やっぱ主人公はつよくなくちゃ!
海星は大きな黄金の襖に手をかけた。
襖越しでも、神力のオーラが伝わってくる。
海星「…?やけに重いな。」
不思議な力で押さえつけられているようだ。
神力か??
海星「ならば…こちらも…」ぶぉっ
神力を出しながら襖を開ける。
ススッ…スーッ
???「ほお…。開けることが出来たのか。神奈子よ、ほんとに力を込めたのか?」
???「…。」
見てみると、5人の神力を纏った凄まじいオーラを持つ男女が座っていた。
海星「洩矢の使いで参った。東方 海星だ。」
???「よくぞ来てくださいました。我が名は天照大御神。左から、須佐之男、日本武尊(ヤマトタケル)、八坂神奈子、大牙旗です。」
須佐之男「んー、神力を使ったな?洩矢の国に神は1人しか居ないと聞いていたが?」
神奈子「…わたしも知らないな。男の神があの国にいたとは。」
海星「最近、神とやらになったものでね。知らないのも無理はない。」
大牙旗(ダイガハタ)「おい!須佐之男様になんて口を聞いてやがる!!洩矢の国の神の分際で!」
海星「あぁ…そのことなんだが。今日、ここに俺が来たのは他でもない。ちょっと質問があってね。」
天照「大牙旗、口を慎みなさい。 どのような要件でここに来たのでしょう?」
海星「今朝、洩矢の神社に手紙が届いた。内容は…。」ぱらり
手紙を広げてみせる。
海星「この内容で、間違いないな??」
大牙旗「ああ!俺が書かせたやつじゃねえか!!!そうだよ!洩矢の国なんて小国、戦遊びにもなりやしない!!民も貴重な俺らの労働力、無駄死にさせないためにも。はやく大和に明け渡しちまいな!!!!」
海星「そうか…。その考え…変えてもらえる余地はないのか?もっと、平和的に。」
天照「大牙旗!!あなた…。」
大牙旗「いーや、それは無いね。拒否するならぜーんぶ頂くだけだ!!!弱い方が悪いんだよォ!」
海星「そうか…。それは…とっても残念だよ。」
大和の国、少なくとも大牙旗とかいうこいつは。クズだ。
海星「弱い方が悪いんだもんな。じゃあ、今から起きることに対しても同じことを言ってもらうからな…?」
大牙旗「え?」
海星はゆっくりと妖力を解放していく。
海星「後悔するなよ。『太古の百鬼夜行』のお出ましだ…。」
ズズっ…ズズズズズっ…ズズズオオオ
海星の周囲にドス黒いムラサキのオーラが立ち込める
須佐之男「お、おい!こいつ!!!神じゃねーのかよ!」
日本武尊「チッ!やべーぞこれは!」
ズズズズ…ズズっズズっズズっ…ズズズズ…!!!!
海星(まだまだ底が見えないな。やはり、とんでもない数の妖怪を吸収していたか。ぬらりひょんの死体とかも取り込んでのかもな。)
バキバキバキバキ!!
海星の背後の襖や柱が悲鳴を上げ曲がり、朽ちていく。
須佐之男「くっ…!!おらぁあぁ!!!」ブォン!
須佐之男が海星にすごいスピードで突貫してくる。
海星「ふん。」
ズズブォンオオオオオオオオオオオ!!!!ズズズズ!!!
須佐之男「ぐっあぁあぁっ!!???」ドガァン
妖力の出力だけで須佐之男を部屋の向こうまではじき飛ばした。
日本武尊「おい!須佐之男!!くそぉ!!カグツチの剣!」
ヒュン!ヒュン!!!
美しい赤い炎を纏った刀で切りかかってきた。
海星「これが和神の剣さばきか…。美しいな。」
紙一重で観察しながら躱す。
日本武尊「くそぉぉお!なんで当たんねえんだよ!」
海星「ほら、次は僕の番。」
ピキピキ…
黒い水晶で刀ができた。
ぴっ…ひゅっひゅひゅっひゅひゅひゅ!!!
ガキン……!ガキン!ザシュ!ザシュ!
日本武尊「ぐあっ…。」
大牙旗「ひっ…。ば、バケモノ…。」
海星「まだ平和的に解決できる道もあるんじゃないのか?って言ったじゃないか…。」
ズズズズズズっズズ…
妖力の出力をさらに…さらに上げていく。
大牙旗「ぐっっ!!!息がっ!!?…」
どうやら妖力の密度が高すぎてプレッシャーで息がまともに吸えないらしい。
バキン!!バキバキ!!ギッギッギ…!!!
もはや、壁も柱も天井も、すべてはすでに形を成さず、この建物の周囲の森も、地面でさえも怯えているようだ。
海星「弱い方が悪いんだろう。そーゆーことだよ。じゃあ…。死んで貰おうかな?」
神奈子「はぁあっ!!!」びゅっっ!!
柱が飛んできた。
海星 「ふっ!」ピキピキ!!!
ビュン!!!!!ドガァアァアァンビキビキビキビキ。
5倍ほどの大きさの水晶の柱をとばして破壊した。
神奈子「…なっ…。」
天照「…。」
海星 「パチン!!!」指を鳴らし、妖力をすべて引っ込めた。
大牙旗「はっ!!!はっ!!!!ぜぇはぁ…!!、さ、あっあ…!!」どしゃっ。
大牙旗は倒れた
海星「戦争をするなと言ってるわけじゃない。良かったら、民を第1に考えてくれないか?天照大御神。」
天照「あなたの願い聞き入れました。もともと今回の件はそこの大牙旗が独断で行ったこと。我々は知りませんでした。戦争で民の命多く落とされては本末転倒。」
海星「大和の国と、洩矢の国の戦争はお互いの一騎打ちにしないか?
そちらの神奈子とこちらの諏訪子で。
もちろん、俺は出ない。」
神奈子「…。」
天照「それで、勝った方が民の信仰をいただくと。わかりました。」
海星「ふふ、話が早くて助かるよ。なら三日後、そちらの指定してきた時間、場所でな。」
海星「神奈子…?であってたよな?よろしくな。今日はすまなかった。」
お辞儀をして建物を出た。
海星(ぼろぼろだな…。やりすぎたかもしれないな。)
大和の国の象徴でもある赤と黒の大きな神社はヒビだらけ、ところどころ崩れたりしている。
海星「ま、これくらいやらないとね!!」
そうして、諏訪子の元に戻るのであった。
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神奈子side
近頃洩矢を攻める、そう聞かされていた。
私が軍神として指揮を執ることになっていたが、
急遽、大牙旗という神が指揮を執ることになった。
今日の朝、矢文をとばして宣戦布告をしたらしい。
なんのために戦争をしているのか、最近よく分からなくなってきていた。
そんな矢先、洩矢の1人の男が大和の国まで訪ねてきたのだ。
パッと見て、ごついというよりかはシュッとしている
ただの若者。しかし
この襖を開けたのだ。
本来、大和の国には神以外は訪問できない
襖には私が神力を込めて重しをしてある。
しかも普通の神では動かすこともできないはずなのに…。
当たり前のように入ってきたのだ。
その男が言うには、今日届いた矢文による宣戦布告の内容。
もっと民の犠牲を減らすことができないか。という交渉だった。
私は大いに賛成だ。天照様もだろう。
しかし、この大牙旗という神。クズだ。
どんなやつか知らなかったが、おおかた、たくさん殺して名をあげようという出世欲の強いやつだろう。
そして、洩矢の使いの
ただの若者の神を追い返して、この話は終わり。
そういうわけにはいかなかった。
とてつもない妖力がその男から溢れ出したのだ。
今までに感じたことのないまとまりのない妖力
底が見えない絶望。
ありえない速度で急速に膨らんでいく。
須佐之男様と日本武尊様もまずいと思ったのか、突貫。
しかし、ありえない事なのだが、簡単にあしらわれている。
さらにこの世を飲み込まんとせんばかりの妖力。
お腹の底から震えを感じる。
部屋の柱も朽ちて、地面が泣いている。
初めて、軍神の私が死を覚悟した。
しかし!ここでひくわけにはいかない!!!
能力で柱を創り出し、打ち出した。
こんな危機は大和の国で起きたことがない!!!!
ここで倒さなくては!!!大和がおわる!!!!!
しかし、全てを絶望の底に沈めるような
男の強さがあった。
美しい水晶のようなものをとばし
いとも簡単にわたしのオンバシラを破壊した。
もう…おわった。
今にも押しつぶさそうなほどの量の妖力。
死を覚悟したそのとき。
パチン!!!
スっ!
身体が…心臓が…!軽くなった。
男がすべての力を解いたのだ。
その後、天照様と話し合って、民の傷つかない一騎打ち。
私が出ることになった。
その男は出場しないようだ。
何故だろう。すべてに勝てるはずなのに。
そして、なんと私に謝り帰っていったのだ。
東方 海星といったな…。不思議な男だ。
長文になってしまいました!
がんばりました!笑