なんか予言の書が届いたのでGGO頑張ります 作:アイザック
数分ほど前、ログインした俺はいきなり体に衝撃を受けた。出処を探ってみるとそこにはピンクのチビ、ではないな。フードで体を隠したチビが俺の体をガッチリと掴んでいた。ハラスメント警告が出ているが押してもいいのだろうか?聞いてみるか
「ハラスメント押していい?」
「ダメです!」
チビは大慌てで体を離し、その後やはり捕まえていないと不安なのか腕を掴んで来た。女からの判定は甘いようで今度はハラスメントは出ない。所で傍から見れば小学生カップルの様な見た目なのだが分かっているのだろうか?まぁコレは役得だからいいか。
話を聞いてみると、どうしても俺の事をどうにかしたくなって最終ログアウト場所であるここに陣取って居たようだ。見事に網にひっかかった形だ。
「そんなに返して欲しかったのか」
「あんまり人気無いのか近くの店探しても全然売ってないし・・・ぁぁっ」
ストレージからP90を実体化すると憐れな声を上げて反応するチビ。
それを持ち上げてぴょんぴょんすると同じ様にぴょんぴょんして取り返そうとして来る、まぁ今は俺のだから取り返すってのは変な言い方だけど。
そろそろ仕掛けて来るな
バッ!と急加速し銃を奪おうとして来たチビに対し同じぐらいな体格なことを活かしめいいっぱい後ろに体を倒して回避する。動きを止めて震えていたチビだったがシュバババババ!とやたらめったら手を伸ばし続ける。
恐ろしく速い動き、俺でなきゃ見逃しちゃうね。
速さは圧倒的に負けているが、相手の素直な性格の表れなのか動きが単調で読みやすい。見てから回避余裕でしたって奴だな。
長く格闘を続けていると、遂に動きを止めた。フェイントか?と考え油断をせずに身構えていた俺であったが流石に俺がひねくれ過ぎていただけの様だ。
簡単に言うと超涙目だった。もう泣きますって感じ。おっとやりすぎたか?いやまだ行ける(ゲス顔)
「あー、悪かったって、ほら返すよ」
片方を掴み、チビの前に差し出す。チビはチラッと俺の顔を伺うと、おずおずと手を出し、ひょいと軽い感じで手を避けた俺に向かって殴りかかって来た。
「うにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「痛い痛い痛い」
しばらくされるがままになりました。
「ほら、なんでも奢るのから機嫌治してくれよ。ほとんどお前の金だけど」
ギロっと睨まれ肩を竦める。当たり前の様に嫌われている。
あの後今度こそちゃんとP90を返し、お詫びと称し喫茶店へと連れ込んだ。なんかいやらしい言い方だけど別に変な事する訳じゃないぞ。一応ちゃんと詫びるつもりだ。なんか反応が気持ちよかったからついやり過ぎたんだよ。
「・・・苺のパフェとミルクティ」
ほほぅ、かなりの物を頼まれるのも予測していたが中々の人格者でいらっしゃる。リアルで幾つなのかは知らないけど出来た人物だ、話した感じ若いと思うけど、30以下かな?ネカマは出来ないから30以下の女の人ってことか、素晴らしい。可愛いかわからないけど。
「あと、お前じゃなくてか・・・レンだから」
「おお、そうか。よろしくカレンちゃん」
「!?」
言い直したとこから考えてカマを掛けてみたがどうやら当たりのようだ。脇が甘いな。ゲーム慣れしてないようで。でもゲーム慣れしてなくてあんなエげついPKかますのはパネェっス、流石っすカレンさん。俺なんて小規模なものならともかくPKなんて大事までやる勇気ないっすわ。
あ、PKK(プレイヤーキラーキラー)は別。
「ゲーム内でリアルの情報出すのは危険だよー、もっと注意して過ごさないと悪い奴に家とか特定されるし。外の家の外の風景とかどんだけ仲良くなった人でもネットの人なら見せたりしちゃいかんぞ」
「今まさに悪い人にいじめられたりした所だよ」
くぅー、冷たい目線にゾクゾクするぜ。
「いやほら、オンラインゲーム初心者にゲームの醜さを教えてあげようとな。ガンゲイルは完全に俺が初心者だけど」
「・・・根っこの方から悪人だね」
「PKには言われたくない」
うっ、と呻いたレンとやら。一応悪い事である自覚はあるらしい。いやまぁ、それにペナルティとかないPK推奨のゲームだけどね?やっぱ率先してやる人は少ない。恨みも買うしね、
レンちゃん曰く、モンスター狩りするよりも楽しいし、儲けも多かったからだそう。そりゃそうだけどね。丁度いいじゃん、仲間が居れば俺も心置き無くPK出来るわ。罪悪感減るし。
よって俺はこう提案した、
噂のPKの主犯として被害者の前に引きずり出されたくなかったら俺に協力しろ、と。