ログ・ホライズン ~わっちはお狐様でありんす~   作:誤字脱字

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なんだがオリジナルティが無い気がしてならない
原作もシリアスな話だから当然シリアスになるのだけれど、もっとはっちゃけたい


――待て、『4』かし希望せよ by『9』―

『迎えに来たよ』パート1

これは、私が友人から聞いた話だ

私の友人をイニシャルで『K・R』と呼ぼう。……イニシャルであってプレイヤー名では決してない

『K・R』の話では、午前2時に小児科の待合室で女性の人影が現れると言うモノだ

彼の働く病院では小児科の待合室を利用できるのは午後21時までと決まっており、それ以降の時間帯は誰も利用できなくなっている

病院によくある噂話だと一蹴するのが大人の対応だが、小児科を利用するのは皆子供

小児科医も噂の収拾を付けなければ入院する子供達を怖がらせストレスの原因に成りかねないと『K・R』に真夜中の見回りをお願いしたのだ

 

『K・R』も最初は乗り気ではなかったのだが、小児科医が必死に頼む込むので了承し、彼が夜勤の際には必ず小児科の待合室を通るようにしたのだ

 

1日経ち2日経ち……1週間がたった

毎日の様に病院に呼び出され『K・R』が「この病院ブラックだ」と思い始めた頃合い……待合室に女性の人影が現れたのであった

 

『迎えに来たよ』パート2へ続く……

 

「世にも奇妙なお話し」著作者:くずのは

より抜粋……

 

 

「偶には気分天下も必要でありんすね?こん『ちんどん屋』……『K・R』がどんな痛とう目にあいんすか、結末を知るんは茶会のみでありんす――――して」

 

本をストレージの中に収め、窓からシロエの様子を窺う。

彼の手には一通の手紙が握られており、真剣な面持ちで読んでいるが、次第に表情が険しくなっていった

 

「世界に降りかかる脅威を示した手紙であり、現実へと戻る手掛り…こん、大きな一歩でありんしょう。しかして、新たな火種へとなりえる大きな案件」

 

手紙――ロエ2から齎された手紙が、今後シロエにどのような影響を与えるのかは誰も知らない。しかし―――

 

「ぬしがどんな結論をお見なんしとうくれるんか……どのような答えを出しんとしてもわっちと共になぐさみしてくれりゃ、わっちは嬉しく思いんす」

 

一匹の狐は、青年の行く先を想像し、珍しく静かに笑みを浮かべたが、、すぐさまいつも通りの猟奇的な笑みを浮かべ、シロエの居る『執務室』へと窓を突き破り飛び込んだ

 

窓ガラスの割れる音とシロエの驚く声が<記録の地平線>に木霊するのであった

 

 

 

 

 

ログ・ホライゾン ~わっちがお狐様でありんす~

 

町ではぬしが法律かもしれないが、ここではわっちが法律でありんしょう!

 

 

 

 

シロエは、天井を仰いで何度目になるのか、わからない溜息を吐き出した。

手の中には折り目の付いた数枚の便箋、床にはバラバラに割れたガラスの欠片

アキバ北部に立つ廃ビルをリフォームしたそこは、いまやシロエにとって「家」ともいえる場所であった。それはなにもこのレンガ風の外壁を持つ七階建てのビルをシロエと仲間の一人が知恵を巡らせて購入したからではなく、シロエを迎えてくれる仲間たちがいつでも一緒にいてくれるからだ。

 

シロエにとって<記録の地平線>のギルドホームは、何よりも大切な場所へとなっている

そんな場所を壊そうとする敵がいるのであれば、シロエは全力で贖い抵抗するだろう。そしてそんな大切な場所を壊した人物にはそれ相応の罰を受けて貰う事は、腹黒やら眼鏡が本体とか言われるシロエじゃなくとも当たり前に思う事だろう

 

シロエは、もう一度溜息を吐き出し、たった今ガラス窓を突き破り侵入してきた敵に視線を送った

 

「それで……なんで、窓から入って来たんですか?『窓』の意味を知っていますか?」

「むしゃくしゃしてやりんした。後悔はしていんせん!あと~、『窓』は~破る為にありんす!」

「はぁ~……もういいですよ」

 

某サル山の動物のごとく『反省』を姿で現すかのように正座はしているが、窓を突き破った事に関しては全くと言って良い程に反省の色が見えない、窓を突き破った行為もその場の『ノリ』だった事が嫌でも判ってしまう

現に今も正座をしてはいるが、机の上と言う非常識な場所(・・・・・・・・・)で、だ

 

『窓を破って入室してみたくなったからやりました』と言う狂言じみた理由など聞く経験なんて滅多にありえない事なのだが、その『ありえない』を常日頃に巻き起こす駄狐に耐性が付いてしまったシロエは溜息を出すだけで特に驚きはしない

最初は何事だとガラスを割られた事に対しては驚きはしたが、耳に入った「ダイナミックお邪魔しんす!」という言葉と満面の笑みが目に入ってしまえば「あぁ、またか…」という気持ちになってしまうのだ

 

シロエは執務用の椅子の背もたれで背中をぐっとそらせた。

そして机の上に置かれた手紙を折りたたんで封筒に戻し、いまだ机の上で正座を続ける彼女に見せ付けた

 

「クーさんは、この手紙の差出人について知っていますか?」

「エロ子でありんしょう?」

「え、あ、うん。……随分、素直に答えてくれますが、彼女の事はどの辺まで知っていますか?」

 

やけに正直に答えたので、少し警戒しながらも先を促すが帰ってきた言葉は手紙に書かれた内容とほぼ変わりなかった。彼女の事だから独自に調べているだろうと踏んでいたシロエは、正直拍子抜けしたところと手紙の無い様に間違いがない事を知り、三度目となる溜息をこぼした

 

「溜息ばかり吐くと幸せが逃げんすよ?」

「大半はクーさんが、原因ですからね?それに溜息を付きたくもなりますよ?……確かにこの手紙は大問題だけどさ。そんなこと言ったら、〈円卓会議〉のことだって、ミナミのことだって、〈神聖皇国ウェストランデ〉のことだって、クラスティさんのことだって、全部重大なんですよ?」

 

口に出して改めて気が付いたのだが、どれもこれも洒落にならない事態だ

クラスティ自身はともかく、彼のギルド〈D.D.D〉は運営上の問題が発生している。そもそもギルドリーダー不在でここまで問題が起きなかったほうが不思議なのだ。運営スタッフが優秀なおかげで今のところ周囲にまで問題は広がってないが、内部的には疲労がたまっているという報告も受けている。

 

「ミナミ……〈一人軍隊ジョン・ランボー〉のことでありんしょうか?」

「『神聖皇国ウェストランデ』です……調査によれば、大規模でこそないものの、徴兵や騎士団の再編などの活動が見られるとありました。あぁ、ミナミで思い出しましたが、クーさんは、にゃん太班長と一緒に〈Plant hwyaden〉(プラント・フロウデン)と接触しましたよね?その……どんな感じでした?」

 

シロエ自体は、ヤマトの西半分をまとめ上げた〈Plant hwyaden〉(プラント・フロウデン)自体を悪いことだとは思っていなかった。そういう風に分裂した状態でも〈冒険者〉は結局現代日本に根を持つ現代人である。そうである以上、戦争になるということはないと思っていた。いいや、今でも思っている。

 

しかし、その常識は〈大地人〉には通じないらしく、西を取りまとめる〈神聖皇国ウェストランデ〉は〈自由都市同盟イースタル〉と戦争をするつもりであるように見えた。

そしてひとたびそれが始まれば自分たち〈冒険者〉も決して無関係ではいられないとシロエは思っている

〈Plant hwyaden〉(プラント・フロウデン)がそのことに気が付いていないなんてありえない。元〈放蕩者の茶会〉のインティクス女史が上の地位にいる事は知っている。そういうところに対して、鋭敏という言葉では足らないくらいの洞察力のある人だとシロエは思っているのだ

 

それだけではない

情報に寄れば〈Plant hwyaden〉(プラント・フロウデン)には元〈放蕩者の茶会〉のメンバーが数人所属していると聞く

一緒に冒険し、絆を深めた仲間である彼らが、今ミナミで何が起きているのか、それがどのような事態なのか理解していない筈がないと今も彼らを信じているのだ

だからこそ、シロエは〈Plant hwyaden〉(プラント・フロウデン)に接触した彼女に、実際にミナミがどうなっているのか訪ねたかったのだが―――

 

「さぁ~?オパーイの付いたイケメーンの尻にkingが引かれていんしたけど、特に問題はないでありんすぇ。むしろ、kingにそんな趣味があったなんて知りとうもない事実を知りんした」

「……うん、真面目なクーさんは家出しましたね?」

「うにゃ!?」

 

案の上、真面目に答えてくれるはずがなく、何を言っているのか判らない言葉で返されてしまった

正直、先程までは比較的真面目に受け答えしてくれてはいたが、窓を突き破って入ってくる駄狐だ。最初から期待するんじゃなかったとシロエはバタンと机に突っ伏した。

 

次々に舞い込んでくる厄介事に『死んだふりをしてたら厄介ごとが去らないかな?』と甘いことを考えたが、ちっとも去らなかった。むしろ、伏せた頭の上に林檎を積み上げてくる駄狐が調子に乗るだけであった

 

「シロエち」

 

ノックに続いて扉を薄く開けて覗き込んできたのは、にゃん太だった。

シロエがどうぞ、と招くと、にゃん太はほっそりとした身体をすべり込ませてきた。

それを見たシロエは頭の上に置かれた林檎を4つ返し、1つを応接セットの上に置いてソファに腰を下ろした

 

「にゃん太班長も座ろうよ。……クーさんもどうぞ?」

「お仕事はいいのですかにゃ?」

「疲れちゃった」

「わっち寝る!夜なべは嫌で「この林檎がどうなっても?」は、は、腹黒!」

「にゃはは。それならご相伴するにゃ」

 

シロエの言葉に笑いながら答えたにゃん太は、手に持ったシルバートレイから3つのカップを置いてから腰を下ろした

カップの中身はホットチョコレートのような飲み物で、温かくて、とびきりに甘かった。

春先だとは言え、窓が割られてしまっているので、風が通り抜けるたびに肌寒く感じるのだが、ホットチョコレートが身体を温め直してくれているかのように感じ、にゃん太の隣に腰を下ろしていた駄狐は、その甘すぎる飲み物に舌を巻いていた

 

そういえば、彼女は猫舌だったなぁ?と、どうでもいいことを思い出すのは疲れている証拠だとシロエは自己診断した。

 

「シロエちは頑張りすぎですにゃ」

「班長もね」

 

シロエが小さく笑い、にゃん太はびっくりしたような表情をした。

ミノリたち年少組の護衛に向っていたにゃん太が、帰って来た時からすこし思いつめているのは、シロエだって気が付いていた。

にゃん太からは、起きた出来事の報告は受けているし、物静かなにゃん太は多くを語らなかったが、何を見たかシロエには想像できた。

だからこそ、にゃん太と行動を共にしていた彼女からもっと詳しく聞きたかったのだが、のらりくらりと逃げられてしまったのだが……

 

「〈大災害〉からもう少しで一年たつんだね」

「あとひと月もたてば、そうなりますにゃ……」

「うん」

 

〈大災害〉が短期間で解決する一過性の事件であればきっとそれは問題にならなかった。驚嘆すべき未曽有の事態にショックを受けるのは人間として当然だし、茫然とするのも、取り乱すのも無理はない。

 

「長いようにゃ、短いようにゃ時間がたちましたにゃ」

「うん。帰りたい人、いるんだろうね」

「そうですにゃ……。たぶん……全てを捨ててもと、そう願っている人はいるのでしょうにゃ」

「そうだよね」

 

シロエだって帰りたくないと言えば嘘になる。しかしそれは「帰れるならば」だ。〈大災害〉から〈円卓会議〉を経て、アキバの街の住民のほとんどがこの世界に馴染むことができた。「もちろん帰りたい。帰れるならば」といえる程度には。それは「帰りたい」と思う一方で「帰れないのならば、仕方ない」という覚悟をも内包する言葉だ。

全てを捨てて、というのは大きな言葉だ。

全てを想像できる人も、捨てられる人も、いやしないとシロエは思う。

それはむしろ、自分を消し去りたいという意味なのではないか? 何もかもをどうでもいいと無に帰すようなそんな思いなのではないかと想像する。

しかし誰もがこんな頭のおかしくなるような事件に対応できるわけではない。それは、仕方がないことだ。そして一年間という時間は、その人々が、馴染むことができなかったことを証明することになった。

彼らはこの世界にいたいとは思っていないのだ。それは比較をするのならば「帰りたい。帰れないとしても」という言葉になるだろう。

 

「その気持ちはわからないわけではないけど……」

「ええ、わかるのですにゃ。ですから責められないのですにゃ」

「切ないね」

「つらいですにゃ」

 

二人はチョコレートを覗き込むようにして、静寂を共有した。

人々の中に未来を見ることができないほどの絶望が存在する。それは、どんな強力なモンスターよりも鋭い痛みをシロエに与えた。

 

「シロエちは―「帰りたいのかしら?」…」

 

にゃん太が珍しく言いよどんでいる間を取ったかのように先程まで沈黙を保っていた人物から声が掛けられた

 

「……クーさんは?」

「寝たわ。子供が起きて良い時間じゃないわよ」

「そうですか…」

 

シロエは彼女の登場を心の底から安心した。先の言葉もそうだが、にゃん太には無理をさせている。この世界の事もそうだが、自分の不安そうな表情もにゃん太に無理をさせている要因だと感じているのだ

だからこそ、彼女が居れば答えが見つかってもいない返答でも聞いてくれると信頼しているのだ

 

小さな溜息の後、シロエは絞り出すように言った。

 

「帰るべき、なんだと思います。僕たちはやっぱりこの世界にとって異物です。この世界に生きて歪んでしまう人もいる。この世界を歪めてしまう人もいる。」

「ルンデルハウス=コードの事を言っているのかしら?」

 

彼女の返答に頷く事で答えたシロエは、更に語りを続ける

 

「ルディだけのことではありませんが、それはもしかしたら元の世界にいた時だってそういうことは起こるかもしれない。いや、起きてたんだと思う。でもやっぱり、避けられる悲劇なら避けるべきだし、僕らは――」

「薄っぺらな結論ね?」

「――ッ!」

 

まるで出来の悪い生徒に呆れるかのように言葉を遮った彼女は、机に置かれたりんごを手に取ると二つに割り、片方をシロエに差し出した

 

「シロエ……林檎でなにかしなさい」

「?」

 

差し出されたのは半分に割れた林檎。

食材である林檎で何かしろって言われても考えられる答えは一つしかない

戸惑いながらもシロエは、林檎に齧りついた

林檎の良し悪しなんてわからないけど彼女が持っていた林檎だけあって林檎特有の甘みと酸味が口一杯に広がり、とても美味しかった

 

「そう。じゃぁ、他にはあるかしら?」

「え?」

 

さっきは、普通に齧って食べたけど他の食べ方!?

にゃん太班長に助けを求めようとしても、彼女に急かされ助けを求める事が出来ない

半分に割られた林檎を今度は口一杯に頬張った

 

「ふふふ、下品な食べ方ね?」

 

扇子で隠しながら笑みを浮かべる彼女にどのように応えたら良いのか判らずにゃん太に助けを求めるが、彼も彼女の行動の真意が判らず首を傾げていた

 

「シロエ、食べた林檎は何処に行くのかしら?」

「………お腹の中ですが?」

「そう、どんな『食べ方』を試したって『結果』は同じ結末になる。今の貴方がそれよ」

 

彼女の言い回しは、理解する為には頭をフル回転させなければならないけど、今の彼女の言葉はすんなりと理解はできた

どんなに『考え方』を変えたとしても同じ『答え』に辿り着いてしまう。だから、『林檎』の可能性がまだある事を模索しろって言う意味だと思う

常に二つ以上の答えが導ける彼女達だからこそ僕とは違う可能性を導く事が出来る、彼女達なりの『答え』、が……

 

「視野を広く持ちなさい、と言っても今の貴方に先を見ろと語るのは酷ね?なら少し教えてあげるわ……渡来者からの手紙は信じるに値するわ。即ち―――」

「帰れるとは言わないまでも、出来る。……ですか?」

「Excellent……とりあえず今は目の前の事に専念しなさい」

 

ソファから立ち上がった彼女は、9本の尻尾を揺らした

彼女の立ち去る姿を見て思わず、手に持った林檎を握りしめ声をあげた

 

「〈くずのは〉!」

「……なにかしら?」

「〈くずのは〉達は、……林檎をどうするの?」

 

決して彼女達の出した答えが、自分の答えになるとは思わない。だけど、彼女達が導き出した『結果』が僕にも影響を与えてくれるかもしれないという根拠もない思考が僕を突き動かした

 

「ふふ、こうするわね」

 

いつの間にか先程まで手に持っていた林檎が、酒瓶とすり替えられており、その酒瓶の中に半分に割られた林檎が納められていた

 

「シロエ、概念だけで考えるのは辞めなさい。何も食べるだけが林檎ではないわ。……そうよね?」

「ッ!……そうですにゃ~」

 

にゃん太は、手渡された酒瓶を左右に振りながら笑みを浮かべ立ち上がると彼女に続くように部屋を後にしたのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『長男病』は一人だけにして欲しいものだわ」

「にゃ~……申し訳ないですにゃ」

 

 

 

NEXT シリアスは牛乳に入れてボッシュート!え?それはシリアルだって?

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