あたりは真っ暗な部屋にいることはわかる
だれの部屋なのかは知らない、だけどひとつだけわかることがある
俺の股に誰かが載っていることを
零
「(くっ、鎖みたいなもので繋がれていて身動き取れない!
それに誰だ?俺の上に乗ってるの…?)」
少し経つ目が慣れてきて、その様子を伺うと
そこには
日菜
「あれ?起きた?零君♪」
日菜先輩が微笑みの笑顔でこちらを見ていた。
時間は遡り
???サイド
「どこにいるのかしら?日菜は?」
蘭
「あれ、日菜さんのお姉さん?」
巴
「紗夜さんじゃないですか、どうしたんですか?慌てた様子で?」
つぐみ
「何かあったのか、教えて貰えませんか?」
紗夜
「えぇ、実は…」
少女説明中
紗夜
「…って事です」
ひまり
「つまり、イルミネーションを見にきていた、日菜先輩が迎えにきてとLINEが来たので迎えに来て、探しても姿が見えないって事ですよね?」
蘭
「(…零と一緒にじゃなくて…もしかして…?)」
紗夜
「はい、なのでさっきから連絡を取っているのですが…」
モカ
「ふーむ、これは難事件ですな〜」
蘭
「…」
つぐみ
「蘭ちゃん?どうしたの?なんか真剣な顔してるけど?」
紗夜
「美竹さん?どうかしましたか?」
モカ
「おやおや〜?もしかして何か閃きましたかな〜?」
巴
「モカ、なんの役やってるんだ?」
モカ
「刑事風〜」
蘭
「モカ、みんなごめん
紗夜さん、もしかしたら日菜さんは…」
そして、今現在
零
「こんな姿、氷川さんのお姉さんが見てびっくりすると思うから降りてください!」
日菜
「ネェ?」
日菜は俺の耳元で小さく呟く
日菜
「敬語なんて馴れ馴れしいから、普通に蘭ちゃんみたいに喋ってみてよ…?」
零
「…日菜…さん…?」
日菜
「さんはいいから!!」
零
「ぐっ!がは!?」
部活で鍛えた腹筋が貫く。
その衝撃に耐えられず、少し咳込む
日菜
「ナンデ?蘭ちゃんみたいに話かけないの?
ネェ?聞いてる?」
零
「ひ…な…」
意識がもうろうとする、さっきの衝撃で半分気を失いかけている。
日菜
「…だったら…ネ?」
そういうと日菜は俺の上着を巡り
ポケットから何かを取り出した
零
「そ…れは…」
日菜
「刃物だよ
殺戮能力はないから零の体に切り刻むんだ…「アタシ」の名前を…ネ?」
恐ろしいことを口にいう日菜
これまでかと諦めていた瞬間。
紗夜
「日菜?帰ってるの?」
日菜
「…あーあ、お姉ちゃん帰ってきたみたい…それにもう一人…じゃないけど外に四人くらい誰かいるみたいだね」
零
「…」
日菜
「あ、寝ちゃった
丁度いいや、蘭ちゃん達に送ってもらおうかな?ふふ♪」
氷川家
紗夜
「それでは、新一さんの事、よろしくお願いしますね美竹さん」
日菜
「またねー♪」
蘭
「それでは失礼します」
帰り道
巴
「にしても、日菜先輩を送っていくついでに貧血で倒れたから紗夜さんの帰り待ってたなんてな」
ひまり
「凄いよね、私だったら絶対に緊急車呼ぶもん」
つぐみ
「私もひまりちゃんと同じ事やりそう…」
モカ
「蘭〜?さっきからどおしたの?」
蘭
「(LINEを紗夜さんに連絡をしたのは日菜さんと零が一緒に居られる時間を増やした?貧血で倒れたなんてあれは日菜さんの嘘
だって…零は貧血で倒れたなんてしない。)」
つぐみ
「蘭ちゃん?」
蘭
「…え?どうしたの?」
巴
「いや、蘭が難しい顔してたからどうしたのかなって思ってさ」
蘭
「なんでもないよ、それじゃあたしは零を家まで送ってくから」
モカ
「またね〜」
通学路 蘭 零サイド
蘭
「(ユルサナイ…日菜さん…いや、ヒナ
…次、また零に酷い目に合わせたら…次は容赦しないヨ?)」
蘭の目はほんのすこしだけハイライトが消えていた。
主人公の上の名前が出てきましたね
新一零(しんいちれい)
ほとんどの人は下の名前で呼ぶため、本人は嫌がっていないが
一部の人に上の名前で呼ばれると不機嫌になる。
それでは、一週間後に乗せます