意識の覚醒は突然だ。
寝て1秒と経たずに起きているわけではないのだが、今の彼にはそう感じられた。
「う~~~~ん」
固まった泥の硬い床の上に広げられたマントの上で、身体をぐっと伸ばす。
脳に酸素が一気に送られ、頭の中にある雲が晴れていく。
そうすれば、ここはどこで自分はこれから何をするのか思い出すのだが、それが簡単なことではないため彼の気持ちまで晴れることはなかった。
アイテムボックスから食料を取り出して腹を満たしている間に彼は考える。
さてどうするべきか、と。
あの牛だらけの中で自分は戦うことができるのか? と自問自答すれば当然無理だと答えを出す。
しかし、あれほどの数が常に1ヶ所に集まっているのだろうか。眠る前に見た光景が異常であって、通常はもっと少ないのではないか。
彼の足はワープポイントに向かった。
そして自分の考えが正しいと思った。
「ふぅ……そりゃ~そうだよな」
独り言を呟く彼の目にはごっついミノタウロスの姿は映らない。
静寂が広がっていた。むしろあまりに静かで不気味なほどである。
とりあえず1対1で1度戦ってみないことには分からないと思い、彼は足を進める。
5分ほど歩いたところで、1匹のミノタウロスを見つけた。
真っ赤な肉体を震わせながら、彼を見つけたミノタウロスは嬉しそうに襲いかかってきた。
「戦闘狂かよ!」
右足にぐっと力を入れて彼も駆け出す。
初動の衝突で圧倒したのは彼だった。ミノタウロスの動きは予想以上に素早かったが、十分に反応範囲内であり問題なく避けながらカタールで切り刻んでいく。
盛り上がった強靭な筋肉の見た目通りに、鋼の肉体は硬いが、クリティカルを次々に発生させる彼の攻撃の前ではその硬さも無意味である。
クリティカルは相手の防御力を無視したダメージを与えるのだ。
さすがにスティング以上に時間はかかったものの、予想以上に早い時間で倒すことができた。これなら2匹までは同時に相手しても問題ないと判断する。
戦闘音を聞きつけ集まってくるミノタウロスがどれだけいるのか不安だったが、彼が遭遇した真っ赤なミノタウロスはほとんどが1体でうろついていた。
ミノタウロス達もお互い戦い合うのだから、本当に最初に見た光景は稀な出来事だったのだと自分を納得させた。
彼は予想以上に戦えることを喜んでいた。
これならカードを拾えるまでミノタウロス狩りを続けられそうだと。
そして慣れと共に歩みも軽くなっていった彼を突然それは襲った。
「――――」
声を出すことすらできなかった。
彼を襲ったのは剣でも魔法でもなく、ミノタウロスでもない。
当然だ。彼の視界には固まった泥の岩壁が広がるだけで何も誰もいない。
なのに、彼は自分が殺されたと錯覚するほどの恐怖に襲われていた。
地図を持たない彼は知る由もないが、いま向かっている先はこの最下層2階のまさに中心地点。
そこには、その開けた空間を居城としている1体のミノタウロスがいる。
そいつは同種族で殺し合う真っ赤なミノタウロスを何十、何百、何千、何万と喰らってきた。
もちろんそんなこと、彼は知る由もない。
その場所までまだそれなりの距離があった。
にもかかわらず、彼は恐怖を感じていた。
この先に行けば死ぬ
脚が震える。ガタガタと情けなく震え逃げ出したくとも動けない。
手が震える。こんな小刻みに震える手でいったいどうやってカタールを振るというのか。
身体が震える。冷や汗で背中はぐっしょりと濡れ、心臓を掴まれているような気がした。
歯が震える。ガチガチと鳴る音はまるで生存本能の警告音に思えた。
この先に行かなくとも俺は死ぬ
自分の考えの甘さを思い知った瞬間である。
この先にいる悪魔は間違いなく自分に気付いていると彼は確信していた。
その悪魔は眼で見ずとも自分が恐怖する姿を楽しんでいるのではないかと思った。
死ぬ、死ぬ、死ぬ、死ぬ、死ぬ、死ぬ
ハエの羽や蝶の羽で逃げるという考えすら浮かんでこない。
事実、この距離ならばまだアイテムは使用できたであろう。
その悪魔が近付いてくる前であったなら。
「――――」
それが現れるのを彼は呆然と見ていることしかできなかった。
ここに来るまでに倒してきたミノタウロスの2倍はあろうかという巨体。
しかしその巨体は揺らいで見える。燃え盛る炎のような真っ赤な肉体から立ち上がる煙が、悪魔の姿を揺らがせる。
蜃気楼の中のいる悪魔なら、このまま消えてくれるのかな? と真っ白な頭の中で彼は考えていた。
死があまりに近く、近すぎる故にすでに死への感覚が麻痺しているのだ。
ヒュゥゥゥゥンン!
1本のナイフが悪魔に向かって放たれた。
それは彼の後ろから飛んできた。
鋼の肉体……では足りない、金剛の肉体に放たれたナイフは悪魔に傷一つ与えることはできない。
毒も付与されているのだが、この悪魔にはまったくもって無意味であろう。
しかし、彼の意識を戻すには十分だった。
恐怖から我を取り戻した彼が次に捉えたのは、光りのように自分の横を通り過ぎていく1人のアサシンだった。
そのアサシンを見た悪魔が吠える。
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
いつの日かと同じ叫び。しかし駆け出したアサシンの記憶にある声よりもさらに大きく強力な声だった。
あの時はその叫び声に動きを一瞬止めてしまったが今は違う。
叫び声を切り裂くように悪魔に向かっていくと、両手に握るアサシンダガーで斬りかかった。
「うおおおおおおおおおおおおおおおお!」
悪魔を斬った時に残る手の感触はあの時と変わらない。
自分があの時からさらに強くなったわけではないのだから仕方のないことだ、と男は納得している。
想定していた通りなのだから。
悪魔に斬りかかった男の雄叫びに反応したのは彼だった。
その声を自分は知っている。
この2ヵ月あまり毎日聞いていたのだ。
しかしどうしてここにその人がいるのか理解はできない。
できなくとも、その人はここにいる。
「師!!」
師が燃えるような悪魔のミノタウロスと戦っている。
その動きは自分の知っている師とは到底思えないが、間違いなく師である。
「クリーム!! こいつを殺るぞ!!」
「は、はい!!」
師の言葉への返事は自然と大きな声となった。
そして悪魔へと自らも駆け出した。
「チッ!」
グリームが駆け出したのと同時に悪魔は跳ね上がり、その巨大なハンマーを地面に叩きつける。
ハンマーフォール。
その範囲は10年前よりもさらに広く、2人を強烈なスタン状態へと陥れた。
身体の自由を奪われた2人に悪魔が笑みを浮かべてハンマーを振り下ろそうとする。
「リカバリー!」
グリームのさらに後方から聞こえた女性の声と共に、身体の自由が戻ってくる。
師に向かって振り下ろされていたハンマーに、グリームはカタールを思いっきりぶつけた。
「ぐはっ!」
吹き飛ばされたのはグリームだ。
ハンマーにカタールをぶつけた瞬間、風に飛ばされる紙屑のように飛んでいった。
「リカバリー!」
紙屑のように飛ばされはしたが、そのおかげで師への直撃は免れ、さらには後方からの女性の声によって師もスタンから回復する。
師はバックステップで一度距離を取る。
「クリーム! PTに入れ!」
グリームをPTに入れる。
悪魔はフシュゥゥゥと鼻息を出しながら楽しそうにこちらを見ている。
「坊や、さっさと起き上がりな!」
グリームがその声の方角を見れば、女性のプリーストがいた。
かなりの年齢に見えるが、この場にいることが場違いな感じはしない。
むしろ身に纏うオーラから、この場にこそ相応しい人だと分かる。
「回復は後ろのおばちゃんが担当してくれる。俺達は目の前のこいつに集中するぞ!」
「自分で言う分にはいいけど、あんたにおばちゃん呼ばわりされたくないね!」
「小言は後でたくさん聞いてあげますよ! クリーム! 俺ではこいつに大したダメージを与えることはできない! お前ならいけるはずだ! 俺が正面を受け持つ! お前はひたすら攻撃しろ!」
「ブレッシング! 速度増加! キリエエレイソン! マグニフィカート! グロリア!」
プリーストの支援が飛ぶ。
それを合図に師が悪魔に向かって駆け出す!
「10年前よりさらにでかくなりやがって!
俺のこと、覚えているかああああ!?」
正面を受け持つと宣言した師は、その言葉通り、悪魔と真っ向から対峙する。
振り下ろされる巨大なハンマーを紙一重で避けながら、両手に持つアサシンダガーを振っていく。
その光景だけ見れば、いずれ師が1人でこの悪魔を倒してしまうのではないかとさえ思えてしまう。
しかし届かない。
師の攻撃は悪魔の体にまったくダメージを与えていない。
そのことがはっきりとグリームにも感じ取れた。
自分がいかなくては。
このカタールで、クリティカルでこの悪魔にダメージを与えなくては。
しかし足が動かない。
グリームには光速にも思える動きの中で暴れ回る2人の化物の中に飛び込んでいく勇気がない。
さきほどのハンマーに重たい一撃の衝撃がまだ自分の身体を震わせている。
直撃を受ければ間違いなく一撃でHPはなくなるだろう。
「坊や! 怖いのかい!? 怖いだろう! 怖いのさ!
でも坊やだけじゃないんだよ!
私も! 坊やの師のあいつも怖いのさ!
そして! この悪魔もね!」
悪魔も?
悪魔も怖い? こんな悪魔がいったい何を恐れるというのか。
「死は怖い! 自分という存在が消えるのが怖い!
この悪魔もその恐怖から解放されようと、ただただ強さを求めているのさ!
みな同じだよ! 坊やだけじゃない!
だから、坊やにちょっとでも戦う意志があるなら、この悪魔に見せてやりな!
坊やの持つ強さで悪魔に恐怖を与えておやり!」
プリーストはグリームに声をかけながらもセイフティウォールを連続で唱える。
彼女のセイフティウォールは最高レベルの10だ。
それなのに、なぜかたった一撃でその聖なるバリアは消滅していく。
故に連続してセイフティウォールを唱える。師は悪魔の攻撃全てを避けれているわけではないのだ。
「まったく何て悪魔だ! 地獄であの馬鹿に会ったら、孫娘に夢中になる前にちゃんと悪魔を倒しておけと殴りつけてやる!」
「地獄じゃなくて天国でしょ!」
「どっちでも一緒さ!」
荒れ狂う悪魔を前にしても、どこか遊んでいる雰囲気を感じさせる2人。
自分とは次元の違うこの2人も怖いのだろうか。
なぜ怖いのに、こんなにも前を向いていられるのだろうか。
このカタールを装備した時、グリームは自分を見失った。
装備の強さで勘違いをしたのだ。
装備は重要だ。それが戦いの行方を左右する重要な要素であることは間違いない。
しかしもっと重要なことがある。
戦う意志
例えナイフ一本しか持っていなくとも、戦う意志があれば戦える。
例え何もなくとも、戦う意志があればその人は戦士だ。
グリームの右足にぐっと力が入る。
同時に彼女がグロリアを唱えた。
グリームへの合図のように。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い!
心の中で連呼する。
怖さを喰らう様に連呼する。
駆け出したグリームは光速で打ち合う2人の化物の中に飛び込んだ。
斬! 斬! 斬! 斬! 斬! 斬! 斬! 斬! 斬!
一心不乱にカタールを振り回し悪魔を切り刻む。
その姿を見た彼女は、グリームの勇気に喜びながらも焦る。
戦う意志は持ったものの熱くなりすぎているからだ。
「まったく世話のやける坊や達だ!」
その言葉はグリームだけではなく、彼の師にも向けられていた。
なぜなら師も十分に熱くなっていたからだ。
「あの馬鹿は弟子に明鏡止水の極意をちゃんと教えなかったのかね~! まったく! 地獄で会ったら絶対に殴ってやる!」
地獄でも会いたい男を思いながら、彼女の孤独な戦いが始まった。
様々な天職はそれぞれ特性を持っている。
この天職だけ特別、ということはない。
しかし、あえて特別……いや特殊な天職は? と聞かれればプリーストを上げることになるだろう。
その他の天職はみなモンスターを倒す強さを手に入れていく。
ブラックスミスであってもそうだ。
しかしプリーストのみ、得られる強さは倒す力ではなく、護る力である。
攻撃用の魔法がまったくないわけではない。
また鈍器を装備することで、打撃によってモンスターを倒すことだって出来る。
それでも、プリーストの本質はそれではないのだ。
めまぐるしく変わる状況を把握しながら、その瞬間毎に適切な判断を迫られる。
ヒールだけを唱えていればどうにかなる、なんてことは最初のうちだけ。
狩場の難易度が上がるにつれ、プリーストに求められる要素は多岐に渡り、そして難しいものとなっていく。
それは時に仲間を見捨てる判断すら求められることになる。
1人の犠牲の上に全体が守られるならそうするべきであり、またしなくてはいけない。
しかし神力範囲内であったとしても、地に倒れ伏す仲間の姿に心を痛めないプリーストなどいないのだ。
いま彼女は己のSPを管理しながら、光速で動き回る2人に対して瞬間の判断による適切な支援を送り続けている。
事前に聞いていた通りアイテムは使えない。
つまりポーションやユグ種、ユグ実によるSP回復が不可能なのだ。
(後に向かってそれなりの距離を取れば可能だろうけど、この状況でそれをやったらこの2人は死ぬね~)
膨大なSPを保有する彼女だからこそ支援を送り続けられている。
しかし、無限ではない。
いずれ限界はやってくる。
その前に、グリームがこの悪魔を倒してくれることを信じて、彼女は自分に出来る最良の判断を下し続ける。
刹那の時が幾重にも重なるように感覚の中、グリームはカタールを振り続けた。
手に残る感触は確かなダメージを伝えてくれる。
それがこの悪魔にどこまで響いているのか分からないが、自分のすべきことは変わらない。
斬って、斬って、斬って、斬って、斬り続ける。
斬る度に、燃える悪魔の肉体から炎が舞い上がるように見える。
激しく発する生命力により立ち上がる煙が、グリームにそう思わせているのだ。
「グオオオオオオオオオオ!」
苦悶の色を含んだ叫び声と共に悪魔が跳ね上がる。
ハンマーフォールだ。
その瞬間、師はバックステップで距離を取った。
この広範囲なハンマーフォールから逃れることは不可能と分かりながらも、師は距離を取る。
それはハンマーフォールを避けるためではない。
彼女のリカバリーが届くまでの一瞬の時間を稼ぐためである。
が、グリームは距離を取らなかった。
バックステップは教えてあるので使えないわけではない。
熱く高ぶる心がグリームの判断を鈍らせた。
「ぐっ!」
グリームの身体の自由が奪われる。
同時に悪魔のハンマーが彼に振り下ろされる……ことはなかった。
「しまった!」
悪魔の取った行動は師だけではなく、彼女すら予想できなかった。
目の前の獲物を置いて、奥にいる彼女に向かって走り出したのだ。
彼女はグリームにリカバリーを唱えていた。それを止めることはできず詠唱してしまえば、直後に発生するわずかな硬直時間。
それは神が詠唱を受け付けない残酷な時間であった。
「待てやごらああああああああああああああああ!」
スタンから回復したグリームが悪魔を追う。
今まさに彼女に向かって振り下ろされるハンマーを握る悪魔のその腕にカタールを突き刺した。
しかし止まらない。
無情なる一撃が彼女を襲った。
「くっ!」
彼女のHPは悪魔の一撃で0となる。
神なるバリアを喪失した彼女に向かって、さらなる追撃の一手が襲いかかる。
「うああああああああああああああ!」
悪魔の背中を必死にカタールで突くグリーム。
その横を影のように通り過ぎる師は、彼女を抱きかかえて逃げようとする。
「グオオオオオオオオオオオ!」
間一髪! 悪魔のハンマーが彼女に到達する前に師が彼女を抱きかかえ逃げた!
グリームにはそう見えた。
しかし現実は違った。
「まったく……歳をとると碌なことがありゃしない」
彼女の左脚は膝から下が無くなっていた。
ハンマーで叩かれた衝撃でぐちゃぐちゃになった残骸が地面に転がっている。
悪魔は背中を切り刻むグリームを無視して、彼女を抱える師を狙う。
女性1人を抱えた師では悪魔の攻撃を避け続けることは不可能だ。
「早く離しな! 馬鹿たれが!」
彼女は師から離れようともがく。
すでに死を覚悟しているのだ。
「チッ! こんな風に貴方を死なせては師に会わせる顔がないじゃないですか!
クリーーーーーーーーーム! なんとかしろぉぉぉぉ!」
「こっち向けやああああああああああああああああああ!」
師の期待に応えるためにグリームが取った行動。
それは……
「グ、グ、グオオオオオオオオオオオオ!?」
グリームは悪魔の尻の割れ目に思いっきりカタールを突き刺した。
さすがに悪魔もこれを無視することはできなかったようだ。
「あんたの弟子もやるじゃないか」
「くっくっく。さすがは俺の弟子だ。馬鹿だな」
尻の割れ目を痛がる悪魔を見て笑う2人。
いや2人だけじゃない。グリームもその姿を見て笑っていた。
「悪魔も尻の割れ目は痛いってか?
こいよ! おかげで身体は熱いけど頭は冷めてきたぜ!」
おかげも何も自分でしたことだろうが、と師は心の中で笑った。
「グロリア!」
師に抱えられながら、彼女が最後のグロリアをかけた。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」
真っ赤に燃えるミノタウロスと、蒼く冷たく燃えるグリームがぶつかり合う。
悪魔のハンマーを師のように紙一重でかわしながら、カタールを突き刺していく。
(違う! あれは俺と同じじゃない!)
師の目には、グリームがまるで悪魔と同調していくように見えた。
それは相手の動き全てを見切り、さらには相手の動きすら制御していた。
「明鏡止水だね~」
失った左脚から血を流し続ける彼女が呟いた。
自分が辿り着けなかった境地。
一度その境地に辿り着いたぐらいではまだ使いこなせないだろう。
だがいずれ、グリームならいつでも明鏡止水を使いこなせる日がくると師は確信する。
「まったく……長生きはするもんだね。面白いものを見れたよ」
「早くお迎えがきてくれると、俺も肩の荷が下りるんですがね」
「いつあんたの世話になったことがあるって言うんだい! 馬鹿たれが!」
ふざける師と彼女の目の前で、グリームの最後の一撃が燃える悪魔のミノタウロスを光の粒子と変えて、命の螺旋の中に戻していった。
悪魔は断末魔を上げることもなく静かに光の粒子となった。
地面に1枚のカードを残して。
燃えるミノタウロスカード(武器刺し)
効果:物理攻撃を与えた相手を30%の確率でスタンさせる
1週間以内に32話を投稿して、第3章は終了となります。