「シュライヤはグランドラインの出身なのか!?」
「おう、って言っても生まれた島以外はほぼ海軍にいたからな、他の島のことはよくわかんねぇ」
「なんだつまんねぇな」
「あ、でもな、海のことは知ってるぞ?たとえば、今は天気悪ぃだろ?でもな、グランドラインの両脇にはカームベルトっていう無風の帯があんだよ」
「なるほど、つまり不思議な海ってことだな!」
「なんもわかってねぇじゃねぇか!?しかしカームベルト、って言ったか?そんなもんがあんならなんでわざわざこんな天気が悪ぃとこを進んでんだ?」
現在、ウソップとルフィとお話中だ。
ルフィはもともとだが、ウソップはリッチーから助けたり、一緒に海軍から逃げたりしたからそこそこ仲がいい。
「まぁ、そう思うよな。なぜ誰もカームベルトを通らないのか、それには理由があってな……」
と、なにやら外が騒がしくなってきた。
あれ?そう言えば原作で一回カームベルトに入ってたような……
なんて思い出したところで扉を勢いよく開いてナミが飛び込んできた。
「ちょっと!アンタらも手伝って!全速力でグランドラインに戻るのよ!」
そう言えばいつの間にか天気がすんごい穏やかになってるな……、うわ、ここカームベルトかよ!?
「もしかしなくてもカームベルトに入っちまったのか!?」
「えぇそうよ!だから早く!」
「やべぇぞ!ルフィ!ウソップ!死にたくなけりゃ手伝え!」
「「なんでだ?」」
「さっき言いかけただろ、なぜ誰もカームベルトを通らないのか、それはな……」
と、船が大きく揺れ、何者かに持ち上げられているように上へと移動している。
ルフィは楽しそうにはしゃいでいるが、ウソップはその異常さに気がついたらしく大慌てだ。
地面に座り込み、絶望したように涙を流しながら、ナミが言葉を続けた。
「超大型の海王類の巣なのよ……」
甲板に出て周りを見渡せば、バカみたいな大きさの海王類が海面から顔を出している。
というか、その中の一体の海王類の鼻の上にメリー号が乗っている。
これ終わったんじゃねぇか?
全員が言葉も出せずに顎が外れるんじゃないかってぐらい口を開いて驚いている。
「うほーーー!!!すげーーー!!!でけーーー!!!」
ルフィを除いて。
「……とりあえず、こいつらが海中に戻ったと同時に全速力でグランドラインに戻るのが最善策だと思うんだけど、どう思うよナミ」
「大賛成よ、というかそれ以外に方法がないもの」
「こいつらぶっ飛ばせばいいんじゃねぇか?」
「「「「お前は大人しくしてろ!!!」」」」
「頼むぜルフィ、いやマジで。アデル見つけるまで死ぬわけには……?おい、なんかこの海王類くしゃみしそうじゃねぇか?」
やめてくれよホントに、すごいわかるけど、そのくしゃみ出そうで出ない感覚。だけどホントに勘弁してくれ、原作では上手くグランドラインに戻れてたけど、今回上手くもどれる保証は……
あ、ダメだ、くしゃみするわこいつ。
「全員船にしがみつけッッ!!!」
言うと同時に、凄まじい衝撃がメリー号を襲った。
「「「「ギャーーーーーーー!?!?!」」」」
「ヒャッハッーーーー!!!」
海王類のくしゃみで吹き飛ばされる。
指示したおかけが全員なんとか船から離されずにしがみつけている。
そのままだいぶ飛ばされ、激しい衝撃と共に海面に叩きつけられた。なんとか衝撃を殺し、すぐに船を動かそうと体勢を立て直したところで、頬を打つ雨に気づいた。
「ここは……、グランドラインに戻ったのか?」
「え、えぇ、なんとかね……」
「し、死ぬかと思った~」
ウソップとナミは安心からか腰が抜けて動けないらしい。
入団早々こんなハプニングに見舞われるとは、さすが主人公達だわ……。
アデル助ける前に死なねぇようにしねぇと……
!щ(゜▽゜щ)