あ、お久しぶりです。
設定上、第二部は存在しないのです。
そして、四つの世界を救っていくことに…。
ちなみに一つ目はこの『無双OROCHI』シリーズ
二つ目は『真・恋姫†無双』シリーズ
三つ目は『ハイスクールD×D』
四つ目は『アイドルマスター』シリーズ
です。
取り敢えず、本編をどうぞ。
鎖に繫がれ、私は力なく宙を見つめる。
「先輩、ご無事ですか…?」
私の隣には私と最初に契約した大事な後輩であり、サーヴァントの『マシュ・キリエライト』が私と同じように鎖に繫がれた状態で床に座っていた。
「私は、大丈夫だよ。マシュは?」
「私も大丈夫です」
何でこうなったんだろう。
事は数日前に遡る。
新たに現れた四つの特異点、新宿、アガルタ、下総国、セイレム。
この四つの特異点を私-『藤丸立華』-は戦い抜いた。
いつも隣に居たマシュ抜きでの戦いだった。
苦しい戦いも多かった。
けれど、助けてくれるサーヴァント達と一緒に乗り越えてきた。
「もう、みんなとお別れなんだね…」
「はい、寂しいですね」
国連の査察が数日後に迫ったこの日、退去する英霊の皆とお別れパーティをしていた。
皆口々に「一緒に戦えて良かった」と言いながら、パーティを楽しんでいた。
100人以上居るサーヴァントが一気に退去するのは大変なので、少しずつ退去することとなっていた。
「そんな顔すんなって、また喚んでくれりゃ、助けになるぜ」
私の頭をくしゃくしゃと乱暴になで回しながらそう言ったのは第一特異点『オルレアン』の攻略前に私の召喚に応じてくれた『クー・フーリン(ランサー)』だった。
彼の戦闘能力の高さ、そして性格に私は何度も助けてもらった。
「ま、俺たちを喚ぶような状況にはもうならねえとは思うけどよ」
苦笑しながら、クー・フーリンは宝石を私に手渡した。
「えっと、これは?」
「お守りだよ。俺と師匠で守りのルーンを刻んである。魔力を籠めれば、簡単な防壁も作れるし、
照れくさそうに視線を泳がせるクー・フーリン。
そんな彼の様子に私もマシュもクスクスと笑った。
「そうだ、マシュの嬢ちゃんにも同じモンやるよ」
「えっと、ありがとうございます」
「いいってことよ」
マシュにも宝石を渡すと彼は手をひらひらと振りながら、彼と同郷の英霊達が集まっている場所へ戻っていった。
「ありがたいね」
「ええ」
マシュと二人で顔を見合わせながら笑った。
その後もいろんな英霊が私たちの所にやってきて、贈り物をくれたり、励ましてくれた。
「それじゃあ、名残惜しいけれど、お開きにしよう!」
手をパンパンと叩きながら、締めの言葉を言うダヴィンチちゃん。
「じゃあ、立華ちゃんから最後の言葉をお願いしようかな」
「えっ!?」
「ほら、早く早く」
いつの間にか現れたムニエルさんに背中を押されながら、私は壇上に上がった。
「えっと、皆さん、未熟な私に協力をしてくれてありがとうございました!皆さんの協力が無かったら私は戦えなかったと思います。いえ、人理を修復するという大きな戦いを戦い抜くことは出来ませんでした。本当にありがとうございました!!!!」
頭を思い切り下げると、場が静かになる。
だが、すぐに手を叩く音がした。
それは会場全体に広がった。
顔を上げると、あのギルガメッシュ王も柔らかな笑みを浮かべながら手を叩いていた。
不意に涙がこぼれる。
(皆と別れるのは寂しいよ)
私は涙を流しながら、笑顔を作った。
「所長代理!!!!」
涙を拭いながら、壇上を降りようとしていた私と入れ替わるように壇上へ上がったダヴィンチちゃんの元に管制室のスタッフが慌てて走ってきた。
その顔は酷く焦っていた。
スタッフの顔を見たダヴィンチちゃんは表情を引き締める。
「どうしたんだい」
「カルデア周辺に大きな魔力反応を感知しました!」
「どういうことだい!?」
スタッフの言葉にサーヴァント達が集まってくる。
「申し訳ないが、パーティは終わりだ。そして、メディア君は一緒に来てもらえるとありがたい」
「ええ、分かったわ」
そう言うとダヴィンチちゃんと『メディア』はスタッフと共に管制室に向かった。
「一体何が…?」
セイバー『アルトリア・ペンドラゴン』がそう呟く。
そんな彼女の近くへやってきた『ギルガメッシュ(賢王)』が険しい顔を見せていた。
「衝撃に備えておけ」
「え?」
「カルデアが余程邪魔なようだ」
ギルガメッシュがそう言った瞬間、大きな揺れが会場を襲う。
私とマシュは揺れに耐えきれず、床に倒れる瞬間、やってきた『ヘラクレス』『アステリオス』に受け止められる。
ヘラクレスもアステリオスも肩にはそれぞれ『イリヤスフィール・フォン・アインツベルン』と『クロエ・フォン・アインツベルン』『エウリュアレ』が乗っていた。
「だいじょうぶ、ますたー?」
「■■■」
二人は酷い揺れが続く中でも私たちを守る大樹のように微動だにしなかった(ただし肩に乗っている三人はかなり大変そうだったが)。
「ありが、とう」
私とマシュ以外のサーヴァントも揺れに耐えるべくしゃがんでいたり、微動だにしていなかったりそれぞれ行動していた。
チラリと賢王の方を見ると英雄王と共にヴィマーナに逃れており、なんとなくずるいと思ったけれど、二人の表情が険しくそんなことを言えなくなっていた。
数分にも数十分にも感じられた揺れが収まった。
「一体、何だったんだろう」
「先輩、大丈夫ですか?」
「うん、マシュこそ大丈夫?」
「ヘラクレスさんに助けていただいたので」
そう言うとイリヤとクロを肩から降ろしたヘラクレスがサムズアップし、その場で片膝をついた。
「ありがとう、アステリオス」
「うん」
にっこりと笑うアステリオス、そしてそんな彼を優しく撫でるエウリュアレ。
「大変だ!」
私の後ろから血相を変えて走ってきたダ・ヴィンチちゃんが現れ、ただの地震では無かった事を悟った。
『こちらメデューサ。上空から見た限り、元の世界ではなさそうですね』
私とマシュ、ダ・ヴィンチちゃんは管制室に集まり、偵察役の『メデューサ』の報告を受け取った。
『こっちもだ。なんだかしらねえが、別の世界に来ちまった見てぇだな』
若かりし頃のクー・フーリンからも似たような報告が入る。
また同じように周辺の探索へ送り出した『呪腕のハサン』以下アサシン達も同じような報告を上げてきていた。
「分かった、全員カルデアに戻ってきて欲しい」
ダ・ヴィンチちゃんの指示で一旦偵察を終わらせ、対策を練ることになった。
「そう言えば、小太郎君。興味深い情報を報告してくれていたね」
「はい。遠くにですが、集落が有るのが見えました」
「…ふむ、接触してみる価値はあるね。立華ちゃん、マシュと数名連れて、行ってきて欲しい」
「分かりました。…でも、マシュは戦えないんじゃ」
「マシュには交渉役も任せたいと思っているんだ」
「不肖このマシュ・キリエライト、交渉役頑張らせていただきます!」
握りこぶしを胸の前でムンッとしながら、マシュは答えた。
「じゃあ、立華君は同行させるサーヴァントを選出してくれたまえ。あ、出来れば、東洋系のサーヴァントを連れて行ってもらいたい。メデューサ君の撮ってきた写真には東洋系の家屋が写っていたからね」
「分かりました!」
私はそう答えるが、大体一緒に来てもらうのは決まった英霊が多い。
「とは言っても、君のことだから、大体決まっているんだろう?」
「うん。クー・フーリンとエミヤは固定だから、あとは……荊軻姐さんと巴さんかな」
「ふむ、妥当なところだね」
ダ・ヴィンチちゃんはにっこりと笑うと、館内放送でクー・フーリン(ランサー)、エミヤ(アーチャー)、荊軻姐さん、巴御前さんの四人を呼び出した。
カルデアから出た私たちは小太郎君が見たと言う村を目指して進んでいた。
メデューサが撮った写真の村は彼女が進んだ距離から推測して、一日では着かないだろうと予測されたので、次の機会に回すか、乗り物系の宝具を持っているサーヴァントを中心にする事が決まった。
「それにしても、何が起きたんだろうね」
「ダ・ヴィンチちゃん達が揺れが起きたときの計器に現れた数値を元に推測中ですが、あまり良い結果は望めないと言っていました」
「そっか」
「まあ、あんまりぐだぐだ言っても仕方ねえよ。なるようになる、それだけのこったろ」
「あまり希望的観測も良いとは言えないがね」
「であればこそ、常に最悪のことを考えて動かねばな」
「ですが、ますたぁがそれを考える必要は今の所ありません。私たちが共にいるのですから」
皆からの言葉に私は意識を切り替える。
ダ・ヴィンチちゃんからの指示は『情報収集』だけだった。
こんな状況に陥ってしまった上に情報は一切入らない。
そんな状況で何かをやろうとしても、何も出来ない。
こんな時こそ、『情報』が必要だ。
「何事も無ければ良いのですが」
巴さんがふと呟いた。
「そうですね」
マシュも緊張した様子でそう返す。
村はもうすぐそこまでに迫っていた。
「村が見えてきたな。取り敢えず、スピードを上げるぞ、マスター」
ふと感じた違和感。
なんで普通の道なのに怖いと思ったんだろう。
「エミヤ殿、止まりなさい!」
巴さんの鋭い声で先行していたエミヤの足が止まる。
「クー・フーリン殿はますたぁを、荊軻殿はマシュさんを抱えて逃げてください!伏兵です!」
巴さんがそう言った瞬間、“村”から大量の矢が天を覆った。
「不味い!皆、私の後ろに!」
どうあがいても逃げられそうにない量の矢を見て、エミヤがそう言った。
「
花が開くように七枚の盾が展開される。
クー・フーリンの腕の中でアイアスに弾かれていく矢を見つめる。
「防ぎ切ったな」
「と言うことは、次は騎兵か?それとも歩兵か?」
クー・フーリンの言葉に呼応して、荊軻姐さんが村の方を鋭く睨む。
「どうやら……歩兵のようだぞ」
アイアスを消したエミヤが弓を展開する。
「二人とも、私の後ろに控えていてください」
巴さんの後ろに隠れる。
「ランサー、一応、話をしてみろ」
「言われなくても、そうするつもりだ」
クー・フーリンは軽く地面を蹴ると、こちらに接近してくる軍勢の目の前に飛び出す。
『なあ、てめえ等は俺たちと戦う、って事で良いのか?』
通信機器から聞こえてくる彼の声は戦闘モードに入っていることを示すように、鋭く冷たい物だった。
『ひゃはははは!獲物がそっちからやってきたぜぇ!』
聞こえてくる声は下卑たものだった。
「……あれは本当に人間なのか?」
「妖魔の類に見えますね」
エミヤと巴さんがそう言い合う。
「えっと、どういうこと?」
「こちらへ向かってくる兵士達全員、人の形を取っているが、……ううむ、なんと言えば…」
「ようは人間では無いモノ達に攻撃されようとしているとだけ、分かっていただければ」
「ダ・ヴィンチちゃんに連絡して、撤退しよう!」
「だそうだ、ランサー」
『分かった!』
ランサーは上空へ飛び上がると、地面に数個の石を投げつける。
すると、地面に触れた石は強い光を発し、軍勢の眼を焼く。
「行くぞ!」
私はエミヤに、マシュは引き続き荊軻姐さんに抱えられながら、逃げ出した。
それを真っ赤な毛が印象的な馬に乗った男が無感情に見ていた。
「気は乗らないが、今は奴に従うしか無いか。--、策は」
「用意しております。妖魔共の消費はお気になさらず、存分に御駆けください」
男は鼻を鳴らすと、馬の首を軽く撫でた。
「戦いを始めるぞ」
逃げるカルデア一行は迫り来る絶望に、まだ気がついていなかった。
中途半端なところで切りました。
補足、と言うか説明です。
・何故、村にオロチ軍がいたか。
元々、オロチ軍が人間側の敵をおびき出して、捕獲もしくは殲滅する為に設置していた前哨基地のようなものでした。
そこに地震と共にカルデアの施設が現れたために戦闘態勢を取っていたのです。
ちなみにこの村ではなく、メデューサが撮影した村に行っていれば、ちゃんとした人間に出会えていたので、運が無かったとしか言えませんね。
・何故、クー・フーリンだけフルネームで呼んでいるか。
作者がそうしているからです。
また、槍ニキとかアニキとかもちょっと違うな、とおもったので。
・なんでランサー、アーチャー、アーチャー、アサシンの編成にしたの
ぶっちゃけ好みとしか。
メデューサも連れて行きたかったけど、東洋人がメインの所にメデューサは目立つかなって思って。
クー・フーリンは偵察役も出来るし、マスターとマシュ連れて逃げられるし、良いかなって。
・敵の大将は設定してるのか。
それは勿論。
ちなみに、村に居る奴らを統括している大将は皆大好き酒池肉林さんです。
そう、マシュとぐだ子の貞操がやばい。
・呂布は?
次の話で本格参戦します。