ラフコフたちのアジトは中層ダンジョンの安全地帯だった。
そして、総勢60名がこの討伐作戦に参加した。その中にはもちろん、俺やキリト、アスナ、クラインたち【風林火山】も参加している。
シュミット「もうじき、報告にあった『ラフィンコフィン』のアジトだが、突入作戦の前にもう一度確認しておく」
シュミット「奴等はレッドプレイヤーだ!戦闘になったら、俺たちの命を奪うことに何の躊躇もないだろう。だから、こっちも躊躇うな!迷ったら殺られる」
シュミットの声に討伐隊の一同は頷く。
シュミット「とは言え人数もレベルも攻略組である俺たちの方が上だ。案外、戦闘にならないで降伏、ということも有り得るかもな」
その発言に討伐隊は緊張が解けたのか笑い出す。
しかし、その時だった…………
キリト「この感じ……ッ!!」
ハチマン「この視線………ッ!!」
ハチ×キリ「「上だ!」」
俺は悪意のある視線を、キリトは殺気を感じ取れたのか、ラフコフの奴等が強襲してくるよりも少しだけ早く動き出すことができた。
シュミット「なに!?」
シュミット「情報が漏れていたのか!?」
ハチマン「そんなことより、全体作戦開始!」
「「「オオオオオオ!!」」」
俺の一声でいきなりの強襲に困惑していた討伐隊が我に返り、ラフコフの連中を捕縛していく。
「死ねやァァァァ!!」
ハチマン「そう簡単に殺されてたまるかよ!」ガキン
「後ろががら空きだぜ?《灰の剣士》!」
ハチマン「わざとだよ!」ガキン
ラフコフの雑魚二人が俺に斬り掛かってくるので一人は剣で弾き、わざと背中に隙を作らせる。そして、その隙にもう一人の雑魚が俺の背中に斬り掛かってくる。
それを剣で受け止め、流す様に雑魚の剣をもう一人の雑魚へとスライドさせる。
するとどうなる…………
「ぐあああああ!?俺の、俺の腕があああ!!」
上手く行けば、仲間内での同士討ちが出来上がる、が答えだ。
ハチマン「なんだよ、仲間割れか?」
「この腐り目が……」
ハチマン「その腐り目に良いようにやられてるようだが?」
「うるせー!」
「死ねぇぇぇ!」
ハチマン「怒りで行動が単調になってくれて、ありがとうさん!」斬、斬
頭に血が上ったり行動が単調になった雑魚共の両腕を何の躊躇もなく切り落とす。
ハチマン「制圧完了。他の奴等は…………」
「うわああああ!?」ガシャン
「ぐあああああ!?」ガシャン
突如、ダンジョンの中に断末魔と硝子が割れる音が響いた。
その正体はHPがレッドゾーンに突入しているラフコフのメンバーが討伐隊を数名殺した音だった。
ハチマン「奴等、死ぬのが怖くないのか!?」
「キャッハァァァァ!」
ハチマン「ぐっ!?」ガキン
「ケッハハハハ」
ハチマン「こっ……の!(こいつら、狂ってるとは思ったがここまでとは!?)」ギリギリ
ハチマン「喰らえ」シュピーン
俺は新たに攻撃してきたラフコフの雑魚の攻撃を受け止めながら、雑魚の目に向けてアイアンピックを投擲する。
「目がアアアア!?」
ハチマン「セヤアアアッ!!」
そして、目を手で覆っている間に《バーチカル・アーク》で雑魚の両腕を切り落とし、蹴りを入れて地面に這いつくばらせる。
キリト「アアアアアッ!!」斬
ハチマン「キリト!?」
キリトの叫び声が聞こえたので、そちらを見るとそこには物凄い血相でラフコフの一人を首から肩に掛けて剣を振り下ろすキリトの姿があった。
キリト「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
ハチマン「キリト、大丈夫か?」
キリト「あ、ああ……なんとか」
ハチマン「なら、いい。だが、今は仲間を守ることを考えろ!」
キリト「分かってる!」
キリトと別れて、討伐隊の援護に向かう。
「うわああああ!?」
「死ねぇぇぇぇ!」
ハチマン「させるかよ!」シュピーン
俺はラフコフが討伐隊に斧を振り下ろそうとしたところへ、アイアンピックを投擲してラフコフが持つ斧をファンブルさせる。
ファンブルに成功したら直ぐに両腕を切り落とし腹部へ蹴りをお見舞いする。
ハチマン「大丈夫か?」
「あ、ああ…………助かったよ」
流石にこのままだとヤバイと感じた俺は討伐隊にある指示を出すことにした。
ハチマン「討伐隊にメンバーに告ぐ!わざわざ、ラフコフの奴等に投降を促すな!促しても指示を聞かない奴等は両腕を切り落とせ!」
「「「オオオオオオ!!」」」
俺の指示で討伐隊とラフコフの死亡者は減っている様子。しかし、両腕を切り落とされても尚、口で武器を咥えて攻撃してくる奴等が出てきた。
ハチマン「いい加減、諦めろよ!」
何人かは俺の方にも現れる様になったので剣で受け止めて、顔面に拳を打ち込み、武器をファンブルさせる。
そして、止めに蹴りを入れる。
今さらだが、拳や蹴りなどは攻撃スキルを発動していなければダメージは全て『0』になる。
ハチマン「粗方、制圧…………」
大分、ラフコフが制圧できたことに安堵していると聞きなれた人物の悲鳴が俺の耳に届いた。
アスナ「きゃあッ!?」バタリ
ハチマン「アスナ!?」
慌てて、アスナの悲鳴が聞こえた方を見ると地面に手足を切り落とされて這いつくばっているラフコフの一人が口で短剣を咥えており、それをアスナの足に刺し込んでいた。
それにより、アスナは麻痺毒か何かで体が上手く動かせずに倒れてしまう。
また、それを見た他のラフコフのメンバーがアスナを殺そうと動きだす。
「死ね、閃光ォォォォ!」
「キャッハァァァァ!」
「ケッハハハハ!」
アスナ「くっ!」
ハチマン「ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!」スパン!
【ガシャン、ガシャン、ガシャン!】
アスナ「え?」
ハチマン「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
アスナ「ハチマン……くん?」
ハチマン「アスナ、大丈夫か?」
アスナ「私は大丈夫。でも、ハチマンくん……」
ハチマン「今は解毒薬を飲んでくれ」
アスナ「う、うん」ゴクゴク
アスナ「助けてくれて、ありがとう」
ハチマン「ああ。それと悪いが先に帰る」
アスナ「…………。(ハチマンくん、大丈夫かな?)」
アスナ「ッ!?」
アスナ「ハチマンくん、後ろ!!」
ジョニー「てめぇだけは殺す!死ねぇぇぇ灰の剣士ぃぃぃい!!」
アスナの叫び声で後ろからジョニー・ブラックが襲いかかってくることがわかったので一瞬でジョニーの両腕両足を切断する。
首と胴体だけになったジョニーの頭を掴み、地面に俺の出せるSTRの最大の力で叩き伏せる。
ジョニー「がぁっ!?」
ハチマン「そろそろ、うぜぇよ。お前も地べたに這いつくばってろ」
こうして、ラフコフ討伐戦は討伐隊60名のうち10名が死亡。ラフコフは40名のうち13名が死亡。そのうち三名は俺で、二名はキリトが殺した。