思いつきネタ帳   作:月讀命

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仮面ライダーディケイド ~もう一人のクウガ~

 

「お前は…誰だ……?」

 

 

士のその言葉に“彼”はきょとんと首を傾げる。

見れば夏海は少し困惑したような、海東は警戒しているような……そんな表情だ。

 

 

「何言ってるんだよ、士。寝ぼけてんのか?」

 

 

苦笑しながら“彼”は―――“ユウスケ”は言葉を紡ぐ。

だが、彼らは警戒を強めた。

何故ならば、それは…。

 

 

「俺だよ、俺。ユウスケだって」

 

 

いつもの彼のような雰囲気がなく、“彼”からは異質で虚ろな何かを感じた。

 

 

 

 

 

▼▼▼▼▼

 

 

 

 

紅渡はそっと目を逸らす。

 

 

「あなた達も気づいているように“彼”はクウガ…いいえ、小野寺ユウスケではありません」

 

 

剣崎一真はそっと目を伏せる。

 

 

「あいつはもう一人の、リ・イマジネーションのクウガであり……お前達の、仲間だった男だ」

 

 

二人の原典(オリジナル)の言葉に絶句する。

 

 

 

 

▼▼▼▼▼

 

 

 

 

鳴滝はまるで、遠い昔を思い出すかのように虚空に視線を漂わせる。

あれだけ敵視している(ディケイド)が目の前にいるというのに、敵意を見せない。

 

 

「“彼”は私が最初に選んだ、リ・イマジネーションのクウガだ。だが、“彼”は力に呑まれ……そしてあの時、選択を間違えてしまった」

 

 

そして真っ直ぐに士を見る。

 

 

「ディケイド、全てを君に話そう。そして何故、クウガが“彼”ではなく小野寺君になったのかも、な」

 

 

それは真実。

優しくて、勇敢で……残酷なものに満ちた真実。

 

 

 

 

 

▼▼▼▼▼

 

 

全てが漆黒の“クウガ”。

漆黒と黄金のクウガ。

二人の拳がぶつかりあう。

 

 

「何故だ!?俺は、お前より強いというのに!何故、俺はクウガの力も、仲間も…全てを奪われたんだ!?」

 

「……っ、確かにお前は俺より強い!けど、お前は!!」

 

 

吹っ飛ばされたクウガへと接近し、“クウガ”が追い打ちをかけるように殴りかかる。

 

 

 

 

 

▼▼▼▼▼

 

 

 

 

力に呑まれてしまった“クウガ”。

その前にクウガだけではなく、ディケイド、キバーラ、ディエンドが並び立つ。

 

 

「つ……が、ざ……なつ、み"…ぢゃ……が、い…と…っ!」

 

「悪いな……俺達の知ってるクウガは、知ってるユウスケはこいつなんだ」

 

 

それでも、“クウガ”は何かを求めるように三人へと手を伸ばし、視線を向ける。

 

 

「………もしも、俺達の会い方が違ったら」

 

 

不意にクウガが言葉を漏らす。

 

 

「お前が会って、仲間になった方の三人の話……聞きたかったな」

 

 

その言葉に“クウガ”はクウガを見て―――目から、透明な雫のようなものが流れた。

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーディケイド ~もう一人のクウガ~

 

 

 

「さようなら…“俺”」




「「仮面ライダーディケイド」はループした物語説あり」



「ということはリ・イマジネーションのライダー達の中にはループ前の記憶がある奴いるんじゃね?」



「もしかしたら同じ名前でも違う人物がリ・イマジネーションライダーやってた可能性もあるんじゃ…」



「クウガって聖なる泉が枯れ果てたらヤバイよな…」



「クウガでやってみるか」


という連想ゲーム的なのをしたらこうなった。
何だこれ、めっちゃシリアス。

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