ボスの左右から【蒼白い閃光】と【赤黒い閃光】が煌めく。
キリト「セラァァア!!」
ハチマン「ウォォォオ!!」
二人の閃光に挟まれているボスは、HPが今まで違い。目に見えて分かるほどの勢いで減っていく。
そして、ボスのHPは《黒の二刀流》と《灰の二刀流》の剣技によってゼロとなり。その身体をポリゴンへと変えた。
ハチマン「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
キリト「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
ハチマン「やっ……たな……」ドサッ
キリト「ああ……やっ………たな」ドサッ
流石に、初めて、それも最前線のフロアボスに《二刀流》を使用したことや、色々なことがあり。疲労が溜まっていたのか、俺たちはその場で倒れてしまう。
アスナ「ハチマンくん!」
クライン「キリト!」
俺たちが倒れてしまったことにより、アスナとクラインが駆け寄る。
アスナ「バカバカ!二人とも、死んじゃうんじゃないかって怖かったよ!?」ポロポロ
ハチマン「勝手に……人を殺すな……」
キリト「けど、かなりヤバかったな」
キリトの言葉で自分のHPを確認すると、先ほどまで四割もあったHPが残り1割まで減少していた。キリトに関しては残り数ドットだった。
ハチマン「取り敢えず、ポーションくれるか?」
アスナ「…………うん」
クライン「キリトも、ほれ」
キリト「サンキュー」
俺はアスナから、キリトはクラインからハイポーションを受け取り、飲み干した後、一息つく。
キリト「軍の奴らは?」
アスナ「…………」
クライン「………コーバッツと後二人死んだ」
キリト「………そうか」
ハチマン「………攻略で犠牲者が出たのは60層以来か………」
クライン「こんなのが攻略って言えるのかよ……。死んだら意味がねぇだろう。コーバッツのバカ野郎が………!」
クライン「そりゃそうと、オメェら何だよさっきのは!?」
キリト「……言わなきゃダメか?」
クライン「ったりめえだ!見たことも聞いたこともねぇぞあんなの!」
辺りを見渡すと皆、沈黙して俺たちの言葉を待っていた。
キリト「…………エクストラスキルだよ。《二刀流》」
キリトのその言葉でアスナ以外の軍とクラインのギルドメンバーの間で「おお………」とどめよきが上がる。
クライン「ハチマンのは?」
ハチマン「俺のも、キリトと同じ《二刀流》だが。スキル欄にノイズが走ってるんだよ」
アスナ「………ノイズが?」
ハチマン「ああ」
クライン「それで出現条件は?」
キリト「解ってたらもう公開してるさ」
クライン「ってことはお前ら専用……ユニークスキルじゃねぇか!ったく、水臭ぇなあお前ら。そんなすげえ裏技を黙ってるなんよう」
キリト「出現条件に、全然心当たりが無いんだよ。俺たちに出現したのは52層を突破したあとなんだよ」
ハチマン「俺は人に注目されるのが嫌だから。それにネットゲーマーならこういうのに五月蝿いだろう?」
クライン「まぁな」
クライン「んじゃあ、俺たちは聞きたいことを聞いたし。上の層をアクティベートしに行くが、お前さんたちは?」
キリト「もう少し休んでからにする」
クライン「そうか」
ハチマン「俺も…………」
クライン「ハチマンは言わなくても分かってるからいい」
ハチマン「なんだよ………」
クライン「それとよ、嬉しかったぜ。お前たち、二人が《軍》の連中を助けるために飛び出した時。そんだけだ」
そう言ってクラインは俺とキリト、アスナ以外を連れて上の階層へと進んで行った。
ハチマン「おい、アスナ。いつまで、そうしてるつもりだ?」
アスナ「もう少しだけ……」ギュッ
ハチマン「キリトが見てるから恥ずかしいんだけど……」
何故か知らないが、アスナから回復ポーションを貰い。ポーションを飲み干すと、そのままアスナに抱き付かれてしまったのだ。
そして、HPが5割まで回復したのでアスナに退いてもらおうとしたら、これである。
アスナ「怖かった…………凄く怖かった」
ハチマン「…………」
キリト「…………」
アスナ「二人が死んじゃうんじゃないかって。私の所為で二人が死んじゃうんじゃないかって……」ポロポロ
アスナ「怖くて、怖くて、仕方がなかった……」ポロポロ
ハチマン「大丈夫だ。俺たちは生きてる」
キリト「ああ。生きてる。俺たちは」
そうだ。俺たちは生きているんだ。また、これから、この世界を終わらすために《剣》を握り、振り、敵を倒すんだ。
そんなこと考えていると、アスナがあることを口にした。
アスナ「私、ギルド休む」
ハチマン「は?」
キリト「え?」
今、アスナは何と?ギルドを休む。あの《攻略の鬼》が?まさか、恐怖のあまり。思考がおかしくなったか?
アスナ「ハチマンくん、あとで覚悟しておいてね」
ハチマン「だから、なんで心の声が読めるだよ」
アスナ「それは、乙女だから」
ハチマン「もう、それでいいです」
キリト「二人の世界に入ってる所、悪いんだが。アスナ、ギルドを休むって、そのあとはどうするだよ?」
アスナ「忘れたの?それと、君たちとしばらくパーティー組むってことをハチマンくんから聞いてないの?」
キリト「そういえば………そうでした」