ログ・ホライズン ~わっちはお狐様でありんす~   作:誤字脱字

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注意事項

※一部、キャラ崩壊
※<狐と猫>まで読んでいた方が良いです
※原作と関係ありません
※作者の自己満足です

それでも良いなら……どうぞ



いーえっくす: 異世界の果てまで行ってQ

――――休載のお知らせ――――

 

現在、ネタが切れた為、執筆を停止しております

次回作の『青りんごは林檎ではない!』の更新をお待ちいただけるよう深くお詫び申し上げます

 

著作者:〈くずのは〉より・・・

 

 

 

「完璧にネタ切れでありんす」

 

室内だと言うのに緑あふれる一室において、駄狐は机へと伏せていた

理由は、簡単―――自身の書く本の話題が無くなった事に由来する

今までは、人物や地域、道具など書くモノは多く手が止まる事が無かったが、ここに来て完全に手が止まってしまった

 

「一年も書いていれば話題もなくなりんすね?……しかし、とて辞めるのも嫌でありんすなぁ?」

 

叩けば軽い音がしそうな頭を必死に動かし、打開策を考えるが、どうにもピンと来ない

あれでもないこれでもないと尻尾を揺らしている内に駄狐は禁忌の所業を思いついたのだ

 

 

曰く―――話題がある場所へ行けば良いのだと………

 

 

新しく作った武器(かがみ)と〈呼出水晶〉を取り出し、駄狐は禁忌の呪文を口にし、理を崩し始めた

 

「お出かけしたいと思いんす!わっちを甲子園へ連れてって?情報書換(オーバーリライト)!ゲート!」

 

激しい光が、室内を包み込み辺り一面を白へと染め上げる

ギルドタワーの異変に気づいたシロエが駆けつけてみれば、駄狐の姿はなく――

 

「取材してきんす!」と書かれた紙が机の上に置かれていたいたのであった

 

 

 

 

ログ・ホライゾン ~わっちがお狐様でありんす~

 

IF伝・もしも~私に~翼があるのなら~

 

 

 

 

・林檎一つで即・参・上! 自由と怠惰を司るお狐様、降☆臨!で、す!

 

「先輩!光の環が三つ確認です!」

「うん、でも金色演出でないし…良くて4鯖かな?」

「4鯖?……でも、途轍もない魔力を感じます!」

 

ここは、人理継続保証機関・カルデア。

西暦2015年、人類の営みを永遠に存在させるために秘密裏に設立された秘密機関内において、彼らは、人類を守護するための戦い聖杯捜索(グランドオーダー)に身を投じていた

仲間は、数人。―――とある人物の破壊工作の被害を受け、生き残った数人で世界を救うと言う無謀とも云える戦いを強いられる事になったのだが、彼らには心強い仲間がいた―――

 

英雄

神話や伝説の中でなした功績が信仰を生み、その信仰をもって人間霊である彼らを精霊の領域にまで押し上げた人間サイドの守護者。そんな彼らを「英霊召喚システム・フェイト」の力を借りてサーヴァントとして召喚し、共に戦う仲間として力を借りる事に成功したのだ

 

そして、今もその儀式が行われていた………

魔方陣の周りを光の弾が回りだし、一つの輪となり、それが三つに別れた

今まで捜索し見つけ出した『聖杯』は、5つ―――多くの犠牲や新たな仲間を加え、英霊召喚にもとある法則が存在する事を見出した彼は、その法則的に今回呼ばれる英霊をある程度予想出来るまで至っていた。しかし、事は一変する―――

 

マ・ス・ター(旦・那・様)…?」

「ッ!?」

 

いきなり後ろから声を掛けられ、慄く彼は、思わず食していた林檎を魔方陣の中へと落してしまった―――

 

(ローマ)が、ロー「インターセプター!でありんす!」ッ!ローマは…永遠で、ある…」

 

消滅していくロムルスを尻目に、前回の『聖杯捜索(グランドオーダー)』に力を貸してくれたキャスター(玉藻の前)と似た様な面立ちをした狐の登場に場は一気に凍りついた

 

「ロムルスさんの消滅を確認……召喚の割り込み、なんてあるのでしょうか?」

『はっ!?ほ、本来なら一度、構成され召喚されたサーヴァントが再構成される事は無い筈なんだけど、彼はイレギュラーなマスターであるからね?……ありえるの、かもしれない』

「そう、ですか……」

 

逸早く正気に戻った彼女は、目の前で起きた有り得ない現象に対し助言を求めるが、帰ってきた答えは、曖昧なモノ。確か彼は、偶然居合わせたイレギュラーな形で契約を結ぶことになった人だがここまで、その異能ぷりを発揮するとは誰も想像は出来ないだろう

 

「……うにゃ?」

「えぇっと、貴女は、どちら様でしょうか?ッ!まさか……『タマモナイン』の一人?」

 

今も力を貸してくれており、カルデラの家事、料理、洗濯までも助けてくれているサーヴァントが、以前口にしていた『タマモナイン』と呼ばれる存在の一人では?と予想をつけた彼は、彼女のクラスを確認するが『キャスター』と表記されている事に首を傾げた

 

「『タマモナイン』は、9つのクラスで判れていると思ったけど、君はキャスター(玉藻の前)と同じでキャスターなんだね?」

「うにゃ?わっちは、『妖術師(キャスター)』でありんすかぇ……気にくわんでありんすか!」

「いや、そうではないけど……」

 

彼は言えなかった。

今、カルデアにいる英霊の半数がキャスターである事を………

ここは、セイバーやランサーのような火力のあるサーヴァントが欲しかったと………

 

彼女の見えぬ所で、肩を落とす彼だが、力を貸してくれる仲間が増えたと切り替えステータスを確認していく

 

「『道具設計』に『自由人』、それに『二重召喚』?」

 

気になるスキルがあるが、極一部のサーヴァントのみが持つ希少特性『二重召喚』と云うスキルに彼の目が止まった

今も彼が、食べていた林檎を頬張る彼女は『キャスター』以外の三騎士を除いたクラスを持っている事に少なからず心が躍った

それは、マシュも同じで彼が口にしたスキルを聞くや否や彼女に詰め寄った

 

「凄いです!希少なスキルをお持ちなお方なんですね!さぞ、名のある英霊だと思います!」

「うにゃ?わっちは、英霊でありゃせんよ?」

 

しかし、彼女は彼らにとって爆弾発言とも呼べる言葉を口にした

英霊ではない?では、彼女は何者なのかと…………

 

そんな彼らを尻目に林檎を食べ終えた彼女は、指を舐めきるとスッと立上り―――

 

「野良狐のクーでありんす!クラスは『妖術師(キャスター)』。とて―――『アヴェンジャー』の〈くずのは〉よ。望まなくとも呼ばれた身……暇つぶしに付き合ってあげるわ」

 

妖艶に微笑むのであった………

彼女の介入が、聖杯捜索にどのように影響するのかは誰も予想出来ないのであった

 

 

 

FATE/GO ルート → 続かない

 

 

 

 

・First kissから始じまらない彼らの物語

 

「……あんた誰よ」

 

『国境の長いトンネルを抜けると雪国であった』と川端康成の『雪国』の一説にある

心の動くスピードと、文章のスピードが同調しなんだか自分がその場に居合わせたような気分になる素晴らしい一文だが、出会いがしら、それも初めて目にする場所で口にされた言葉がコレだった場合、事態はどのように変化するだろうか?

 

理不尽さに怒り出す、泣きわめく。不安さに挙動不審になったり、現実逃避する。

色々な対処がある中で、彼女が取った行動は・………

 

「チェンジで」

「なっ!?」

 

召喚された鏡に戻ると言う行動だった

彼女にして見れば珍しく、真顔で拒否を口にし尻尾を駄々垂れながら今にも消えそうな鏡を掴み居た場所へ戻ろうとしていた

周りからは『亜人』やら『流石ルイズだぜ!』と目の前にいた少女を馬鹿にする言葉や彼女に対する中傷が聞こえるが、彼女にとっては関係ない。また新たな取材を求めて足を鏡の中に入れようとしたが―――――――

 

「ちょっと待ちなさいよ!」

「うにゃ!?」

 

そうは、問屋は降ろしてくれなかった

少女は、帰ろうとする彼女の尻尾を掴み引き止めたのだ

いきなり引っ張られた事で体制を崩した彼女は鏡の淵に頭を強打!

鏡は割れ消えて無くなり、彼女は痛みに悶え、地を転がり回ったのであった

 

「なにをするんでありんすか!」

「使い魔の分際でご主人様を選ぼうなんて生意気なのよ!」

 

痛みから回復した彼女は、尻尾を逆立てながら少女に抗議するが、相手の少女も負けずに彼女に反論してくる。

もはや二人とも周りの目など気にならないとばかりに罵声の飛ばし合いを始めた

やれ「貧乳」だとか「目が死んでる」とか、女同士の醜い罵り合いが続く中、彼女らの仲裁に入る為、一人の男性が動き出した

 

「ミス・ヴァリエール!そこまでにしなさい。後が詰まっていますよ?」

「ッ!でも、コイツが!」

「使い魔と交流を取るのは後でも出来ます。今は契約を」

「で、でも!コイツは亜人ですよ!?」

「召喚されただけマシだと「インターセプター!でありんす!」熱ッ!?」

 

仲裁に入ってきたと思われた人に対し彼女は、全力で彼の頭を磨いた

それは、摩擦により煙が出る程で払い除けた後も煙が立ち昇るほどであった

 

「勝手に話を進めんといでまし!わっちは、どういう状況か判らりんせん!」

「ッ!失礼しました・ミス……「くーでありんす!」ミス・くー。どうやら貴女に対する配慮が足りなかったようです」

 

些か自分の態度に非があったと、彼女の言葉から感じた彼は謝罪の後に、事の現状を話始めた

ここは、国にある魔法学校であり、今は進級する為の試験で使い魔の召喚をしていた事、そして使い魔と契約できなければ進級できない事を……

 

「使い魔、でありんすか……」

「えぇ、もし貴女がよろしければ彼女の使い魔になって頂きたいのですが……」

「ふ~ん」

 

なおも説明してくれた彼の頭を擦り上げていた彼女は、徐に少女へと視線を向ける

向けられた少女は、眼付きを尖らせながら「なによ!」と口にし、彼女を睨み返すのみ

頭から煙を上げる彼の説明では、使い魔の返還は出来ないようで、帰り道も無い

器のデカい人や腹を括った人なれば、少女の使い魔を引き受けるのであろうが……

 

「わっちやぃいや」

 

彼女は違った

何処からともなく鏡を呼び出し、帰ると口にしたのだ

 

「なっ!貴方、私が進級できなくて良いと思ってんの!」

「別にわっちには関係ありんせん~」

「な、な、なななな!なんで口答えするのよ!召喚されたなら大人しく使い魔になりなさいよね!」

「望んありゃぁせん」

 

少女は、なおも引き止めようと彼女の尻尾を掴みに掛るが、同じヘマは繰り返さないとばかりに巧みに左右に尻尾を振り、少女を嘲笑うと鏡に手を掛けた。が――――

 

「……なんか引っ掛かっていんすね、えい!」

「うわぁ!?」

 

鏡の中になにか引っ掛かっているモノがある事に気づいた彼女は徐に、その引っ掛かりを引き抜いた

現れたのは、現実社会のどこにでもいるような少年。

彼は、いきなり引き抜かれた事で地面に叩きつけられ頭を強打するが、次の瞬間には立ち直り辺りを見渡し困惑していた

 

「調度よか。ぬし、そこの子の使い魔になりんす」

「え……コスプレ?……というか使い魔?」

「さらばでありんす!」

 

唖然とする少年を尻目に、彼女は呑気に帰還を果たすのであった

彼と彼女の物語は、ワンクッション挟んで始まるのであった………

 

 

ゼロ使 ルート → 始まらない

 

 

 

 

・スターフォックスUC

 

日常の生活に対して「ずれたような感覚」を感じながらも学生として過ごしていたバナージ・リンクスであったが、コロニーのシャフトから落下するオードリー・バーンを助けた事で地球連邦軍と「袖付き」の「ラプラスの箱」に関わる戦乱に巻き込まれる事になる。

インダストリアル7でロンド・ベルとネオ・ジオン残党「袖付き」が戦闘を開始した際、コロニービルダー「メガラニカ」にて運命に導かれるかのように瀕死のカーディアス・ビストから「ラプラスの箱」へ繋がる鍵たるユニコーンガンダムを託され戦闘に参加するが、デブリ内でのシナンジュとの戦闘に乱入してきたクシャトリアによって、捕縛されてしまいネオ・ジオン残党軍『袖付き』の拠点、資源衛星“パラオ”に留め置かれてしまう

 

そこでバナージは、可能性の獣と出会う事になる………

 

拘束され、とある一室に連れて来られたバナージは、部屋に入るなり目を奪われる事になる

自分の目の前に、自身と戦闘を繰り広げたシャアの再来と呼ばれる謎の男が挙動不審に焦っている事に驚きを現したが、その男の先、高そうなツボを被り、ふらふらと歩いている場違いな人がいる事に更に驚きが加速した

 

本当に、この部屋で良いのかと確認を取ろうにも連れて来た男女は既に退出しており、訪ねる事が出来ない。どうすれば良いのか判らず呆然とするバナージであったが、こちらに気づいたのか壺を被った人の対処を部下に命じ此方へと声をかけて来た

 

「どうした?座りたまえ、具合はどうかな?あのガンダムから君を救出するのに随分苦労したと聞いている」

「あ、はい……」

 

あのやり取りは、なかった事にしたんだと場違いながらも思い、彼の言葉通り、ソファに腰を掛けようとしたが、ガチャンという音に再び視線を壺人間に向けてしまった

予想通りと云えばいいのだろうか?あの音が表す様に壺は割れており、部下の人が顔を青く染めていた。………若干、フル・フロンタルの目尻も引き攣っているかのように見えた

 

「彼女の事も壺の事も、気にする必要はない」

「え…でも…」

 

彼女の容姿は、気にするなと云うレベルを遥かに超えていた

最初は、コスプレだと思っていたけど自在に動く9本の尻尾がコスプレではなく、本物だと言う事を証明していた

フル・フロンタルもその事に気づいたのか言葉を詰まらせながら口を開いた

 

「彼女は、そうだな……人類が生み出した『可能性』の一旦だよ。……紅茶でいいかな?」

「わっちは!林檎酒を所望するでありんす!ハリーハリー!」

「……アンジェロ」

「はッ!」

 

洋服から女性だとは、わかっていたけど実際に声を聞いたらリンっと透き通った声をしている女性で心地よく耳に入っていった………言っている言葉は無礼極まりないけど

 

彼の命を受け部下が、棚から瓶を取り出すと彼女に放り投げた

硬い瓶を女性に向けて投げつけるのはどうかとは思うけど、彼女はそんな事、気にしないとばかりに瓶を受け取ると栓を開け直接口を付けて飲み始めた

 

「殺し合いをした相手と茶は飲めないか?バナージ・リンクス君」

 

彼女に見惚れていた為、彼が差し出してきたカップに気づかなかっただけとは言えず、俺は申し訳なさからカップを受け取り、直ぐに口に付けた

 

「いい反応だ。だが向こう見ずでもある。パイロット気質だな」

 

なんだが知らないけど、好印象に見られたようだ

御茶を出して貰ったのに気付かなかっただけだと言うのに……それと―――

 

「失礼ですが…その仮面は傷か何かをお隠しになっているものなのでしょうか?もしそうでないのなら顔を見せていただきたいのです」

 

さっきもそうだけど、相手の顔色が窺えなければ何を考えているのかも予想は付けない

フル・フロンタル ……連邦は油断ならない人物だと危険視する人物だ、俺程度でどこまで話せるかわからないけど、少しは情報が多い方に越した事は無い

 

「これは「すけすけ眼鏡でありんす!」……ファッションのようなものでな。プロパガンダといってもいい。君のように素直に言ってくれる人が「わっち、言ったぇ!趣味悪いって」……アンジェロ、彼女の相手を頼む」

「はっ!」

 

流石にこれ以上、話を折られたらたまったモノではないと部下に彼女の相手を押し付けるが、そう思うのなら最初から連れて来なければいいのに……

 

「……あれは本来我々が受け取ることになっていた機体だ。カーディアス・ビストはなぜ君を「ラプラスの箱」の担い手に選んだのか」

「ここへ運ばれてくる間に話した通りです。それ以上のことは自分も知りません」

「箱を隠し持つがゆえにビスト財団の栄華はあった。連邦政府との協定を破ってそれを差し出すからにはたやすく変更できない計画があったはずだ。当初の予定が狂ったからといって行きずりの相手に箱を託すとは信じがたい。例えば君もビスト一族の関係者だった…とか」

「答える義務あるんでしょうか?」

 

俺が、ユニコーンを託されたのは偶然だ

例え親子だったと言っても彼らは信じてくれないだろう、そう思い口にしたのだが、彼女の相手をしていたであろう部下が鬼の形相で俺の胸元を掴み上げた

 

彼の目からは、激しい『怒り』を感じる……

立場も弁えない俺に対する『怒り』が……

振るえる手が今にも俺の頬に叩きつけられそうになった瞬間、再びガチャンと云う陶器が割れる音が鳴り響いた

視線を向けてみればどこから持ってきたのか判らないほどのツボをトランプタワーのように積んでいる彼女がいた

 

「彼女の相手をしろと云った筈だ、アンジェロ。」

「ッ!なめるなよ、小僧!」

 

先程に比べ明らかに目元を引き攣らせたフル・フロンタルは、怒気が含んだ言葉と共に部下―――アンジェロと云う男を咎めた

放したついでに忠告されてしまうが、彼女の行動もあり怖くは感じなかった

 

「答える義務はない。だが我々は箱の情報を欲している。ミネバ様の事があるから穏便な聞き方をしているのだということは覚えておいた方がいい」

 

あぁ、話は続けるんだ……

 

「そのミネバ…オードリーが言っていたんです。今のネオ・ジオンに箱を渡してはいけない。また大きな戦争が起きてしまうって・・・俺達のコロニーで…インダストリアル7で起こったことを思えば誰だって同じ気持ちになります。彼女はジオンのお姫様なんでしょう?そのオードリーが反対しているのにどうしてあなた達は…」

「では君は信じているのか?ラプラスの箱の存在を。連邦政府を覆すほどの力が秘められていると?」

「それは…分かりません。でも一瞬で世界のバランスを変えてしまう知識や情報というものは確かにあるように思います」

「例えば?」

「ジオンが最初にやった「ジーク・あっぷる!ジーク・あっぷる!」……」

 

俺の言葉を遮った彼女は、執務室の机を勢いよく叩き『ジーク・ジオン』を捩った謎の掛け声をあげていた

 

「………アンジェロ」

「申し訳ありません、大佐!駄狐!こっちへ来い!」

「すまなかった。続けてくれ」

「……コロニー落としとか小惑星を落下させて地球を冷やすとか旧世紀の核爆弾も…ミノフスキー粒子やMSだってそうです世界は安定しているように見えても少しずつ変化しています。そういった力のある発明や実験ならタイミング次第で…」

「正しいな…歴史をそのように理解できる君なら宇宙移民が棄民政策であったことも分かっているな?」

「サイドごとの自治が認められてはいても首長の任命権限は中央政府に独占されている。その中央政府の選挙権も与えられないというのではスペースノイドは参政権を剥奪されたも同然だ。……ジオンは一枚岩ではない。だが共通しているのはこの歪んだ体制を変えたいという意志だ。連邦の鎖を断ち切りスペースノイドの自治独立を実現するために我々は…」

 

彼の云いたい事はわかる。それでも!

 

「テロはいけませんよ!どんな理由があっても一方的に人の命を奪うのはよくない!そんな権利は誰にもないんだ!」

 

腹に強い衝撃が走った。俺はいつの間にかアンジェロと云う男に腹を蹴られ、そして再び胸元を掴まれていたのだ

 

「では貴様はどうなのだ!武力の全てが悪ならガンダムを使った貴様も同罪だ。貴様のせいで我々も貴重な兵を失ったたとえ流れ弾だろうが貴様が撃ったことに変わりはない」

 

ッ!?

俺が……人を殺した……?

 

「バナージ君にはまだそんな実感はない。無我夢中だったのだろうからな」

「セルジ少尉は「防やだから、さ」……アンジェロ!」

 

どこからか取り出したかわからないサングラスと金色の桂を付けながら彼女は、林檎酒を傾けていた。そのせいもあり、アンジェロと云う男に云われた言葉を重く考えなくてすんだのは、よか……いや、俺が人を殺した事に代わりは無い

人を殺した罪は、斬ってもきれない。それでも、俺は俺の考えを曲げたくはない

 

「ジンネマンとマリーダを呼べ。君にはまだ学ぶべきことがたくさんある。我々の事を知ってほしい。その上でよき協力者になってくれれば嬉しく思う」

「マリィでありんすか!」

 

立ち上がった俺に合わせてなのかフル・フロンタルは、外にいる部下に声をかけた

そして扉が開くやいなや、入室してくる男女…とくに女の――マリーダと云う女性が現れた瞬間、彼女は駆け寄り、その……胸を揉み始めた

豊満な胸がグニグニと形を変えていくあわれもない様子に思わず、見入ってしまうけど、一緒に入室してきた男――ジンネマンに手を引かれ視線が外れてしまうが、俺は再び彼女の方へと視線を向けた

 

ジンネマンさんが云いたい事もわかる。公共の場で、そんな視線を送るモノじゃないって云いたいんでしょ?……それでも!俺は諦めたくない!公共の場だとしても夢を見てもいいじゃないか!

 

俺の意が伝わったのか、俺を拘束する力が弱まったのを感じた

ジンネマンさんも男だ、俺の事を理解してくれる可能性を信じていた!

拘束していた腕は既になくなり、ジンネマンさんと一緒に女の子二人の戯れをガン見する

 

………………………………

 

 

ッ!豊満な胸を持つ二人の戯れに目が奪われ忘れていたけど、俺には、まだ確かめなくちゃいけない事があるんだった!フル・フロンタル 、彼がシャア・アズナブルなのかを!

 

名残惜しいが、2人から視線を外し俺は、フル・フロンタル へと声を上げた

 

「あなたは!あなたは「変態仮面!」なんですか!?」

 

色々と台無しだよ

いつの間にか戯れを終えた彼女は、俺の言葉に被せる様に声を上げた

しかも、声を真似て俺に似せながら……

あと、『言ってあげましたよ、旦那!』って言わんばかりにドヤ顔しながら親指を立てないでください

本当に俺が思っている様に感じるじゃないか!

 

「心外だ、バナージ君……私は、変態ではない、フェミニストだ。自分で云うのもなんだが、『紳士』と言っても過言ではない」

 

俺も心外です、その答えは変態と言って間違いないじゃないですか!

あからさまに肩を落としながら俺に声をかけて来るけど、もう貴方の事なんて信じられませんよ……

しかし、追撃するかのように後ろの彼女は声を上げた

 

「異議あり!横にホモーがいるのでありんす!お風呂んは、ゲイでありんす!」

「……マリーダ中尉」

「申し訳ありません、大佐」

 

彼女を止める様に言葉を掛けるフロフロンタルの目元は絶対に引き攣っていた

確かに同じ男として、そういう趣味がないのにゲイと呼ばれるのは流石にクるモノがある

 

いまだにゲイコールを辞めない彼女の口を手で塞ぐマリーダさんだけど、俺にはわかる――――彼女は笑いを押し堪えているんだ

 

「よしてくんなまし!現にホモーが頬を朱くしていんす!」

「ッ!」

 

二次災害発生、場が一気に凍りついた

そして、フル・フロンタルは、ギギギっとブリキの玩具が動くようにアンジェロに緯線を向けたが、彼の目に写ったのは―――顔を赤く染め満更でもなさそうにしている部下の顏だった

 

「……アンジェロ、君も出て行きたまえ」

「なッ!大佐!」

「二度は云わん。……出て行け!」

 

俺と同じように、どもからともなく現れた兵士に拘束され血涙を流しながら強制退出されていく彼は俺に暴力を振るった面影はどこにもなく、むしろ俺も距離を置きたいと思ったほどだ

 

「あ、お風呂ん!わっち、マリィのお家にいるでありんす!」

「………好きにしなさい」

「あい!」

 

だと言うのに事の原因となった彼女は、崩れた敬礼をしながらフロフロンタルに外出を申し立てていた

それを許可する彼の背中はなんだか……哀愁に満ちていた気がした

 

「マリィ!今宵は共に床にはいりんす!」

「構わないが、服は着ろよ?……お前の裸は、子供たちに毒だ」

「うにゃ?わっちは、見られとうても非の無い『ぱーふぇくとぼでぃ』でありんすぇ?」

「……ギルボアの方が毒なのだ」

 

扉がしまった瞬間、女子トークをし始める二人に俺は戦慄した

あの男が受けた傷は計り知れないと言うのに、まるでそんな事なかったかのように話し始める二人は……恐ろしかった

ジンネマンさんに視線を向けると、彼も首を横に振り「深くかかわるな」というだけ……

 

謎に包まれたフル・フロンタルを追い詰め、彼の一面を曝け出し、心に大きな傷を負わせる存在。まさに彼女は―――

 

可能性の、獣……(ユニコーン)

「いや、彼女はシナンジュ(可能性の破壊者)だ」

 

 

 

後々、俺は血を流す事になる……

彼女の裸を直視し、俺を泊めてくれたギルボア一家の男性陣と一緒に……

この時は、まだ知るよしもしなかった………

 

 

 

 

ガンダムUC ルート → シリアルブレイカ―なう

 




感想に他の作品とコラボとおいてあるのを拝見して筆が進み、一日で書き上げた拙いモノです

コラボ作品
・FATE
・ゼロの使い魔
・ガンダムUC

完璧に作者の趣味で選びました
ガンダムに至っては完全にシリアル抜きです(そもそもシリアルはあったのか?)

余談ですがFATEのステータスは以下の通りで考えました

真名:くー&くずのは 
性別:女性
身長:160
体重:48
3S:B86/W57/H84
属性:中立 悪
分類:地
出典:ログ・ホライズン
地域:ヤマトサーバー
イメージカラー:黄色・紫
特技:林檎を食べる事・人間遊び
好きなモノ:林檎・人間
嫌いなモノ:束縛・人間
天敵:猫・子供
CV:小清水亜美
レア度:★4

ステータス
筋力:E 耐久:D 敏提:B 魔力:A 宝具:C

保有スキル
道具作成(E) : 魔力を帯びた器具を設計できる。しかし、設計できるだけである
Fate/GO風 : NP20%チャージ
自由人(EX) : 詳細不詳。彼女の『根源』にあたるスキル
Fate/GO風  : 必中付属+NP率上昇
二重召喚(EX) : クラスをアベンジャーに変更する。
Fate/GO風  : デメリットNP80%減少

宝具(くずのは):口伝・情報書換
正式なサーヴァントではない彼女は宝具を持っておらず、代わりに所有する技術での連続攻撃を現したモノ
情報書換による〈フレアアロー〉による爆撃の後、〈ライトニングネビュラ〉による雷雨を降らせる連続使用の魔法攻撃
耐魔力を持つサーヴァントに対し、貫通効果を付属させているので軽減される事はない
〈Fate/GO風〉
敵全体に強力な攻撃&クリティカル率低下&無敵・回避効果無効 


宝具(くー):林檎の理想郷
正式なサーヴァントではない彼女は宝具を持っておらず、代わりに所有する技術を使用した偽固有結界
一定範囲を林檎農園に書き換える世界を変える魔法
〈Fate/GO風〉
敵全体に攻撃力ダウン&防御力ダウン&NP率ダウン&強化無効。デメリット→麻痺



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