アニメ声クソザコリスナー装者の話   作:風峰 虹晴

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ちから

「だぁぁぁぁぁぁッ!!」

 

 私はノイズに向かいレーヴァテインを振るう。多くのノイズが剣と剣風に巻き込まれ、崩壊していく。

 私は今、二課のトレーニングルームを使わせてもらっている。ルナアタックという事件があったとき、私は殆ど役に立つことがなかったから、少しでも力をつけようと思った。……まあ、レーヴァテインから提言されたからやってるだけなんですけど。

 ノイズ達が増える。ノイズ達は短時間で大量に湧くように設定されている。息をつく間もない。

 

「ハァッ!!」

 

 私は回転しながら剣を振るう。それに炎を上乗せし、跳ぶ。

 

「っしゃオラァッ!!」

 

 私は空中で剣を振るって縦に炎を飛ばす。すると、一直線上にいたノイズ達は、一瞬にして焼却される。

 一定数小型ノイズを倒したら出てくるようにした大型ノイズが姿を現わす。大型ノイズは私に対し、飛び道具を使用してくる。

 

「おおわっ!?」

 

 私はそれを剣を盾にする。しかし、後ろから小型ノイズが迫ってくる。

 剣を地面に突き刺し、大型からの飛び道具は防ぐ。その間小型は……

 

「殴り倒すッ!」

 

 私の意気込みに呼応してギアから蒸気が噴き出す。私は思いっきり右腕を左から右に振る。それと同時に右腕から蒸気を左に噴きださせる。それに当たった数台のノイズは崩壊する。

 

「らぁぁぁぁぁッ!!」

 

 今度は左腕を蒸気で加速させつつ正拳突きをする。目の前にいた小型ノイズは崩壊し、その欠片が吹き飛ぶ。

 地面に突き刺していたレーヴァテインから響く音が鳴り止む。

 

「っしゃあっ!」

 

 私は地面からレーヴァテインを引き抜き、大型ノイズに向かってダッシュする。途中で襲いかかってくるノイズはタイミングよく斬っていく。

 

「あぁぁぁぁぁぁッ!!」

 

 私は大きくジャンプし、大型ノイズに向かって剣を振り下ろそうとする。しかし、大型ノイズは攻撃が当たる前に飛び道具で攻撃してきた。

 

「ッガッ…ッァッ……」

 

 私は大きく吹き飛ばされ、仮装のビルに直撃する。

 

「いッ…かっ……」

 

 すると、仮装空間は消え、シンフォギアが解け、レーヴァテインが現れる。

 

「志乃ちゃん大丈夫!?」

 

「っつぅ……大丈夫大丈夫」

 

 私はレーヴァテインを宥めるようにして頭を撫でる。あぁ〜髪の毛の感触が気持ちいい〜……。

 私はトレーニングルームの壁にもたれながら休憩する。前の私なら、自主的にトレーニングとか、しなかっただろうなぁ……。めっちゃ疲れるし…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ♦︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれからも自主訓練をして、クタクタになりながら私は家に帰る。

 

「志乃ちゃん大丈夫?」

 

「だ、大丈夫大丈夫」フラフラ

 

「大丈夫に見えないよ!私が歌って元気づけてあげる!」

 

 嫌な予感。どういう系統かの曲かはもうわかったぞ。

 

「君らしいペースで さあ行こう♪」

 

 はた○く細胞!?予想の斜め上を行っていたよ!?というかなんでそれ知ってるの!?

 レーヴァテインが歌い終わると同時に私達は家に到着する。疲れた…。もうトレーニングなんてやりたくなーい。

 そもそも、どうして私はトレーニングなんかをしようと思った?弱いから?みんなの役に立ちたいから?……………違う。私は、レーヴァテインを纏うのに相応しい人間になりたいだけだ。

 

「レーヴァテイン」

 

「んー?何、志乃ちゃん」

 

「レーヴァテインにとって、私って何?」

 

「うーん……………お姉ちゃん!」

 

「お、お姉ちゃん!?」

 

「うん!お姉ちゃん!」

 

 見た目的には確かにそうだけど、精神的にそうなる!?…うーん…………。

 

「そっか、レーヴァテインに相応しいお姉ちゃんになるね」

 

「うん!頑張って、志乃ちゃん!」

 

 お姉ちゃんだけど、呼び方は「志乃ちゃん」のままなんだね。なんだが安心感。レーヴァテインが妹かぁ……えへへ……。

 おりんの配信が始まるまで、宿題を終わらせる。隣ではレーヴァテインが私のゲーム機を使ってゲームをしている。……鼻歌が『EXCITE』なのは何も突っ込まん。ゲーム繋がりですねこれは。

 宿題も終わり、おりんの配信が始まる。

 

『ドゥードゥやります』

 

 こっ、声が死んでる!声色から明らかに疲労が溜まってるのが見て取れる!

 コメ欄も「おりんの声がし……死んでる……」「萌え声を出せ」「萌え声で殺意をばらまけ」と困惑の声が。萌え声で殺意をばらまくってなんだ。二方面から殺されるのか?

 ドゥードゥというのは爽快系FPSゲーム。ストレスが溜まってそうな今のおりんがやりたそうなゲームだ。

 

『オラッ顔面粉砕させろ!死ね!』

 

 お、おう、楽しんでるねおりん。レーヴァテインはたまに意味不明なプレイヤースキルを見せるのやめい。お姉ちゃん泣いちゃう。

 コメ欄は「死ねとかいっちゃいけない……」「おりんのリミッターが外れている」「敵の顔面を的確に破壊しながらスライドホップする様はまごうこと無き変態」とダンゴムシ達によるおりんのプレイの感想コメントが流れる。

 

『なぁにが地獄のデーモンですか!こちとら闇そのものだぞ!』

 

 あ〜くまのち〜から〜身に〜つ〜けた〜正義(笑)のヒーロー(笑)デビ〜ルマ〜ンデビルマーン(笑)この音MADシリーズの中に、おりんのやつあったなぁ…。作ったの私なんですけど。

 コメ欄は 「デーモン相手にイキるな」「やっちまえ!」「闇(ただの陰キャ)」と罵倒の声が。ただの陰キャは草。

 

『はぁ、ステージクリアまで14分34秒、これならまだまだ進めそうですね』

 

 ステージクリア。片っ端からキルしてたから、キルスコアがとんでも無いことになっている。それを嘲笑うかのようなスコア叩き出すのはやめようかレーヴァテイン。

 コメ欄は「キルスコア相変わらず頭おかしくて草」「片っ端から殺してたからな……」「おりんはパリピデーモンを生かしてはおけないからな……」とコメントが流れる。

 銃でデーモンを殺す姿は、イカロスの機銃を使ってノイズを蹴散らす加賀美さんみたいですね。

 

『もし月が落ちて来るとしたらどうしたらいいんだろうねー』

 

 ふと、おりんがそう言う。コメ欄は「地球外脱出」「月を破壊!」「月にブースターをつけて軌道を戻す」「何?月が綺麗だねって?(難聴)」と半分おふざけのコメントが流れる。

 ルナアタックの時のように、みんなが頑張ってくれるのかな?そのとき、私も頑張るべきなのかな?

 

『脱出って、やっぱりあれだよねぇ、脱出船に乗れるのは選ばれた民だけだとか……』

 

 なんだっけ、ノアの船だったっけか?そんなお話があったよね。もしそうなら、レーヴァテインは絶対にいなくなってほしくない。

 コメ欄は「おりんも俺達も乗れない奴だな」「俺達はおりんと運命を共にするよ」「世界最後の日を配信しろ」と悲観の声が聞こえる。ダンゴムシ達は選ばれぬ。それが運命。けどレーヴァテインにだけは生き残ってもらうぞ。

 

『ちなみに話変わるけど、おりんとて永遠の命を持っている訳ではないのでいつか死ぬ日が来るだろうけど、その時皆はどう思う?』

 おりんの配信がなくなるのは嫌だなぁ……。というか、死ぬとしたらよぼよぼのおばあさんだから、もうきっと配信はしてないよね。萌え声?なにそれ美味しいの?状態。

 コメ欄は「おりんより先に死んでるだろうから関係ない」「先にあの世で待ってる」「あの世でも配信しろ」と流れる。あの世にネット環境あるんですか!?まあ死んだらレーヴァテインが悲しむから嫌なんですけどね。

 自分が死んだら、きっとレーヴァテインが悲しむ。そう思うのって、かなり自分勝手だよね。しかも、そう思ってるにも関わらず、レーヴァテインには生き残って欲しいけど、自分は死んでもいい。と思ってるんだから。

 自分の優しさがわからない。自分勝手なくらいが、ちょうどいいか。

 コメ欄に「ぶっちゃけおりんが死ぬビジョンが見えない」「おりんならゴキブリよりしぶとく生き残るよ……」「死にそうなら助けを求めろよ」と無責任なコメントが流れる。

 大事な人を死なせないには、ちからが必要だよね。護れるだけの力が。

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