命を燃やす勇者達   作:naogran

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ある日、讃州中学校の音楽室。

女子生徒「いかにせよとの♪」

1年生は音楽の授業で、次回の音楽のテストに向けての練習。

先生「はい、ここまで。」

女子生徒「ありがとうございました!」

先生「次は・・・犬吠埼さん。」

樹「は、はい!」

人前に立つ。教科書を開くが、逆向きになってた。

樹「あ・・・」

クラスメイト達が少しクスクス笑った。

樹(私、人前で歌うのはちょっと苦手です・・・)


第四話「理由!輝く心!」

勇者部。

 

友奈「ん〜・・・・・この写真は、ここで!!」

 

春の勇者部活動の右下に、写真を貼った。

 

友奈「う〜ん!バッチリだー!」

 

タケル「結構迷ってたね。」

 

友奈「だって〜、何処にするか決まらなかったんだもん。」

 

タケル「まぁでも、良い新聞が出来たね。」

 

今日の勇者部は忙しかった。

 

 

 

 

東郷はホームページの確認をしている。アクセス数が予想以上に高かった。

 

友奈「わぁ〜お!今日も閲覧者数凄〜い!」

 

アカリ「今日もこの数なんて凄いわね・・・」

 

東郷「後は、子猫の写真と学校の連絡先を載せて・・・」

 

学校の連絡先と、小さな子猫の画像を載せた。

 

東郷「こんな所かな?」

 

友奈「完璧!」

 

アカリ「子猫可愛いわね〜。」

 

 

 

 

風「ああもぅ・・・」

 

マコト「風、調子はどうだ?」

 

風「ストーリーが思い付かん・・・」

 

カノン「流石の風ちゃんでも、思い付かない事ってあるんだね。」

 

風「ん〜まぁね・・・ん?何食べてるの?」

 

夏凜「ん?煮干し。」

 

御成「この学校で煮干しを食べる女子生徒は夏凜殿しか居りませぬな。」

 

夏凜「健康に良いのよ。」

 

風「じゃあ、これから夏凜の事、にぼっしーと呼ぶ!」

 

夏凜「ゆるキャラに居そうなあだ名付けんな!!」

 

友奈「そう言えば、にぼっしーちゃん。」

 

夏凜「待って!その名前定着させる気!?」

 

東郷「それより、飼い主探しのポスターは?」

 

夏凜「え?そんなのもう作ってあるわ。」

 

タケル「え、もう?」

 

既に作ったポスターを見せた。

 

友奈「わあ!ありがとう!」

 

夏凜「ふふ〜ん!」

 

しかし絵心が無く、猫の絵が雑だった。

 

東郷「えっと・・・妖怪?」

 

夏凜「猫よ!」

 

するとグリムゴースト眼魂が光り、グリムゴーストが実体化した。

 

タケル「グリムさん?」

 

グリム「全く、この絵は酷い!私が描き直してあげよう!」

 

ポスターの絵を新しく描き直す。

 

グリム「出来たぞ!」

 

子猫の絵が完成した。

 

友奈「わああ!凄〜い!」

 

東郷「素晴らしいわ!」

 

タケル「ありがとうグリムさん。」

 

グリム「良いって事だ。では。」

 

光ってグリムゴースト眼魂に戻った。

 

 

 

 

樹「はぁ・・・」

 

 

 

 

風「ん?樹?」

 

樹「え?な、何?」

 

風「どうしたの?溜め息なんか付いて。」

 

タケル「何処か具合でも悪いの?」

 

樹「あ、いえ・・・もうすぐ音楽の歌のテストで、上手く歌えるか占ってたんだけど・・・」

 

タロットカードで占った結果、DEATHのカードが当たってしまった。

 

樹「死神の正位置・・・意味は、破滅・・・終局・・・ううぅぅ・・・」

 

風「ん〜・・・当たるのも八卦、当たらぬのも八卦って言うし、気にする事無いでしょ。」

 

友奈「そうだよ!こう言うのって、もう一度占ったら全く別の結果が出るもんだよ!」

 

タケル「もう一度占ってみたら?」

 

樹「はい・・・」

 

 

 

 

しかし、死神カードが3回連続出てしまった。

 

 

 

 

御成「こ、これは不吉ですぞ・・・」

 

友奈「だ、大丈夫!4カードだからこれは良い役だよ!」

 

タケル「ポーカー?」

 

樹「死神の4カード・・・」

 

友奈「い、いや!悪い意味じゃなくて・・・」

 

 

 

 

早速今日の勇者部活動を計画した。

 

アカリ「今日の活動はこれよ!」

 

樹の歌のテストを合格させる。

 

風「私達勇者部は、困ってる人を助ける!勿論それは部員だって同じよ?」

 

友奈「歌が上手くなる方法かぁ・・・」

 

東郷「まず歌でα波号を出せるようになれば、勝ったも同然ね。」

 

樹「α波?」

 

東郷「良い音楽や歌と言うものは、大抵α波で説明が付くの。」

 

樹「そうなんですか!?」

 

友奈「んな訳無いでしょ!」

 

風「樹1人で歌うと上手いんだよね〜・・・人前で歌うのが緊張するってだけじゃないのかな?」

 

夏凜「へぇ〜。」

 

タケル「人前で歌うと緊張するのは俺も分かるよ。樹ちゃん。」

 

友奈「あ、そっか!それなら!習うより慣れろ!だね!」

 

 

 

 

 

 

と言う訳で、一行はカラオケ店へ向かった。

 

 

 

風が楽しく歌い、友奈と東郷とカノンが合いの手をする。

 

 

 

歌が終わって拍手する。

 

友奈「イエーイ!」

 

風「聴いてくれてありがと〜!」

 

樹「お姉ちゃん上手!」

 

風「えへへ、ありがと!」

 

友奈「ねぇねぇ夏凜ちゃん、この歌知ってる?」

 

夏凜「ん?一応知ってるけど?」

 

友奈「じゃあ一緒に歌おう?」

 

夏凜「え!?な、何で私が!?馴れ合う為にここに居る訳じゃないわ!」

 

風「そうだよね〜。私の後じゃ、ご・め・ん・ね〜。」

 

 

 

 

風の得点は、92点。

 

 

 

 

タケル「風、凄いね・・・」

 

夏凜「・・・友奈、マイク寄越しなさい。」

 

友奈「え?」

 

夏凜「早く!!」

 

友奈「は、はい!!」

 

 

 

 

夏凜と友奈のデュエットで歌う。

 

 

 

 

曲が終わって、2人が疲れる。

 

友奈「夏凜ちゃん上手じゃん!」

 

夏凜「フンっ、これくらい当然よ。」

 

点数は92点。風と同点。

 

アカリ「凄い!同点よ!」

 

御成「流石ですぞ!友奈殿!夏凜殿!」

 

マコト「流石だな。夏凜。」

 

友奈「次は樹ちゃんだね。」

 

タケル「頑張って。」

 

樹「うん・・・」

 

 

 

 

今度は樹が歌うが、かなりの音痴だった。

 

 

 

 

樹「はぁ・・・」

 

風「やっぱり硬いかな?」

 

樹「誰かに見られてると思うとそれだけで・・・」

 

夏凜「重症ね。」

 

樹「はぁ・・・」

 

風「まぁ今はただのカラオケなんだし、上手かろうと下手だろうと、好きな歌を好きに歌えば良いのよ!」

 

友奈「そうそう!気にしない気にしない!さぁ、お菓子でも食べて?」

 

タケル「もう無くなってるけど・・・」

 

牛鬼がお菓子全部食い倒してしまっていた。

 

友奈「残ってない!?」

 

樹「あはは、牛鬼は本当よく食べますね。」

 

友奈「食べ過ぎだよ・・・」

 

 

 

 

すると渋い曲が流れた。

 

 

 

 

東郷「あ、私が入れた曲。」

 

友奈「っ!」

 

樹「っ!」

 

風「っ!」

 

タケル「っ!」

 

アカリ「っ!」

 

マコト「っ!」

 

御成「っ!」

 

カノン「っ!」

 

すると夏凜と東郷を除いた全員が立ち上がってビシッと敬礼した。

 

夏凜「え、何?」

 

 

 

 

東郷が歌ってる間は敬礼する。夏凜は混乱している。

 

 

 

 

歌い終わった後。

 

東郷「ふぅ・・・」

 

敬礼を終えた全員が座った。

 

夏凜「さっきのって一体・・・?」

 

友奈「東郷さんが歌う時は、何時もあんな感じだよ?」

 

夏凜「そ、そうなの?」

 

マコト「俺は最初断ったが、カノンが一緒にやろうって言ってな。」

 

カノン「結構面白いよ。お兄ちゃん。」

 

マコト「そうだな。」

 

すると風のスマホに着信が来た。

 

風「っ?」

 

 

 

 

女子トイレで手を洗う。そこに夏凜が来た。

 

夏凜「大赦から連絡?」

 

風「・・・ええ。」

 

夏凜「そっ、私には何も言って来ないのに・・・内容は想像付くわよ。バーテックスの出現には周期がある。今の奴らの現れ方は、当初の予測と全く違ってたわ。」

 

風「最悪の事態を想定しろってさ・・・」

 

夏凜「怖いの?」

 

すると風が、右手を強く握り締めた。

 

夏凜「あなたは統率役には向いていない。私ならもっと上手くやれるわ。」

 

水を止める風が、夏凜に言い返した。

 

風「これは私の役目で、私の理由なのよ。後輩は黙って、先輩の背中を見てなさい。」

 

そう夏凜に言って女子トイレから出た。

 

夏凜「フンっ。」

 

 

 

 

 

 

夕方、皆が帰る道。

 

友奈「あ〜楽しかった〜!」

 

東郷「歩いて帰るの久し振り。」

 

友奈「うん!」

 

タケル「歌い疲れた・・・」

 

カノン「またカラオケ行こうね?お兄ちゃん!」

 

マコト「ああ。」

 

友奈「けど、カラオケはあんまり樹ちゃんの練習にはならなかったのかな?」

 

樹「でも楽しかったですよ?皆が歌うのを聴けて。」

 

風「・・・・・」

 

樹「お姉ちゃん?」

 

風「え、何?」

 

夏凜「樹の歌の話よ。」

 

友奈「風先輩、何かあったんですか?」

 

風「う、ううん?何も?樹は、もう少し練習と対策が必要かな?」

 

東郷「α波出せるように!」

 

夏凜「α波から離れなさいよ・・・」

 

タケル「だったら樹ちゃん、これ貸してあげる。」

 

ベートーベンゴースト眼魂を樹に貸した。

 

樹「これは?」

 

タケル「ベートーベンゴースト眼魂。それに入ってるベートーベンさんと一緒に練習すれば歌がよくなれるかもだよ。」

 

樹「ありがとうございます。」

 

タケル「ベートーベンさん、お願い出来ますか?」

 

ベートーベン『勿論だ。私で良ければ。犬吠埼樹、宜しく頼むぞ。』

 

樹「はい、宜しくお願いします。」

 

 

 

 

 

 

翌日の勇者部。全員が唖然とした。何故なら、夏凜が栄養に効く物を持って来たのだった。

 

友奈「何か沢山ある・・・」

 

タケル「蜂蜜にリンゴ酢にオリーブオイル・・・これ全部家から持って来たの?」

 

夏凜「そう。喉に良い食べ物とサプリよ。マグネシウムやリンゴ酢は肺に良いから声が出易くなる。ビタミンは喉の血行良くして喉の荒れを防ぐ。コエンザイムは喉の筋肉の活動を助け、オリーブオイルと蜂蜜も喉に良い!」

 

東郷「詳しい・・・」

 

樹「流石です・・・」

 

友奈「夏凜ちゃんは健康食品の女王だね!」

 

風「夏凜なら健康の為なら死んでも良いって言ってそうなタイプね。」

 

夏凜「言わないわよ!そんな事!さぁ樹、これを全種類飲んでみて?グイッと!」

 

樹「え!?全種類!?」

 

風「多過ぎでしょ、それは・・・」

 

アカリ「一気に飲むのは無理があるね。」

 

マコト「夏凜、お前でも無理がありそうだな。」

 

夏凜「っ!?無理ですって・・・!?良いわよ!お手本を見せてあげるわ!」

 

 

 

 

※以下、危険性を考慮した上でギャグとして行っています。

 

 

 

 

夏凜がお手本を見せる為全部飲む。

 

※薬は用法、用量を守って正しくお飲み下さい。

 

夏凜「オリーブオイルで・・・」

 

オリーブオイルを飲む。

 

※特殊な訓練を受けた者が行っております。絶対に真似をしないでください。

 

 

 

 

全てを飲み食い尽くした。

 

夏凜「ど、ど・・・どう・・・?うっ!?」

 

顔が真っ青になった。

 

夏凜「〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

 

両手で口を塞いで吐きに行った。

 

友奈「か、夏凜ちゃん!大丈夫!?」

 

アカリ「さっきの絶対危険ね・・・」

 

御成「想像したくないですぞ・・・」

 

タケル「無理しなくても良いのに・・・」

 

マコト「相変わらずの夏凜だな・・・」

 

 

 

 

トイレから夏凜が戻って来た。

 

夏凜「樹はまだビギナーだし、サプリは1つか2つかで充分よ。」

 

樹「はぁ。」

 

タケル「何事も無かったのように話した。」

 

※あくまで個人の感想であり、効能を保証するものではありません。

 

 

 

 

早速発声練習をする。ベートーベンゴーストが指揮を取る。

 

ベートーベン「では行くぞ。1、2、3。」

 

樹「あ〜〜〜〜〜〜♪」

 

しかしまだ上手くなってない。

 

タケル「まだ駄目か・・・」

 

風「やっぱり、緊張するのがいけないから、喉よりもリラックスの問題じゃない?」

 

夏凜「それもそうね。次は緊張を和らげるサプリメントを持って来るわ。」

 

樹「やっぱりサプリなんですね・・・」

 

 

 

 

 

 

夜の犬吠埼家。樹が風呂に入ってる。

 

樹「はぁ・・・」

 

精霊の木霊が心配している。

 

樹「大丈夫だよ、木霊。」

 

彼女が見ているのは、ビニールに入ったカラオケの時に撮った写真。

 

樹「春は名のみの〜♪風の寒さや〜♪」

 

すると誰かがドアを開けた。

 

風「やっぱり樹、1人で歌うと上手いじゃん!」

 

アカリ「綺麗な歌声だったよ!」

 

樹「お、お姉ちゃん!?アカリさん!?聴いてたの!?酷い・・・」

 

風「全く、樹はもっと自信を持ってても良いのに。」

 

アカリ「そうよ。自信を持てば緊張を克服出来るわよ。」

 

風「そうそう。ちゃんと出来る子だから。」

 

2人はドアを閉めた。

 

 

 

 

 

 

これは、風と樹の過去。犬吠埼家に見知らぬ人達が来た。樹は風の背中に隠れてばかり。そして風から、両親が亡くなったと教えられた。その日から風は姉として母として、樹の面倒を何時も見てくれた。だが風は、勇者部の事をずっと1人で抱え込んでいた。もし樹が、風の後ろに隠れているじゃなく、隣を一緒に歩いて行けるようになれば・・・

 

 

 

 

風「樹〜?樹〜?樹起きなさ〜い?」

 

樹「・・・ん?ん〜・・・」

 

朝の犬吠埼家。樹が眠そうに起きる。風がクローゼットから樹の制服を出してあげる。

 

風「樹?着替えて顔洗って来なさいよ?」

 

部屋から出る。樹が起きる。

 

 

 

 

台所では、風とアカリが朝食を作っていた。御成が食器を出してる。すると精霊の犬神は風のエプロンを引っ張る。

 

風「ん?はいはい、餌ね。」

 

フードボウルにドッグフードを盛る。犬神がドッグフードを食べる。風が犬神を撫でる。

 

御成「犬神殿も食いしん坊ですな。」

 

アカリ「微笑ましいわね。」

 

スープの味見をする。

 

アカリ「うん。風ちゃん、バッチリよ。」

 

風「ありがとう。アカリさん。」

 

樹「おはようお姉ちゃん・・・アカリさん・・・御成さん・・・」

 

風「おはよう。」

 

アカリ「樹ちゃんおはよう。」

 

御成「おはようございます。樹殿。」

 

風「もうスープも出来てるから、先にトースト食べててね。」

 

樹「ん・・・」

 

御成「樹殿、どうぞ。」

 

椅子に座ってトーストを食べる。

 

アカリ「お待たせ。」

 

出来たスープをテーブルに置いた。

 

風「ん?」

 

樹「・・・・」

 

風「ちょっと動かないでね?」

 

樹「・・・?」

 

ヘアブラシで樹の髪を整える。

 

風「よし!今日も可愛いぞ〜。」

 

樹「・・・・」

 

風「元気無いね。どうした?」

 

御成「まさか、恐ろしい夢でも見てしまったと・・・?」

 

アカリ「それは違うと思うけど・・・」

 

樹「あのね・・・」

 

風「ん?」

 

樹「あのね、お姉ちゃん・・・」

 

風「うん?」

 

樹「・・・ありがとう・・・」

 

風「っ?何?急に。」

 

樹「何となく、言いたくなったの・・・この家の事とか勇者部の事とか、お姉ちゃんにばっかり大変な事させて・・・」

 

風「そんな、私なりに理由があるからね。」

 

樹「理由って?」

 

風「え?ま、まぁ簡単に言えば、世界の平和を守る為!かな?」

 

アカリ「その理由で良いの?」

 

風「いや、だって勇者だしね。」

 

樹「でも・・・」

 

風「何だって良いよ!どんな理由でも、それを頑張れるならさ。」

 

樹「どんな、理由でも?」

 

風「は〜い!シリアスはここまで〜!冷めない内に食べて?学校行くよ?」

 

御成「では、頂きます!」

 

樹「・・・・」

 

アカリ「?」

 

 

 

 

讃州中学校・1年。

 

樹(どんな理由でも頑張れるなら、だったら・・・私は、勇者になったのも部員になったのも、お姉ちゃんの後ろに付いて行っただけ・・・私・・・理由なんて何も無い・・・)

 

”キーンコーンカーンコーン”

 

先生「今日はここまで。」

 

クラスメイト「起立!」

 

樹「っ!」

 

クラスメイト「礼!・・・神樹様に拝。」

 

樹「はぁ・・・」

 

するとスマホが振動した。

 

樹「ん?」

 

それは、風からのメッセージだった。

 

風『こちら部長。本日のミッションは二手に別れて決行する。飼い主探しの依頼が来てた子猫のうち、二匹の貰い手がついた。各依頼主の家へ行き、子猫を引き取ってくるべし。』

 

友奈『ラジャー!』

 

東郷『了解です。』

 

 

 

 

放課後。アカリ、御成、カノン、友奈、東郷、夏凜が依頼主の元へ向かう。

 

夏凜「えっと・・・」

 

アカリ「どうかしたの?」

 

夏凜「ここ何処!?」

 

東郷「この住所なら、あっち。」

 

夏凜「え?・・・わ、分かってたわよ!ちょっとまだこの地理に慣れてないだけよ!」

 

御成「まぁまぁ、素直になって下さいな。」

 

カノン「そうだよ。人は素直じゃないとね。」

 

夏凜「・・・そ、そうね・・・」

 

友奈「あ、そうだ!東郷さん、夏凜ちゃん、アカリさん、御成さん、カノンさん。ちょっと協力して欲しい事があるんだ。」

 

カバンからノートとペンを取り出した。

 

 

 

 

同じ頃、タケルとマコトと風と樹は、CRF250Lとマシンフーディーに乗ってもう1人の飼い主へ向かっている。風はタケルの後ろ、樹はマコトの後ろに乗ってる。

 

タケル「風、目的地は?」

 

風「・・・あ、彼処よ。」

 

 

 

 

目的地に到着して、バイクから降りた。

 

風「ここね。」

 

依頼主の家のインターホンを押した。

 

風「すみませーん!讃州中勇者部でーす!子猫を引き取りに来ましたー!」

 

玄関を開けると。

 

 

 

 

少女「絶対やだー!この子をあげるなんてー!私が飼うから!!」

 

母親「でもね、うちでは飼えないのよ。」

 

 

 

 

樹「もしかして、子猫を連れて行くが嫌だったのかな?」

 

風「あっちゃ〜、もうちょっと確認しておけば良かった・・・」

 

樹「どうしよう・・・この家の子、泣いてるみたい・・・」

 

マコト「ここは諦めるか?」

 

風「大丈夫、何とかする。」

 

樹「え?何とかって?」

 

風「タケルさん、手伝ってくれる?」

 

タケル「う、うん。」

 

玄関を開けて、2人が入った。

 

タケル「お邪魔します。」

 

風「失礼しまーす!讃州中勇者部の者ですけどー!」

 

 

 

 

 

 

夕方。4人が帰る。タケルとマコトはバイクを押してる。

 

樹「あの家のお母さん、子猫の事を考え直してくれて良かったね〜。」

 

風「・・・うん。」

 

樹「喧嘩にもならなかったし、お姉ちゃんとタケルさんのお陰!」

 

タケル「まさか、あの家で飼ってあげるなんてね。」

 

マコト「あの子猫、幸せになれれば良いな。」

 

タケル「だね。」

 

風「ごめんね、樹・・・」

 

樹「え?」

 

タケル・マコト「?」

 

風「ごめん・・・」

 

樹「何で、謝るの?」

 

風「樹を、勇者なんて大変な事に巻き込んじゃったから・・・」

 

樹「え・・・?」

 

風「さっきの家の子、お母さんに泣いて反対していたでしょ?それでさ、思ったんだ・・・樹を勇者にしろって大赦に命令された時、私・・・止めてって言えば良かった・・・さっきの子みたいに、泣いてでも・・・そしたら、もしかしたら、樹は勇者にならないで、普通に・・・」

 

タケル「風・・・」

 

マコト「・・・」

 

しかし樹が声を出した。

 

樹「何言ってるの!お姉ちゃん!」

 

風「え・・・?樹・・・?」

 

樹「お姉ちゃんは、間違ってないよ。」

 

風「でも・・・」

 

樹「それに私、嬉しいんだ。守られるだけじゃなくて、お姉ちゃんと、皆と一緒に戦える事が!」

 

風「・・・・ありがとう。」

 

樹「どう致しまして!」

 

風「樹ったら何か偉そう。」

 

風・樹「あはははははは!」

 

タケル「2人共、俺達も皆と協力して戦っているんだ。だから、俺達にも頼っても良いんだよ?」

 

マコト「ああ。俺達は別の世界の人間だが、この世界では勇者部の顧問と協力者。元の世界に帰れるまで、共に戦おうな。」

 

風「ありがとう。タケルさん、マコトさん。」

 

樹「ありがとうございます。」

 

ベートーベン『さぁ!部室に戻ったら歌の練習を始めよう!』

 

樹「あ、そ、そうでした・・・が、頑張ります!!」

 

 

 

 

 

 

後日、音楽で歌のテストの日。

 

樹(大丈夫、昨日だってちゃんと練習したんだし・・・)

 

先生「次は、犬吠埼さん。」

 

樹「は、はい!」

 

人前に立つが、また緊張してしまった。

 

樹(やっぱり無理・・・)

 

先生をピアノを弾く。

 

樹「っ!」

 

教科書を開くと、挟んでた手紙が落ちた。

 

クラスメイト達「ん?」

 

樹「あ、す、すみません・・・」

 

手紙を開けると。

 

樹「っ!」

 

勇者部の皆からの激励のメッセージが書かれてあった。

 

樹(友奈さん・・・東郷さん・・・お姉ちゃん・・・夏凜さん・・・タケルさん・・・マコトさん・・・アカリさん・・・御成さん・・・カノンさん・・・)

 

先生「大丈夫ですか?」

 

樹「は、はい!」

 

手紙を見た樹は笑顔を見せた。

 

樹(私は皆と一緒に居る!勇者としてだって、この歌とだって!)

 

そして。

 

 

 

 

樹樹「春は名のみの〜♪風の寒さや〜♪」

 

 

 

 

この前とは違い、綺麗な歌声が音楽室に響き、クラスメイト達が静かに驚いた。

 

 

 

 

 

 

放課後の勇者部。

 

友奈「樹ちゃん、テスト上手く行ったのかな・・・?」

 

風「大丈夫よ。だってあの子は、私の妹なんだから!」

 

アカリ「それに樹ちゃんは頑張り屋さんだからね!」

 

タケル「でも少し不安だなぁ・・・」

 

丁度そこに樹が来た。

 

友奈「樹ちゃん!」

 

東郷「歌のテストは?」

 

樹「バッチリでした!!」

 

歌のテストは無事に成功を収めた。

 

 

 

友奈「やったやった!」

 

樹「はい!」

 

友奈とハイタッチ。

 

 

 

東郷「きっと、皆カボチャだと思ったのが良かったのね!」

 

樹「あははは。ありがとうございます!」

 

東郷とハイタッチ。

 

 

 

樹「夏凜さんも、ありがとうございます!」

 

夏凜「あ、う、うん・・・」

 

照れながらハイタッチ。

 

 

 

 

アカリ「樹ちゃん、おめでとう!」

 

御成「よくぞここまで成長しました〜!」

 

カノン「樹ちゃん、やったね!」

 

樹「ありがとうございます!」

 

3人とハイタッチ。

 

 

 

 

タケル「練習の成果だね!」

 

マコト「流石風の妹だ。」

 

樹「はい!」

 

2人とハイタッチ。

 

 

 

 

風・樹「やったーーー!!」

 

樹「タケルさん、これお返しします。」

 

ベートーベンゴースト眼魂を返した。

 

タケル「ベートーベンさん、樹ちゃんどうでした?」

 

ベートーベン『うむ、見事だ。彼女の歌声は今までに無い美しい歌声だったぞ。』

 

タケル「そうですか。だってさ樹ちゃん。」

 

樹「えへへ〜、照れますね〜。」

 

 

 

 

 

 

夕方。風と樹とアカリと御成が帰る途中。

 

樹「あのねお姉ちゃん、私ね、やりたい事が出来たよ。」

 

風「ん?やりたい事?」

 

樹「うん。」

 

 

 

 

歌のテストが終わった後。

 

クラスメイトA『樹ちゃん歌上手い〜!』

 

樹『そ、そうかな・・・?』

 

クラスメイトB『歌手目指したら?』

 

クラスメイトC『私ファン1号!』

 

樹『か、歌手なんて・・・でも、歌うのは嫌いじゃないかも・・・』

 

クラスメイト達から歌手を勧められたのだった。

 

 

 

 

風「何何?将来の夢でも出来たの?だったらお姉ちゃんに教えてよ。」

 

アカリ「私も聞きたい。樹ちゃんの将来の夢。」

 

御成「樹殿の将来の夢、拙僧も聞きたいですぞ。」

 

樹「う〜ん・・・秘密。」

 

風「え〜?酷い〜。誰にも言わないから。」

 

アカリ「私達だけの秘密と言う前提で話してみて?」

 

御成「お願いします。樹殿。」

 

樹「駄目、恥ずかしいもん・・・」

 

風「ちぇぇ、残念・・・」

 

樹「でも、何時か教えるね。」

 

風「じゃあ、その何時かが来るまで気長に待つよ。」

 

アカリ「楽しみにしているよ。」

 

御成「お待ちしておりますぞ。」

 

樹「うん!」

 

将来の夢は歌手と言う事を秘密にした樹であった。

 

 

 

 

 

 

後日のカラオケ店。樹が歌の練習をしていた。ノートパソコンを使って自分の声を録音する。

 

樹(まだこれは、夢なんて言えない。やってみたい事が出来た。ただそれだけ。けど、どんな理由でも良いんだ。頑張る理由があれば、私はお姉ちゃんの後ろじゃなくて、一緒に並んで歩いて行ける。)

 

マウスを動かすと、置いていたカバンが落ちた。

 

樹「あ、・・・先にこっち。」

 

カバンからタロットカードの1枚が落ちた。そのカードは、死神のカードだった。

 

 

 

 

 

 

その頃風は、大赦にメールを送っていた。

 

風「私の理由は、バーテックスのせいで死んだ親の仇。凄く個人的な事だしね・・・」

 

机の上で俯せになる。するとその時。

 

 

 

 

 

 

樹海化警報が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

アカリ「え!?」

 

御成「こ、この音は!?」

 

3人が外に出ると、樹海化が始まっていた。

 

風「始まったの・・・?最悪の事態・・・・」

 

犬神が風のスマホを持って来た。

 

 

 

 

 

 

そして樹海に飲み込まれてしまった。更にバーテックスが5体出現した。

 

友奈「行くよ、牛鬼!」

 

タケル「マコト兄ちゃん、行こう!」

 

マコト「ああ!」

 

戦いが再び訪れた。

 

「END」




         キャスト

    天空寺タケル:西銘駿

     深海マコト:山本涼介

      結城友奈:照井春佳
      東郷美森:三森ずすこ
      犬吠埼風:内山夕実
      犬吠埼樹:黒沢ともよ
      三好夏凜:長妻樹里

     月村アカリ:大沢ひかる
        御成:柳喬之
     深海カノン:工藤美桜

    英雄ゴースト:関智一

        生徒:遠藤ゆりか
           三咲麻里
           幸田夢波

      女性教師:斉藤貴美子
      男性教師:各務立基
        少女:上間江望
        母親:牟田実波

第五話・決戦!困難に打ち勝つ!
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