友奈「東郷さん!」
東郷「友奈ちゃん・・・タケルさん・・・マコトさん・・・」
するとレオ・スタークラスターが裂け目を開き、炎に包まれた無数のバーテックス達を召喚し始めた。
友奈「っ!」
3人がジャンプして、バーテックス達を避け続ける。
タケル「絶対にさせない!」
マコト「行くぞ!」
『イノチダイカイガン!ヨロコビストリーム!』
『シンダイカイガン!エンヴィースラップ!』
ゴーストがガンガンセイバーをナギナタモードにし、シンスペクターがガンガンハンド・ロッドモードにして、ヨロコビストリームとエンヴィースラップでバーテックス達を次々と粉砕する。
タケル「友奈!俺達に続いて!」
友奈「うん!・・・っ!」
彼女は、東郷が砲台でバーテックス達を粉砕していくのが見えた。
友奈「東郷さん・・・!」
遠い場所では。
風「早く・・・彼奴を・・・!」
立ち上がったが、力尽きて倒れてしまった。
『イノチダイカイガン!イカリスラッシュ!』
『シンダイカイガン!ラストバレット!』
ゴーストがガンガンセイバーとサングラスラッシャーでバーテックス達を斬り裂き、シンスペクターがガンガンハンド・銃モードの幻影を大量に出現させ、エネルギー弾を一斉発射してバーテックス達を破壊する。
マコト「友奈!行け!」
友奈「ありがとう!」
ジャンプした友奈が、東郷を止めに行く。
友奈「止まれえええええええ!!!!うわっ!!」
しかし東郷が邪魔をした。
東郷「駄目よ!友奈ちゃん!」
友奈「そいつが辿り着いたら、私達の世界が無くなっちゃう!!」
オールレンジを破壊する。
東郷「それで良いの・・・一緒に消えてしまおう?」
友奈「良くない!!」
彼女は満開を発動した。
タケル「満開!?」
マコト「友奈!!」
友奈「うおおおおおおおおおお!!!!」
高速でレオ・スタークラスターに接近し、強力な打撃でダメージを与えた。すると御霊が出現した。
友奈「御霊!!」
東郷「駄目!!」
砲台からエネルギー弾を発射した。しかしそこにゴーストとシンスペクターがガンガンセイバーとガンガンハンドでエネルギー弾を防いだ。
タケル「もう止めてくれ東郷!」
マコト「こんな事をしても、何の得があるんだ!」
友奈「そうだよ東郷さん、何も知らずに暮らしてる人達も居るんだよ?私達が諦めたら駄目だよ!だってそれが・・・」
東郷「勇者だって言うの!?他の人なんて関係無い!!」
タケル・マコト・友奈「っ!?」
東郷「1番大切な友達を守れないのだったら・・・勇者になんかなる意味が無い!頑張れないよ・・・!!」
するとバーテックス達が、レオ・スタークラスターの御霊を炎で包んだ。
東郷「友奈ちゃん・・・タケルさん・・・マコトさん・・・あのままジッとして居れば良かったのに・・・眠っていれば、それで何もかも済んだのに・・・もう手遅れだよ・・・」
砲台から強力のエネルギー弾を発射した。ゴーストとシンスペクターと友奈がエネルギー弾を防ぐ。
タケル「くっ・・・!!」
マコト「やらせるか・・・!!」
東郷「戦いは終わらない・・・私達の生き地獄は終わらないの・・・」
友奈「東郷さん!!!」
東郷「っ!?」
友奈「地獄じゃないよ!!だって・・・東郷さんと一緒だもん!!」
エネルギー弾を振り払った。
友奈「どんなに辛くても、東郷さんは私が守る!!」
タケル「そうだよ!俺達が君を守る!」
マコト「そして、お前の罪を晴らさせてやる!」
東郷「大切な気持ちや思いも忘れちゃうんだよ!?大丈夫な訳無いよ!!」
再びエネルギー弾を発射した。
『イノチダイカイガン!カナシミブレイク!』
『シンダイカイガン!スロウスグレイブ!』
ゴーストがガンガンセイバー、シンスペクターがガンガンハンド・鎌モードで東郷の砲台のエネルギー弾を斬り裂いた。
タケル「もう止めてくれ!!」
マコト「これ以上お前に罪を着させたくないんだ!!」
東郷「友奈ちゃんや皆の事だって忘れてしまう・・・それを仕方が無いなんて割り切れない!!1番大切なものを無くしてしまうくらいなら・・・」
友奈「忘れないよ!!」
東郷「どうしてそう言えるの!?」
友奈「私がそう思っているから!!めちゃくちゃ強く思っているから!!」
東郷「っ!・・・・私達も・・・・きっと、そう思ってた・・・・・」
彼女は大粒の涙を流した。
東郷「今はただ、悲しかった事しか憶えてない・・・・・自分の涙を意味も分からないの!!!!」
砲台からエネルギー弾を一斉発射した、3人が避け続ける。
『イノチダイカイガン!タノシーストライク!』
ガンガンセイバー・アローモードで砲台にダメージを与える。
東郷「嫌だよ!!怖いよ!!きっと友奈ちゃんも、私の事を忘れてしまう!!!だから!!!!」
しかし友奈が、東郷の砲台を掴んだ。
東郷「っ!?」
そして、そのまま両腕のアーマーを外して東郷に向かって走る。
友奈「東郷さん!!!」
東郷「っ!!」
オールレンジを飛ばした。しかし友奈がそれを避けて・・・・
東郷の頬を強く殴った。
タケル「っ!」
マコト「っ!」
殴った後、友奈が東郷を優しく抱擁した。
友奈「忘れない!」
東郷「嘘・・・」
友奈「嘘じゃない!!」
東郷「嘘・・・!」
友奈「嘘じゃない!!!」
東郷「・・・・・・・本当・・・・・?」
友奈「うん!私はずっと一緒に居る。そうすれば、忘れない!」
東郷「友奈ちゃん!!!忘れたくないよ!!!私を独りにしないで!!!」
彼女は泣きながら友奈に訴えた。
友奈「うん!・・・うん!」
タケル「・・・」
マコト「・・・」
すると、巨大な炎の塊が熱風を起こした。
タケル「太陽・・・?」
マコト「あの御霊か・・・?」
太陽に包まれた御霊が、神樹に向かって動いた。
東郷「私、大変な事を・・・」
友奈「東郷さんのせいじゃない!」
タケル「そうだよ!悪いのはあのバーテックスだ!」
マコト「今なら、奴を止めれる!」
友奈「うん!彼奴を止める!!」
東郷「はい!」
タケル「行こう!」
4人が太陽を止めに全速力で向かった。
アカリ「ちょっと嘘でしょ・・・!?」
御成「た、太陽ですと!?」
カノン「どうしたら良いの・・・!?」
そこに、4人が太陽の前に回り込んみ、友奈と東郷が太陽を力を振り絞って止める。
『イノチダイカイガン!ラブボンバー!』
『シンダイカイガン!グラトニーバイト!』
ゴーストがガンガンセイバー・ハンマーモードで御霊を止め、シンスペクターが両足に魔獣のようなエネルギーを纏わせて、太陽を力強く喰らう。
友奈「止まれえええええええ!!!!!」
タケル「うおおおおおおおおお!!!!!」
しかし太陽の速度は止まらず、逆に押されている。
東郷「止まら・・・・ない・・・・!!」
マコト「くそおおおおおおお!!!!」
友奈「絶対に・・・諦めな・・・い・・・」
しかし友奈が力尽き、満開が切れて落下した。
東郷「友奈ちゃん!!」
タケル「友奈!!!」
ゴーストが友奈に向かって落ちる。
マコト「タケル!!!」
落下した友奈の変身が解かれ、ゴーストが友奈をゆっくりと降ろした。
タケル「友奈!大丈夫!?」
友奈「・・・・こ・・・・こんな所で・・・・っ!?」
タケル「どうした?」
友奈「足が・・・・」
タケル「足?まさか、散華したのか!?」
散華で友奈の足の機能が奪われてしまった。
そして太陽の勢いは止まる事を知らず、神樹に向かって行く。
マコト「くそ・・・!!諦めてたまるか・・・!!」
東郷「くっ・・・!もう・・・駄目・・・」
しかしその時。
風「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
満開した風と樹が加勢してくれた。
東郷「樹ちゃん・・・!?」
マコト「樹!!風!!」
風「ごめん!大事な時に!」
東郷「風先輩・・・!私・・・」
風「おかえり!東郷!」
東郷「うっ・・・うっ・・・」
風「行くよ!!!押し返す!!!」
3人の力を1つにし、太陽を押し返す。
『シンダイカイガン!プライドフィスト!』
シンスペクターの両腕にエネルギーが纏まり、猛烈な勢いで突進しながらラッシュする。
マコト「うおおおおおおおおおお!!!!!」
風「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
しかし太陽の勢いは止まらない。
風「この・・・・!!!!!4人でも・・・・・!!!!」
マコト「俺達は負けん!!!!!友の為に!!!!!」
夏凜「そこかああああああああああ!!!!!!」
勇者に変身した夏凜も加勢した。
マコト・風「夏凜!!!」
夏凜「勇者部を舐めるなあああああああああ!!!!!」
満開を発動して御霊を止める。
風「よーし!!勇者部ーーーー!!!!」
4人「ファイトーーーーーーー!!!!!!」
巨大な花が出現し、太陽を止める。
『シンダイカイガン!グリードスラッシュ!』
マコト「うおおおおおおおおおお!!!!!」
ディープスラッシャーにエネルギーを纏わせ、御霊を斬り続ける。すると太陽の速度が急速に止まった。
タケル「止まった!!!」
友奈「くっ・・・!!うおおおおおおおおおお!!!!!!」
叫びと同時に満開が発動され、太陽に向かって飛翔した。ゴーストも続いて飛翔した。
友奈「私は!!!!讃州中学勇者部!!!!!」
風「友奈!!!」
樹「・・・・!!!」
夏凜「友奈!!!」
マコト「友奈!!!」
東郷「友奈ちゃん!!!!!」
友奈「勇者!!結城友奈!!!」
『イノチダイカイガン!シンネンインパクト!』
ガンガンセイバー・ライフルモードで、強力なエネルギー弾を放ち、凹みを作った。
マコト「タケル!!行くぞ!!」
タケル「うん!マコト兄ちゃん!」
『イノチダイカイガン!イサマシュート!』
『シンダイカイガン!ラースフレイム!』
ガンガンセイバーとサングラスラッシャーの同時発射と、ディープスラッシャー業火のエネルギー弾連射、3つの武器のエネルギー弾が太陽に大穴を開けた。
タケル「友奈!!!行こう!!!」
マコト「俺達も加勢する!!!」
友奈「はい!!!!」
タケル「魂は・・・永遠に不滅だ!!!!」
『チョーダイカイガン!ムゲン!ゴッドオメガドライブ!』
『シンダイカイガン!シンスペクター!デッドリー!オメガドライブ!』
3人飛翔して太陽の中へ突っ込んだ。
タケル・マコト・友奈「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
その途中で友奈の両腕のアーマーに罅が入った。
友奈「くっ・・・・!!!」
すると、御霊が見えた。
タケル「うおおおおおおおおお!!!」
マコト「だあああああああああ!!!」
しかし、友奈の満開と変身が解かれた。
タケル「命、燃やすぜ!!!!」
マコト「俺の生き様、見せてやる!!!!」
友奈「届けえええええええええええ!!!!!!」
そして、御霊に触れた瞬間・・・
巨大な大爆発が起こり、御霊が破壊された。
アカリ「・・・・これは・・・・」
カノン「御霊が・・・消えた・・・?」
御成「み、皆さんは!?」
3人が、皆を探しに行った。
そして皆は、御霊の爆破地点に仰向けになって倒れていた。
タケル「・・・・ん?」
マコト「・・・・っ?」
目を覚ましたタケルとマコトが起き上がった。
タケル「俺達・・・どうなってたの・・・?」
マコト「御霊は、消えたのか・・・ん?友奈!?」
タケル「っ!?風!樹ちゃん!夏凜!東郷!」
倒れてる5人を起こすが、返事が無い。しかし。
東郷「ん・・・・・?」
タケル「東郷!!」
東郷が目を覚ました。
タケル「目が覚めたんだね!」
東郷「タケル・・・さん・・・?マコト・・・さん・・・?ん?」
すると精霊達が消え、花びらとなった。
夏凜「・・・っ・・・?」
樹「・・・・・?」
タケル「夏凜!樹ちゃん!」
風「終わった・・・の・・・?」
タケル「風!」
マコト「良かった・・・無事で・・・」
東郷「・・・友奈ちゃん・・・」
友奈の返事が無い。
東郷「友奈ちゃん・・・?」
しかし、友奈の起きる気配が無い。
東郷「・・・友奈ちゃん!?」
タケル「友奈!?友奈!!しっかりして!!」
マコト「友奈!!起きろ!!友奈!!」
幾ら叫んでも、友奈は起きない。すると樹海が晴れ始めた。
アカリ「樹海が!」
御成「晴れますぞ!!」
あの死闘から後日。
風『私達の戦いは、夢物語だった訳じゃない。それは・・・実際に被害が大きく出た事も分かる・・・』
讃州中学校・3年生の教室。
クラスメイト「起立!礼!・・・神樹様に、拝。」
風『私達が守り、取り戻した日常・・・』
それから後日。
朝の東郷家。
東郷「・・・っ。」
部屋で寝ていた東郷が起きた。
東郷「・・・っ!」
彼女の身に大きな変化が訪れた。東郷がベッドから起きて、両足を床に着けると・・・
何と立てるようになった。
東郷「・・・・・・」
そして犬吠埼家。風とアカリが朝食を作り、御成が食器を準備している。そこに樹が起きた。
アカリ「あ、樹ちゃんおはよう。」
御成「おはようございます。樹殿。」
風「もうすぐ出来るからね〜。座って待っててね〜。」
するとその時。
???「お・・・・」
風「え?・・・っ!?」
アカリ「え・・・?」
御成「っ・・・?」
聞き覚えのある声が聞こえた。それは・・・
樹「お・・・お姉・・・お姉・・・ちゃん・・・」
何と、樹に声が戻ったのだった。
アカリ「樹・・・ちゃん・・・?」
風「・・・・・本当に・・・・・本当に・・・取り戻した・・・・!」
声が戻った樹に、泣きながら抱き締めた。
風「治るんだ・・・・・私達・・・・・!」
樹「う・・・・・うん・・・・・」
アカリ「樹ちゃん・・・私の名前、分かる・・・?」
御成「拙僧のお名前も・・・?」
樹「ア・・・アカリ・・・さん・・・お・・・御成・・・さん・・・」
アカリ「・・・・・・樹ちゃん!!!!」
泣きながら樹と風を抱き締めた。
アカリ「良かった・・・声が戻って・・・!」
御成「樹殿に・・・!声がお戻りになりましたぞ・・・!!」
その場で崩れ、御成が泣いた。
夕方の浜辺。マコトと風と夏凜が居た。
マコト「樹の声、戻って良かったな。」
風「うん・・・東郷の足も治って良かったね。」
マコト「松葉杖が無いと歩けない状態だが、リハビリすれば自力で歩けるようになるだろう。」
夏凜「あれから、大赦からの連絡は一方通行のまま。返信も出来なくなってるし・・・」
風「私達は神樹様に解放して貰えたのよ。」
夏凜「もう必要無いって事か・・・」
風「目的が無くなって不満?」
夏凜「全然?」
風「何それ?」
夏凜「笑うな!」
マコト「けど良かったな。これでもうお前達は供物じゃ無くなったって事だ。」
風「だね。」
夏凜「だけど、外の世界があんなのは変わらないわ。私らの戦闘データが役に立ってれば良いけど・・・」
風「私達の戦いは無駄じゃない。だから、神樹様は供物を求めないようになった訳だしね。」
夏凜「後は、後輩達を信じて任せるしか無いわね。」
風「うん。」
夏凜「でも、勇者部は不滅でしょ?」
風「言われちゃった。」
マコト「タケルも言ってたしな。魂は、永遠に不滅だって。」
夏凜「そうね。・・・・・ねぇ。」
風「ん?」
夏凜「何で、あの子だけ目を覚まさないの?」
風「あの子は・・・1人で頑張り過ぎたから・・・」
マコト「・・・自分を犠牲にして良いなんて、そんな甘い考え、許せる訳が無い・・・」
風「私だって・・・でも・・・あの子が居なかったら・・・」
同じ頃の羽波病院、東郷は松葉杖で病室へ向かっていた。病室に入ると。
タケル「東郷。」
アカリ「今日も来てくれたんだね。」
先に行っていたタケルとアカリが待っていた。
東郷「タケルさん、アカリさん、友奈ちゃんは?」
タケル「友奈は・・・」
ベッドの上には、廃人状態の友奈が。
東郷「友奈ちゃん・・・」
友奈を中庭へ連れて行った。
東郷「今日はね、風先輩がまた可笑しな事を言いだしてね、それで私は・・・」
???「おーーい!」
東郷「ん?」
そこに、風と樹と夏凜とマコトと御成とカノンが来てくれた。
風「ごめんごめん!」
夏凜「遅くなった。」
御成「遅れてしまって申し訳ございません。」
東郷「大丈夫ですよ。」
樹「こんにちは、友奈さん。」
カノン「友奈ちゃん、こんにちは。」
樹「これ、押し花。」
押し花の栞を友奈の左手に置いた。
カノン「友奈・・・ちゃん・・・?」
夏凜「・・・ちくしょう・・・」
マコト「まだ目を覚まさないのか・・・?」
タケル「うん・・・」
東郷「私は、1番大切な友達を犠牲に・・・・私が、あんな事を・・・・」
風「言うな!!!」
東郷「っ!?」
風「言うな・・・誰も悪くないって・・・皆で話し合ったでしょ・・・?」
マコト「東郷、もう自分を責めるのは止めろ・・・お前の罪は晴れたんだ・・・」
東郷「っ・・・・!」
翌日の勇者部。
風「さて、もう文化祭まで間も無くね。今後の事なんだけど・・・」
東郷「あの。友奈ちゃんの役、そのままにしておきたいのです。」
風「・・・東郷・・・」
タケル「でも、今の友奈はまだ・・・」
東郷「分かっています。でも、私の足だって治ってきているんです。きっと友奈ちゃんだって!」
夏凜「東郷の言う通りだよ。何か、割り切っちゃうのは私嫌だ・・・」
風「私だって!割り切ってなんか・・・」
樹「お、お芝居の・・・練習を・・・続けよう?友奈さんなら・・・きっと・・・」
アカリ「そうね・・・」
羽波病院。タケルと東郷が友奈の病室へ向かう。
タケル「足、無理しないようにね。」
東郷「はい。」
その後友奈を中庭へ連れて、東郷が台本を音読する。
タケル「友奈、今日もしっかり覚えてね?」
東郷「勇者は傷付いても傷付いても、決して諦めませんでした。全ての人が諦めてしまったら、それこそこの世が闇に閉ざされてしまうからです。」
同じ頃犬吠埼家では、風が眼帯を外した。すると左目の視力が戻り、樹とアカリと御成の姿がはっきりと見え、風が嬉し涙を流した。
東郷「勇者は自分を挫けない事が皆を励ますのだと、信じていました。そんな勇者を馬鹿にする者も居ましたが、勇者は明るく笑っていました。」
そして夏凜は、浜辺で剣舞に励んでいる。マコトとカノンが見ている。
東郷「意味が無い事だと言う者も居ました。それでも勇者は、へこたれませんでした。皆が次々と魔王に屈し、気が付けば、勇者は独りぼっちでした・・・勇者が独りぼっちである事を、誰も知りませんでした・・・独りぼっちになっても・・・それでも勇者は・・・それでも勇者は・・・戦う事を諦めませんでした・・・諦めない限り・・・うっ・・・希望が終わる事は無いから・・・です・・・!」
音読中に泣いてしまった。それでも我慢して音読し続ける。
東郷「何を失っても・・・・・それでも・・・・・それでも・・・・・私が一番・・・・大切な友達を・・・・・失いたくない!!」
我慢が耐え切れず、泣いてしまった。
タケル「東郷・・・・」
東郷「やだ・・・嫌だよ・・・・寂しくても・・・・辛くても・・・・ずっと・・・・私と一緒に居てくれるって言ったじゃない・・・・!!!」
風が吹き、落ち葉が風に乗って舞う。
東郷「うぅ・・・うぅぅ・・・!!!」
「東・・・・郷・・・さん・・・・」
東郷「っ!?」
タケル「っ!!」
声が聞こえた。横を見ると・・・
東郷「っ!!!」
友奈「一緒に居るよ・・・ずっと・・・」
タケル「友・・・奈・・・?」
東郷「・・・・友奈ちゃん・・・・!!」
復活した友奈を見て、東郷が友奈の両手を握った。
友奈「東郷さん・・・・聞こえてたよ・・・・東郷さんの声・・・・皆の声・・・・」
東郷「友奈ちゃん・・・!!おかえり・・・友奈ちゃん・・・」
友奈「ただいま・・・・・」
タケル「・・・・友奈、おかえり・・・・」
友奈「ただいま・・・タケルさん・・・」
その後、タケルと東郷が車椅子に乗った友奈を連れて勇者部へ。
友奈「じゃーーーん!結城友奈、ご心配お掛けしましたー!」
風「友奈!?」
樹「友奈さん!?」
夏凜「早くない!?」
マコト「友奈!?」
アカリ・カノン「友奈ちゃん!?」
御成「友奈殿!?」
風「友奈ーーーーー!!!」
嬉しさのあまり、友奈を抱き締めた。
友奈「うわっ!っとっと。」
風「ああ、ごめん!」
アカリ「友奈ちゃん、戻って来たんだね!」
タケル「うん!」
マコト「全く、友奈は甘いな。」
笑って友奈を歓迎した。
帰り道。
友奈「皆無事で良かったね〜。」
風「心配してたんだから〜。もう目覚めないんじゃないかなって。」
タケル「俺達ずっとヒヤヒヤしてたんだよ?」
御成「友奈殿が戻って来ましたぞおおおお!!!」
アカリ「もう分かったから。」
夏凜「私は、心配してなかったんだけどね。」
マコト「いい加減素直になれよ。」
夏凜「むぅ・・・」
樹「くすっ。」
友奈「私も、もう無理だと思ってたんだけどね。そこは・・・えっと・・・」
東郷「えっと?」
友奈「根性で!」
東郷「根性?」
友奈「えへへ〜。」
樹「神樹様が助けてくれたんでしょうか?」
東郷「・・・・・」
友奈「どうしたの?」
東郷「それは、きっと違うよ。」
友奈・樹「え?」
カノン「どう言う事?」
東郷「友奈ちゃんはきっと、自分の力で戻ったんだよ。奇跡や神の力なんかじゃない。友奈ちゃんは、自分の強い意志で、根性で帰って来たんだよ!」
タケル「友奈の魂は、まだまだ不滅だね。」
マコト「これが、友奈の生き様だな。」
友奈「うん。そうだね!ありがとう、私を待っていてくれて。」
あれから数日後、友奈は松葉杖で歩けるようにまで回復した。
放課後、何時ものかめやでうどんを食べる。友奈が食べると、笑顔になってうどんを頬張る。味覚が戻ったのだ。風が友奈に演劇の台本を見せた。
東郷『勇者は自分が挫けない事が、皆を励ますのだと信じていました。そして皆が居るから、皆を信じているから、自分は負けないのだと。』
そして遂に、讃州中学校の文化祭が行われた。
体育館の舞台。
風「ガーッハッハッハ!結局、世界が嫌な事だらけだろ!?辛い事だらけだろう!?」
魔王役の風と、勇者役の友奈。
風「お前も、見て見ぬフリをして、堕落してしまうがいい!!」
舞台裏、夏凜が花びらを舞い散る演出を始めた。
友奈「嫌だ!」
風「足掻くな!現実の冷たさに凍えろ!!」
友奈「そんなの気持ちの持ちようだ!」
風「何!?」
友奈「大切だと思えば友達になれる。互いを思えば何倍でも強くなれる!無限に根所が湧いてくる!!自分の生き様で生きて行ける!世界には嫌な事も、悲しい事も、自分だけではどうにもならない事が沢山ある!」
そして大橋の祠。乃木園子の包帯が全て解かれた。
更にとある病院では、ある少女が退院していた。
友奈「だけど、大好きな人が居れば、挫ける訳が無い!諦める訳が無い!大好きな人が居るのだから!何度でも立ち上がる!だから、勇者は絶対、負けないんだ!!」
剣を大きく振り上げて魔王に立ち向かう。そして剣を振り下ろして、魔王を倒した。
すると友奈が立ち眩みし始めた。
東郷「友奈ちゃん!!」
風「友奈!?」
夏凜「友奈!!」
樹「友奈さん!!」
タケル「友奈!!」
マコト「友奈!!」
アカリ「友奈ちゃん!!」
御成「友奈殿!!」
カノン「友奈ちゃん!!」
咄嗟に立ち眩みした友奈を助けた。
友奈「・・・あれ?あ!ごめん!ちょっと立ち眩みで。大丈・・・」
”パチパチパチパチ”
観客達から拍手喝采の嵐が舞い上がった。
友奈『そう、何だって乗り越えられるんだ!大好きな皆と一緒なら!』
こうして、勇者部の演劇は無事成功を収めたのだった。勇者部の活動は、これからも続く。
「結城友奈の章・END」
キャスト
天空寺タケル:西銘駿
深海マコト:山本涼介
結城友奈:照井春佳
東郷美森:三森ずすこ
犬吠埼風:内山夕実
犬吠埼樹:黒沢ともよ
三好夏凜:長妻樹里
義輝:肝付兼太
月村アカリ:大沢ひかる
御成:柳喬之
深海カノン:工藤美桜
次回・鷲尾須美の章
第十三話・覚醒!鷲尾須美!