命を燃やす勇者達   作:naogran

3 / 24
友奈達が勇者になってから、1ヶ月が経った。神樹が作った防御結界・樹海の中で人類の敵であるバーテックスを迎え撃つ事が勇者の役目。

そして、この世界に飛ばされた仮面ライダーゴースト・天空寺タケルと、仮面ライダースペクター・深海マコトも、友奈達勇者と共にバーテックスを迎え撃つ。

風の話によると、バーテックスの数は凡そ12体存在し、全てを倒したら役目が終わると言う話である。

タケル「来たよ!」

友奈「っ!」

向こうから1体のバーテックスが出現した。

友奈「来た!」




遠く離れた場所では、ノブナガ魂を纏ったスペクターと東郷が構えていた。

東郷「あれが5体目・・・」

マコト「東郷、気を引き締めろよ。」

東郷「はい。」




風「落ち着いて!ここで迎撃するわよ!」

友奈「1ヶ月振りだから、ちゃんと上手く出来るかな・・・?」

樹「えっとですね・・・ここをこうこう。」

スマホでやり方を教えた。

友奈「ほうほう。」

風「えええい!成せば大抵何とかなる!!しのごの言わず、ビシッとやるわよ!」

友奈・樹「は、はい!」

風「勇者部ファイトー・・・」

友奈・樹「オーーーー!」

タケル「命、燃やすぜ!」




次の瞬間、バーテックスの真上から3本の剣が突き刺さり、爆発した。




樹「ええ!?」

タケル「何だ!?」

友奈「東郷さん!?」

タケル「マコト兄ちゃん!?」




東郷「私じゃない・・・」

マコト「俺も違うぞ。」




アカリ「さっきのは一体?」

御成「何が起こったんですか!?」

カノン「あ、あれ!」






バーテックスの真上から、1人の勇者が現れた。

勇者「チョロい!!」

両手に持ってる剣を投げてバーテックスを突き刺して爆発させた。

勇者「封印開始!」

剣をバーテックスの真下に投げて封印の儀を始めた。

勇者「思い知れ!私の力!!」




風「あの子、1人でやる気!?」

タケル「あの子は一体?」




バーテックスが御霊を吐き出した。すると御霊から紫色の煙を放出した。




東郷「ガス!?」

マコト「何!?」




友奈「な、何これ・・・!?」

樹「見えない・・・!!」

タケル「くっ!キャプテンゴースト!」

キャプテンゴーストが現れ、友奈と風と樹を乗せて上空へ退避した。




勇者「そんな目眩し、気配で見えてんのよ!!」

大ジャンプして、御霊を剣で破壊した。

勇者「殲・・・滅!」

精霊「諸行無常!」

御霊破壊と同時にガスが晴れ、バーテックスが砂と化して溶けた。




戦い後。

友奈「えっと・・・誰?」

勇者「揃いも揃ってボーッとした顔してんのね。こんな奴が神樹様に選ばれた勇者ですって?ハッ。」

マコト「・・・」

友奈「あのぉ・・・」

勇者「何よちんちくりん。」

友奈「ちん・・・!?」

タケル「君は一体・・・?」

勇者「私は三好夏凜。大赦から派遣された、正真正銘正式な勇者。つまりあなた達は用済み。ほい、お疲れ様でした〜。」

全員「ええ!?」

突如現れた勇者・三好夏凜。


第三話「夏凜!風格ある振る舞い!」

後日の讃州中学校では。

 

先生「はい、良いですか?今日から皆さんのクラスメイトになる三好夏凜さんです。」

 

何と夏凜が友奈と東郷のクラスに転校したのだった。

 

友奈「はぁ・・・」

 

先生「三好さんは、ご両親の都合で此方に引っ越して来たのよね?」

 

夏凜「はい。」

 

先生「編入試験もほぼ満点だったのですよ?」

 

夏凜「いえ。」

 

先生「さぁ、三好さんから皆さんに挨拶を。」

 

夏凜「三好夏凜です。宜しくお願いします。」

 

友奈「はぁ・・・」

 

東郷「成る程・・・」

 

 

 

 

 

 

勇者部。

 

タケル「まさかここに転校生として来るなんて・・・」

 

風「そう来たか・・・」

 

夏凜「転入生の振りなんて面倒臭い。でもまぁ、私が来たからにはもう安心ね!完全勝利よ!」

 

東郷「何故今このタイミングで?」

 

マコト「お前も勇者なら、最初からここに来るはずだろ。」

 

夏凜「私だってすぐに出撃したかったのよ。でも大赦は、二重三重に万全を期しているの。最強の勇者を完成させる為にね!」

 

東郷「最強の勇者?」

 

アカリ「完成させる為?」

 

夏凜「そう!あなた達先見隊の戦闘データを得て、完璧に調整された完成型勇者。それが私。私の勇者システムは、対バーテックス用に改良を施されているわ。その上、あなた達藤四郎とは違って、戦闘の為の訓練を長年受けている!」

 

御成「ふむふむ。」

 

東郷「黒板に当たってますよ?」

 

風「躾甲斐のありそうな子ね。」

 

夏凜「何ですって!?」

 

樹「まぁまぁ、喧嘩しないで!」

 

夏凜「フンっ、まあ良いわ。兎に角大船に乗ったつもりで居なさい。」

 

タケル「結構変わった子だね。」

 

マコト「ああ。先が思いやられそうだ。」

 

夏凜「あなた達2人の事も調べてあるわ。」

 

タケル・マコト「え?」

 

夏凜「天空寺タケルと深海マコト。あなた達は仮面ライダーゴーストと仮面ライダースペクターと言う幽霊の戦士。以前からあなた達の事を調べ尽くしてあるわ。あなた達はここじゃない別の世界から来た。そしてそこの3人も、2人と同じ世界からこっちに現れたと言う。」

 

マコト「俺達までも調べられているとはな。」

 

友奈「そっか。宜しくね?夏凜ちゃん。」

 

夏凜「い、いきなり下の名前!?」

 

友奈「嫌だった?」

 

夏凜「フンっ、どうでも良い。名前なんて好きに呼べば良いわ。」

 

友奈「ようこそ!勇者部へ!」

 

夏凜「は?誰が?」

 

友奈「夏凜ちゃん。」

 

夏凜「部員になるなんて話、一言もしてないわよ!」

 

友奈「え?違うの?」

 

夏凜「違うわ。私達はあなた達を監視する為にここに来ただけよ。」

 

友奈「え?もう来ないの?」

 

夏凜「また来るわよ。お役目だからね。」

 

友奈「じゃあ、部員になっちゃった方が話が早いよね。」

 

東郷「確かに。」

 

夏凜「・・・まぁ良いわ。そう言う事にしておきましょうか。その方があなた達を監視し易そうだしね。」

 

風「監視監視ってあんたね、見張ってないと私達がサボるみたいな言い方止めてくれない?」

 

マコト「此奴らは懸命に勇者としてやってるんだぞ。」

 

夏凜「偶然選ばれただけの藤四郎が、大きな顔をするんじゃないわよ。」

 

風「・・・」

 

夏凜「大赦のお役目はね、お飯事じゃないわよ。」

 

タケル「牛鬼!?」

 

夏凜「ん?きゃあああああああああ!!!」

 

牛鬼が夏凜の精霊を齧っていた。

 

夏凜「なななな何してんのよ!!」

 

牛鬼から精霊を離した。

 

夏凜「この腐れちくしょう!!」

 

精霊「外道め!」

 

友奈「外道じゃないよ。牛鬼だよ。ちょっと食いしん坊君だけどね。」

 

ビーフジャーキーを食べさせた。

 

夏凜「じ、自分の精霊も躾出来んようじゃ、やっぱり藤四郎よね!!」

 

東郷「牛鬼に齧られてしまうから、皆精霊を出しておけないよ。」

 

タケル「俺の指も齧るんだけどね。」

 

牛鬼がタケルの指をハミハミしている。

 

夏凜「じゃあ、そいつを引っ込めなさいよ!」

 

友奈「この子勝手に出て来ちゃうんだ。」

 

夏凜「はぁ?あんたのシステム壊れてるんじゃないの!?」

 

精霊「外道め!」

 

タケル「君の精霊って喋れるんだな。」

 

夏凜「ええ。私の能力に相応しい強力な精霊よ。」

 

タケル「だけど、東郷には精霊が3匹付いているけどね。」

 

東郷「えっと・・・」

 

精霊3匹出した。

 

東郷「出ました。」

 

夏凜「・・・・わ、私の精霊は1体で最強なのよ!言ってやんなさい!」

 

精霊「諸行無常!」

 

夏凜「・・・」

 

御成「達観しておりますなぁ。」

 

夏凜「そ、そこが良いのよ。」

 

 

 

 

樹「ど、どうしよう・・・夏凜さん!」

 

夏凜「今度は何よ!」

 

樹「夏凜さん、死神のカード・・・」

 

カノン「不吉・・・」

 

夏凜「勝手に占って不吉なレッテル貼らないでくれる!?」

 

風「不吉だ・・・」

 

アカリ「不吉ね・・・」

 

東郷「不吉ですね・・・」

 

マコト「不吉だな・・・」

 

夏凜「不吉じゃない!!兎も角!これからのバーテックス討伐は、私の監視の下励むのよ!」

 

友奈「部長が居るのに?」

 

夏凜「ぶ、部長より偉いのよ!」

 

友奈「ややこしいな・・・」

 

夏凜「ややこしくない!」

 

タケル「風、どうする?」

 

風「ふむ。事情は分かったけど、学校に居る間は上級生の言葉を聞くものよ。事情を隠すのは任務にもあるでしょ?」

 

夏凜「・・・ふん、まぁ良いわ。残りのバーテックスを消滅したら、お役目は終わりなんだし、それまでの我慢ね。」

 

友奈「うん!一緒に頑張ろうね!」

 

夏凜「が、頑張るのは当然!私の足を引っ張るんじゃないわよ!」

 

マコト「お前も俺達の足を引っ張るんじゃないぞ。」

 

夏凜「わ、分かってるわよ!」

 

友奈「ねぇ、一緒にうどん屋さん行かない?」

 

夏凜「必要無い。行かないわよ。」

 

友奈「もう帰るの?」

 

彼女は部室から出て行った。

 

マコト「・・・」

 

 

 

 

かめや。

 

友奈「美味しいのに・・・」

 

東郷「頑なな感じの人ですね。」

 

アカリ「素直じゃないのかな?」

 

風「フッフッフ。」

 

樹「お姉ちゃんどうしたの?」

 

カノン「何かあったの?」

 

風「ああ言うお堅いタイプは張り合い甲斐があるわね。」

 

樹「張り合うの・・・?」

 

御成「夏凜殿と戦うのですか?」

 

風「ん〜・・・どうだろう?」

 

友奈「ん〜・・・どうやったら仲良くなれるのかな・・・」

 

マコト「・・・先に帰ってくれ。」

 

タケル「マコト兄ちゃん?」

 

友奈「マコトさん?」

 

マコトはかめやから出て、マシンフーディーに乗って何処かへ向かった。

 

 

 

 

 

 

その頃夏凜は、自転車に乗って何処かへ向かっていた。

 

 

 

 

浜辺で木刀を持って剣舞をしている。

 

夏凜(下らない・・・学校なんて別に期待してなかったけど、想像以下ね。ん?)

 

彼女の目には、マシンフーディーから降りるマコトが映った。

 

夏凜「深海、マコト・・・」

 

マコト「1人で頑張っているな。」

 

夏凜「何か用?」

 

マコト「いや、お前が訓練する場所はここだって分かっているからな。」

 

実はマコトは、1年前から夏凜の事を知っていた。

 

マコト「お前のその性格、去年に比べて変わらないな。彼奴らに馴染む気は無いのか?」

 

夏凜「無いわよ。あんな奴らなんか・・・」

 

マコト「素直じゃないな。少しでも良いから、彼奴らを信じてみたらどうだ?」

 

夏凜「・・・・」

 

 

 

 

夜、夏凜が家に帰った。大赦にメールを送り、ルームランナーで走る。

 

夏凜「・・・馬鹿な連中・・・」

 

 

 

マコト『彼奴らに馴染む気は無いのか?』

 

 

 

夏凜「馴染むなんて・・・出来る訳無い・・・」

 

 

 

 

夕飯を食べる。

 

夏凜「頂きます。」

 

 

 

 

 

 

翌日の讃州中学校のプール。

 

先生「良いわよ。その調子。」

 

泳ぎの練習をする東郷。一方夏凜は素早くクロールで泳ぎ、クラスメイトがタイムを計った。

 

クラスメイト「凄い!三好さん、これ水泳選手並みじゃない!」

 

夏凜「鍛えてるから。」

 

クラスメイト「ねぇねぇ三好さん、うちの水泳部に入らない?」

 

夏凜「興味無い。」

 

プールから上がる。

 

友奈「凄いよ夏凜ちゃん!皆びっくりしてるよ!凄いね〜って!」

 

夏凜「結城友奈・・・良い?勇者はね、凄くないと世界が救えないのよ!勇者の戦闘力は、本人の基礎運動能力に大きく左右されるのよ!あんたも勇者なら、自覚を持ちなさい!」

 

友奈「先月勇者になったばかりだから・・・エヘヘ〜。」

 

夏凜「あんた、よく馬鹿だって言われてるでしょ?」

 

友奈「実はそうなんだよね〜。」

 

夏凜「・・・全く、そんなんでよく勇者に選ばれたわね。」

 

 

 

 

 

 

部室。

 

夏凜「仕方無いから情報交換と共有よ。」

 

煮干しを食べながら説明する。

 

夏凜「分かってる?あんた達があんまりにも呑気だから、今日も来てあげたのよ。」

 

タケル・風「煮干し?」

 

夏凜「何よ?ビタミン、ミネラル、カルシウム、タウリン、EPA、DHA!煮干しは完全食よ!」

 

タケル「そう?なら良いけど。」

 

夏凜「あげないわよ。」

 

風「いらないわよ。」

 

東郷「じゃあ、私のぼた餅と交換しましょ?」

 

夏凜「何それ・・・?」

 

東郷「さっき家庭科の授業で。」

 

カノン「東郷さんはお菓子が上手なの。このぼた餅とっても美味しいよ?」

 

東郷「いかがですか?」

 

夏凜「い、いらないわよ!」

 

カノン「そう?東郷さん、1つ頂戴?」

 

東郷「どうぞ。」

 

カノン「・・・ん〜、美味しい!」

 

 

 

 

説明に戻る。他の皆はぼた餅を食べながら説明を聞く。

 

夏凜「良い?バーテックスの出現は、周期的な物と考えられていたけど、相当に乱れている。これは異常事態よ。帳尻を合わせる為、今後は相当な混戦が予想されるわ。」

 

東郷「確かに、1ヶ月前も複数体出現していましたしね。」

 

夏凜「私ならどんな事態でも対処出来るけど、あなた達は気を付けなさい。命を落とすわよ?」

 

タケル「うん。」

 

夏凜「他に、戦闘経験値を溜める事で、勇者はレベルが上がり、より強くなる。」

 

タケル(先生を思い出すなぁ。)

 

夏凜「それを、満開と呼んでいるわ。」

 

友奈「そうだったんだぁ。」

 

東郷「アプリの説明にも書いてあるよ?」

 

友奈「そうなんだ!」

 

夏凜「・・・ま、満開を繰り返す事で、より強力になる。これが大赦からの勇者システム。」

 

東郷「三好さんは、満開経験済みなんですか?」

 

夏凜「い、いや、まだ・・・」

 

風「なぁんだ。あんたもレベル1なんじゃ、私達と変わり無いじゃん。」

 

夏凜「き、基礎戦闘力は桁違いに違い無いわよ!一緒にしないでもらえる!?」

 

アカリ「じゃあそこは、皆の努力次第ね。」

 

友奈「じゃあじゃあ、これからは体を鍛える為に朝練しましょうか!運動部みたいに!」

 

樹「あ、良いですね!」

 

御成「それは明暗ですぞ友奈殿。」

 

風「樹、あんた絶対朝起きれないでしょ?」

 

アカリ「結構ぐっすり寝てるもんね。」

 

樹「あ・・・」

 

友奈「あははははは。」

 

タケル「でも友奈も朝苦手でしょ?」

 

友奈「あ・・・」

 

夏凜「はぁ・・・何でこんな奴らが神樹様に・・・」

 

友奈「成せば大抵何とかなる!」

 

夏凜「何それ?」

 

タケル「勇者部の五箇条だよ。」

 

友奈「大丈夫だよ!皆で力を合わせれば、大抵何とかなるよ!」

 

黒板の上に勇者部五箇条が貼ってある。

 

夏凜「なるべくとか何とかとか・・・あんた達らしい見通しの甘いフワッとしたスローガンね。」

 

タケル「そこが友奈達勇者部の良い所だよ。」

 

夏凜「全くもう、私の中で諦めが付いたわ・・・」

 

風「私らは、そう・・・あれだ!現場主義!」

 

夏凜「それ、今思い付いたでしょ・・・」

 

風「はいはい、考え過ぎるとハゲるハゲる。」

 

夏凜「ハゲる訳無いでしょ!そこの坊主と一緒にしないで!」

 

御成「せ、拙僧の事ですかー!?」

 

アカリ「確かに、ハゲると困るわ・・・」

 

御成「アカリ君までー!?」

 

風「はい、じゃあここから次の議題。樹。」

 

樹「はい!」

 

 

 

 

子ども会のお手伝いのしおり。

 

樹「と言う訳で、今週末は子ども会のレクリエーションのお手伝いをします!」

 

カノン「楽しそう〜!」

 

東郷「具体的には?」

 

樹「えっと、折り紙の折り方を教えてあげたり、一緒に絵を描いたり、やる事が沢山あります!」

 

友奈「わぁ〜!楽しそう!」

 

タケル「今週末が楽しみだね。」

 

風「夏凜にはそうだね・・・暴れ足りない子のドッジボールの的になってもらおうかしら?」

 

夏凜「はぁ!?って言うかちょっと待って!?私もなの!?」

 

風「昨日、入部したでしょ?」

 

入部届に夏凜の名前が書いてある。

 

夏凜「け、形式上・・・」

 

風「ここに居る以上、部の方針に従ってもらいますからね〜。」

 

夏凜「そ、それも形式上でしょ!?それに私のスケジュールを勝手に決めないで!」

 

カノン「夏凜ちゃんって、日曜日予定あるの?」

 

夏凜「い、いや・・・」

 

友奈「じゃあ親睦会を兼ねてやった方が良いよ!楽しいよ?」

 

夏凜「な、何で私が子供なんかの相手を!?」

 

カノン「子供、嫌いなの・・・?」

 

夏凜「え・・・わ、分かったわよ!日曜日ね。丁度その日だけ空いてるわ。」

 

友奈「良かった〜!」

 

カノン「友奈ちゃん、良かったね!」

 

友奈「うん!カノンちゃん!」

 

夏凜「き、緊張感の無い奴ら・・・」

 

マコト「だがそこが彼奴らの良い所だ。少しは理解出来たか?」

 

夏凜「・・・まぁ。」

 

 

 

 

 

 

夕方。夏凜が帰宅した。すぐに大赦にメールを送って、ルームランナーで走る。

 

夏凜(この非常時にレクリエーションなんて・・・)

 

 

 

 

夕飯を食べる。

 

夏凜「頂きます。」

 

カレンダーには、6月12日の日曜日が丸で囲んである。

 

 

 

 

夕飯後に食器を洗う。テーブルの上には折り紙が置いてある。

 

 

 

 

 

 

日曜日の讃州中学校。夏凜が勇者部前まで来た。

 

夏凜「来てあげたわよ!・・・誰も居ないわね。」

 

部室には誰も居なかった。スマホで時間を確認すると、朝の9時45分。

 

夏凜「早過ぎたかしら?」

 

 

 

 

しばらく待って朝の10時。しかし誰も来ない。

 

夏凜「・・・だらしない・・・」

 

 

 

 

30分後になっても誰も来ない。

 

夏凜「これ、ひょっとして・・・」

 

しりょうを見ると、10時に現地集合と書かれてあった。

 

夏凜「現地・・・しまった、私が間違えた・・・えっと、電話・・・しておいた方が良いわよね?」

 

”ピロピロピロリン”

 

夏凜「うわっ!この番号、結城友奈!?あっちから掛かって来た!えっと、えっと・・・」

 

パニックになって電話を切ってしまった。

 

夏凜「・・・切っちゃった・・・か、掛け直した方が良いわよね・・・?こう言う時は何と言って・・・えっと・・・何をやっているの・・・私は・・・そうよ、関係無い。別に部活なんてハナから行きたかった訳じゃないし。そうだ、神樹様に選ばれた勇者が何呑気に浮かれているのよ。・・・私は、あんな連中とは違う。真に選ばれた勇者。」

 

スマホの電源をオフにして部室を出て行った。

 

 

 

 

浜辺で剣舞をする。

 

夏凜(彼奴らは所詮試験勇者。私は違う。私は、世界の未来を背負わされている。期待されているのよ。だから・・・普通じゃなくて良いんだ。)

 

 

 

 

マコト『彼奴らに馴染む気はないのか?』

 

 

 

 

夏凜(馬鹿馬鹿しい。)

 

 

 

 

 

 

夕方になって帰り、何時ものようにルームランナーで走る。

 

夏凜「滞りなし・・・」

 

”ピンポーン”

 

インターホンが鳴った。

 

夏凜「え?」

 

ルームランナーを止めると。

 

”ピンポーン””ピンポーン””ピンポーン”

 

夏凜「うわっ!?」

 

 

 

 

木刀を持ってドアを開けた。

 

夏凜「誰よ!!」

 

全員「うわああああ!?」

 

夏凜「あれ?あんた達・・・?」

 

風「あ、あんたね!何度も電話したのに、何で電源オフにしてるのよ!」

 

夏凜「え?・・・そ、そんな事より何!?」

 

タケル「心配になったから来たんだよ。」

 

夏凜「心配?あ・・・・」

 

顔を逸らした。

 

友奈「良かった〜・・・寝込んでたりしたんじゃないんだね〜。」

 

夏凜「え、ええ・・・」

 

風「じゃあ、上がらせて貰うわよ〜。」

 

夏凜「え!?あ、ちょっと!」

 

 

 

 

部屋に上がった。

 

夏凜「何勝手に上がってるのよ!意味分かんない!!」

 

風「殺風景な部屋・・・」

 

夏凜「どうだって良いでしょ!!」

 

風「まぁ良いわ。ほら座って座って?」

 

夏凜「な、何言ってるのよ!?」

 

樹「これ凄い!プロのスポーツ選手みたい!」

 

カノン「ルームランナーだ!」

 

ルームランナーを触る。

 

夏凜「勝手に触んないでよ!!」

 

友奈「わああああ!!水しか無い・・・」

 

冷蔵庫を漁る。

 

夏凜「勝手に開けないで!!」

 

アカリ「もうすぐ準備出来るわよ。」

 

お菓子やジュースなど色々出した。

 

風「ね?買って来ておいて良かったでしょ?」

 

夏凜「何なのよ・・・いきなり来て何なのよ!!」

 

友奈「あのね?」

 

夏凜「ん?」

 

 

 

 

友奈「ハッピーバースデー!夏凜ちゃん!」

 

 

 

 

誕生日ケーキを開けた。

 

夏凜「え・・・?」

 

友奈「夏凜ちゃん、お誕生日おめでとう!」

 

東郷「おめでとう!」

 

御成「おめでとうございます!夏凜殿!」

 

夏凜「え・・・どうして?」

 

風「あんた今日誕生日でしょ?」

 

入部届に夏凜の生年月日に286年6月12日と書いてある。

 

東郷「友奈ちゃんが見付けたんだよね?」

 

友奈「エヘヘ。あって思っちゃった。だから誕生日会しないとね。」

 

タケル「でなかったら、ここに来ないよ。」

 

樹「歓迎会も一緒に出来るよね?」

 

友奈「うん!」

 

東郷「本当は、子供達と一緒に児童館でやろうと思ってたの。」

 

タケル「今日が誕生日だからサプライズしようと思っていたんだけどね。」

 

夏凜「・・・・」

 

風「でも当のあんたが来ないんだもの・・・急るじゃない。」

 

アカリ「家に迎えに行こうと思ってたんだけど、子供達が凄く盛り上がっちゃってね。」

 

風「結局この時間まで開放されなかったのよ・・・ごめんね?」

 

夏凜「・・・・・」

 

風「ん?どうした?」

 

友奈「夏凜ちゃん?」

 

風「あれぇ?ひょっとして自分の誕生日も忘れてた?」

 

 

 

 

夏凜「アホ・・・馬鹿・・・ボケ・・・おたんこなす!」

 

 

 

 

友奈「え?」

 

風「何よそれ!?」

 

夏凜「・・・誕生会なんてやった事無いから!何て言ったら良いか、分からないのよ・・・」

 

マコト「夏凜、素直に喜べよ。何て言ったら良いか分からないとかじゃなく、素直に心から喜べば楽しめる。俺達はお前の誕生日を祝福している。」

 

夏凜「マコト・・・」

 

友奈「お誕生日おめでとう。夏凜ちゃん。」

 

夏凜「・・・・・」

 

 

 

 

誕生会が始まった。

 

全員「かんぱーい!」

 

風「ほら〜、飲め飲め〜!」

 

夏凜「コーラで酔っ払ってるんじゃないわよ!」

 

風「こう言うのは気分よ気分!楽しんじゃうのが女子力じゃない!」

 

樹「あ!折り紙!練習してたんですか!?」

 

テレビの下に折り紙があった。

 

東郷「凄い上手!」

 

夏凜「わあああああああ!!みみ、みみみみみ、見るなあああああ!!」

 

風・樹「うふふふふふ〜。」

 

カノン「夏凜ちゃん可愛い〜。」

 

友奈「勇者部の予定と、私達の遊びの予定。」

 

タケル「友奈、勝手に書いたら怒られるよ?」

 

カレンダーに予定を書いてる。

 

夏凜「勝手に書き込まないで!!」

 

友奈「勇者部は土日に色々活動があるんだよ?」

 

風「忙しくなるわよ?」

 

夏凜「勝手に忙しくするなあああ!!」

 

友奈「そうだよ忙しいよ!文化祭でやる、演劇の練習とかもあるし!」

 

樹「え?」

 

友奈「え?」

 

東郷「演劇?」

 

マコト「それ何時決まったんだ?」

 

友奈「あ、あれれ!?もしかしたら私の中の勝手なアイディアが口走っちゃっただけかも・・・」

 

夏凜「馬鹿なの・・・?」

 

タケル「あははは・・・」

 

風「良いね。演劇。」

 

全員「え?」

 

風「決まり!今年の文化祭の出し物は演劇で行きましょう!」

 

夏凜「って言うか、私を話で巻き込まないでよ!!」

 

風「良いじゃん、暇だったんでしょ?」

 

夏凜「い、忙しいわよ!トレーニングとか!」

 

マコト「浜辺で剣舞もな。」

 

夏凜「うっ!」

 

風「1人で!?暗っ!」

 

夏凜「う、五月蝿い!!」

 

東郷「良かったね。友奈ちゃん。」

 

タケル「出し物が決まったね。」

 

東郷「うん!」

 

誕生会は長く続いた。

 

 

 

 

そして終わった。

 

風「じゃあ私ら帰るね〜。」

 

夏凜「帰れ帰れ!!」

 

友奈「また来るね〜!」

 

それぞれが帰って行った。

 

 

 

 

夏凜「彼奴ら・・・ゴミを大量に増やして・・・全く。どれだけ食べるのよ・・・」

 

しかし密かに笑みを浮かべた。

 

 

 

 

部屋に戻ると。

 

夏凜「ん?」

 

スマホにメッセージが受信されていた。

 

夏凜「あれ?

 

それは風からの招待だった。

 

 

 

 

夜、ベッドに入ってスマホでメッセージを見る。

 

風『あんたも登録しておいてね。今日みたいに連絡の行き違いが無いように。』

 

樹『これから仲良くしてくださいね。よろしくお願いします。』

 

東郷『次こそはぼた餅食べてくださいね。有無は言わせない。』

 

夏凜「ぼた餅って・・・」

 

友奈『ハッピーバースデー夏凜ちゃん!学校のことや部活のことでわからないことがあったらなんでも聞いてね。』

 

夏凜「はぁ、了解っと・・・」

 

了解と打ってメッセージを送った。すぐに返信が来た。

 

夏凜「うわっ!?」

 

友奈『わー返事が返ってきた』

 

風『ふふふ、レスポンスいいじゃない』

 

友奈『わーーーい』

 

樹『わーーーい』

 

東郷『ぼた餅』

 

夏凜「え、えっと・・・うっさい!!」

 

うっさい!!とメッセージを送った。

 

風『ぶはははははは』

 

東郷『ぼた餅』

 

夏凜「何なのよ、もう・・・ん?」

 

友奈『これから全部が楽しくなるよ!』

 

『写真が送られてきました』

 

送られた写真は、夏凜の誕生会で撮った集合写真だった。

 

夏凜「・・・・・全部が楽しくなるっか・・・世界を救う勇者だって言ってるのに・・・馬鹿ね。」

 

そう言いながら微笑んで眠った。

 

 

 

 

犬吠埼家。

 

アカリ「夏凜ちゃん、怒ってたね。」

 

風「良い度胸じゃない。」

 

御成「これから忙しくなりそうですぞ。」

 

樹「はい。」

 

 

 

 

東郷家・東郷の部屋。

 

カノン「夏凜ちゃん、喜んでくれたかな?」

 

東郷「そうだと良いですね。」

 

マコト「心配するな。夏凜の事だ。すぐに仲良くなれるさ。」

 

 

 

 

結城家・友奈の部屋。

 

タケル「夏凜と仲良くなれたら良いね。」

 

友奈「きっとなれるよ!だって同じ仲間だもん!」

 

タケル「友奈らしい言葉だね。じゃあ俺寝るから。」

 

友奈「うん、おやすみタケルさん。」

 

タケルは自分の部屋へ戻って行った。

 

「END」




         キャスト

    天空寺タケル:西銘駿

     深海マコト:山本涼介

      結城友奈:照井春佳
      東郷美森:三森ずすこ
      犬吠埼風:内山夕実
      犬吠埼樹:黒沢ともよ
      三好夏凜:長妻樹里
        義輝:肝付兼太

     月村アカリ:大沢ひかる
        御成:柳喬之
     深海カノン:工藤美桜

        先生:山村響
    クラスメイト:花守ゆみり

第四話・理由!輝く心!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。