に対して重量順に並ばせると一列になって川を渡り始める。

順調に川を渡れると思っていたがーー

 

「みぽりん!!ウサギさんチームがっ!!」

「何かあったのかっ!?」

「エンジンストップで動けないって!!」

 

沙織に状況を尋ねると、そんな答えが返ってくる。エンジンに水でも入り込んだか・・・!!?

理由はともかく中々、不味いタイミングだな・・・!!

このままもたもたしていると黒森峰に追いつかれる可能性だって出てくる。

西住にどうするかを確認しようとすると、何やら神妙な面持ちで俯いている西住の姿があった。何やら悩んでいるように感じられる。

・・・・・なるほど、そういうことか。西住はこの状況を去年の出来事と重ね合わせているのか。もしかしたら、黒森峰に追いつかれてしまうが、そのまま放置するとウサギさんチームに何が起こるかはわからない。

おそらく、隊長としての自分と普段の自分がせめぎ合って、判断を決めあぐねているのだろう。ならばーー

 

「西住、行ってこい。自分が成すべきと思ったことを信じるんだ。」

「冷泉さん・・・。」

「行ってきなよ、みぽりん。」

 

俺の言葉に沙織が後押しをかける。西住は確認するように俺と沙織の顔を見るが、それには無言で頷くだけにする。それを見た西住は一度深呼吸をするとーー

 

「優花里さん!!ワイヤーとロープを!!」

「っ・・・・!!はいっ!!」

「黒森峰はこちらで見ておく。沙織は各車に通信を入れてくれ。」

「わかってるって!!麻子は麻子で黒森峰が近づいてくるのを見逃したりしないでよ!!」

「・・・・お願いしますっ!!」

 

西住が外に出て行くとⅣ号の中で皆が揃って微笑みの笑顔を浮かべる。

 

「やっぱり、みほさんはみほさんですね。」

「それだからこそ、私たちはここまで来れたし、ついてくることができたんです。」

「そうだね・・・。」

 

秋山、華、沙織の三人が西住がいたからこそ、自分たちはここまで来れたのだと言った。

実際問題、西住でなければここまでは来れなかったと思う。

彼女には俺やシャアにはない他人を気にかけたりする心で溢れている。

それが、俺たち大洗女子学園をまとめ上げ、この決勝まで来ることができた。

これが彼女の人徳が成し得た業だ。

だからこそーー

 

「この試合、必ず勝つぞ。」

「ええ、存じ上げています。絶対にみほさんの戦車道が間違っていないことをここで証明させるためにも、この試合、絶対勝ちたいですっ!!」

 

華の言葉に俺も思わず頷いてしまう。そうだな、一度は西住の他人を鑑みることを否定した黒森峰に見せつけてやるさ。

 

「沙織と秋山も同じ気持ちだよな?」

「もちろんです!!」

「当たり前でしょっ!!」

 

 

「・・・・行くといい。西住君。君の行動に私は敬意を表する。」

「会長・・・・。」

 

願うならば、黒森峰が来ないことを願うが・・・・。

そうはいかないようだ。ちょうど身を隠していた草むらから黒森峰の集団が本隊がいる河川へと向かっていた。

 

「各戦車、分かっているとは思うが黒森峰がそちらへ向かっている。回転砲塔を持っている車輌は西住君を援護してくれ。」

『か、会長!!我々も攻撃に参加してもいいかっ!?というかさせてくれ!!』

 

通信機からカバさんチームのエルヴィンの声が飛んでくる。

ダメ元で聞いているのだろうな。Ⅲ突は回転砲塔は有していない以上、攻撃に参加させるわけにはいかない。

 

「気持ちは有り難いが別の機会にしてほしい。」

『くぅ・・・!!これほどに回転砲塔が欲しいと思ったことはない・・・!!』

 

悔しさをにじませながらエルヴィンは通信を切った。

さて、我々も援護に加わるとするか。

 

「柚子、前進だ。黒森峰の後方から仕掛ける。」

「わかりました。」

 

草原から車体を出して、黒森峰の背後を突こうとする。

柚子が車体を回転させて、砲塔を黒森峰に向けている途中に視線を感じた。それと同時に視界に既にこちらに砲塔を向けている黒森峰の車輌があった。

 

「柚子!!すぐさま後退だ!!」

「は、はいっ!!」

 

咄嗟に柚子に指示を飛ばしてヘッツァーを後退させ、砲弾をギリギリのところで避ける。

 

「流石に二度あることは三度あるとはいかんか・・・・。しかし、ろくな足止めにもならんとは・・・!!」

 

歯痒い思いを抱かせる・・・!!

しかし、この場にいるわけにはいかないため、すぐさま柚子にこの場を離れるように指示を出した。

とりあえず、本隊と合流するとしよう。これ以上おちょくるのは不可能のようだ。

 

最終章、見たいですか?(モモチャンズリポートのあとがき要参照)

  • 見たいです
  • 見たくないです

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