なんか予言の書が届いたのでGGO頑張ります 作:アイザック
居住区で迎え撃つ流れですねクォレハ・・・
作戦としては、レンちゃんがスーツケースの中に隠れて敵が近付いて来たら飛び出て射殺するって言う単純な作戦だね。・・・まぁ、単純ではある。
もちろん俺が隠れても良いんだけど、俺のMX4は30しか撃てないから多分足りなくなるんだよね。エムは割と離れた所から指示出し、俺は割と近い所から援護。街路樹にでも登るかな。
まだスキャンまで三分はあるからなー、暇だね。
『レンちゃん、居心地はいかが?』
『すごくこわい』
だよねー、知ってた。でもホントに入れるってすげーよな、リアルは高身長で悩んでるレンちゃんからしたら本当は嬉しいんじゃないか?
俺の登った木は、葉っぱは多くて外からは見えにくいんだけど枝が細い。エムが乗ったら全部バキバキ行くだろうね。てか俺が撃ったら多分折れるね。折れますねクォレハ。
『お、レンちゃん、敵来たよ』
ガタッ!
スーツケースが音を立てて震えた。蓋パカーってなったら台無しだから落ち着きなさい、コレ言わない方が良かったわ。目算150?位の道の向こうの角から、1人がクリアリングをして道を進んで来た。
『4人が先行していて、残り2人の姿は見えない、そっちは?』
『此方も4人を確認している、と。今2人も確認した。2人組は4人の後方のバスに隠れているぞ、そこからは見えないな』
マジか、それは面倒だな。あ、スキャン来た。敵もまさか人間が道端のスーツケースに入っているとは思わず、そこから30メートル程の距離に留まる。なにやら通信をしているようだ。
『二人とも、俺はレンちゃんから見て1番後方の敵を撃つぞ。あとはたのんだ』
恐らく4人が倒された時点で残りがリザインする事は確実なのだが、やはり俺というイレギュラーの存在によってどうなるか定かではない。念には念を入れ出来る援護はしておくべきだろう。俺がこの100ちょっと位の距離から狙撃、その後木に隠れ注意を引きレンちゃんが奇襲をかける。倒した後は破壊不能オブジェクトである死体を盾にレンちゃんは前身。エムもべつの場所でスナイパーライフルを構えている。俺は狙撃銃を置いてサイドから突撃をかけ、王手をかけるという作戦だ。スピードが勝負。
木の上と言うこれ以上ない悪条件だがバレットサークルにさえ入っていれば何も問題はない。更にスナイパーライフルは場所の割れていない初撃のみバレットラインが表示されないので外さない限り1人は殺れること間違い無しだ。敵はこちらからみてレンちゃんの左側に固まっていて、交差点の向こう側は建物に隠れ見えないが2人はそこで待機しているのだろう。
ドォン!バギィ!ゴスッ!うぎゃー!
痛いッスよ・・・。うぅ・・・
頭を抑えながらも木の周りの塀の下に伏せる。
パパパッ!パパパッ!と疎らに銃声が鳴り響き、周りに着弾するが直ぐにパララララララ!と掻き消され、そしてそれも途切れた。
立ち上がり横から回り込む、路地裏に入り、そこでゲームならではの動きを見せる。壁を蹴り家の屋根上へと飛び出すのだ。これはゲームのスキル『軽業』
により可能になる行動だ、現実でそんな事出来ないのでスキルないと落ちます。
恐らく敵のいるであろう方向へと屋根を走る、未だレンちゃんは撃たれていないので多分降参する寸前なのかな?
100メートルを10秒程で駆け抜ける、足場の悪い屋根上でコレなので中々に化け物だ。多分レンちゃん5秒位で進むけど。通りのそばにある家に到着すると、双眼鏡をおろし懐を漁っている2人のプレイヤーが居た。銃も身体にかけており、完全に降参モードだ。
「悪いがオレのスコアになれオラー!!」
屋根から飛び降り大ジャンプ。え?みたいな顔の2人を視界に収めながらこのバトルに入り初めてMx4を撃った。
ダダダダダダダダダダ!!
まぁ当たるよね。相手は出来るだけ現実的なステータスにしててあんまり人間離れした動きもしないし、所詮ゲームだから終わりと決めて気ー抜いてたしね。しかしまぁ、コレで5キルか。なんか俺対人戦得意かもしれないな、VR以外だと普通よりちょい上ぐらいに収まるんだけども。
近くの家に入り、中途半端に残っている残弾を抜き出し、バラバラのままストレージに入れ違うマガジンを取り出す。するとレンちゃんが家の中に入ってきた。
「ナイスでし、だったね」
「いやー、メインアタッカーを追い越して5キルはヤバイわー。もうレンちゃん要らなかったかもしれないなぁ」
「・・・」チャキッ
無言で銃口を向けるんじゃない危ないだろう。
パァン!「ヒィッ!?本気で撃つなって!」
「アオハルの言葉に良いようにされない為には脅しが必要だよね」
成長しやがった・・・、怖。足元に撃ってきてビビるわ。てか弾のムダ使いはやめなさい。
無言で作業に戻ると、レンちゃんも弾を抜き出しマガジンを交換していた。
・・・何となく流れに乗れない空気のまま、エムが追いつき入室してくる。
あまり意地悪を言ってやるなとやんわり言われた、こういう人間なんですもん俺。
「次はどうするんだ?確か・・・沼地の近くと、まだ遠くに何チームか残ってた筈だよな。まぁ、俺は無闇に動きたくないけど」
自分の意見を出しつつ、チームで話し合う。結論としては次のスキャンまで待ち、方針を決めようということだった。全書もそんなんだっけ?そこまで記憶力無いし色々イベントの順番入れ替わってる気がするからあんまり頼りにはしないでおこう。
暇なので、ルガーでも取り出して眺めておく。
「・・・前から気になっていたが、何故そんな骨董品を使っているんだ?レンも」
「ん?あぁ、コレ?まぁ正直ハンドガンそんな使わないし、コレ32発も入るから乱射すりゃ当たったりするかなって。初めてドロップした物だから気に入ってるのもある。レンちゃんは俺が手に入れた2つ目を渡しただけだ。サブ武器持ってなかったし」
俺の言葉にコクコクと頷くレンちゃん。ハンドガンで狙っても、50メートルとかだからね。弾が出たらどれでも変わらんと思う。カションカション部品が動くの見てて楽しいし。
そろそろ、時間だ。全員スキャンを確認する。
沼地に一つ・・・アレ?後は遠くにもう1つ点が残っているだけ、もう3チームしかいないじゃないか。そう考えるとちょっと緊張して来たな。部活以外で何か賞を取ったことなんて無かったから3位確定ってのは嬉しいぜ。
まだもう1チームは遠いので、沼地のチームを叩く事に決めた俺達、思い出して来たけどそう言えばコレ向こうが乗り物で奇襲掛けてきて割とピンチにたったシーンだった気がする。
街を出て沼地に向かう最中、いつ襲われるか分からずビクビクと辺りを見回していた。あ、来た。
『西からなんか来たぞ。隠れたいでござる、てか隠れる』
近くの岩に飛び込む。味方は置いていくよ。レンちゃんは避けるしエムは盾で受けるけど俺だけ何も無いんだもん。中途半端に足速いだけで紙装甲ですから。
呆気に取られている2人を尻目にPSL狙撃銃を取り出しておく、2人も敵に気がついたようでエムは盾を構え、その中にレンちゃんとエム2人で隠れていた。え、マジすか?
やっべ、ちょっと全書と乖離してる、大丈夫かな。エム行ける?俺今回は不利な条件だからうっかり死にそうです。
敵は多分5人で、空飛ぶ円盤に乗り猛烈な速度でこちらへ向かってくる。エムはバレているが、幸い俺は見えていないらしい。ラッキー。
キィンキィンとエムの盾(宇宙船の外壁とかなんとかでめちゃ硬い)に弾かれる敵弾、エムの盾は扇状に広がっているので近付かれ、追い抜かれると多分蜂の巣にされる。
ドォン!
ドォン!
おお!エムが2人やった!ライン無し狙撃という物で撃つ寸前まで引き金に指をかけず敵にバレットラインを表示させないという高等技術で2人やってくれたようだ。俺には動いてる敵を自分で狙うってのは無理だね。
見ていると、レンちゃんが盾から飛び出し囮を買って出ている。俺も援護しないと。
敵は狙撃された事に警戒し、方向転換しながらレンちゃんを狙っている。流石に縦横無尽に飛び回る敵を撃ち落とすことは難しい様でエムは何度も弾を外している。もちろんバレットサークルで敵を狙っても避けられるだけなので自前の力で狙っているからだが。
敵も無理な機動をしている代償に、レンちゃんを狙う銃撃は疎らで精度も低い。止まらない限りほぼ当たらないと思う。
その膠着した戦闘状況に待ったをかけるのは、俺なんですね、はい。敵は2人に固執していて全くこちらに気がついておらず、引き金に手をかけても反応を見せない、バレットラインが見えていないという事だ。敵が固まったとこを狙って・・・
はいドーン。あ、流石に無理だった。
放った弾丸は敵の腰辺りに着弾し、被弾エフェクトを撒き散らす。頭で無ければ余程の紙装甲出ない限り確殺は出来ない。更に密かに狙った操作をミスって味方とごっつんこ、も上手くいかず撃った1人は転げ落ちたものの残りの2人は未だに健在である。狙撃銃を置きMx4を取り出し、地面に落ち更にHPを減らした敵にトドメを刺す。流石にコレは外さないね。岩陰に隠れ敵の様子を伺うが、どうも意見が割れた様子。1人は突撃して来たがもう1人は逃げの姿勢を見せている。そういうのちゃんと決めないといかんよ。
『エム!背中を見せてるアイツをぶっ殺してやれ!レンちゃんは来てるやつを撃て!俺も撃つ!』
敵は頭を冷やした方がいい。逃げる方も来る方も真っ直ぐに移動している。優位だと思っていた状況からひっくり返されて焦っているのか?
ダダダ!ダダダ!
指切りで反動を抑えつつ連射する、敵も一矢報いようと銃を撃っているが安定しない空中で、それも物陰にいる俺達に当てるのは至難の業だ。当然の様に1つも当たらず、盾まで残り100メートルと言ったところで撃ち落とされ死亡する。もう1人はとっくにエムが一発で仕留めていた、流石だ。
『・・・あー、どうにか乗りきった・・・』