翌日、午前9時。俺はキリトと共に第74層の転移門広場で、《攻略の鬼》または《閃光》ことアスナを待っているが約束の時間を一時間も過ぎているのに来ない。
キリト「なぁ、ハチマン。本当にアスナは来るのか?」
ハチマン「昨日、アスナにパーティーを組まされたからな。それに何でも次のボス攻略のパーティー編成はアスナが担当なんだとさ」
キリト「それで俺も呼ばれた訳か、納得した。それとハチマン」
ハチマン「なんだよ?」
キリト「そっちの《ラグー・ラビット》は美味かったか?」
昨日の攻略の帰りで仕留めた二匹のラグー・ラビットを二人で分けた俺たちたが、どうやらキリトはあの極上に美味かった《肉》を食えなかったようだ。
ハチマン「そりゃな」ニヒリ
キリト「クソーっ!俺もあの時、お前たちについて行けばよかった!!」
ハチマン「だが、あの時、お前は俺のことを見捨てたからじゃあ……「そこ、退いてー!」……ぐぇっ!?」
突如、転移門からプレイヤーが転移してくるエフェクトが発生した思ったら上から誰かが俺に覆い被さるように転移してきた。
ハチマン「なんだよ、一体」
キリト「ハチマン、大丈夫か?」
ハチマン「なんとか、それより。俺に覆い被さってるのは…………」
────モニュ、モニュ
ハチマン「え?」
俺は自分の上に覆い被さるように乗っている誰かを退かそうとすると両手に何やらとても柔らかい感触が伝わった。
また、これに近い感覚を遠い昔に感じたことがあるような無いような。
???「や、やああああああっ!!」
ハチマン「ひでぶっ!?」
柔らかい感触を確かめたあと、突如として耳元に大音量の悲鳴が上がり、直ぐに何かに殴られたように吹き飛ばされ。そして、転移門広場にあるオブジェクトまで漫画のように顔面を地面に引き摺り海老反りしながらぶつかる。
ハチマン「痛ってー。今のリアルだったら顔面がすりおろしされてるぞ」
キリト「は、ハチマン、早く誤ったほうが身のためだぞ?」
ハチマン「誰に何を謝るんだよ?」
転移門の方から少し大きな声でキリトの声が聞こえたので、そちらを見ると白と赤を基調とした騎士服に膝丈ほどのミニスカート。腰には剣帯に納めている銀のレイピアが目に入った。
ハチマン「ま、まさか…………?」
もう、皆様。お分かり頂いただろう。あの、柔らかい感触は目の前でペタりと座り込み。両手で胸部を隠しながら此方を殺気を込めた涙目で睨んでいらっしゃらる。残りのパーティー、アスナさんである。
そして、俺がやることは…………
ハチマン「す、すみませんでした!」土下座
アスナ「…………」プルプル
ハチマン「こ、これは事故な訳だし?だ、だから、い、命だけは勘弁してください!」
アスナ「はぁー、 いいわ。今回は事故なのだから許すわ」
ハチマン「あ、ありがとうございます」
アスナに許してもらったことにお礼を言うと、再び、転移門から誰かがアスナを追いかける形で転移してきた。
そして、ここからはまぁ、面倒だから省略すると、アスナの護衛役であるクラなんとかさんがストーカー紛いなことをしており。また、なんでも《ビーター》である、俺と一緒に居るのが気にくわない様子。
なら、帰っても?いいかな?
アスナ「ダメに決まってるでしょ」
ハチマン「いや、なんで心の声が読めるんだよ」
アスナ「そこはー、乙女だから?」
ハチマン「え?」
アスナ「今の『え?』は何?教えてくれるかしら?」ニッコリ
ハチマン「い、いやぁ………その………」
クラディール「貴様!ビーターの分際でアスナ様と馴れ馴れしくするな!」
ハチマン「いやいや、ストーカー紛いなことをしている犯罪者予備軍のアンタよりはまだましだと思うけど?」
アスナ「うんうん」コクコク
キリト「それは確かに」
クラディール「な、なら、私とデュエルしろ!」
何故か分からないがクラなんとかさんからデュエルを申し込まれた。
念のためアスナに確認を取ると自分が責任を取るとのこと。
てな訳で受けることになった。面倒くさいが仕方ない。時間の無駄だもん。