東方水晶録   作:かいせいクリュウ

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さて、投稿遅れました!
なかなか難しいけど書いてて楽しいのです
JOJO要素が少し入っております。

文かわいいですよね。それでは。


逆境の新能力

完全に文は視界から消えた。

 

海星「くっ…どうしたものか…。」

思わず苦虫を噛み潰したよう顔になる。

 

 

1時間という時間制限の中で

ポツリと森の中に置いてかれた。

 

 

海星「…よし。」

 

 

柄にもなく少し焦っていたようだ。

 

こういう時に焦って何も考えずに行動すると取り返しのつかないことになる。

 

 

 

 

海星「すぅ……。はぁぁあぁぁ……。」

 

海星は深く息を吐いて、吐いて、吐いて

吐き続けた。

 

そして目を閉じた。完全に1度、情報をシャットアウトする。

自分の心の中に沈み込むように…深く…深く…。

 

 

この一見謎に見える行為は、スイッチング・ウィンバックという。

 

一流のスポーツ選手が行う精神回復法。

選手が絶対的なピンチに追い込まれたとき、自分なりの儀式を行うことにより、心のスイッチを切り替えて闘志だけを引き出すことができる。

皆も無意識のうちにやっているだろう。

 

海星の場合は脳を1度わざと鈍らせて

新しく思考回路を組み立てているようだ。

 

 

 

 

落ち着け…。

自分が「今、何を思って、何をしてるのか」きちんと説明できる行動だけを取れば必ず前に進む!

 

 

 

 

 

海星(まずは自分の置かれている、状況確認だな。)

 

①森の上空から森の中へと戦闘場所を移動された。

 

②先程と同じ速度で文は木々の間を縫うようにして飛んでいる。

 

③追いかけようとも、木が鬱蒼としておりこちらは速度が出せない。

 

 

よし、ざっくりとだが、この3つが今の俺を取り巻く問題だ。

 

 

 

 

①については、文が持ち込んだ土俵だ。

仮に森の中で追い詰めることができたら再び油断が狙えるだろう。

仕掛けるとしたらこのまま森の中でだ。

 

 

②だが、これは実際カラクリがわからない。

文の何かしらの能力なのか、それとも長年この森で住んでいる天狗ならではの、弛まぬ努力によって培ったスピードなのかもしれない。

これに追いつけなければ、勝つ事など夢のまた夢だろう。

 

 

さて、そして③だ。これが俺の中で最悪の問題だろう。

まず、長年生きてきてこれは、正直恥ずかしいのだが、俺は森の中に慣れて無さすぎた。

飛行に限った話ではない。

全力で走るにしても、飛ぶにしても

当たり前だがスピードを出せば出すほど木を避けられなくなる。

どうやら、現在のフルで使える目の身体強化の域を超えてしまっているようだ。

 

しかし、ポジティブに捉えればこれは最大のチャンスであり、武器になる。

文は俺のこの③の状況に油断している。

どうにか解決法を見つけたいものだが…。

 

 

 

目を閉じて思考する。

 

 

 

海星「運がいい幸恵とかなら

こんな感じで、目を閉じても木に当たらなかったりしてな。」

 

 

そんな気を紛らわす小言もはいて気を紛らわす。

 

 

先程まで、頬を伝う冷や汗を撫でていた『風』だったが、熱くなった身体を優しく包み、涼しく感じられるほど落ち着いてきた。

 

 

 

 

その時、冷静になった思考回路にも突風が吹いた!!

 

 

 

海星「『風』か…!『風』は抜け道がある限り進み続ける!!」

 

なるほど、森の中でも唯一自由自在に駆け巡る風を『視れば』

俺も先読みができるってわけか…。

 

 

海星「なまじ目でものを捉えようとしていたから反応が間に合わなくなったのだ…。

この戦い!!明かりなくして『風』だけを感じてものを見よう!!」

 

 

 

解決策を見出した!!!

そして風を視るには…!

 

 

 

【水晶を操る程度の能力】

ピキっ…ピキピキっ…。

 

音と共に15cmほどの黄色の水晶が額からまっすぐと伸びていく。

同時に、視神経とは別の感覚神経を脳と結び、中枢神経としての役割を与える。

 

 

 

 

海星「新たなる感覚器官ッ!」

 

 

スキマの向こうの天魔も「ほぉ…。」と詠嘆の声を漏らす。

 

 

見た目はまるで鬼の角のようだ。

 

 

 

 

研ぎ澄まされた精神を持ってすれば風を読むのは容易かった。

 

 

よし、これなら行けそうだ。

あとはこの場からの加速だ

 

 

 

ヒュッ。 地面を蹴る

 

トッ。

 

目を閉じたままでも5mほどの高さの枝に乗れた。

 

海星「よし。上々だ!」

 

 

 

その刹那ヒュッと涼し気な音を立てて風が通り過ぎる。

 

 

 

それを見逃す海星では無かった。

 

 

海星「いくぞ!!!文!!!」

 

そう高らかに宣戦布告し、足に力を込める。

 




さて、次回はすこし雰囲気を変えてみようかと思い、時間をかけて書いております。
感想が頼りになってます、反応があればこちらも対応できるので!
読んでいただきありがとうございますー!
では!
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