前半過去について。
後半は惚気じゃい!(誰得)
では、どうぞー( ゚∀゚)
アイツはなんて事ないただのアークス。
それ以上でも、それ以下でもない。
ただそれだけの優しいヤツ。
‥‥‥そう思っていた。
だけどアイツは、俺なんかよりもずっと辛い毎日を送っていたんだ。
「?どうしたのアフィンくん?」
「いや、なんでもねぇよ相棒。わりぃな」
「そう?変なアフィンくん」
「ハハハ‥‥‥」
少し、昔話をしましょう。
これは私が生まれて、"私"が確立した、ちょっと不器用な私の昔話。
まず私は何者か。
あなたたちは"ハイエンド・キャスト"という存在を聞いたことがある?
そう。なら話は早いかもね。
私はエクシアと同じハイエンド。
だけど、私が生まれた時期はちょうどデューマンが登場し、ハイエンドキャストそのものの廃棄処分が決まってしまった時期。
調整カプセルの中で研究員たちがそう話していたのが聞こえ、捨てられてしまうのかと怖くなった。
そうして私は調整カプセルから出された瞬間、研究員に一撃与えて近くに立て掛けてあったプロトタイプの抜剣を手に、研究所を後にした。
研究員には悪いことをしたと思う。
そういえば私が何故抜剣を持ち出したのかまだ話してなかったっけ。
もともと私はエクシアが取っていた射撃データだけでは不十分とされ、格闘データも欲しいからと言って2号機として私が造られた。
つまり、私は格闘に長けた個体。
まぁそれも、テストを行う前に捨てられる事が確定してしまったために、データは取れず仕舞いだったみたいだけど。
そんなこんなで市街地まで逃げおおせたけど、問題はそこからどうするか。
研究所からまっすぐ逃げてしまったために、服装は被験体そのもののローブだった。
‥‥‥今さらだけど考えてみたら下手すると事案案件よね、あれ。
そうなると色々とやらしい目で見てくる人がいるもんだからもう大変。
あまりにも酷ければ抜剣で脅しもした。
仕方ないとはいえちょっと酷いことしちゃったよねぇ‥‥‥。
で、何とか命を繋いでいたのだけれど、ある時から身体が動かなくなってきた。
後に聞けば極度の栄養失調をきたしていたらしい。
そんな時に、私に声がかかる。
『お、おい!大丈夫かお前!?』
『何──?』
『えーっと、あーっと、どうすりゃいい‥‥‥考えろ、考えろ‥‥‥』
『私に、何か用事────?』
『──よし、こうしちゃいられねぇ!とりあえずメディカルセンターに行くぞ!おぶってやるから掴まれ!』
『───わかった‥‥‥』
『よっ、と‥‥‥軽いなお前。食ってなかったのか?』
『そうね‥‥‥』
『お、おい?大丈夫なのか?おーい?』
彼の呼びかける声を聞きながら、私はゆっくりと意識を手放していった。
そうして次に私が目を覚ましたのは二日後の事だった。
メディカルセンターの一室でゆっくりと目を開けると、ベッドのそばで助けてくれた男の子が泣きそうな顔をしながら『俺がわかるか!?』と心配していた。
何もそこまで心配しなくていいのにね。
そんな事を考えていると、メディカルセンターのスタッフが訪れてきて、私に現状を教えてくれた。
なんでも、かなり危険な状態だったみたい。
栄養失調だとか、免疫力極低下だとか。
スタッフからは何でそうなるまでほっといたんだーって怒られたね。
あぁそうだ、この時に助けてくれた男の子が名前を教えてくれたの。
その男の子がアフィン。
今でいう"相棒"ってやつ。
今も可愛いけど初めて会った時も可愛かった事は覚えてるね。
何て言えばいいかな、ほっとけないっていうの?
ついつい手を掛けたくなっちゃうのよね。
この時も私が若干不安になっていたのを察したのか、ずっと手を握っていてくれたと思う。
それから少しして、メディカルルームにこれまた知らない男の人が二人入ってきた。
青い青年キャストに白い壮年キャスト。
白いキャストが青いキャストに"彼女がそうか"と聞いていて、何の事だかさっぱりだったんだけど、青いキャストが私に"お前はハイエンドだな?"と聞いてきたものだから、驚いちゃった。
『お前はハイエンドだな?』
『‥‥‥そうだけど。アンタは?』
『お前と同じ境遇の者だ。ハイエンドキャスト、シュートタイプと言えばわかるか?』
『───っ!驚いた、私より先に造られたっていう個体じゃない‥‥‥!』
『そういうお前はパワー・アームタイプだな?』
『お見通しって訳ね‥‥‥それで、どうするつもり?』
『お前さえ良ければ我々と来ないか?』
『‥‥‥どういう事?』
『恐らくハイエンドは我々だけだ。孤立して行動するより纏まって行動した方がメリットが大きいと判断した』
『‥‥‥なるほど。まぁ‥‥‥そうね、その考え乗るわ。確かに一緒に行動が取れれば良いことはありそうだしね。でも、私が一人で動きたいときは一人で動いていいのよね?』
『問題ない。配慮はする』
『じゃあ決まりね。これからよろしく、お兄さん?』
そんなこんなで、エクシアとアークに出会い、兄妹みたいな関係になっていった。
それからもアフィンとはよく付き合ってるから時間があれば一緒に任務に行ったり。
多分この頃からかな。
私が彼を男として見始めたのは、それぐらいの時期だったと思う。
呆れるくらい優しすぎる彼に、いつからか惹かれていったのかもね。
さて、時系列を戻って現在。
今でもなんとか意識してもらおうと奮闘してる訳なんだけどね‥‥‥アフィンくん、びっくりするぐらい鈍感なんだよね‥‥‥。
おねーさん泣いてもいいかな?
ちょっと自信なくすなぁ。
「どうしたんだ相棒?」
「んー、なんでもなーい。というよりアフィンくんは気づかない訳?」
「何が?」
「はー‥‥‥もういいよぅ、忘れてちょーだい」
「な、なんかわりぃな‥‥‥」
「そう思ってるなら‥‥‥ん」
両手を広げ、待ち構える私。
この行動にアフィンくんは理解が追い付かなかったのか、ポカーンと呆然としている。
あー、やっぱりかぁ。
「ほら、おいでよ」
「え、いや、えぇ!?なんでそうなるんだよ!?」
「悪いと思ってるなら抱きしめてくれたっていいじゃない。それともそうできないくらいキミはヘタレなのかなー?」
「ばっ‥‥‥そんなことねぇよ!わかったわかった、やればいいんだろ?」
「ん、わかればよろしい」
仕方なしに抱きしめてくるアフィンくん。
それでも優しく抱きしめてくれてるだけでも心地良い。
彼の体温がしっかりと伝わってくる事で、私は"生きている"事が実感できる。
「‥‥‥ねぇアフィンくん」
「な、なんだよ」
「もし、さ。私がいなくなったら、アフィンくんはどう思う?」
「相棒がいなくなったら?そんなの考えらんねぇよ。ユク姉の時と同じように探して見つけてやるさ」
「──クスッ‥‥‥やっぱりそうだよね。アフィンくんは優しいからそうなるよね」
「何当たり前な事言ってんだよ?」
「んふふ、それもそうよね。いつもありがと、アフィンくん」
私はぎゅっと彼の身体を抱きしめ、その日は彼の体温をずっと感じることにした。
私は、これからもずっと彼と一緒になら頑張れる。
そんな気がした。
Episode Filia...END.
という訳で短めではありますがフィリア編でした。
次回は熱血バカにしようと思ってます()
では、次回の更新でお会いしましょう。
ではでは(*´∀`)ノシ
(おまけ)
フィリアってこんな子。
最初に作った女性キャラなだけあって初期はだいぶ迷走してた(´・ω・`)
二年前あたりからキャラが確立して和服が似合うキャラになってた。
今後もちょいちょい調整して可愛さに磨きをかけたい()
【挿絵表示】