カーテンの隙間から、朝日が差し込む。
日の光が柔らかに注ぐ中、朝食の匂いが鼻をくすぐる。
どうやら、朝になったらしい。
きっとお母さんが、作ってるのかな。
未だベットの中にいながらも、ぼんやりとした頭で考え、1つ、あくびをして起き上がる。
壁掛け時計を見ると、9:00という現在の時刻を表す数字と、4/29(Fri)と、今日の日付を教えてくれる。
日付機能付きだと、何かと便利かな。
そっか、今日はみんなでゲームセンターに行った日の次の日か……。
伸びをして、ベットから起き上がり慣れた手つきで、パジャマから天之御船学園の制服へと着替える。
まるで、私の意思とは関係なく勝手に体が動いているようだった。
赤いチェックのスカートを履き、長袖のワイシャツに袖を通す。
本当は、ここで髪を整えておきたいけど、今縛ってしまうと洗顔とかの時に手間が増えるから後回しにする。
ツインテールなんて、古風な髪型と思われるけど、小さい頃からずっとあの髪型にしていたから、もう私にとってのアイデンティティみたいなものだった。
最後に、靴下を履いて一旦身支度を終える。
リビングがある部屋へと向かうと、お母さんがまだ作っているのか調理の匂いが強まるとともに、テレビの音が微かに聞こえてきた。
「あら、彩歌、おはよう。 今日はずいぶん遅かったのね。」
部屋に入ると、お母さんが料理をしながら言った。
「あー、うん。 そうだね。」
朝、起きたばかりだと私の頭は働かないのか、お母さんの声に適当に答える。
テレビを
9:20
……あ、遅刻だ。
寝ぼけた目をこすると、よりはっきりと見える。
「お母さん、ごめん。 私、今日は朝ご飯いらないから。」
言い終わると同時に、洗面所に向かう。
時間がないのは、わかっていても、身支度に用意する時間は要る。
それでも、顔を洗ったりして軽く身支度を整えて、髪を結ぶ。
いつもつけている、太陽みたいなデザインの髪留め。
両親からもらったお土産で、私はとても気に入ってる。
それでも、最近はちょっと古くなっているからそろそろ変えても良いかも。
自分の部屋に戻って、制服を着込む。
少しずつ息を整えて、冷静になるように心がける。
「大丈夫、説明すれば良いだけ。」
自分に言い聞かせるようにして、呟く。
カバンを持って、玄関に急ぐ。
玄関のドアを開けて、振り向きざまに告げる。
「行ってきます!」
小走りになりながら学園に続く道を急ぐ。
ローファーは少し走りにくいけど、この際は仕方ない。
うーん、なんで私は寝過ごしたんだろう……?
道を走りながら、自問自答する。
何時もは、6時くらいには目がさめるのにな。
「目覚まし時計とか買おうかな……っと。」
私は、ある道の上で立ち尽くしていた。
この道、というか路地は、恋ヶ窪姉妹がいた所だった。
あの仲睦まじい姉妹影を見かけたのが、つい昨日のこと。
そう思うと私の足は自然と途中の路地で立ち止まってしまった。
そろそろ行こうかな。
また、私は小走りになりながらも、天之御船学園へと急ぐ。
しばらく走ったところに、校門が見えてきた。
やっと、到着した。
嬉しさと同時に、遅刻したことへの不安もある。
一歩一歩、進んで近づいてみると、ある違和感に気付く。
「これ、閉まって鍵がかかってる?」
在ろう事か、門自体が閉まっているだけではなく、施錠までされていた。
登校時間以外は、閉鎖って事なのかな……?
首を傾げていると、誰かが校舎から出てきた。
その人物は二人で、一人はめんどくさそうにしながらも、白銀の髪をなびかせながら歩いていて、その後から、ふらふらしながらも、黒色の白衣(?)に白い髪を後ろに束ねた、顔色が悪そうな先生が付いてきていた。
あの二人は……多分教師かな?
だんだんとこちらに近づいてくる。
校門の前にいる、不自然な生徒に気づいたのか、私に目を合わせて近づく。
すると、二人の顔がはっきりと分かると、そのうちの一人は、私と面識があった。
面識と言っても、確か最初の数学Ⅰの授業を受け持っていた、吾野先生だった気がする。
目もオッドアイだし、多分そうだと思う。
「お前は確か……西沢 彩歌と言ったかな。 その、今日から連休になっていて、天之御船学園は空いていない。」
今日って、休みの日だったんだ。
私は、どうやら勘違いをしていたらしい。
さて、間違えて天之御船学園に来てしまった、彩歌。
なんとか話をつけるも、
二人の教師に連れられて「ある場所」に行くことに⁉︎
次回、Lucky.24 はんべつできない
新キャラは、まさかの教師。