デンライナーに戻った野上幸太郎、桜井侑斗、モモタロスは目の前にいる青年に驚きを隠せなかった。
「じいち…」
「野が…」
「りょおたろおおおおおおおおおお!!!!」
誰よりも先に野上良太郎に飛び付いたのは、モモタロスだった。
「ちょ、モモタロス、痛いよ…。」
良太郎は痛がりながらも、モモタロスと会えて笑顔がこぼれていた。
「久しぶり。幸太郎、侑斗。」
「野上。」
仏頂面だった侑斗からも笑顔がこぼれていた。
「じいちゃん、でも、どうして??」
幸太郎は良太郎に尋ねた。
「私が呼びました。」
車内のドアが開き、オーナーが現れた。
「オーナーが?」
幸太郎が聞き返した。
オーナーは、過去改変によるタイムパラドクスを特に警戒している。逆を言えば、それに関係することでなければ無闇に介入等をするような人物ではなかった。
それ故に、オーナー自らが良太郎を呼び出したとはどういうことなのか。幸太郎は疑問に感じたのだ。
「そうなんだ。オーナーから力を貸して欲しいって。」
良太郎が答えた。
「さて…。時のライダーが揃った所で本題に入りましょうか。」
オーナーが突然話し始めた。
「突然のことで申し訳ないのですが…。あなた方がこうして集まったのは、何も偶然ではないのです。」
「どういうことだ?」
侑斗が尋ねた。
「仮面ライダービルドの世界が、我々が望んだものとは違う結果には成りましたが、どうにかライダーの世界線から弾かれることはなくなりました。」
「ビルド…。幸太郎達が一緒に戦った仮面ライダーだね。」
良太郎が確認した。
「ビルドの世界がライダー世界線に紡がれたことで、新たにライダーの物語が始まりました。」
「しかし、それによって、また厄介な連中が活動を開始し始めたのです。」
「厄介な連中…。」
幸太郎が呟いた。
「あの…。」
良太郎が口を開いた。
「ライダーの世界って、そんなに続いてるの?」
「「「「え。」」」」
良太郎の思わぬ一言に、一同は声を漏らした。
「良太郎…。マジか。」
モモタロスが言った。
「僕が知っているだけでも…。確か、キバとディケイドはわかるけど…。」
「じゃあ、オーズは?」
幸太郎が尋ねた。
「おうず?」
全くピンときていないようだった。
「そういえば、俺たちがデンライナーで何度か異なるライダーの世界を訪れたけど、その時はじいちゃんが一緒にいることってあんまりなかったね。」
幸太郎が言った。
「うぅ…、ごめん、みんな…。」
良太郎は俯いてしまった。
「俺とデネブは、仮面ライダードライブの世界に行ったことがある。」
侑斗が言った。
「僕達も、仮面ライダーフォーゼって言うライダーが活躍した世界にも行ったよねぇ。」
ウラタロスが言った。
「さっきも言ったけど、俺とテディは仮面ライダーオーズの世界に。」
「うん。」
幸太郎も言った。
「俺なんか、たくさん会ったぜぇ!W、ウィザード、エグゼイド!」
モモタロスが言った。
「おや?モモタロス君、君はウィザードとエグゼイドに会ったことないはずですが…?」
オーナーがモモタロスに言った。
「あん?…。そういや、会ったことないか?じゃあ何で知ってるんだ?」
モモタロスは自問自答し始めた。
「夢の見すぎじゃないの?センパイ?」
「なんだと、エロ亀!!」
モモタロスとウラタロスは喧嘩を始めた。
「そんなにいるんだ…。知らなかったよ…。」
良太郎は自分が知らない内に多くのライダーが活躍していることを知り、無知な自分に落胆した。
「…。ごほん。」
オーナーは咳払いをして、皆の注目を集めた。
「えー、本題に戻りましょうか。」
「先ほど申し上げた厄介な存在。"タイムジャッカー"と呼ばれる者達です。」
「タイムジャッカー?」
一同には聞き覚えのない言葉だった。
「えぇ。目的は不明ですが、我々が最も恐れている、過去改変を行っている連中です。それもライダーの世界線限定で。」
オーナーが言った。
「何!?」
侑斗が声を上げた。
「すでに、いくつかのライダー世界は彼らの介入により、ライダーの存在は消されてしまい、ライダー世界線の本流から弾かれつつあります。」
「そんな!?」
「…で、あるからして、我々、時の運行を守る者として、何としてでも事件の早期解決をしなければならないのです。」
「じゃあ、じいちゃんを呼んだって言うのは?」
幸太郎は察しがついた。
「つまり、そういうことです。」
「世界の守護者ともいえるライダー達がタイムジャッカーの策略により存在が消されているとなると、我々としても安易に行動を移す訳にもいきません。」
「そこで、時間変動の影響を受けないあなた方に協力をお願いしたいのです。」
デンライナーの中は静かな時間が流れた。
「…。わかったよ。」
良太郎が口を開いた。
「たくさんの人たちが困っているなら、助けてあげなくちゃ!」
良太郎の眼差しはいつになく力のあるものだった。
「せっかく取り戻した世界を、消させるもんか!」
侑斗も言った。
「やろう!じいちゃん、侑斗さん!」
幸太郎も強く頷いた。
「おいおい、俺たちも忘れちゃいねぇだろうな!」
モモタロス達も立ち上がった。
「モモタロス。改めて聞くよ?」
良太郎はモモタロスに言った。
「僕と、最後まで一緒に戦ってくれる?」
「その望み、答えるまでもねぇぜ!」
「では、次の目的地に…。」
「「「「しゅっぱーーーーーつ!!!!」」」」
時の列車・デンライナー
新たに向かう先は、過去か、未来か…。
エピローグ・電王編
ゲストは電王本編主人公・野上良太郎です。
サイドストーリーズ編でも登場していますが、そちらを読まなくても違和感がないように登場させました。
仮面ライダージオウにて、電王が物語において重要な役回りということで、それを示唆するような内容になります。
ただし、良太郎は本編後にライダー世界にほとんど訪れて(客演して)いないため、最後に共演したディケイド(小太郎として共演)以降のライダーの存在を認知していない設定になっています。
ちなみに、侑斗、幸太郎、イマジン達が語るライダーの接点は以下の通りです。
侑斗+ドライブ→映画仮面ライダー3号&4号
幸太郎+オーズ→映画オーズ・電王・オールライダー
イマジン+フォーゼ→映画スーパーヒーロー大戦(放映当時の最新ライダーがフォーゼだったため。)
モモタロス+W→映画ディケイド&W
モモタロス+ウィザード→ウィザード本編特別編
モモタロス+エグゼイド→映画超スーパーヒーロー大戦
ちなみに、モモタロスが言ったウィザード・エグゼイドは、どちらの作中でもモモタロス本人が変身した電王ではありません。
そのため、ウィザード・エグゼイドに関しては、モモタロスが夢の中で体験した、として処理しました。
※ウィザード→怪人達の住む世界において、ライダーリングの力で召喚された存在
エグゼイド→ゲーム世界でのキャラクター
タイムジャッカーの暗躍を阻止するような終わり方にしましたが、あくまで二次作品です。
ジオウ本編の今後に期待しましょう!!
次回、いよいよビルド編
お楽しみに!