冷泉麻子、行きまーす!!   作:わんたんめん

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はい、ガルパン小説でさお久しぶりです。わんたんめんです。

今回、番外編ですが、時系列はパラレルワールドです。本編とは一切関係ありません。
そして警告、キャラ崩壊が著しくて、もはやガルパンではなくなっております。
むさっ苦しい話(中身がみんな男)なんて見たくないんじゃというかたはすぐさまブラウザバックを推奨します。
選んだキャラクターは割と適当です。作者が微塵でもいけるんじゃねと思ったら即採用しています。
ガチです。


ガンダム(キャラが)無双(していくお話)

 

どうも、皆さん。私は『西住 みほ』です。今、私は転校してきた大洗女子学園へ来ています。

その転校した訳というのは、知っている人は知っていると思いますが、私は去年まで黒森峰女学院で戦車道を、それも一年生であるにも関わらず、副隊長という重大な役職をやっていました。

黒森峰は全国大会を九連覇している強豪中の強豪。

そんなところの副隊長なんて大役を気弱な自分が務めていいものかと思いましたが、隊長であるお姉ちゃんの補佐をする形でなんとか決勝までやってこれました。

ですが、試合中、川沿いを進んでいる時でした。天候はあいにくの土砂降り。フィールドの川も増水していてとても危ない状況でした。注意しながら進行していましたがこちらの一輌が敵チームから砲撃を受けて、増水した川へ滑落。

私はチームメイトが心配になってフラッグ車の車長を任されていたにもかかわらずその車輌の救出に向かいました。

その結果、私が離れている間にフラッグ車は撃破され、黒森峰は10連覇の偉業を逃してしまいました。

 

そのあとからは周りからの視線が著しく変わっていきました。それも悪い方へと。

糾弾や怒号のようなものは当たり前。暴力とかはなかったけど、陰口や陰湿ないじめが始まって、私は逃げるようにここ、大洗女子学園へと転校してきました。

心機一転、私は親元である熊本を離れて、この大洗女子学園でがんばるつもりです。できれば戦車道と関わらないことを祈りながらーーー

 

 

カランカラン

 

 

授業が終わって、鉛筆を取ろうとしたが、机から落としてしまう。落とした鉛筆は空しい音を誰もいない教室に響かせる。

私はそれに僅かな寂しさを思いながら落とした鉛筆を机の下に潜り込んで、取った。がーー

 

ガツンっ!!

 

「あいたっ!?」

 

今度は潜り込んでいた机に頭をぶつけてしまう。さらにその衝撃で今度は筆箱の中身を教室の床にぶちまけてしまう。

片付けるどころか仕事を増やしてしまった。頭をさすりながら自分の鈍臭さにため息をついているとーー

 

「よっと。アンタ、大丈夫かい?」

 

鉛筆を拾いながら自分に声をかけてくれる人物がいた。転校してから初めて声をかけてきてくれたため、思わず頭を上げる。

そこにはオレンジ色の若干ウェーブがかった肩まで伸ばした髪が特徴の人、『武部沙織』さんがいた。その人は人懐っこい笑顔を浮かべながら私が落とした筆箱の中身をそばにいた黒く、ストレートに伸ばした髪型をしている、大和撫子を彷彿とさせる人ーー確か名前は『五十鈴華』さんだったかーーと一緒に取ってくれていた。

 

「あ、あの、ありがとうございます・・・。」

「君が気にする必要はないよ。こちらが好きでやっていることだからな。」

 

お礼を言うと五十鈴さんが柔らかな笑みを浮かべながらそう言ってくる。

でも、せっかく世話になったのだから何かお礼をしたい。

そう思っていると沙織さんが何か思いついた顔をした。

 

「あ、そうだ。アンタ、この後一緒に飯食いにいかない?」

「えっ!?いいんですかっ!?」

「ああ。アンタどうせ一人で食うんだろ?んな寂しいことやってないでこっちで一緒に食った方がマシじゃないの?」

「は、はい!!お願いします!!」

 

表情をはにかませながら思ってもいなかった提案に思わず笑顔になりながら頷く。

だが、その反面、黒髪の人は表情が苦いものになっている。

 

「『ジュドー』・・・。流石に初対面の子を誘うのはどうかと思うが・・・。」

「『カミーユ』さんだってやぶさかじゃないでしょ?」

「まぁ・・・否定はしない。」

 

私はそこで疑問げな表情を浮かべる。なぜなら二人が言った名前と思われる単語はわたしが覚えているものと違ったからだ。

 

「あのー、お二人は五十鈴華さんと武部沙織さんですよね?先ほどの名前は一体・・・?」

 

そう尋ねてみると二人は微妙に驚いた表情をしていた。

やっぱり名前自体は合っているようだ。

なら、どうして・・・?

 

「びっくりした・・・。もうクラスの名前を覚えてんのアンタ?」

「は、はい・・・。一応・・・。」

「すっげぇー!!こっちは名前覚えるのだけでも一苦労なのにアンタやるじゃん!!」

「お前の場合は、お互い名前を知らなくても仲良くなれてしまうからな・・・。『ガロード』との時だって散々遊んだ後にお互いがお前誰だと聞いていたからな。」

 

武部さんに目を輝かせながらそう言われ、思わず顔を赤くしてしまう。

それしても武部さんはすごいなー・・・そんな名前すらも知らない人と遊ぶことができるなんて。

 

「さっきの質問に答えるけど、一応愛称のようなものと思ってほしい。この学校は結構そういった名前で呼び合っている人が多いから初めはごちゃごちゃになってしまうかもな。」

 

困った表情をしながらもわずかに口元を緩ませながら説明をしてくれた五十鈴さんに私は納得の顔を向けながら頷く。

 

「それじゃあ、食堂に行くとしようぜ!!」

 

武部さんが私の手を引っ張りながら駆け足で教室を後にする。

良かった。話せる人ができそう。そう思っているとーー

 

「ジュドー!!廊下を走るんじゃない!!風紀委員が来るぞっ!!」

 

五十鈴さんが声を荒げながらそう言ってくる。風紀委員って取り締まる人達のことだよね・・・。

頭の中の辞書を開きながら暗唱しているとーー

 

「貴様っ!!廊下を走っているなっ!!」

「うわっ!?やばっ!?」

 

突然、視界に入ってきた額にタスキを巻いた人影に驚きながら武部さんが転身してその場から逃走をしようとする。しかしーー

 

「逃がすかっ!!行くぞっ!!分身殺法!!ゴォォォォォッド、シャドォォォォォォ!!!」

 

何か忍者のような印を結んだかと思ったら目の前にしたり顔をした風紀委員が二人、三人、最終的に四人になって増えた。

 

「ふ、増えたっ!?」

「これはあくまで分身。本命はーー」

 

予想外の出来事に狼狽している様子を見せている中、武部さんは慣れているのか落ち着いた様子で周りの分身を見ていた。

 

「俺のこの手が真っ赤に燃えるぅ!!風紀を取り締まれと轟き叫ぶ!!ばぁくねつ!!!ゴォォォット・フィンガァァァァァ!!!」

「アンタの馬鹿みたいに熱い声がただ分かりなんだよ『ドモン』さん!!」

 

分身の中から何か真っ赤に赤熱している右手に紋章のようなものを浮かべた風紀委員が突っ込んでくる。武部さんは私の手を引きながらその場を離れると先ほどまでいた背後から爆発音が響く。

何事かと思って振り向くとそこにあったはずの教室の壁が粉々に砕けていました。

そして、そこに悠然と立っている風紀委員の人。誰が見てもその人がやったと分かってしまう。

とんでもない威力に私は開いた口が塞がらないと言った様子にーー

 

「風紀委員長。毎度のごとくやりすぎだ。」

 

凛とした感じの声が響いた。その声がした方角に振り向くと赤みがかったツインテールの人がそこに立っていた。

 

「会長。俺は風紀を正しているだけだ。皆が風紀を守ってくれれば俺もここまでする必要はない。」

「だからといって校舎を破壊していたらむしろ君が風紀を乱している気がしてならんのだが・・・。」

 

会長と呼ばれた人物がため息をつくと懐から何か取り出した。それはカセットテープだった。

それを見た風紀委員長は顔を真っ赤にした。

 

「なっ!?そ、それはっ!?」

「君の愛の告白を録音したテープだ。君がこれ以上何かするのであれば、私はこれを学園艦全土に向けて流す。」

「くっ!!まだ複製があったのか・・・!!卑怯な・・・!!」

「卑怯も何も、力勝負で君に勝てる人物はいないのでな。道具はこちらで準備しておくから直してくれよ。」

 

疲れた表情をしながら会長がそういうと風紀委員長は苦々しい顔を浮かべながらその場を後にした。

 

「『クワトロ』さん!!助かったよー!!」

「ひとまず無事のようだな・・・。済まんな。転校して早々、怖い目に合わせてしまったようだな。」

「えっ!?い、いやその、だ、大丈夫ですから!!」

 

クワトロと呼ばれた会長さんは私に気づくと軽く頭を下げてきた。

突然のことに私はおどおどしながら顔の前で手を振って無事を伝える。

 

「・・・・シャア、また風紀委員長が暴れたのか?」

「まぁ、大方お前の想像通りだよ。」

 

今度は別方向から会長に声がかけられる。そこにいたのは五十鈴さんと似たような黒髪をストレートに降ろした髪型をしていた人だった。

その人に名前を呼ばれて反応したのは会長だった。あれ、会長には『クワトロ』さんって名前があったはずじゃ・・・。

 

「あの人は角谷 杏会長だ。私や知り合いはシャアとかクワトロで呼んでいるが、両方ともあの人のことを指すから覚えておくといい。」

「えっと、それじゃあ会長と話しているあの人は・・・?」

 

教室から出てきた五十鈴さんの説明にへぇーと頷きながら会長と話している人に視線を向ける。

 

「あの人は冷泉 麻子。君と同学年の人だ。『アムロ』さん!!」

 

五十鈴さんが名前を教えてくれるとその人の名前を呼んだ。呼ばれた冷泉さんはこちらに振り向くと軽くを手を振りながら苦い顔をする。

 

「カミーユ・・・ここでは同学年だから敬称をつける必要はないと思うのだが・・・。」

「それは私の勝手ですよ。」

「そうだ!!ちょうどいいや!アムロさんもこの後の昼一緒に食わない?クワトロさんも一緒にさ!」

「私は別に構わないが・・・。」

「悪いが私にはやることがある。今回はすまんな。」

 

武部さんの提案に冷泉さんは頷いてくれたが、会長は用事があるということでその場を後にした。冷泉さんが私に視線を向けると軽く表情を緩ませながら自己紹介をしてくる。

 

「冷泉麻子だ。よろしく。」

「に、西住みほです。よろしくお願いします。」

「それじゃあ行くとしますか!」

「ん・・・?ジュドー少し待て。」

 

冷泉さんと自己紹介を済ませたあとは武部さんの先導で食堂へと向かおうとしたが、冷泉さんが私達を呼び止める声をあげる。

何事かと思って冷泉さんの視線の先を見てみると一人の女の子がいた。少しばかりぼさついた癖っ毛の女の子。

冷泉さんはその人に向けて手を振るとその女の子も気づいたのか驚いた表情を浮かべながらこちらに近づいてきた。

 

「『バナージ』、今暇か?」

「まぁ・・・そうですね。ちょうど食堂へ向かおうかなって思っていたところです。アムロさん達もですか?」

「そんなところだ。一緒にどうだ?」

「断る理由もありませんし・・・わかりました。えっとそこの子は・・・?」

「転校生だってさ。まだ大洗に来てから日が浅いみたいだな。」

「あ・・・えっと西住 みほです。よろしくお願いします。」

 

バナージさんに尋ねられた武部さんがそういうと私は焦った様子でそのバナージさんに向けて自己紹介をする。その自己紹介を受けたバナージさんは私が焦っていたことを察してくれたのか柔らかな笑みを浮かべる。

 

「秋山 優花里です。みんなからはバナージで通っているから君もそう呼んでくれると嬉しい。よろしく。」

 

 

バナージさんを加えた私達は食堂へ移動して各々が食べたいものを選び、席に着いて談笑を始める。

私としてはこういう女の子同士の会話はあまりしたことがなかったから内心心躍っていたんだけど・・・・。

なんていうのかな・・・こういうのに疎い私が言えることじゃないんだけど、なんかみんな揃いも揃って女の子っぽくなかった。

だけど、武部さんが話の広げ方がうまかったのもあって、すごく楽しい時間だった。

しかし、そんな時間も早くも過ぎ去り、その日の放課後のレクリエーションで大洗に戦車道が復活することが明らかになった。

・・・・もう戦車道には関わらないつもりだからほとんどレクリエーションの内容は聞いてなかったけど。

 

でもーーー

 

 

「えっ?武部さんと五十鈴さんは戦車道を履修するんですか?」

 

思わずオウム返しのようになった言葉に二人は頷いた。

理由を聞きたくなったけど、まだ知り合ってから間もない二人にそんなことが聞けるはずもなくそのまま話題は別のものになるかと思ったけどーー

 

「何というか、生徒会の表情が真剣そのものだったんだよね。」

「え・・・・?」

 

武部さんのその言葉に疑問を持った顔を浮かべる。

五十鈴さんに視線を向けると武部さんの言葉を肯定するように頷いた。

 

「ああ。クワトロ会長はもちろんのこと、『シーブック』や『ウッソ』の二人も厳しい表情を浮かべていた。さながら手伝ってほしいと言っているようだった。」

「あの、シーブックさんとウッソさんって誰ですか?」

「ああ。シーブックはさっきのレクリエーションで司会を務めていた茶髪ポニーテールの人で、ウッソは片眼鏡をかけた奴だ。」

 

シーブックさんとウッソさん。初めて聞く名前だったけど、カミーユさんが丁寧を説明してくれたからすぐに人物像を思い浮かべることができた。

 

『なんとぉぉぉぉーー!!』

『これ・・・母さんです・・・・。』

 

・・・・なんか頭の中でへんな光景が通り過ぎた気がする。

 

「あれは多分、みんなに集まってほしいっていうメッセージだとカミーユさんと二人で思っている。」

「みんなとは一体・・・?」

「来てみればわかると思うが・・・。来るか?」

 

五十鈴さんにそう言われるが私は表情を暗いものに変え、俯いてしまう。

なぜなら私は戦車道をするためにここに来た訳ではないのだからーー

 

「まぁ、無理強いをするつもりは一切ない。西住さんは何かしら戦車道に負い目を感じているみたいだからな。」

 

五十鈴さんの言葉に思わず驚いた表情をして、顔を上げる。

そこには微笑んでいる二人がいた。

 

「ま、レクリエーションの時点で何となく表情から察していたけどね。」

「そういうことだ。」

 

武部さんにも笑顔を浮かべながらそう言われてしまい、今度は顔を悲しい表情ににしながら顔を俯かせてしまう。

しばらくすると戦車道履修者は倉庫に集合するらしく五十鈴さんと武部さんは教室を後にした。

私はどうするか悩んだけど、結局ついていくことにした。

集合場所である倉庫に三人で向かうと既に30人近い人数が集まっていた。

その中にはこの前食事を一緒にした冷泉さんや武部さんがドモンさんと呼んでいた風紀委員長がいた。

 

「ん?君も来たのか。」

「えっと・・・まぁ、見学だけ・・・。」

「・・・・分かった。まぁ、それもいいだろう。」

 

会長さんからそう聞かれ、見学と答えると会長は一瞬難しい表情をしたけど、すぐにその表情を元に戻し、ほかの人達の方に顔を向けた。

 

「さて、今回集まってもらったのは何も単位や遅刻の取り消し目当てで来た者たちではあるまいな?」

 

あれ・・・?レクリエーションの時は思いきり単位をあげるとか遅刻回数を取り消すとか言っていたような・・・?

そう疑問に思っているとーー

 

「まぁ、疑問に思うのも無理もないだろうさ。あれはほとんど建前だからな。」

「え、そんなんですか?」

 

茶髪をポニーテールにした優しげな印象を受ける人が話しかけてきた。確か沙織さん達がシーブックと呼んでいた人だ。

 

「あんなこと言われてこっちははいそうですかって黙ってられるもんですか。ろくなアフターケアもしようともしないで、横暴すぎるんだよあの人は。」

「え、えっと・・・。」

「ウッソ。あまりそういう表情はよしとけ。」

 

明らかにイラついている片眼鏡をかけた人の目つきが鋭くなった表情を見て、少しばかり身を強張らせてしまうが、シーブックさんが咎めるとこちらに気づいたのかバツの悪い表情へと変える。

 

「あ・・・。す、すみません。怖がらせてしまって・・・。えっと西住さん、でしたっけ?河嶋 桃って言います。基本的に名前呼びで構いませんけど、みんなからはウッソと呼ばれています。」

「生徒会副会長の小山 柚子だ。柚子でもシーブックでも気軽に呼んでくれるとありがたい。」

「よ、よろしくお願いします・・・。」

 

「おそらく皆揃って何か隠された意味があると踏んでこの戦車道を受けてくれたのだろう。無論、その通りだ。」

 

隠された意味・・・?そういえば武部さんと五十鈴さんがまるで会長が何か別のことを考えているみたいなことを言っていたけど・・・。

 

「この間、文科省から通達があった。今年度を持って大洗女子学園が廃校になることが決定した。」

 

会長のその言葉を聞いたみんなは驚きやなぜといった表情はしていたが声に出すことはなかった。

その中で一番驚いていたのはーー

 

「お、大洗女子学園が廃校って・・どういうことなんですかっ!?」

 

何より自分自身だった。その時に出した声が倉庫で反響して響いた。

 

「どういうこともなにも、聞いた通りだ。大洗女子学園は今年度を持って廃校になることが告げられた。」

 

変わらない会長の言葉に私は思わず表情を悲しいものに変えてしまう。

せっかく転校したのに、その転校した高校が今年で廃校になってしまうなんて、私は何のために転校してきたんだろう。それにーー

 

「せっかく、友達が出来るって思ったのにな・・・・。」

 

倉庫の冷たい床に膝から崩れ落ちて、悲しさから顔を両手で覆おうとした時ーー

 

「西住さん、まだそんな悲しい顔を浮かべるのは早いんじゃないの?そうでしょ?会長さん。」

 

武部さんの言葉に思わず顔を上げる。そこにはみんなから視線を向けられながらわずかに口角を上げた会長の姿があった。

 

「もちろんだとも。ただで引き下がる訳にはいかんのでな。すぐさまその場で抗議をしてみれば、戦車道の全国大会で優勝すれば考えてくれるとのことだ。」

「あれ?それってほとんどダメなん「キラっ!!この馬鹿野郎!!」「アンタって人はーーっ!!」えっ!?ちょ、待って」

 

何か会長に口を挟もうとした金髪ロングな銀河鉄道に乗っていそうな人がそばにいた桃色の髪色でおでこの広い人と銀髪のわずかにそばかすが見える人の二人にボコボコにされ始めた。

なんかボコみたいで、なんかいい。(心の中で親指グッ)

そう思っているとさっき教室付近であった風紀委員長の人が近づいてきた。

先ほどの出来事もあって思わず体が強張ってしまう。

 

「えっと・・・・私に何か用ですか・・・?」

 

思わずそう聞いてしまったことに関して、私は悪くないって声を上げたいです。

だってあんなこと(教室の壁を素手で壊した)があったんだもん。

 

「ん?いや、俺に特にこれといった用はないのだが・・・・。何故そんな怖がっている?」

「そりゃあ、どう考えてもアンタのせいだろうよ。」

 

皆目見当がつかないといった様子の風紀委員長さんに呆れ顔をした黒髪の二人組、おそらく腕に風紀委員の腕章をつけているから彼女らも風紀委員なのだろう。といっても髪型はおかっぱヘアーの風紀委員長と違って、一人はショートヘアー、もう一人は長い黒髪を三つ編みにして、腰あたりまで降ろしていた。

 

「悪いね。お嬢さん。ウチの委員長が迷惑をかけたみたいでさ。」

 

そういいながらショートヘアーの人が私にニヒルな笑顔を浮かべながら謝ってくる。

 

「えっと、貴方は・・・?」

「おっと失礼。私は金春 希美。ほかの奴らからは『ロックオン』とか『ニール』って呼ばれてるぜ。で、こっちの三つ編みの奴がーー」

「逃げも隠れもするが、嘘は言わない後藤 モヨ子だ。気軽に『デュオ』って呼んでくれ。」

 

ピースサインをしながら笑顔を向けてくる後藤さんに私も釣られて笑顔を浮かべる。

そんな二人に私はこんなことを尋ねてみた。

 

「あの、お二人も風紀委員なんですよね?」

 

そう聞くと二人は微妙な顔をし始めた。その表情には疲れたようにも見えるし、面倒だと思っているようにも見えた。

 

「まぁ・・・そうなんだよなぁ・・・・。ってもやってることは委員長の後始末がメインだけどな・・・。」

「お前さんの教室の壁を修理していたのも私達なんだぜ?やらかした張本人が手伝ってくれているだけマシだけどさ。まったく、貧乏クジを引くこっちの身にもなってくれよとは思っているねぇ・・・。」

「その・・・・ご苦労様です。」

 

おふたりの苦労しているオーラがただ分かりだったのも相まって私は思わず頭を下げてしまった。

 

「お、可愛い子ちゃんに労いの言葉をもらえるなんざ、今日はツイてるねぇ。」

「か、可愛い子ちゃんっ!?」

「ああ、あんまコイツの言葉を真に受けなくていいぜ。コイツ、割とナンパ癖があるからな。」

「おいおい、可愛い子を可愛いって言って何が悪いんだ?」

 

後藤さんに嗜められる金春さんを尻目に私は可愛いと言われたことに恥ずかしさを覚え、それのあまり下を向いてしまう。

は、初めてです。そんなことを言われたの・・・・。

 

「さて、戦車道を復活するにあたってだが、キラ君。アレを用意してくれるか?」

 

会長に呼ばれたのはさっきまでボコボコにされていた金髪の人だった。

その人はボコボコにされた場所をさすりながら何かパソコンを持ってきた。

 

「イッタタタ・・・。アスランもシンもそんなに殴らなくたって良かった気がするんだけど・・・・。」

『いや、十割方キラが悪い。少しは空気を読め。』

「・・・・やめてよね。みんなからそう言われちゃったらもう黙るしかないじゃないか・・・・(泣)」

 

満場一致でみんなからそう言われたキラという人は涙目になりながらもパソコンを操作した。

すると画面に映し出された学園艦と思われる船の全体図があった。

多分大洗のものなんだろうけど・・・。

 

「えっと、ここをこうしてっと。」

 

慣れた手つきでキラさんがパソコンを操作すると、画面の学園艦にいくつかの光の点が現れる。

その数およそ8つ。

何を示しているんだろう。

 

「これはこの大洗女子学園艦にある戦車の場所を示しているんだよ。」

「えっ!?そんなことが出来るんですかっ!?」

 

キラさんの説明に思わず驚きの声を上げてしまう。一体どういう理屈で・・・!?

 

「まぁね。ボクはこういうのに強いから。学園艦中に仕掛けちゃったエコーロケーションの機械で学園艦の全体図を浮かべて、あとは戦車の大体の質量や大きさを打ち込んで対象を絞ればできるよ。」

 

キラさんの軽い説明に開いた口が塞がらないといった感じだった。

学園艦中にエコーロケーションの装置を・・・・!?

・・・・エコーロケーションってなんですか?

 

「音波を出して跳ね返ってきた音で周りの地形や距離を把握することだ。コウモリやイルカはこれを使って周囲の環境を把握したり他の奴らとコミュニケーションを取ったりしている。」

 

私の心境を把握してくれたのか後ろから説明の声が聞こえた。驚いてびっくりしているとそこには目つきの鋭い一人の茶髪でショートボブの女の子がいた。

 

「あ、あの、ありがとう・・。」

「・・・・。」

 

一応、お礼を言うと、その子はこちらには何も言わずに他の六人くらいの集団に戻っていった。

なんなんだろう・・・あの人・・・・。

 

「相変わらず不器用なヤツだな。ヒイロは。」

「ヒイロさんって言うんですか?今の子・・・。」

「彼女は阪口 桂利奈。一年生だ。私達の間ではヒイロと呼んでいる。アイツは無愛想だが、優しいヤツなんだ。悪い人物ではないから察してやってくれ。」

「そ、そうなんですか。ところで・・・。」

「ああ、すまない。私は桃賀 正美(ももが まさみ)だ。他のみんなからはアスランと呼ばれている。で、こっちがーー」

飛鳥 雛子(あすか ひなこ)だ。シンって呼んでくれ。あとなんでか分からないけど、飛鳥先輩って呼ぶヤツもいる。」

「あ、ちなみにボクは猫田 大和(ねこた やまと)だよ。よろしくね。」

「よ、よろしくお願いします。」

「それでキラ。私達はその反応に向かって行けばいいのか?」

「うん。そうなんだけど、一つ大きい反応があってね。しかも場所が学園艦の奥深くだから自動車部の力を借りた方がいいと思う。呼んでくれる?」

「わかった。」

 

キラさんにそう頼まれるとアスランさんは駆け足でその自動車部を呼びに行った。

程なくしてアスランさんが戻ってくると、後ろに黄色いツナギを着た四人組みがいた。

多分、この人たちが自動車部の人たちなのだろう。

 

「ここに一際大きな反応があるんですけど、運び出して欲しいんです。頼めますか?アストナージさん。」

「おう、任せな!あとでパインサラダ奢ってくれよな!」

「それ、アンタにとって不吉なものなんじゃ・・・。」

「好きなものなんだから別にいいだろ!それじゃあな!!」

 

キラさんから頼まれ、シンさんからは微妙な顔をされたアストナージさんと呼ばれたリーダー格の人は別に気にしない様子で他の自動車部の人たちを引き連れて倉庫から出て行った。

私は手の空いていたアスランさんに尋ねることにした。

 

「あの、さっきのアストナージさんとパインサラダは一体なんの関係が・・・?」

「あの人はどうにもパインサラダを食べたりその単語を口にすると不幸が起きるらしい。」

「・・・・ブロックワード?」

「・・・・そんなところだな。」

 

アスランさんと話したあと、キラさん達とは別れて、私は先ほどのヒイロさんがいるグループに来ていた。

そのグループに来て、最初に挨拶をしてくれたのはグループのリーダーのような人だった。

 

「一年生の澤 梓です!!ほかのみんなからは『シロー』と呼ばれています!よろしくお願いします!」

「い、いや・・・私はまだやるって決めたわけじゃないから・・・。」

 

その人の暑苦しさに思わず引いているとその一年生のグループと思われる人達が集まってくる。その中には先ほど私に助言をしてくれたヒイロさんこと阪口 桂利奈さんもいた。

 

「シロー、お前の暑苦しい自己紹介はそこまでにしておけ。彼女が困っている。」

「す、すまない。いつもの癖で、つい・・・。」

「まぁ、それがあなたの素晴らしいところでもあるんですけどね。」

 

そう言ってくれたのはすごく大人しく不思議な印象を受ける丸メガネをかけた金色のツインテールの人と薄茶色のショートカットの人だった。

 

「丸山 紗季だ。『トロワ』とでも呼んでくれ。もっとも個人としてはどちらでも構わんが。」

「大野 あやと言います。みんなとは昔からの馴染みのようなものでして。『カトル』と呼んで頂ければ結構です。」

「あ、はい。よろしくお願いします・・・・。西住 みほです。」

「西住さんですか・・・。貴方も同じように戦車道をですか?」

「い、いえ、私は・・・・・。」

 

カトルさんからそう問われ、私は思わず表情を沈めていた。思い出すのは自分が黒森峰に在籍した時の最後の試合。流されそうになっていた車輌を助けに行き、それが原因で試合に負けてしまった光景。

今に思えばどうしてあのようなことをしてしまったのだろう・・・。

 

「・・・ごめんなさい。どうやら辛い質問をしてしまったようですね。」

「あ、いや、そのーー」

 

そんな自分の表情を察してしまったのか、カトルさんが申し訳なさげな顔を浮かべる。

咄嗟に弁明しようとするがーー

 

「よう!!何やってんだアンタ?そんなしけた顔してないでさ、笑ったらどうよ?」

 

快活な掛け声とともに黒髪のショートボブの人が話しかけてくる。彼女の隣には困り顔の発育の良さげな体を持った少しばかりボサついた黒髪ロングの人もいたが、その時の私は突然、見知らぬ人に話しかけられたことに私の頭は軽いパニック状態になりかけ、何も返さないでいた。

 

「ガロード・・・西住さんはちょっと込み入った事情があるみたいだから少しは気を使ったらどうかな?」

「そんなん関係なくね?ぶっちゃけそれだったらむしろ溜め込まないでさっさと吐いた方がいいんじゃないの?溜め込みすぎっとそのうち潰れるぜ?」

 

ジトっとした視線をガロードさんに向けるカトルさんだったが、当の本人はどこ吹く風といった様子で私の目を見ながらそういってくる。

溜め込みすぎると潰れちゃうか・・・。確かにそうかもしれない。あの試合が終わったあとの自分はひどいことを言われるのが怖くて、だれとも話そうとせずにふさぎ込んでいた。それこそ、自分のことを思ってくれていたであろう大事な人すらも。ガロードさんの言葉は妙に自分の中にすんなりと溶け込んだ。

 

「・・・ガロードさん。ありがとうございます。でも、これは私自身の問題なので、自分でなんとかするつもり、です。」

「・・・・そっか。アンタがそういうんならそれでいいさ。こっちはこれっぽちも無理に話させるつもりはないからさ。」

「ところで、沙織さんが言っていたガロードさんは貴方ですか?」

「そっか。アンタ、ジュドーと同じクラスなのか。」

 

ガロードさんが何か納得した表情を浮かべると元気が満ち溢れた笑顔を向ける。

 

「宇津木優季。ほかのみんなからはガロードって呼ばれてるぜ。よろしくな。んでこっちがロラン。まだ自己紹介してないよな?」

「あ、やっと会話に入れた・・・。よかったー・・・・。えっと、山郷 あゆみです。みんなからは『ロラン』って呼ばれています。よろしくお願いしますね。」

「で、あとはヒイロなんだけど、おーいヒイロー!!お前そんなぶっきらぼうでいないでさー、こっちで挨拶の一つくらいしたらどうだー?」

 

そういいながらガロードさんが無理やりヒイロさんの手を引っ張ってきた。いつのまにか引っ張られている彼女の後ろからロランさんが押していたからヒイロさんは観念したような表情をしながら私の前に引きずり出される。

 

「・・・・阪口 桂利奈だ。よろしく。」

「よろしくお願いします。えっと、さっきはありがとうございます。」

「・・・お前が気にする必要はない。」

 

ヒイロさんはそれだけ言うとまたどこかへ行ってしまった。

 

「はぁー・・・悪いな、ヒイロの奴、もう少し表情柔らかくなんねぇかなー・・・。」

「こればっかりは彼の性格だから仕方ないよ。ガロードだって、ヒイロが本当は優しい人だって言うのはわかっているはずだよ。」

「それはそうだけどさー・・・。」

 

呆れたような表情を浮かべるガロードさんにロランさんが少しばかり笑みを含みながらガロードさんを宥める。

 

「す、すんません!!遅れましたぁっ!!」

 

戦車倉庫に誰かの声が響く。咄嗟にそちらの方へ顔を向けるとそこには水兵の服装をした人たちが五人立っていた。

ただ、若干1名ほど筋肉隆々な女の人に俵のように抱えられていたけど。

 

「トビア、遅いぞ。」

「ほ、本当にごめんなさい・・・。刹那が言うこと聞かなくて・・・。」

「くっ!!離せウーフェイ!!私は奴らとわかり合わなくてはならないっ!!」

「刹那、頼むから落ち着いて・・・。」

「刹那、君のわかり合おうとする気持ちは尊敬に値する。だが、成すべきこともやろうとせず皆の行動を阻害することは万死に値する。大人しくしておくのだな。」

「ティエリアの言うことに一理ある。刹那、今は黙っているんだな。」

 

 

柚子先輩がそのグループの先頭に立っていたロングコートとロングブーツを履いてる人を咎めるとその人は反省するようにため息をついた。

 

「あの・・・あの人達は・・・?」

「ああ、あの集団は船舶科の人たちだ。学園艦の下の方でBARをやっている。」

 

私の疑問に冷泉さんが答えてくれる。BARって、お酒を飲むところだよね・・・!?

未成年である私達が飲むはおろか、経営するなんてやっていいのかな・・・!?

 

「まぁ、BARと言っても建前だがな。蓋を開けてみればただの健全なレストランだ。」

「そ、そうなんですか・・・。」

「一度、行ってみるか?道中素行の悪い生徒と鉢合わせるかもしれんが、それを止めるのも彼女らの仕事だからな。」

 

冷泉さんの言葉に私は思わず首を傾げてしまう。それに気づいてくれたのかどうかは定かではなかったけど、冷泉さんはあの人達に対する説明を続ける。

 

「いわば、裏方専門の風紀委員会のようなものさ。この学園艦は無駄に広いからな。風紀委員長一人では手が回らないことも多い。そのための彼女らだ。」

 

そう言うと冷泉さんは一人一人口頭で紹介を行ってくれる。

まず、さっき柚子先輩に怒られていたのが、海賊みたいな服装をしたリーダーがトビアさん。

 

それで一番背が高く、筋肉隆々な人がウーフェイさん。中国拳法が得意らしい。

 

そのウーフェイさんにマイクを持ちながら俵のように担がれながら暴れている綺麗な水色の髪をした人が刹那さん。他の人とわかり合うことを使命のようにしているらしい。

 

その刹那さんの下で呆れたような表情を浮かべているのが、アレルヤさんとティエリアさん。それぞれ赤いアフロヘアーというすごく目立つ髪型をしているのがアレルヤさんで少しばかり目の座った金髪の中性的な顔だちをした人がティエリアさん。

 

「す、凄い濃い人たちですね・・・・。」

「まぁ、みんないい奴だからな。そんなに邪険にしないでやってくれ。」

「は、はぁ・・・・。」

「それでは各班に分かれて戦車の捜索だ。総員、直ちにかかってくれ。」

『了解っ!!』

 

会長の言葉にみんなが軍人みたいに返答するとそれぞれグループに分かれて散って行った。

 

「・・・・私はカミーユ達と一緒に行くが・・・君はどうする?」

「・・・・・学校が廃校になると聞いてしまった以上、私だけぬけぬけと逃げる訳にはいかないので・・・行きます・・・。」

「・・・・無理はしないようにな。胃が痛くなりそうだったら素直に頼ってくれて構わない。」

「・・・その時はよろしくお願いします・・・。」

 

冷泉さんの言葉でなし崩しのような形で私はもう一度戦車道に復帰することになってしまった。

ただ、私の直感のようなものがひたすらに告げていた。

 

・・・・あれ、この人達さえいれば、私、いらなくない?

 




盛大に何も始まりません。むしろ続けようがありません。だって皆さんの脳内には彼女?らが無双していく様子しか写っていないはず・・・。

最終章、見たいですか?(モモチャンズリポートのあとがき要参照)

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