《圏内事件》の真相が分かり、また、グリセルダさんを殺した犯人が分かり、ヨルコさんたちも口止めのために『レッド』に頼んで殺すのではないかと考えた。
ハチマン「アスナ、確かお前はヨルコさんとフレンド登録してたよな?」
アスナ「ええ。彼女なら今、19層のフィールドにいるわ。主街区から少し離れた小さな丘の上よ」
キリト「おし!アスナは攻略組のみんなに19層へ集まる様に頼んでくれ。その間、俺とハチマンでレッドを抑える」
アスナ「分かったわ!」
キリト「行くぞ!」
ハチマン「おう!」
アスナ「ええ!」
俺たちはヨルコさんたちがレッドによって口止めの意味で殺される前に急ぐ。
「「「転移、ラーベルグ!」」」
ラーベルグに転移したあと、フィールドに出る少し前のところでNPCが出している店に寄る。
ハチマン「二人とも、徒歩だと間に合わないからアレを使うぞ!」
アスナ「馬?二人とも馬に乗れるの?私は乗れないわよ」
キリト「俺たちは偶に練習してるからな」
ハチマン「アスナは俺の後ろに乗れ!さっ」
アスナ「うん」
アスナの手を引き上げ、俺の後ろに乗せる。
ハチマン「ハッ!」パシン
ハチマン「アスナ、念のため索敵を頼む」
アスナ「分かった」
アスナ「二人とも南東に複数のプレイヤーを確認できたよ。その中にはレッドも」
キリト「クソッ!」
ハチマン「間に合え!」
ハチマン「アレだ!」
キリト「シュミットの奴なんで倒れてるんだ?まさか麻痺毒?!」
ハチマン「急ぐぞ!」
キリト「おう!」
シュミットを見つけるとアスナを降ろしてから、シュミットに近づいて中華包丁の様な物をその首に振り下ろされようとした時、奴は動きを止めた。
その原因は…………。
ヒヒーン
ドサッ!
キリト「いてっ!」
ハチマン「ドウドウ」
シュミット「あっ!」
キリト「ギリギリセーフかな?」
ハチマン「転げ落ちて決まってないぞ?」
キリト「うるせぇ!」
馬から転げ落ちて締まりがないキリトを横に俺も馬から降りてから馬の尻を叩く。
すると馬は俺たちが来た道を帰っていく。
キリト「さて、どうする?もう直、援軍が来るが?攻略組30人を相手してみるか?」
キリトはラフコフの奴らに脅しを仕掛けるが…………
???「クッハハハハ!」
キリト「何がおかしい?」
???「いやよ~う、援軍なんてハッタリをかましてくれるから片腹痛くてよ。それと久しぶりだな、brother?」
ハチマン「PoH……」
PoH「brotherから会いに来てくれたってことは気が変わったのか?」
キリト「何がbrotherだ!ハチマンはお前なんかと違う!」
PoH「一緒さ、brotherは俺と同じ目をしている。前にも同じことを俺はbrotherに話した。で、どうなんだ?お前は俺たちと《エデン》を作るのか?」
PoH「来いよ、brother。俺たちと楽しくやろうぜ?」
キリト「ハチマン!」
ハチマン「俺は…………」
コイツは俺のことを理解してくれた。共感してくれた。
けれど、俺は、俺は…………
ハチマン「…………」テクテク
キリト「おい、ハチマン?嘘だよな?おい!」
ハチマン「…………」
俺は俯きながらラフコフの奴らの所へ歩き、二本短剣を持っているジョニーブラックの隣に並ぶ。
キリト「そんな、嘘……だろ?」
PoH「クッハハハハ!歓迎するぜ、brother。これで、お前も終わりだな?『黒の剣士』」
キリト「クソッ!」
PoH「いけ!」
ジョニー「キャッ…………」
───ザン!
キリト「へ?」
PoH「なに!?」
ザザ「!?」
ハチマン「…………」
ジョニー「俺の、俺の腕がぁぁぁぁあ!!」
キリト「ハチマン!」
俺は一番厄介であろうジョニーブラックがキリトに切り掛かろうと動き出した時に剣を抜き、ジョニーの腕を切り落とした。
PoH「おい、どういうことだ。brother?」
ハチマン「生憎、俺はお前に兄弟だなんて呼ばれる筋合いはないね?俺の兄妹、リアルにいる奴だけなんでね」
PoH「チッ!」
ハチマン「どうする?お仲間の一人は腕を損失してるが?それでも俺たちと殺ろうってのか?それと索敵スキルを使ってみな?そろそろ集まるぜ」ニヒリ
PoH「ずらかるぞ」
ザザ「いつか殺す」
ジョニー「覚えてろ、『灰の剣士』!」
PoHたちは俺たちの言葉をやっと信じたのか、引き上げるようだ。また、引き上げる際に俺とPoHは…………
PoH「brother、次に会った、その時は…………」
ハチマン「PoH、次に会った、その時は…………」
PoH「てめえを血の海に這いつくばらせてやるよ!覚悟しな」
ハチマン「てめえを地べたに這いつくばらせてやるよ!覚悟してろ」
今度こそ、完全にラフコフの三人は霧の中へと消えて行った。