それでは短いですが第一期最終回。どうぞ。
全てが終わった。
それを象徴するが如く世界は夕暮れに沈み、私たちは達成感と脱力感に包まれていた。
「なぜ、助けた」
立花さんが肩を貸して歩かせるフィーネの第一声だ。
「私たちは排除するために戦ったのではないのですよ。櫻井ーーいえ、フィーネ女史」
「なに……?」
女史の顔に映るのは猜疑より、純度の高い疑問。
なぜ、どうして? とセリフ以上に顔で疑問をぶつけてくる。
「ったくよぉ、んなん私のガラじゃねぇーだろ……わーったよ言うよ。私らは、少なくともそこの騎士バカと私はアンタを知りたいんだ。知って、んでまぁ、なんだ。出来たら笑っていけたら良いと思う」
「……騎士バカとはなんですか騎士バカとは。たしかにギアは最高の騎士が持った剣ですけど。ん、まぁ、それはそれとして。かつての人類はマジでダメだったかも知れません。しかしですよ女史」
「なんだ」
「今日あなたが負けたのは、かつてあなたが信じ、しかし奪われ、そして取り戻そうとした情愛の一つなんです。人には実は、まだまだ可能性が残ってます。どうです?」
「身体に教えこまされたよ。フン」
そっぽを向く女史に苦笑を送り、私たちは月を見る。
背後では立花さんとフィーネがまた話をしているようで、これでまた、日常が返ってくるのかとほっこりしていた瞬間。
「甘いわッ!」
背後。風を切って月に向かう紫の槍が向かった。
剣で振り払おうとするが、間に合わない。
なんてスピードだ。
「ンヌァアアアア!」
そして月の背負い投げ。一本。
「フィーネ女史が司令以上の怪力erであるのは分かりました。はぁ。全く」
ひとりごちて振り向く。
「胸の歌を、信じなさい」
あの一瞬に何があったかは知らない。
が、やらかした直後の人間としては意味が分からないほどの笑みを浮かべいる。
「全く。あなたも、先を見なさい。後ろばかり見ていては、守るものも守れないわよ」
女史は濃紫の瞳を揺らして私に言葉を送り——崩れていく。
自壊すら厭わない、まさに最期の一撃というやつだったのだろう。
だが、彼女には唯一無二の特性がある。
リィーンカーネーション。即ち、いつか、どこかの場所で再びフィーネは復活するという、フィーネの血族の数だけ残機がある条件付き転生システム。
ならば、
「……絶対。次のあなたを見つけますよ。女史。その時は酷いんですから」
「じゃ、課題——」
最後まで言い終わらずに女史は消えていく。
多分。見つける事を課題だと言ったのだろう。
あっという間に月を砕いて帰還。
月を砕く前に六角板が集まったバリアが見えたのは気のせいだろうか。
あと。もう十三拘束解除してロンゴミニアドらない。地球でやったらあかん。心に決めた。