えー、色々と言いたい事はありますが。
やりたい事、書きたい事、詰め込み過ぎて、雑になっている感が否めません。
大変申し訳ないです。
ピカピカと目を輝かせるなのはに、ヴィータとフェイトはすっかり毒気を抜かれてしまった。
だがヴィータはすぐに立ち直る。
例え毒気を抜かれたとしても、闘志は潰えず。
大好きな自分の主(はやて)を救う為に。
「でっぇぇぇぇい!!!」
「はっ!? し、しまった!」
《Defenser》
ただその一念で、未だに少し呆けるフェイトへ向かい、己の武具:グラーフアイゼンを振り抜いた。
戦いの場において致命的な隙を晒してしまったフェイトは、鉄槌の一撃で吹き飛ばされる。
咄嗟にバルディッシュが防御魔法をオート発動したとは言え、所詮カートリッジを伴わない上に急ごしらえの防壁。
鉄槌の騎士の異名を持つヴィータの一撃を殺し切る事は不可能だった。
「つつ・・・バルディッシュ、被害は?」
《左上腕に軽い打撲が。 それ以外はオールグリーン》
「うん、ならよかった」
「ふぇ、フェイトちゃん!?」
我に返ったのは、なのはも同様。
アニメでしか見られないと思っていた、リアル魔法少女が現れた事に興奮したものの、親友がいきなり痛そうなハンマーで殴られたとあっては、正気に戻らざるを得なかった。
顔も真っ青だ。
「なのは、すぐに逃げて! このハンマー使いは私が止めるから!」
「で、でも!」
「早くっ!!」
「っ! わ、分かった! これ以上怪我しないでね!」
なのはの方を振り返らずに、任せろと言わんばかりのサムズアップを決めたフェイトを見てから、なのはは急ぎその場から逃げ出す。
向かう方向は、喫茶『翠屋』。
「くそっ! 逃がすか!」
「行かせない、お前はここで止める!」
《Plasma Lancer》
「《ファイア(Fire)!!》」
「ちぃっ!」
なのはを追おうとしたヴィータへ向けて、足止め用の直射弾を放つ。
カートリッジを使わないとしても、フェイトが両親から受け継いだ魔力は莫大だ、決して無視できない威力があった。
「だぁー! 面倒だ、テメェから蒐集してやらぁ!!」
苛立ちを隠せず、フェイトの思惑通りに行動している事が分かっていても、ヴィータはまずフェイトを倒す為に空へ飛び上がった。
それに、ヴィータには勝算があった。
フェイトは知らない、ヴィータに仲間がいる事を。
その仲間が、ヴィータに勝るとも劣らぬ実力を持つ事を。
「バルディッシュ、気合入れて行くよ!」
《Yes,Sir!》
「まずは様子見! カートリッジロード!」
《Ignition》
「やっぱテメェも、カートリッジを使うのかよ!」
「ファランクスシフトで!」
《Plasma Lancer Phalanx shift,Ready》
「ん、なぁっ!?」
ヴィータから驚愕の声が漏れたのは当然だろう。
デバイスが告げた魔法の名前から、どの様な魔法であるかの想像はつく。
だが、その量が異常過ぎた。
様子見等とは到底思えない、数にして256と言う量の魔力スフィアが宙に浮かんでいた。
「バーストッ!!」
《Release》
そして、魔力スフィアから連続し放たれる、魔力で編まれ雷の属性が付与された槍が、スコールの様にヴィータに降り注いだ。
「なっめんじゃねぇぇぇぇ!! アイゼン!!」
《Explosion!! Panzerschild!》
烈昂の気迫と共に、グラーフアイゼンがカートリッジを1発装填、魔力の防壁を張る。
しかし、カートリッジを使用したフェイトの魔法は、先程までとはまるで次元が違う威力を誇っていた。
プラズマランサーが当たる度に防壁は抉れ、罅が入り、防壁を固めるよりも尚早く守りを削り取っていく。
だが、ヴィータは見た目からは想像もつかないものの、地獄の様な戦場を幾つも乗り越えてきた歴戦の騎士。
防御魔法が抜かれる事等、想定の範囲内。
遂にランサーの連射によってシールドが砕かれ、押し留めていたランサーがヴィータに殺到する。
が、しかし、それよりも早くヴィータは魔法を使用する。
《Pferde》
非常に短い、グラーフアイゼンの詠唱。
しかし効果はすぐに現れた。
ヴィータの両脚を包む様に魔力が渦巻き、ヴィータの身体を一気に押し出して加速する。
その勢いのまま、一気にフェイトの頭上まで移動する。
「(貰った!)」
静かに、未だ自分の位置に気付いていないだろう無防備なフェイトの首へ向けて、ハンマーを振り下ろす。
当たれば意識を保てない一撃を。
そう、当たれば。
《Blitz Action》
これまた非常に短い、バルディッシュの詠唱。
当たる直前だったグラーフアイゼンの一撃を、その場から消え去ることで回避。
今度は逆に、ヴィータがフェイトの姿を見失う番だった。
これまで自分以上に速い相手と戦った記憶は山ほどあったが、ここまでトップスピードに達するまでの時間が短い相手は、ヴィータの記憶には無かった。
「くそっ! どこから来やがる!?」
故に、分からなかった。
自分の様に、近接戦を仕掛けて来るのだと思い込んでいたが為に。
「ヴォルテックスマッシャー! ブラスト!!」
《Voltaic Smasher》
気付いた時には遅かった。
既にヴィータから距離にして数百メートルもの遠方に離れていたフェイトが放った砲撃魔法が、ヴィータに直撃する。
砲撃自体に大きな威力は無かったが、全身が痺れ、自由に身体が動かなくなっていく。
思考にも麻痺が回っているのか、飛行魔法が維持出来なくなり、地面へと落下して行く
「(こ、れは、スタンさせるのが目的の砲撃魔法か!? にゃろう、小細工を!)」
《対象の脅威度の急速な低下を確認しました、Sir》
「よしっ! 地面に落ちる前にバインドをかけて・・・かけてどうしよう?」
《・・・奥方様か旦那様にお任せしましょう》
「(ふざけやがって! ・・・いや、向こうからすりゃアタシ等の方がよっぽどふざけた真似してんだ。 言う事は無いな、それに、よ)」
落下している最中のヴィータの口元がほくそ笑む。
その口の動きは、フェイトからもよく見えた。
その笑みの理由は何なのか、ふと気になった瞬間、フェイトは身を以てその理由を知った。
「あうっ!」
《Sir!?》
手が、生えていた。
フェイトの胸元に、白魚の様に美しい右手が。
だが、この状況では寧ろおぞましさを増長する効果しかない。
少しずつ自分の中から力が抜けて行くような感覚、魔力が抜かれる、無効化される等と言う話では済まない。
これはその源であるリンカーコアを直接攻撃されている、フェイトは本能的にそう判断した。
「(怖い! やだ、何なのコレ! 私の内臓が掴まれてるみたい! 怖いよ!)」
《Sir! お気を確かに、Sir!!》
手を身体の中に直接突っ込まれて弄られているかの様な感覚、その恐怖は筆舌に尽くし難い。
気丈にも涙こそ見せないが、フェイトは既に心中で泣き叫んでいた。
「年の割には見事な腕前だったが、やはりまだ少女か。 仲間がいる可能性を考えていないのは、浅慮だったな」
謎の手にリンカーコアを鷲掴まれているフェイトの前に、まだ麻痺が治まっていないヴィータを抱えた、女騎士と言う呼び方がぴったりな美女が飛んできた。
「シャマル、蒐集はどれ位まで進んでいる?」
耳元に手をやり、念話と呼ばれる遠距離通信魔法で、フェイトを捕まえている手の主に問う女騎士。
『そうね、今大体2割程終わったわ。 凄い魔力量よ、既に8ページ。 命に別状が無い域で蒐集を止めても、この子一人で29ページ半は堅いわね』
「そうか・・・! これは当たりを引いたな」
『えぇ、ザフィーラが追ってる子も同等の魔力を持っているみたいだし、この街で蒐集できる分だけでも666ページ完遂できそうね』
「あぁ、光明が差したな」
『そうね、でも油断は禁物。 蒐集の邪魔が入らないよう、周囲に警戒をしておいて。 まぁ、シグナムだから心配はしていないけど』
「フッ、当然だ」
「あ、たしも、もう大丈夫、だぁ・・・」
シグナムと呼ばれた女騎士と、シャマルの両者に入り込める程度に、ヴィータが回復。
所々痙攣しているのがシグナムの何かしらに触れたのか、思わず吹き出してしまった。
だが、おふざけはそこまで。
二人は、その場から動かずフェイトを囲む様に警戒に入る。
程なくして、二人の探知結界内に飛び込んで来る反応が一つあった。
油断なく構えるヴィータとシグナムだが、此方へ来る者は知った顔であった。
しかも一目見て深手と分かる様な傷を負って。
「ザフィーラ!?」
「すまん、遅れを取った」
全身の至る場所に傷を負っている。
シグナムは、その傷の種類には有り過ぎる程覚えがあった。
見間違う訳がない、これは刃傷だ。
だが、何よりも驚いたのは、「盾の守護獣」の異名を持つザフィーラの防御を抜いて、彼に大ダメージを与えた事だ。
「すぐにシャマルの所へ行け、ここは私達が」
「すまん、頼むぞ。 敵は」
「お前達・・・俺の家族に何をしている!?」
「「「!」」」
地獄の底から響く様なおどろおどろしい声。
三人が揃って見れば、白を基調とした鎧に身を包み、右手にはとあるゲームの主人公が使う事で有名な、バスタードソードと呼ばれる剣によく似た、諸刃の大剣を持った金髪の美青年がいた。
だが、その美貌は憤怒に染まっており、剣を握る右手からも柄を握り締めるギチギチという音が聞こえている。
シグナムとヴィータは瞬時に理解した。
ザフィーラにここまでの深手を負わせたのは、この男だと。
「コールブランド、カートリッジロード!!」
《Ignition!》
怒りと共に、男:レクターの剣がカートリッジを装填、薬莢を吐き出す。
凄まじい密度で圧縮され、噴き出そうとする魔力を逃がす様に刀身が二段階スライドし、そこから金色の光が飛び出す。
「妹から、離れろぉ!!!」
《Shine Edge》
シグナムは咄嗟にヴィータの前へ出る。
「レヴァンテイン!」
《Jawohl! Explosion!》
「鉄壁防御!」
《Panzergeist!》
カートリッジを使用し、纏う騎士甲冑を強化する。
通常でも、射撃を阻む防御力があるが、カートリッジを使用すれば、砲撃さえシャットアウトする、文字通りの鉄壁防御だ。
「ディィィヤァァァァァッ!!」
「がっ・・・・・・!?」
だが、レクターの一閃も尋常ではなかった。
シグナムの守りと拮抗したのは一瞬、後は軽々と防御を抜き、シグナムを遥か遠くのビルまで吹っ飛ばした。
「シグナム!」
「よそ見している暇があると思うか!?」
「くそっ!」
吹き飛ばされた自らの将の身を案じる猶予も無い。
金の光を纏った大剣が、ヴィータに向けて振り下ろされる。
ヴィータはグラーフアイゼンの柄で受け止めるが、本日何度目になるかもしれない驚愕を、アイゼンの柄が真っ二つに斬られると言う、驚きを味わった。
「アイゼンが、斬られる、だって・・・!?」
「何をおかしな事を言っているんだ、お前は? 強い攻めは弱い守りを斬り裂く。 ベルカの騎士にとっては常識だろう?」
レクターの心底不思議そうな言葉に、ヴィータの頭は沸騰する。
斬り分けられたアイゼンをすぐに結合し、レクターの即頭部を殴り飛ばそうと振り抜く。
だが当たらない。
最初からその位置に攻撃が来る事が分かっていたかのように、ほんの少し後方へ飛び下がる。
大きく空振りする事になった。
普通ならば、これは致命的な隙になるが、ヴィータは生憎と普通ではなかった。
「アイゼン! カートリッジロード!!」
《Explosion! Raketen Form》
一回転する内に僅かな間に、グラーフアイゼンが一度伸縮し、カートリッジを装填する。
すぐにアイゼンが変形を始める。
レクターを殴ろうとした部位は四角錐が飛び出、反対側にはブースターが現れる。
そのままブースターが点火、空振ったヴィータの回転運動が一気に加速する。
レクターは更に後方へと飛び退くが、それを許す鉄槌の騎士ではなかった。
「ラケーテン、ハンマァァァァッ!!!」
命中を確信し、内心笑うヴィータ。
だが、レクターは至って冷静だった。
《Reflection wall》
「んがっ!?」
レクターが突き出した腕に間違いなく命中した筈のハンマーが、いとも容易く弾き返された。
思わず変な声が漏れるわ、驚きの余り顔芸になるわ、で散々だが、ハンマーの先端がひしゃげているのを確かめ、疑惑は確信に変わる。
「テメェ! アタシのラケーテンハンマーを反射しやがったな!」
「さて、どう思う? もっと試してみるといい、受けて立つぞ」
「ぶっ潰す!」
「落ち着け、ヴィータ。 怒れば怒る程奴の思い通りになる。 我等の目的を忘れるな。 我等の狙いは、蒐集の時間を稼ぐ事、そして誰にもそれを邪魔させない事だ」
何時の間にやら吹き飛ばされていたシグナムが戻って来ていた。
レクターは内心歯噛みする。
挑発を繰り返し、未だ蒐集されているフェイトを救い出す隙を作る算段だったのだが、先に戦闘不能にした筈のシグナムが余りダメージを感じさせずに現れたのは、計算違いにも程があった。
「油断したつもり等なかったのだがな。 最近カートリッジを使用する敵と戦っていなかった所為か、度を誤っていた様だ。 もう二度と見誤らん」
雰囲気が変わった、と理解した。
油断なく、慢心を捨て、ただ目的の為に己の命と心技を振り絞る。
これぞ、レクターが憧れる「ベルカの騎士」の姿そのものだ。
先程まで沸騰していた頭が急速に冷えて行くのを感じる。
同時に理解した。
フェイトを救い出す為には、この相手を倒さねばならないと。
「ふ、良い顔になった。 一騎討ちを申し込むが、どうだ?」
「シグナム!? 何言ってんだよ!」
「お前は、向こうで蒐集が終わるまでの警戒を頼む。 この男をこの場に釘付けにすれば、それだけで時間稼ぎができるだろう?」
「ちっ! わーったよ!」
「待たせたな。 我が名はシグナム、烈火の剣将とも呼ばれている。 知っての通り、ベルカの騎士だ」
「・・・レクター・テスタロッサ、騎士見習い。 今は唯の剣士だ」
「それでいい、一瞬たりとも目を逸らすな。 気を引き締めろ。 我等の闘いは、瞬きの内に終わるぞ」
シグナムがレヴァンテインを正眼に構え、レクターはコールブランドを左の脇に抱え込む様に持つ。
そして。
「「・・・・・・っ!!」」
同時に動いた。
その動きは速過ぎると言える程の速力で行われ、フェイトからリンカーコアを蒐集する傍らザフィーラを癒すシャマルの眼では、捉え続ける事が困難な程だった。
その戦いの中、シグナムは言い様のない高揚感を感じていた。
「は、ははははは! いいぞ、テスタロッサ! 実に筋がいい! これ程の剣、打ち合うのは本当に久しい!」
「笑うな! とっととそこを退け!」
今まで防がれた事の無い一閃一撃を、事も無げに防ぎ、更には攻撃し返してさえ来る。
それがなされる度に、目の前に光が溢れるが如き多幸感が全身を包むのを、シグナムは感じていた。
元々バトルジャンキーの気があるシグナムであるが、これまで実のある戦いは殆ど無く、震えるような強者との戦いとは中々出会えなかった。
「そうだ、もっと斬り込んで来い。 その程度では、私には届かんぞ!」
「くそ! いい加減にしろよ! このバトルジャンキーが!」
今の主に不満等無い。
それは心から言える事だ。
だが、彼女達は騎士。
仕えるべき主の為に全てを薙ぎ払い、主に勝利を齎す強き者達。
生まれ付いて、いや、そうあるが為に生み出された存在だ。
平和が良いと言っても、やはりフラストレーションが溜まらずにはいられない。
強者との戦い、それはかつて唯の蒐集の道具として扱われ続けた彼女達全員が己を慰める為の、殆ど唯一の手段だったのだから。
「・・・くそっ! シグナムのやろー、楽しそうに戦いやがって。 アタシまでウズウズしてくんじゃねーか」
『ヴィータちゃん、後もう少しよ。 2分位でその子の蒐集が終わるわ』
「分かったよ・・・悪い、全部終わったら謝りに行くから・・・それまでアタシ等の事、絶対に許さないでくれよ」
「・・・・・・お、兄ちゃん・・・たす、けて」
蒐集が終わりに入り掛け、既に意識が朦朧としたフェイトが涙と共に零した一言。
それは何よりも深く、深く、ヴィータの良心を抉った。
「っ!! シャマル! もういい! もういいだろ! すぐに蒐集を止めてくれ!」
『えっ!? ヴィータちゃん?』
「こいつ、助けて、って言ったんだよ・・・自分の兄貴に。 あんな風に戦えたって、子供、なんだぜ。 はやてと変わらない歳の」
『・・・分かったわ、蒐集停止。 シグナムと合流して、撤退を』
「すまねぇ、後で必ず別の奴から取れなかった分を取る」
『話は後、一刻も早く撤退しないと』
「あぁ、分かった」
空中に磔状態になっていたフェイトを、立ち並ぶビルの一つの屋上にそっと下ろす。
偽善だと、欺瞞だとは分かっている。
それでも、泥は全て自分達が被ると決めたのだ。
『シグナム! 蒐集が終わった! 撤退すんぞ!』
「む・・・テスタロッサ、どうやら時間切れだ。 偶然があれば、また会おう」
「な、に!?」
レクターの目の前から、シグナムが瞬時に消え去る。
転移魔法を使われたと理解した時には、今まで街を包んでいた結界が消え始めていると言う事も理解した。
ならば。
「フェイト!」
フェイトが倒れているビルに降り立ち、急ぎフェイトを抱き上げる。
「う、ん・・・お、にいちゃ、ん」
「喋るな、すぐに治療して」
意識は朦朧としている筈なのに、フェイトはレクターの事をはっきりと認識し、甘えるように、レクターを安心させようとするかのように、笑顔を見せていた。
そんなフェイトの健気さ一つ一つに、レクターの心は張り裂けそうになる。
すまない、助けに来るのが遅れて。
もう大丈夫だ、お兄ちゃんが守ってやる。
そんな言葉を言いたいのに、レクターの口からは嗚咽しか出て来ない。
そもそもレクターにとって初めてなのだ、家族がこんな痛ましい目に遭うのは。
「たすけてくれて、ありがとう・・・」
そうとだけ言い、フェイトは遂に気を失った。
一方のレクターは、何も言えなかった。
酷い目に遭ったばかりの妹に気を遣わせてしまった自分の不甲斐無さに、シグナムもヴィータも瞬殺出来なかった自身の弱さに、絶望していたからだ。
結局、3分後に異常を察知して飛んで来たウォーダンとアリシアに見付けられるまで、レクターは気を失ったフェイトと共に、そこを動く事は無かった。
・初戦、敗北。
フェイト・テスタロッサ:リンカーコアの縮小。
凡そ6日間の魔法使用不能、生命に別状なし。
レクター・テスタロッサ:細かな擦り傷、斬り傷多数。
生体活動、魔法使用共に一切の異常なし。
やっぱり、第一戦は敗北するべきかな、と思いまして。
様々なフラグは立てていますが、場合によってはデウスエクスマキナ(魔王)が出て来て全部圧し折る可能性も。
と言うか、それがしたかったから、このタイトルな訳でもあるのですが。
感想、評価、お待ちしてます。