指揮官「艦船全員寝取られた」   作:排無

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1話

「おはよう指揮官!」

「おはようクリーブランド。何もなかったようだな」

「あ、当たり前だろ!ところで昨日は指揮官以外の誰にも会わなかったけど…」

「大規模な人員削減をしたからな。少なくとも六人の艦隊一つできるまでは新しく人を雇うことはないだろう」

「ふ〜ん…あ、そうだ。郵便受けにこんなものが…」

「お、ありがとう。ん…この封筒は…」

 

大体予想がつくがこの正方形の封筒は…やはりそうだ。中に入っているのは怪しげなCDロム。

 

「…何それ?」

「昨日の答えが返ってきたようだな。クリーブランドは見ない方がいい。あっちを向いててくれ」

 

パソコンに読み込ませるとやはり入っていたのは動画データ。ヘッドホンを装着し、中身を再生する。

 

 

 

映っていたのはここに着任する予定だったであろう全裸のレンジャーの姿。すぐさま再生をやめ、ヘッドホンを外した。

 

「もういいぞクリーブランド」

「な、何が入ってたんだ?」

「ビデオレターだよ。やはり寝取られていた」

「嘘でしょ…どうするんだよ…」

「とりあえずこいつを上層部に送る。あとは専属弁護士がなんとかしてくれるだろう」

「随分手慣れてるね…」

「まあな。何故かどいつもこいつもビデオレターという証拠品を送ってきやがる。自分の顔や声も映ってるのにな」

「ええ…」

 

 

 

寝取られビデオレターを上層部に上陸時に送った翌日。すぐに電話で連絡が返ってきた。最短記録だったのでいつもより謝罪の言葉が多かった。まさか着任の前に寝取られるなんて誰も想像できないだろう。

 

ところで、新米指揮官は戦果を上げれば妬まれ、上げなければ怒られるという上層部からの文句の板挟みになりやすい。しかしうちの場合は事情が事情。不気味なぐらいに上が優しい。大規模な寝取られが起きた後、わざわざ建造したての艦船をうちに送ってきてくれたのだ。クリーブランドも例外ではない。かつては艦船の管理がなってないのではないか、と言われることもあったが今回は着任前に寝取られたということでその考えも打ち砕かれてしまった。

うちの艦船の寝取られっぷりは上でも大真面目な議題になっているらしく、作業員の面接試験が厳しくなったという。とは言え一般市民相手には太刀打ちできないのだが…そこはもう良心に任せるしかない。

 

そういえば今日また艦船を補填すると言っていたな。誰であれ期待はできないのだが。

 

 

 

「やあ指揮官!サラトガちゃんが着任したよー!」

「あーダメだこれは三日もつかもわからん」

「な、なにその言い方ー!」

 

 

 

二日後、無事にサラトガからビデオレターが届いた。

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