「お前は…誰だ……?」
士のその言葉に“彼”はきょとんと首を傾げる。
見れば夏海は少し困惑したような、海東は警戒しているような……そんな表情だ。
「何言ってるんだよ、士。寝ぼけてんのか?」
苦笑しながら“彼”は―――“ユウスケ”は言葉を紡ぐ。
だが、彼らは警戒を強めた。
何故ならば、それは…。
「俺だよ、俺。ユウスケだって」
いつもの彼のような雰囲気がなく、“彼”からは異質で虚ろな何かを感じた。
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紅渡はそっと目を逸らす。
「あなた達も気づいているように“彼”はクウガ…いいえ、小野寺ユウスケではありません」
剣崎一真はそっと目を伏せる。
「あいつはもう一人の、リ・イマジネーションのクウガであり……お前達の、仲間だった男だ」
二人の
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鳴滝はまるで、遠い昔を思い出すかのように虚空に視線を漂わせる。
あれだけ敵視している
「“彼”は私が最初に選んだ、リ・イマジネーションのクウガだ。だが、“彼”は力に呑まれ……そしてあの時、選択を間違えてしまった」
そして真っ直ぐに士を見る。
「ディケイド、全てを君に話そう。そして何故、クウガが“彼”ではなく小野寺君になったのかも、な」
それは真実。
優しくて、勇敢で……残酷なものに満ちた真実。
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全てが漆黒の“クウガ”。
漆黒と黄金のクウガ。
二人の拳がぶつかりあう。
「何故だ!?俺は、お前より強いというのに!何故、俺はクウガの力も、仲間も…全てを奪われたんだ!?」
「……っ、確かにお前は俺より強い!けど、お前は!!」
吹っ飛ばされたクウガへと接近し、“クウガ”が追い打ちをかけるように殴りかかる。
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力に呑まれてしまった“クウガ”。
その前にクウガだけではなく、ディケイド、キバーラ、ディエンドが並び立つ。
「つ……が、ざ……なつ、み"…ぢゃ……が、い…と…っ!」
「悪いな……俺達の知ってるクウガは、知ってるユウスケはこいつなんだ」
それでも、“クウガ”は何かを求めるように三人へと手を伸ばし、視線を向ける。
「………もしも、俺達の会い方が違ったら」
不意にクウガが言葉を漏らす。
「お前が会って、仲間になった方の三人の話……聞きたかったな」
その言葉に“クウガ”はクウガを見て―――目から、透明な雫のようなものが流れた。
「「仮面ライダーディケイド」はループした物語説あり」
↓
「ということはリ・イマジネーションのライダー達の中にはループ前の記憶がある奴いるんじゃね?」
↓
「もしかしたら同じ名前でも違う人物がリ・イマジネーションライダーやってた可能性もあるんじゃ…」
↓
「クウガって聖なる泉が枯れ果てたらヤバイよな…」
↓
「クウガでやってみるか」
という連想ゲーム的なのをしたらこうなった。
何だこれ、めっちゃシリアス。