ショウ・マスト・ゴー・オン
桜舞う別れと出会いの季節、俺達は真新しい制服を身に纏い桜並木の道を歩く
俺達の通う中学校は男子は学ラン、女子はセーラー服で目の前を歩く一夏とマドカはセーラー服を着ていて、相変わらず後ろ姿じゃ区別が付かない程に似ている
まぁ俺は何となくは分かるけど
因みに俺が2人の後ろを歩いているのは、単純に車の邪魔とかにならない様にだ、決してハブられている訳では無い
少し歩くと商店街の方から見慣れたツインテールの美少女が現れ
「おはよう、似合ってるじゃない。何だっけ?馬子にも衣装って言うのかしら?」
俺を見て出会い頭に貶された気がするが、鈴の場合 普通に使い方が間違っている気がするのでスルーして
「おはよう鈴、鈴も制服似合ってるよ」
「ありがと、またアンタ達と同じクラスかしら?」
鈴の質問に「さぁ?」と答え、鈴が2人にも挨拶をする
それからなんやかんやと雑談をしながら歩き今日から通う中学校へ辿り着く
俺達の住む街には公立中学校が4つあり、東西南北の名前がついていて、俺達の通う中学校は略して東中と呼ばれている
立ち止まりボーっと校門を見ていると先を歩いていた一夏が振り返って
「どうしたのナユ、もしかして緊張してる?」
と聞いてきて、マドカと鈴も俺を見る
「別に緊張してないよ、ちょっと考え事をね?」
適当な事を言い誤魔化すと、一夏は「そう?」と言い心配そうな表情を浮かべる
本当は新作の構想をしていただけだったのだけど、流石に誰が聞いているか分からない場所で口にしたくないから適当な事を言ってしまった、あとで一夏には謝っておこう
それから一夏を口八丁で誤魔化しクラス分けを見に行く
実は俺は生前からの夢を叶えている、束の協力も有り かなり細かく組んだ設定のお陰か、はたまた神の悪戯か、俺は新人発掘企画で出版枠を得る事が出来た
それが約1年前の事だ、そして両親と保護者代理の三春オバさん&利一オジさん、俺と担当編集の
どうも三春オバさん達には俺が何かやっていた事はバレていた様で、両親も知っていた様で、何故か安心された
とりあえず保護者一同の許可を貰う事が出来た、まぁ普段から悪さをしていなかったから信用が有ったのかも知れない
ただ原則として、学業を優先させる事を雨宮さんに約束させていた
その為、比較的締め切りが ゆっくり目なので、コンを詰める事態には未だなっていない
ちなみに家族である千冬・マドカ・一夏、協力者の束には作家活動をしている事を言っているが、鈴と箒には言っていない
別に隠している訳ではないが、トラブルを避ける為にも出来るだけ情報の露出は控える様に雨宮さんからアドバイスを受けているから
そんな訳で一夏・マドカ・箒とは7年連続、鈴とは3年連続で同じクラスになったので途中で箒を拾い教室へ行く
教室の中は見覚えのある人がチラホラいて好き好きに喋っている様だったので、黒板に貼り出された席順を確認して自分の席に鞄を置き一個前の席に鮮やかな赤髪の娘が座って雑談をしているのが眼に映る
その娘を見て、いつのまにか疎遠になってしまった弾の事を思い出して、そういえば原作では弾と鈴と一夏は同じ中学校だったな、と思い出し、少し楽しみになった
数年ぶりに会う弾、彼は俺を覚えいてくれているだろうか?俺が分かるだろうか?
忘れていても構わない、分からなくても構わない、また友達になれば良い、きっとなれる、きっと
お待たせしました
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