ムーの発電設備は、戦前の日本より少しマシくらいのレベルであったため、ムー政府は火力発電所をはじめとする大型の発電量の大きい発電所を欲していた。
ムー オタハイト エネルギー省内新発電所準備部
このところ、ムー政府は日本の電力会社と発電所建設会社数社に、火力発電所事業についての個別のヒアリングを始めた。一基で数十万キロワットもの発電を行うことのできる発電所など、今までなかったためである。
「我々ムー側としては、まずオタハイトとマイカルに電力供給を行いたいと考えているのです。そのための費用や用地などがどの程度かかるのかをお聞きしたい」
「そうですね、オタハイトとマイカルは結構離れていますから、正直無理にひとつの発電所で、とする必要はないと思います。発電所以外にも変電所や電柱、変圧器なども必要ですから、まずはどこかの都市で試験的に導入するのが良いと思います」
「なるほど。発電方式はどのようなものが良いでしょう?我々は現在火力発電所を運営しておりますが...」
「それなら火力発電所が良いでしょうね。ただし規模が全く違いますし、危険度も遥かに高くなりますので、運営の前に一度日本の電力会社で研修を数年行うべきでしょう。発電所建設には相応の時間がかかりますから、その期間は有効に使うべきです」
他の会社にも聞いてみたものの、似たような回答が帰ってきた。そのため電力需要の大きい都市で試験的に導入が行われることになった。そして臨海にあり、電力需要が大きく、日本企業が多いマイカルに計200万キロワットクラスの天然ガス・LNG火力発電所を建設することが決まった。
マイカル西部
「ーーーそしてこの度、このマイカルに、ムー最大級の火力発電所が建設されることとなりました。今までにないほど大きな発電所であり、大いに、マイカルの発展に寄与するでしょう。マイカルをさらに発展させられるよう、私も、全力で取り組んでいく所存で、ございます」
『マイカル市長の挨拶でした』
現在、建設地では発電所の起工式が行われていた。これほど大きな発電所を建設するのだ。式典をやらないという訳にはいかない。
『続いて、株式会社藤芝様からのーーー』
粛々と式典が進んでいった。
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さて、一年がたった。すでに地盤改良などの工事を終えて、基礎工事などにうつっている。取水・排水設備や発電所本体の工事も進んでいる。
実は、日本の工事よりもやや早く進んでいる。ムーの魔導技術の活用である。実際に火力発電所の心臓部であるボイラーやタービンには強化がなされる予定であり、稼働年数の増加が予想されていた。
さらに1か月後にはガス導管の工事を開始して煙突の基礎打設が終了した。
タービン建屋用の鉄骨が運び込まれ、たてられていく。放水路ではシールドマシンが穴を掘削しており、順調に進んでいた。
火力発電所が出来ていくなか、その周辺にも工場やガス基地が建設されていた。ガスタンクも建設が順調に進んでおり、発電所とほぼ同じ時期に完成する予定である。
火力発電所の建設手順をなぞってもいいのですが、ただ「1か月後、○○」みたいな感じが続きそうだったので切りました。
北海道電力石狩湾新港発電所を参考にしています。