仮想と混ざりあったリアル   作:黒牙雷真

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再び、彼等は剣士となる【前編】

俺と和人がグラウンドに向かうとそこには俺たちがSAOで最初に突破したボスとモンスターがいた。

 

 

八幡「あれはSAOの……!?」

 

和人「ルイン・コボルト・センチネルにイルファング・ザ・コボルトロード!?」

 

八幡「クソっ!キリト、今は他の生徒の避難が先だ!」

 

和人「分かってる!俺たちは時間稼ぎだろう」

 

八幡「いくぞ!」

 

和人「おうよ!」

 

 

俺とキリトは体育用具室にあるテント用の鉄パイプを手に取り、センチネルと交戦する。

 

 

八幡「キリト、スイッチ!」

 

和人「スイッチ!」

 

センチネル「グギャ!?」

 

八幡「クソっ、全然効いてねぇな……」

 

和人「このままだと、こっちが不利になるぞ」

 

八幡「クソっ、これがゲームなら勝てるんだがな」

 

???「いや、来ないでぇぇぇぇ!?」

 

 

一人の女子生徒がイルファング・ザ・コボルトロードにタゲられていた。その女子は俺が知っている奴だった

 

 

八幡「一色!?」

 

八幡「クソッ、キリト!ここは任せるぞ!」ダダダダ

 

和人「おい八幡……グッ!」ガキンッ

 

 

 

 

 

 

 

いろは「いや、誰か……誰か助けて」ポロポロ

 

ロード「GRUUUUUU」

 

いろは「先輩、助けて…………」目を瞑る

 

 

イルファング・ザ・コボルトロードがタルワールをいろは目掛けて振り下ろそうとした時一人の男がギリギリでいろはを抱きしめ横に転がる。

 

 

八幡「一色ぃぃぃぃい!!」

 

いろは「せん……ぱい」

 

八幡「大丈夫か、一色?」

 

いろは「先輩、先輩、先輩、先輩!」ポロポロ

 

八幡「大丈夫だ。少し離れてろ」

 

いろは「先輩?」

 

 

その時、いろはには八幡の目が敵を倒す一人の戦士のように見えた。

 

 

八幡「よう、イルファング・ザ・コボルトロード。よくも俺の可愛い後輩に怖い思いをさせてくれたな?後悔させてやるよ!」

 

八幡「ハアアアアアッ!!」

 

ロード「GAAAAAAA!!」

 

八幡「セアッ!!」

 

 

イルファング・ザ・コボルトロードの攻撃は生身である俺が今受けたらひとたまりもないだろう。だから、当たらないギリギリの紙一重の状態で躱しながら膝に攻撃を与えていく。しかし、ゲームと違いリアルでは体力の消費がある。

 

 

八幡「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。(流石にキツいな。ゲームとリアルの違いはこういうところに出るんだよな………)」

 

 

そんなことをふと考えているとコボルトロードのソードスキルの構えに気づけなかった。

 

 

明日奈「八幡くん、ソードスキル!」

 

八幡「なに、ガッ!!」

 

明日奈「八幡くん!!」

 

和人「八幡!!」

 

いろは「先輩!!」

 

八幡「クソッ……ゴホッ、ガハッ!!(こんな所で俺は死ぬのか……ごめん、明日奈。お前だけでも……)」

 

ロード「GAAAAAA!!」

 

 

コボルトロードがジリジリとタルワールを地面に引き摺りながら八幡へと近づいてくると電脳世界にいるAIで愛娘の声が聞こえて来た。

 

 

『パパ!』

 

八幡「その声はユイか……?」

 

ユイ『はい!今すぐ、ゲームにログインする言葉を発してください』

 

八幡「ログインする言葉?一か八かだ!」

 

八幡「リンク・スタート!」

 

 

そう口にすると体が光りだし、体の重さがスーと軽くなり、背中に懐かしい重みが二つかかる。そして、光が止み、目を開けると、俺の服装が灰色のコートに灰色のズボン、灰のグローブにブーツ。まさにSAO時代に『黒の剣士』と肩を並べた、

最強のプレイヤー『灰の剣士』の姿だった。

 

 

 

(※ログインしたことにより名前が変わります by作者)

 

 

 

 

 

いろは「先輩なんですか?」

 

ハチマン「懐かしいな、この感じ」グーパー、グーパー

 

ロード「GAAAAAAA!!」

 

ハチマン「お前は後だ」シュン!

 

 

ハチマンは一瞬でコボルトロードの前から消え、高速で動き自分から離れていたいろはの元に居た。

 

 

いろは「あれ、先輩、今」

 

ハチマン「一色、少しだけ我慢してくれな?」

 

いろは「ほぇ?」

 

ハチマン「よっと、お前軽いな。(あれは雪ノ下と由比ヶ浜か、なら一色をアイツらに任せるか)」お姫様抱っこ

 

いろは「ふえぇぇぇえ!?」カオマッカ

 

ハチマン「口を閉じとけよ。でないと舌を噛むからな」

 

いろは「は、はい!」

 

 

いろはをお姫様抱っこしたハチマンは再び高速で雪ノ下たちや他の生徒が居るところまで行き、いろはを任せる

 

 

ハチマン「一色を頼む」

 

雪乃「待ちなさい!貴方はどうするの?」

 

ハチマン「そんなの決まってる」

 

雪乃「まさか、あの化け物と戦う気なの!? 」

 

ハチマン「ああ。アイツは俺たちがデスゲームで倒した、最初のフロアボスだ」

 

結衣「うそ…………」

 

雪乃「『俺たちが』なら比企谷くん一人で敵うはずが無いわ!」

 

ハチマン「それは初めての時だ、今は勝てる。キリト、アスナ、リズ、今すぐにSAOにログインしろ!」

 

和人「SAOに?そうか、なるほど!」

 

明日奈「OK!」

 

里香「分かったわ!」

 

三人「「「リンク・スタート!」」」

 

 

 

 

三人がそう口にすると先ほどのハチマンと同じように体が光りだし姿を変える。キリトはコート、ズボン、グローブ、ブーツまでもが黒で統一した服装で背中にはSAO時代に愛用していた二本の剣、その姿はまさに『黒の剣士』。アスナは紅白で統一した女騎士の服装、腰には自らがSAO時代に愛用していた細剣、その姿は血盟騎士団の『閃光のアスナ』。リズはピンクのメイド服のような服装で右腰には愛用の片手棍、左手にバックがあった。

 

 

雪乃「貴方たち………その姿は」

 

ハチマン「アスナとリズは教師陣と連携して生徒たちの避難と護衛。キリトは俺とモンスターの殲滅。いいな!」

 

キリト「オーライ!」

 

アスナ「了解だよ」

 

リズ「分かったわ」

 

ハチマン「いくぞ!」

 

 

ハチマンの合図でキリトはセンチネルたちに突っ込んで行く、アスナとリズは教師陣と連携し避難誘導をし始める。

ハチマンは背中にあるキリトの黒いエリシュデータと対をなす白いエリシュデータを引き抜き、ゆっくりとコボルトロードに向けて歩を進める。

 

 

ハチマン「待たせたな。イルファング・ザ・コボルトロード!」

 

ロード「GRUAAAAAA!!」

 

ハチマン「セヤアアアアッ!!」

 

ロード「Gura!?」

 

ハチマン「セイッ!」ガキンッ

 

雪乃「すごい…………」

 

結衣「あれ本当にヒッキー…………?」

 

いろは「先輩………」

 

ハチマン「フッ!」

 

 

コボルトロードと俺が互いにソードスキルの構えを取り技をぶつけ合う。何合も何合もぶつけ合うとコボルトロードは目に見える程に慌てている。それもそのはず、自分のソードスキルが完璧かつ簡単に相殺されてしまい、コボルトロードのHPをジリジリと削っていくのに対して、俺はバトルヒーリングスキルでダメージが0になる。

 

 

ハチマン「なあ、もういいか?俺はお前が一色を怖らがらせた分の恐怖とお前を倒しに来たんだが」

 

ロード「Gruuuuuuu」

 

ハチマン「これで終わりにしてやるよ」

 

 

ハチマンはソードスキルの構えをしてコボルトロードに向けてそのまま放つ。

 

 

ハチマン「デットリー・シンズ!!」

 

 

計7連撃からなるソードスキルをあますことなく全てコボルトロードに決める。すると、コボルトロードは断末魔をあげながら体がポリゴンになりガラスの割れた音と共に消滅した。

 

ハチマン「ふぅ~、疲れた。キリト、そっちの方はどうだ?」

 

キリト「今、終わったところだ」ガシャン!

 

ハチマン「お疲れ」

 

キリト「ああ」

 

 

俺とキリトは剣を背中の鞘に納めてハイタッチをする。

 

 

キリト「にしても、なんでSAOに出てきたモンスターが現実に現れたんだ?それに俺たちの格好も………」

 

ハチマン「分からないことだらけだが、今は少し休もう。久しぶりの死闘で疲れた」

 

キリト「そうだな。流石に俺も疲れたよ」

 

アスナ「二人ともお疲れ様」

 

リズ「お疲れ。それとハチマン、アンタ体の方は大丈夫なの?」

 

アスナ「そうだよ!イルファング・ザ・コボルトロードのソードスキルを受けたんだから痛いところとか無い?」

 

ハチマン「今のところはバトルヒーリングスキルのおかげで平気みたいだが、元の姿に戻ったらどうなるか………」

 

平塚「比企谷、結城、桐ヶ谷、篠崎!」

 

ハチマン「平塚先生」

 

平塚「四人とも無事か?まったく編入早々、君たちは無茶をしおってからに」

 

ハチマン「すみません」

 

平塚「まあ、いい。これから、さっきの化け物について我々と警察とで話をすることになった。できれば君たちにも同席してもらいたい」

 

ハチマン「どうする?」

 

アスナ「私はハチマンくんに任せるよ」

 

キリト「同じく」

 

リズ「私も」

 

ハチマン「はぁ~。なら、同席させていただきます。今回の件については少なからず俺たちも関係があると思うので」

 

平塚「分かった」

 

 

平塚先生はそう言って校舎へと消えて行った。そして、視界の端には何か言いたそうな一色がいた。

 

 

ハチマン「アスナ、少しだけいいか?」

 

アスナ「しょうがないな、今回だけだよ」

 

ハチマン「ああ」

 

 

俺はゆっくりと一色に近づく。

 

 

いろは「先輩…………私」

 

ハチマン「よかった、無事で」ギュ

 

いろは「先…………輩。グスッ、うわああああ!!怖かったです、凄く怖かったです!先輩が助けてくれなかったら私、あの化け物に殺されてたと思うと凄く怖かったです!」ポロポロ

 

ハチマン「大丈夫。お前はちゃんと生きてるから」

 

いろは「うわあああああ!」ポロポロ

 

ハチマン「怖かったの分かるが、そんなに泣くなよ」ナデナデ

 

いろは「うううう、先輩」ポロポロ

 

雪乃「一色さん、そろそろ比企谷くんから離れたらどうかしら?」

 

結衣「そうだよ、ヒッキーもデレデレし過ぎだし!」

 

ハチマン「デレデレなんかしてねぇよ、デレデレするのはアスナだけだ!」

 

アスナ「そんな~、ハチマンくん。皆の前じゃ恥ずかしいよ。//////」

 

ハチマン「あっ、いや、つい本心が出てしまってだな……」

 

アスナ「いいよ。今夜はサービスしてあげる」ニコ

 

ハチマン「マジか、おっしゃ!」

 

いろは「雪ノ下先輩、結衣先輩。あの人は誰ですか?先輩とかなり親しげですが……」

 

雪乃「彼女は結城明日奈さん。比企谷くんの婚約者よ」

 

いろは「こ、婚約者!?」

 

雪乃「そうよ………」

 

結衣「スタイル抜群に料理上手、それにあんなにヒッキーに信頼されて…………勝ち目なんて無いよ」

 

いろは「そうですね……」

 

平塚「比企谷!準備できた付いてきてくれ」

 

ハチマン「わかりました」

 

 

 

 

 

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