仮想と混ざりあったリアル   作:黒牙雷真

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家族の朝

《side明日奈》

 

 

12月、真冬真っ盛りのこの頃。朝起きてヌクヌクのお布団から出るのは少し憂鬱になる季節だ。そんなことをよそに目覚まし時計が鳴る。

 

 

────ジリジリ、ジリジリ、ジリジリ

 

 

明日奈「ん、んん~」

 

 

目覚まし時計が私を微睡みの中から浮上させる。目覚ましの音で起きた私は手触りで枕元より上に有るであろう目覚まし時計を探す。

 

 

明日奈「ふにゅ~」コシコシ

 

 

目を擦りながら目覚ましを止めて、時間を確認する。

 

 

明日奈「6時か……起きないと。うう~、寒い…」ブルブル

 

 

朝の6時で私と愛しの彼と愛娘の朝ごはんを作るために自分の頬を軽くパシパシと叩き、意識を覚醒させる。

 

 

明日奈「よし!」

 

 

寝間着の上から一枚羽織ベッドから降りて、一階の脱衣場に備えつけている洗面所で顔を洗い自室へ。流石に寝てるとはいえ、彼の前で着替えるのは乙女としては恥ずかしいので着替えはお互いに自室ですることにしている。

自室で寝汗を吸っているであろう、現在着ている服や下着を新しいのに替える。寝間着も制服に着替える。

そして、再び一階に降りて冷蔵庫を開けて朝食のメニューを考える。

 

 

明日奈「今日は何にしようかな?」

 

 

久しぶりに家族、三人での朝食なのでどんなメニューにしようか迷ってしまう。

 

 

明日奈「よし、決めた!まずはこれとこれ」

 

 

朝食のメニューを決めて、冷蔵庫から食材を何個か取り台所へ置き。冷蔵庫の脇にかけておいたエプロンを着けてから調理の開始。

 

まずは白いご飯を炊くために穴開きのボウルと普通のボウルを台所の下から取りだし、穴開きの方にお米を入れて普通のボウルの上に重ねて、流水でお米を洗っていく。

 

下に敷いておいた普通のボウルから水が溢れたら一度、その水を捨てて。もう一度、同じことをする。最後にお米を洗ったお水があまり白く濁っていなければ普通のボウルから穴開きボウルを挙げて、水を切り、お釜に洗ったお米を入れる。

 

お米を入れたら冷蔵庫で冷やして置いた、冷水をお釜に流し込み、お釜に書いているお米の合より少し少な目のところで止める。

冷水を入れ終わったら炊飯器に入れて氷を冷蔵庫から氷スコップ一杯分を入れて、炊飯器の設定で早炊きにセットする。

 

 

明日奈「次はお味噌汁におかずだ」

 

 

普通のお味噌汁を作る鍋にお水を入れて干し昆布を入れて中火で温める。それと同時に冷凍庫で冷凍してあったアジの開きをグリル用のコンロに入れてタイマーをセットする。そして、沸騰する前にお湯から昆布を取り除き、粉末出しを入れてお味噌を溶く。お味噌を溶いたら長ネギを小口切りに、豆腐を手のひらの上でさいの目切りに、油揚げを短冊切りにしてお鍋に入れて、ひと煮立ちさせて、火を止める。

 

 

明日奈「お味噌汁は完成」

 

 

他には冷蔵庫から取り出した厚揚げ豆腐をオーブントースターに入れて、約12分、じっくりと焼く。その間にも、他のおかずを作ろうとしていると二階から誰かが降りてきた。

 

 

ユイ「ふにゅ~、まま?」コシコシ

 

明日奈「ユイちゃん、おはよう」

 

ユイ「おはようございます」ポワポワ

 

明日奈「直ぐに朝ごはんにするから顔を洗っておいで」

 

ユイ「は~い」テクテク

 

 

ユイちゃんは返事して、洗面所に向かった。

 

 

明日奈「ふふ、寝起きのユイちゃんもやっぱり可愛いな」

 

 

台所の下から、だし巻き玉子用のフライパンを出す。そして、冷蔵庫から玉子を5つ取りだして少し大きめのお椀に殻を割ってから黄身と白身を入れる。入れ終わったら、砂糖が入っているケースを取り、スプーンで砂糖を5杯ほど入れて玉子を溶いていく。次にフライパンに油を引き、火を付け温める。フライパンが熱くなってきたら、2~3回に分けて溶き玉子を入れて巻いていく。甘い焼き玉子ができたら、まな板の上に乗せて菜箸で押さえながら包丁で一口大に切っていく。

 

 

明日奈「よし、上出来。あとは、昨日のうちに茹でておいた、ほうれん草のお浸しでいいかな」

 

 

そんなことを考えていると洗面所からユイちゃんが戻ってくる。

 

 

ユイ「ママ、何かお手伝いすることはありますか?」

 

明日奈「そうだな~、あっ、ならパパを起こして来てくれる?そろそろ、起きないと学校に間に合わなくなっちゃうから」

 

ユイ「分かりました!」タタタタ

 

明日奈「今のうちお洗濯物を取り込んじゃおうかな」

 

 

リビングから庭に出て、物干し竿に干してある洗濯物たちを取り込み、丁寧に畳んでいく。

といっても主に私のだ。八幡くんのは昨日の分だけ。なので、すぐに畳み終わる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

《sideユイ》

 

 

 

どうも、ユイです。私は今、ママに頼まれたのでパパを起こしに来ています。

 

 

八幡「すぅ~、すぅ~」ZZZZ

 

 

パパは大きなのベッドの端で掛け布団にくるまりながら、まだ寝ています。

 

 

ユイ「パパがミノムシみたいです。そんなことより、パパ!パパ!」

 

八幡「ん、んん?」

 

ユイ「朝ですよ。ママが早く起きないと学校に遅刻すると言ってましたよ」

 

八幡「ユイ、もうすこしだけ。もう、ほんの30分だけ」ZZZZ

 

ユイ「ダメです!もう、こうなったら……。」

 

八幡「すぅ~、すぅ~」ZZZZ

 

ユイ「ママ直伝、日光光線です!」

 

八幡「ぎゃあああああ!?目が、目がああああ!?」

 

 

私は寝室のカーテンを開けて、少し大きな手鏡で太陽の光をパパの顔に当たるように反射させて無理矢理にでも起こそうとしてます。

 

 

ユイ「早く起きてください。下でママが待ってますよ」

 

八幡「うううう、わかったよ。ユイ」

 

 

パパは日光光線が効いたのか、ノソノソと動きながらベッドから出てきました。そのまま、少しフラフラしながら私に付いて来ます。少し、危なっかしいですね。

 

 

ユイ「ママ、パパを起こしてきました!」

 

八幡「おはよ~う」

 

明日奈「ユイちゃん、ありがとうね。それと、おはよう、八幡くん」

 

八幡「ねむぃ」

 

明日奈「はい、寝起きのMAXコーヒー」

 

八幡「サンキュー」ゴクゴク

 

八幡「あ"~、朝イチのMAXコーヒーが体に染みる」

 

明日奈「さっ、朝ごはんを食べよう」

 

ユイ「はい」

 

八幡「今日は玉子焼きに厚揚げ豆腐、ほうれん草のお浸し、それにアジの開きか、どれも美味しそうだな」

 

明日奈「それでは……」

 

「「「いただきます!」」」

 

明日奈「ねぇ八幡くん、今日の放課後は奉仕部に行くんだよね?」

 

八幡「ああ。由比ヶ浜にはメールで行くと伝えてあるからな」

 

明日奈「了解。あっユイちゃん、こっちに向いて」

 

ユイ「ん」

 

明日奈「ご飯粒が頬っぺたについてるよ」パク

 

ユイ「ありがとうございます。ママ」

 

明日奈「どういたしまして」

 

 

それから明日奈特製の朝食をいただき、今はソファーの上でニュースを見ている。明日奈は自分と俺のお弁当を作ってくれている。ユイは俺の隣でニュースを見ている。

 

 

『昨日、千葉県◯◯市内で斬殺事件があった模様です。現場にはその時に流れた血でしょうか?』

 

 

八幡「…………」

 

 

『警察の方たちが出入りしている付近に血痕の様な物が見受けられます。ですので近隣の方は十分に注意をしてください。以上、◯◯がお送りしました。』

 

 

明日奈「斬殺事件だなんて物騒だね?」

 

八幡「そうだな。でも、警察の人たちが対処してくれるだろう」

 

明日奈「八幡くん、少しだけ"奴等(ラフコフ)"の誰かが事件に関わってるかも、って思ったでしょ?」

 

八幡「少なからずな……。俺たちが"あの世界(SAO)"の姿になれるんだ。ステータスを使えば、超人以上の力が出せるからな」

 

明日奈「確かにそうだけど……」

 

八幡「今は考えたって仕方がない。それより、そろそろ学校に行こうぜ?」

 

明日奈「え?」

 

 

明日奈は時計を見ると【7:50】

 

 

明日奈「うわあああ!!」バタバタ

 

八幡「たまに明日奈も抜けてるところがあるんだよな……。普段はきっちりしてるのに」

 

 

 

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