初めて二次創作書いてるから、こんな文章でいいのかすごく悩むよ。
まぁ、自分にはこれぐらいしかできないんだけどさ。
やっぱり諦めが肝心?かな?
それでは第一章始まりでっす!
1話~騎士の再会~
>>青年
青年はスーツをピシッと着こなし、街中で電話をかけていた。
「やぁ、久しぶりだね」
本当に久しぶりなのか、すごくうれしそうに声を出している。
その笑顔は人をひきつけるのに十分な魅力を持っていた。
だから、街中で視線が集まりだした。
彼はそれを気にしない。
話し相手は女性、これから行く場所にいる。
「蓮さんは元気?」
気軽に聞くあたり、その相手もそういう間柄なのだろう。
「そっか、相変わらず猫賛美やってるんだ。今度賛美歌の仕組みでも教えてあげれば、きっと猫の賛美歌を歌いだすね」
真顔でそんなことを言うのだから、この青年も少し天然だ。
「それはそうと僕が会社に入ること、ちゃんといつき君には伝えてあるのかい?」
とても大事そうな、とてもおびえたような、そんな緊張を感じさせる声音で青年はいった。
だが、彼の心配をよそに、電話の相手は呆れていた。
『まったく、やっと決心したと思ったのにまだ気にしてるん?そんなんどうでもいいからはよきい!』
ちょっぴりの怒りとちょっぴりの呆れた声が、バッサリと青年を切り捨てた。
「わかったよ、僕が悪かった。それじゃ、今からむかうよ」
この青年、昔からこの少女には頭があがらなかった。
尻にしかれているともいう。
とりあえず、彼は遅れたら後がこわいので急ぎ足で歩き出した。
路地を進んでいった先に、そこはあった。
〈魔法使い派遣会社・《アストラル》
―――――あなたのご要望にあった魔法使い、お貸しします〉
古めかしい銅の看板、よく磨かれているがツタに絡まれて紛れ込んでいるようで、注意深く見なければ見つけられないだろう。
その先には小さな庭と古びた洋館があった。
青年の目的地はここ。
庭にあるプランターには薬草やハーブがところ狭しと生えている。
あまり綺麗にされていない様に見えるが、物陰などに注意深く視線を向ければそこかしこに溶け込んでいても、それがただの置物では無い事がわかる。
(懐かしいなぁ、この感じ)
いろいろ感じることもあるが、彼はとりあえず洋館の中に入った。
>>穂波
あたしは何かを忘れている気がするのだ。
オルトヴィーンと社長の出来事のインパクトが強すぎて思い出せない。
オルトヴィーン、オルトヴィーン、オルt―――あぁ、思い出した。
「失礼します」
発せられた声はとても穏やかだが、とても凛々しい響きを印象付けた。
コレが来るんだった。
>>青年
すごく懐かしくてアストラルの扉を開けた。
何年ぶりだろう?
僕のことを覚えていてくれてるだろうか?
「失礼します」
挨拶した瞬間の反応は様々だった。
親の仇を睨む様な、それで居て焦っている様な表情のいぶし銀の髪の青年。
猫を纏わせているのはデフォルト。
不思議そうにしているアレンジされた巫女服の少女。
値踏みする様な視線を向ける厚着の少年。
空中に漂い掃除を続ける古風なエプロンドレス少女。
苦笑している魔女の帽子と眼鏡の幼馴染の女子高生。
我関せずと素知らぬ顔で紅茶を飲む令嬢。
―――そして、我が主としてお迎えするのが、この方『伊庭いつき』
とてもビックリしている。
あれ?僕が今日来るのは連絡されていると思ったけど?
「あ、あははは………、はぁ、ごめん」
あれ?なんだこれ?穂波が苦笑いしてる。
まさか!
「僕忘れられてる!?」
「ごめんな、忘れてたわ。」
ザクリと己がハートに突き刺さる。
忘れられてる?って聞いたばかりなのに、なんでそのまま忘れてたーなんて真正面から言うんだい?
うん、きっと僕に恨みでもあるんだね。
少し気落ちしながらも自己紹介を始めた。
「僕の名前はユクリス・B・ブロディックと言います。
トリスメギストスよりアストラルへ出向して参りました。
アストラルとトリスメギストスとの友好を育まれます様、精一杯頑張らせて頂きます」
周りはポカンとしていた。
それはそうだろう。
トリスメギストスから出向。
つまるところ、トリスメギストスより派遣された魔法使いだったのだ。
一番最初に動いたのは厚着の少年だ。
「ちょっと待て!」
こちらに詰め寄った少年は、睨んでいるのか驚いているのかわからない。
青年、ユクリスにはわからないが、この少年のこんな表情を見たのは穂波や令嬢、アディリシアにさえも初めてだったのだ。
「僕はオルトヴィーン・グラウツだ。お前、いや、あんた、あのブルターニュか!?」
詰め寄った少年に「初めまして」と一礼してから頷いた。
「自分でそうは名乗らないが、最近ではブルターニュ辺境伯なんて呼ばれているよ」
「う、うそだ」
オルトヴィーンは頭を抱えうわ言の様に呟いていた。
「それよりも穂波」
そんなオルトヴィーンをよそに、ユクリスは穂波を非難する様な視線で見た。
「ご、ごめんなぁ、ちょっとさっきまでドタバタしてん」
罰が悪そうに謝る穂波に、ユクリスは「まぁ、そう言う事なら仕方ない」なんて言って、ちょっと傷ついた事さえ忘れた。
「ホナミ?これはどう言う事なのかしら?」
そこにアディリシアが割り込む。
それにハッと気づいたユクリスはアディリシアに片膝を折り、騎士の最上の礼をする。
「これは、失礼いたしました。
私はユクリス・ブルターニュ・ブロディックと申します。
ソロモンの姫君、以後、お見知りおきの程を。」
「ユクリス、アディにそんなモノ必要ないんよ?」
「ちょ!?ホナミ!」
感心している横で穂波が苦笑いしながら言い、それにアディリシアが噛み付いた。
そこからは二人の言い合いが始まり、呪力を撒き散らす。
「いてっ」
さきほどのやり取りについて行けてなかった少年社長、伊庭いつきは二人の呪力にあてられて右目を抑えている。
「社長、少し待っていてください」
ユクリスはいつきの眼帯に左手で触れ、右手でネックレスに触れる。
「erraaldoi(エレドイ)・埋葬されし聖人の魂の聖寵を持って身にふりし災厄を払え。」
ユクリスが紡いだ言葉は神への祈りに近いが、どちらかと言えば天使を崇めている。
「あれ、痛くなくなった」
不思議そうにいつきが眼帯に触れた。
「それはよかった。」
自分の事の様に喜んだユクリスは、穂波に近寄りコツンと拳骨を落とした。
「いたっ、ユクリス何すんのや!」
ちょっと涙目になりながら穂波が反論する。
それを見たアディリシアは目を見開いている。
いや、この場にいた全員が驚き、目を見開いたに違いない。
穂波がすねた子供のような反応を見せたからだ。
ユクリスにとってはいつもの事だが、
周りからしたらいつもしっかりしていて、大人びた穂波がそう言う態度を見せるのは稀だからだ。
「穂波、ご友人だと聞いては居るが公私混同は認められない。
仮にも他結社の首領を蔑ろにする様な事は、普通ならば許されるべきではない」
―――あぁ、また始まった。
ユクリスを知る穂波は、いや穂波だからこそ呟いた。
「い、いえ、ブルターニュ伯、そ、そこまでで結構ですわ。
ワタクシも公私を弁えなかったと言う事で、その辺で………。」
「これは失礼致しました」
そこですっとユクリスが身を引いて一礼した。
ここでハッキリした事が、この場に居る面々には共通して理解できた。
《またキャラの濃い奴が現れた》と。
どうでしたでしょうか?
誤字・脱字・変なところや注意点など見つけましたら、ご報告願えるとうれしい所存です。
とりあえず、解説してきます。
ブルターニュとはようはあれですよ、言葉を崩していくと、ブルターニュはブルトンとなり、はてはブルテン、最後にブリテンとなるわけで。
って、適当なこと言いました。
まぁ、ようはグレートブリテンとか、ブリテンの別名ですよ。
んで、実はケルト魔術発祥の地だったり、アーサー王の領地なわけですね。
これだけでもユクリスの使う魔法の原点が見えてくるんじゃないでしょうか?
調べたらすぐ出そうで怖いですね。
続いて原作の時系列はオルトヴィーン君の出てきた初日。
オルト君の挨拶のすぐあとって事で、脳内保管よろしくお願いします。
原作でいう社長が二年生になったばかりの春です。
功刀翔子が出るのはまだまだあとです。
ではまたーー