【戦闘妖精雪風×ストライクウィッチーズ】妖風の魔女 Re:boot   作:ブネーネ

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ウィッチとの遭遇 後編

数時間後、地中海上に黒い影が3つ。――――そして加えてもう1つ

 

「…ここは…南極じゃない。おかしいぞ『ジャック』、これは一体」

「…『超空間通路』の異常か!?そんな話聞いた事ないぞ…!」

「しかしジャムも付いてきたみたいだが…どうする?」

「もちろん速やかに撃墜しろ『零』!!」

声に応える様に零は対ジャム用迷彩『ジャムセンスジャマー』を起動させる。黒い戦闘機の肌の上を赤い光の波が流れていくその姿はこの世界の脅威であるネウロイに似たそのものだ。

「ジャムの目標は…なんだアレは」

「…現代の軍艦ではないな、造りが古すぎる。どうなってるんだここは」

「…『妖精空間』」

可能性の一つを呟く深井零中尉の言葉を振り切るように、戦闘偵察機メイヴに搭載されている機械知性体――パーソナルネーム「雪風」――はディスプレイにメッセージを示す。

 

〈Kill the JAM…Lt.FUKAI 〉

 

 

「ジャック、舌を噛むなよ」

「…うおおぉ!?」

メイヴと雪風の運動性能を信頼した急降下しながらの前方へ一回転。

その最中にメイヴの前進翼は基部から回転して後退翼になり上反角も鋭く稼働し高速機動モードに移行した事をモニタで確認し、スロットルレバーを前へ押し込み加速。

〈MODE RAM-AIR〉

アフターバーナーを起動させマッハ2.6を突破した時点で上部2基の吸気口を開き、次いで三基の増槽をパージする。逃がすつもりはない。

〈Enemy / JAM Type1〉

敵はジャムの中でも最も旧式のタイプ1、地球に威力偵察をする程度ならそれでいいのかもしれないがその意図は一体何か。

そもそもこの遭遇は偶然か?ジャム相手では何が起こっても不思議ではない。

しかし何であれ地球でジャムの好きにさせるのは見過ごせない、ジャムの殲滅は絶対だ。

―――そんな思考が追い付いたのは、メイヴの主翼下のハードポイントに接続されていた短距離空対空ミサイルAAM III がジャム三機を撃墜した後の事だ。

「あっけない…一体何なんだ」

〈LOW_FUEL〉

「ジャック、このままじゃ海水浴だ」

「…とりあえず、あの艦隊にコンタクトを取ろう。燃料なら何とかなる筈だ」

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・

 

 

 

「さて、これをどう思うね。お坊ちゃん」

ヴェネツェア艦隊の艦長レオナルド・ロレダン大佐は先ほどの大型ネウロイから受けた被害を悪化させかねない因子との遭遇に溜息がこぼれた。

「…さすがに手に余りますよこれは」

航海長のジョバンニ・コッラルト中佐も、同じ心境であろう。

 

<こちらはFAF所属SAF-Vのジェイムズ・ブッカー少佐。国際条約に基づき、燃料を給油していただきたい>

 

「先程の小型ネウロイを瞬時に撃墜した見たこともない技術と戦闘機、そしてその性能。さらには謎の組織」

「しかし、空母を連れていない私達には燃料を補給させる手段がない、機嫌を損なわれない内に別の奴らに相手をさせよう」

「とはいえこの近くにある基地と言えば…」

そこで艦長は苦虫を噛み潰したような顔で呟いた。

「…501JFW、ロマーニャ基地」

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

<これからそちらに案内のウィッチを呼ぶ、そのウィッチと合流して交渉してくれ。判断はそのウィッチに預ける>

「ウィッチ?コードネームか?何を指している」

<ウィッチはウィッチだ、しばらく待っていたまえ>

一応とはいえ協力が得られる事になり雪風に待機命令を入力し、警戒しながら同空域に旋回して待機する。

「零、マスターアームスイッチを切っておけ。雪風が暴れ出さないとは限らない」

「…了解、だが嫌に焦らされるな、ウィッチとやらが空中給油機なら言う事はないが」

「あえて給油機を呼ぶとは言ってないからには違うのだろう、しかし見当はつかない」

 

<CAUTION/Unknown machine approach>

 

コックピット内に高鳴る警戒音と点滅する雪風からのメッセージ

雪風は『対ジャム戦の遂行』と『味方を犠牲にしてでも戦闘から得た情報を持って必ず帰還する』の二つの至上命令を基に構成された戦闘補助AIだ。

その雪風が―――ジャムでは無い何かに怯えている。

そしてレーダーに映る小型の反応と目視の情報が一致し、驚愕する。

 

「こちらは501JFW隊長、ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐。武装解除して我が方に帰順せよ、繰り返す、武装解除して我が方に帰順せよ」

 

人が、飛んでいる。

足は途中から鋼鉄の冷たい質感に覆われており、頭からは獣を模した耳も生やしている。まさに彼女らの方が妖精ではないか。

しかし身の丈に合わない銃器で武装していることから皮肉にも意識が困惑から抜け出した。

俺達と同じ、彼女も兵士だ。

「ジャック」

「交渉するしかあるまい、どのみち燃料がなければどうしようもない、絶対にこちらから手を出すなよ」

「…わかった」

 

 

 

 

<…こちらはFAF所属SAF-Vのジェイムズ・ブッカー少佐。国際条約に基づき燃料を給油していただきたい>

「FAF…聞いた事のない組織ですね。貴方は何者ですか?どこの所属か明らかにしなければ実力行使を厭いません」

〈フェアリィ空軍だ、まさか本当にわからないわけではあるまい?〉

「フェアリィ空軍…何処の国家に属しているのですか?」

〈フェアリィ空軍は国連から独立した組織だ、まさか本気で言ってるのか?〉

「…ジェイムズ・ブッカー少佐、フェアリィ空軍に所属している貴方はここロマーニャの空域で一体何を?」

〈フェアリィ星から通路を通って地球に到着した後、この戦闘機に搭載された新型エンジンのテスト飛行を行う。テストが終了次第フェアリィ星にある基地へ帰還する。そのように国連に任務内容を提出した筈だ〉

「エンジンテストの筈なのに何故武装を?」

〈何が起こるか分からないからだ、先ほども我々に先んじて地球へ侵入したジャムがそちらの軍艦を攻撃しようとしたので撃墜した。正当な攻撃だ〉

「…そちらには私達に対して敵意は無いと判断しても?」

〈分かった、今武装解除する。ただ本当に燃料が危うい。質問には答えるしある程度の条件はのむ。それではダメか?〉

「…分かりました、それでは武装解除を確認した後に我々の基地に案内しますが怪しい動きを見せた時点で撃墜します。よろしいですか?」

応える様に残りのミサイルをハードポイントから切り離し投棄した事を確認すると、ウィッチに連れられあの黒いネウロイのような戦闘機を引き連れて去っていった。

「艦長…」

「宮藤軍曹に助けられ、その彼女の部隊に嵐を送るとは…恩知らずもいいところだな」

完全に彼女らの姿が見えなくなり、警戒解除の号令を放つ。

501JFWの隊長が基地に到着すれば本格的に任務を遂行するだろう、自分達は任務を果たしたのだ。

こうしてベネツェア艦隊は空しさを覚えながらも彼らの仕事をするために、次の任務の為にベネツェアへ帰路についた。

 

 

 

 

 

大型ネウロイとの交戦した私達はその後トラブルに巻き込まれる事なく古代ウィッチの遺跡を転用した新501JFWロマーニャ基地に到着し、二式大艇は無事任務を果たした。

「それではミーナ隊長への報告は私達が行いますので皆さんとはこれで」

―――了解しました、宮藤軍曹

―――私達は次の任務に移ります、それでは

彼らはこのロマーニャ基地から物資を載せてまた別基地へ向かう手筈になっている。

土地によって海路や空路も安定していない場合にこうして色々な国で様々な国の装備や設備、そして輸送機等を使いまわしている。

私や坂本少佐の20mm機関銃も欧州に合わせて13mmに改修したり、オーバーホールが間に合わない時は仲間のストライカーを借りて出撃した事もある。そうやって国同士の連携をもって初めてネウロイに対抗する事が出来るのだ。

501の衛生隊に坂本少佐を預けると見覚えのあるかつての仲間がいた。

「よぉ、宮藤!お前もやっと来たか!…でも相変わらずタイミングは悪いなぁ」

明るい陽だまり色の茶髪を風に流すこの女性はリベリオン――現実のアメリカに相当する――出身のシャーロット・E・イェーガー大尉だ。

しかし出迎えにしても彼女はフル装備で格納庫に待機しているのは一体どういう事か、よくよく周りを見れば先ほどから整備兵達も武装しており、滑走路の向こうを指差してざわついている

「ヨシカも一応準備しておいでよ、変なのが来るってさ」

深い碧色の髪を両端で二つにまとめている少女はロマーニャ出身のフランチェスカ・ルッキーニ少尉、私よりも年下ではあるが立派な上官だ。

「変なのって一体何?」

「あれさ」

大尉が示す滑走路の先の水平線から黒の戦闘機がこちらに向かってくる、しかし一向にランディングアプローチに入る気配が見られない。

「おいおいあの黒いのこのまま基地に突っ込むつもりか!?」

「どうするシャーリー!?」

「宮藤、私達とシールドを張れ!!」

「は、はい!!」

未だ滑走路の上で減速する気配の見せない不明機のコースに合わせて三人は腹に息を貯めてシールドを備える。

しかし先程まで確かに速度を乗せて飛んで来たこの戦闘機は胴体上面のエアブレーキを展開し、合わせて主翼を基部ごと上方に捻り制動をかけ速度を急速に落とすと真下へふわりと着地した。

「最高に狂ってるな…コイツは」

「木の葉落とし…ですかね?」

先程降ろした荷物に紛れていたストライカーユニットを装着した宮藤は先の二人と共にホバリングしながら戦闘機に銃口を向けて一挙一動を見逃さぬように警戒態勢をとる。

誘導員の指示に従い自走するソレを格納庫の手前で停止させるとゆっくりと風防が上に開いていき二人の男が立ち上がり両手を挙げながら声を放つ。

「あー…私がFAF、SAF五番隊所属のジェイムズ・ブッカー少佐です。こっちはパイロットの深井零中尉」

金髪の男は30代程であろうか、髭も整えられているし何よりその仕草からは真っ当なモノを感じる。ただ、彼のブリタニア語――あるいは言語か――はどこか違和感を覚える。

「貴方々の隊長の許可を得て一度寄らせていただいたのですが…連絡は」

「届いていますよブッカー少佐殿、上から失礼しますが私は501JFW所属のシャーロット・E・イェーガー大尉。出来るだけ不審な動きは止めて頂けると幸いですがね?」

「勿論、大人しくしておきますよイェーガー大尉。最初から此方には敵意はありませんから」

「それは何より、ご協力感謝します」

遅れる事十数分程、水平線の向こうから遅れて来た――速度の差で追いつけなかったが――随伴のカールスラントの魔女三人がやって来た。

その内の一人こそが世界で初めてのJFWの提案者であり創設者、そして501JFWの隊長(司令)であるミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐である。

「ミーナ隊長!」

「待たせたわね。あの戦闘機は?」

「格納庫の前です、パイロットの男二人もそこに」

「ありがとう、…イェーガー大尉、ルッキーニ少尉、バルクホルン大尉とエーリカ中尉はユニットを装備した状態で警戒態勢のまま待機」

『了解』

「あ!!…遅れましたミーナ隊長!坂本少佐、宮藤軍曹。以上二名、本日付けで501JFWに着任します!!」

「また会えて嬉しいわ宮藤さん。ところで坂本少佐の姿が見えないけれど…」

「…ここへ来る途中、大型ネウロイと交戦した際に相当魔力を消費した為しばらくは目を覚まさないと思います」

「ならここで起こしても聴取出来るような調子は出ないわね…。分かったわ、宮藤軍曹も警戒にあたってちょうだい」

「了解しました」

「あ~!!宮藤久しぶりじゃーん」

「ハルトマンさん!」

ショートの金髪が輝くこの少女はネウロイに最も被害を受けたカールスラント――現実のドイツに相当――の中でも撃墜記録一位であり世界四強のトップエース、エーリカ・ハルトマン中尉だ。

「宮藤、501が解散してから大丈夫だったか?」

「バルクホルンさん…お二人ともお久しぶりです」

茶髪を二つのお下げにしているのはゲルトルート・バルクホルン大尉、カールスラント組の最後の一人。

カールスラント四強には名を連ねてこそいないが、250機以上のネウロイを屠り続けて来たトップエースだ。

「はいはい感動の再開も構わないけれど今は職務が優先よ、トゥルーデ達は残りの仲間の出迎えよろしくね」

「「了解!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コックピットの縁に腰掛けて待っていると自分達の下へ少女達が軍人達の間を割って歩み寄って来きた。

「改めて、第501統合航空戦闘団司令ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐です。フェアリィ空軍のジェイムズ・ブッカー少佐殿で間違いないでしょうか?」

やはりこの距離で見る赤身がかった茶髪の少女のミーナ中佐は若く、恐らくは未だ成人もしていないだろう。

「そうです、こっちはパイロットの深井零中尉。これから事情聴取でもしていただけるのでしょうか?」

「ええ勿論。二名とも戦闘機から降りて銃器や凶器の類は全て足元に置いて下さい、後で発覚した場合は貴方達を無事に保護する事が出来なくなります」

「分かりました」

そう指示を受けて敵意が無い事を示す為、携帯している緊急時用の多目的ナイフなど一式を取り外して全て足元に無造作に置いた。

「結構。…そのままついて来てください」

兵士から背中に銃口を突き付けられながら案内された基地の中は頑丈な石造りでひんやりとした空気が湛えられ、しかし差し込む陽の光は柔らかな温かさを伝えてくる。

まるでどこかの歴史的な建造物のようだ、電気は通っている様だがどこも電線が剥き出しでいずれも後付けで伸ばしたものだと分かる。

案内された簡易的な取り調べ室の中には自分達二人とミーナ中佐、それと武装した兵士が数人が後ろに控えている。

「それではこれより聴取を行いますが、あなたには黙秘する権利があります。ただしあなたの供述は何であれ、不利に扱われるおそれがあります。よろしいですか?」

この世界でも『黙秘権』は与えられるらしい。そこに人間がいて、それが進化する中で生まれる効率的な当然の結果の一つなのかもしれない。

「こちらも答えられる事にはできる限り応えよう」

「では初めに、貴方の名前はジェイムズ・ブッカー少佐であっていますね?」

「そうだ」

「それとあなたは…」

「深井零、中尉だ」

「ブッカー少佐、それとフカイ中尉の所属をもう一度正式な名称で教えていただけますでしょうか」

「フェアリィ空軍フェアリイ基地戦術戦闘航空団 特殊戦第5飛行戦隊だ」

「どれも聞いた事がない名前ですね…本気で言ってるのですか?」

確かに正気とは思えないだろう、俺達にとっても501JFW等という組織は地球にも、フェアリィ星にも存在していないのだから。

「本気だ、俺たちは人類の敵であるジャムを迎撃する事を目的に結成した独立組織だ」

「そのジャムと言うのは?」

「おいおい…もう地球はジャムを夢物語にしたのか?見た目は安定していないが見ればわかる」

「ネウロイとは違うのですか?」

「ネウロイ?私は知らない、初耳だ。ネウロイというのはそちらの敵の機体か?」

 

 

 

「…これを見ていただけますか?」

現時点でこの地球に生きる人類がネウロイの存在を知らないわけがない、予め用意しておいた一般的なネウロイの写真を二人の前にスライドさせる。

「…私は、このようなジャムを今まで見たことはない。零はどう思う」

「ジャムではないだろう、だが雪風に聞くのが一番だとは思う」

東洋人の男はただ一言、迷いなく「ジャムでは無い」と告げた。

「待って、そのユキカゼというのは?貴方達の協力者?」

「俺たちが乗っていたあの戦闘機の搭載されているAIだ」

「AI…?それは一体」

「…一言で言えば意思を持った中央管制ユニットだ、マシンだよ」

「機械が意思を持つ…?」

「ああ、雪風には絶対に触るな。確かに武装解除はしたが今は不安定で何を仕出かすか分からない。あまり刺激しないでくれ」

ふと脳裏に浮かぶのは半自立制御で動くウォーロックの姿、制御できない力を持つべきではないと、あの時は深く感じさせられた、誰もがそう感じたはずだ。

「…こちらは何も有効な情報を得てはいないのに、自分の要求だけは通そうということかしら?」

「こちらは何も嘘は付いていないし、隠していることもない。というより話がすれ違っているような気もする」

「同感ですね…ならば今度は逆に自分で自分の事を説明していただけますでしょうか?」

ブッカー少佐はある程度の間を置いて『自分達の世界』について語り始めた。そして飛び出してきた内容は時に理解できないような言葉や単語を交えながら広がっていった。

南極大陸に現れた謎の『超空間通路』、それに伴い突如現れたジャムの突然の侵攻、それを持てる力と技術の全てをもって追い返した人間たち。

そして、脅威の根絶の為に通路を通り抜けるとそれは別の星だった。

その為、宇宙天体条約に基づき一国家による独占した干渉が出来ない為に国連の監視の下にフェアリィ星に国に捕らわれない独立した組織が誕生することになった。

「それがジャムの潜むフェアリィ星にて通路の防衛、迎撃を任されたのがFAF、フェアリィ空軍だ」

似ている、まずそう感じた。

謎の敵の出現から、対抗する為に独立した組織が誕生する流れまでもが一緒だ。

「それで?貴方達が所属する特殊戦とは?」

「…俺達の任務はただ一つ、俺たちは対ジャム戦において戦闘情報の収集に努め、一切の友軍に対して援護は行わない。そうして得られた情報を例え友軍が犠牲になり、全滅しようとも確実に持ち帰る事だ」

フカイ中尉の語ったその内容に調書を記していた筆が止まり、部屋が数舜沈黙に包まれる。

似ていると思った事が間違いだった、それは恐ろしく自分勝手で、何よりも悲しい事ではないか。

「そして、俺たちに割り当てられている戦闘機に新しいエンジンが届いたので、地球でのエンジンテストの為に超空間通路を通り抜けたらこちらに辿り着いたわけだ。よって侵攻の意志はは一切ない、信じてくれ」

「ここはロマーニャであり、南極ではありませんがこれをその通路の異常であると?」

「少なくとも原因があるとすればそれ位だと考えている」

「…今回の聴取はここまでに、条約に従い捕虜として最低限の扱いは保証します、また以降の処置は追って通達します、何か質問は」

「特にはない」

「ない」

 

「それでは、終了します」

 




世界観や設定の疑問やご指摘、誤字脱字、感想等の貴重なご意見は常に募集しております。
皆様からのメッセージを励みにこれからも投稿していきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。

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