バカとリリカルとシンフォギアと召喚獣   作:桐野 ユウ

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前回 明久は島田に関節攻撃を受けてしまい、意識を失ってしまう・・・そしてなのはたちは明久の体が罅が入っていることを知る。

次の日 明久は学校へ登校をしようとしたが・・・そのまま倒れてしまう。


病院へと運ばれた明久

病院

 

階段を駆け上る音が聞こえてきた。そして明久が入院をしている病室の扉が開かれた。

 

「明久!!」

 

「しーーー静かにじゃ雄二・・・・」

 

「す・・すまん・・・・・」

 

入ってきた坂本 雄二は木下 秀吉に嗜められ、冷静を取り戻す。そして明久の様子を見やった。

 

「明久の容態は・・・?」

 

「・・・医者も驚いておったぞ。どうしてこうなるまでほっといたんだっと」

 

「そうか・・・試召戦争、根本に頼んで延ばしてもらうか」

 

「それがいい、明久もこの状態ではな・・・」

 

雄二は部屋を出て根本に連絡をする。

 

『わかった、そういうことならこちらも明日まで延ばしてもらうことにするよ。明久を頼む・・・』

 

「わかってるぜ・・・」

 

雄二が電話を切った音共に階段が騒がしかった・・・なのは達が駆けつけたんだろうと思い、雄二は部屋へ急ぐのであった。

 

「アキ!!」

 

アリシア達が部屋へ到着をして、中に入ると・・・そこには眠っている明久の姿があった。

 

「おう、おぬしたちか。くれぐれも静かに頼むぞ」

 

「秀吉、何があったのよ・・・」

 

「わしが演劇部の早朝練習で学校へ行くときに明久が突然倒れたのじゃ・・・いつもと違ってフラフラしておったが、まさか・・・・」

 

「ねぇ秀吉君・・・明久君をボロボロにしたのは誰なの?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

秀吉は黙ってしまう。話してもいいがおそらく・・・。

 

「・・・それは言えないのじゃ・・・」

 

「どうしてよ!!あんた、明久の友達でしょ!!」

 

「そうじゃ!!だからこそじゃ!!明久はそんな復讐を望まんからのう・・・!」

 

「「「「「「!!」」」」」」

 

「だよな、明久の奴。どれだけやられてもよ。文句の一つも言わなかったぜ・・・」

 

「坂本君・・・」

 

「・・・昔、俺は喧嘩ばっかりをしててな。『神童』とか呼ばれてたこともあったんだ。だけどな、中学の時に明久と会って・・・その時に俺はこいつと喧嘩したんだ」

 

「え?」

 

「信じられないって顔だが事実だ。だがな、あいつのおかげで俺は翔子と先を進むことができたんだ。あいつはそういうやつなんだよ・・・」

 

「明久君・・・変わらないね・・・」

 

「うん・・・・・・」

 

「とりあえず学校の方には連絡をしておいたから大丈夫だ。問題は明久だな・・・」

 

全員が明久の方を見るが、やはり疲れ切った顔をしている・・・今まで我慢をしてきた明久・・・だがそれ故に体が壊れ始めていたのだ。

 

そして今日のようになってしまったのだ、まるで植物人間のように・・・。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

アリシアはとても不安な顔になっていた。もし明久がこのまま目を覚まさなかったら・・・と。

 

「姉さん・・・大丈夫明久は・・・絶対に起きるよ・・・」

 

「わかってる・・・わかってるよ・・・でもねフェイト・・・私は昔植物人間だったから・・・思っちゃうの・・・アキがこのままいなくなっちゃうって恐怖が・・・」

 

「姉さん・・・・・・」

 

お昼となり、なのはたちもご飯を食べることにしていったん病院を出ることにした。現在部屋に残っているのは秀吉だけだ。

 

「・・・・・・明久」

 

木下 秀吉・・・彼は、いや、“彼女”は、女性なのだ・・・。劇に集中するために男装をしており、胸もさらしをきつめに巻いている。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

彼女も不安だった。中学生の時、襲われたときに助けてくれたのが明久だったからだ。そこから彼女は彼に恋をしたのだ。

 

今のままではいけないと思い、彼女は男装をする決意を固めたのだ。

 

そして今の木下 秀吉が誕生をしたわけであるが・・・現在は誰もいないので女の子に戻っている。

 

「・・・・・・ひどいけが・・・これは、あの時、FFF団に殴られた怪我?明久、あなたはどうしてそこまで人を許せるの?私にはわからないよ・・・!」

 

「うう・・・・・・・・」

 

「!!」

 

秀吉はかすかに聞こえた明久の声を逃さなかった。彼が目を開けたのだ!

 

「あ・・・あれ?・・・僕・・・」

 

「明久!!よかった・・・良かったよぉ・・・」

 

「ひで、よし?あれ?なにか当たっている気が・・・胸・・・え?!」

 

「あ・・・(しまった!さらしが緩んで!!)」

 

明久side

 

ありのまま病室で起こったことを説明をしよう。目を覚ますと秀吉が僕に抱き付いてきた。それはいいんだ。だけどおかしいんだ。男のはずの秀吉に胸があったんだ・・・。

 

そう胸が・・・大きさはDカップくらいか・・・?

 

「あ・・・あの・・・その・・・えっと・・・・・・」

 

まさか・・・秀吉は・・・・

 

「ねぇ秀吉・・・・」

 

「な・・・何かしら?」

 

(あ、やっぱり、この反応優子さんじゃない・・・)

 

僕は一つの結論にたどり着いた。それは・・・

 

「秀吉・・・女の子だったんだね・・・・」

 

「・・・その通りよ、明久。私は男の子じゃない、女の子よ・・・」

 

やっぱり、あの反応を見て僕は思った・・・でかいなっと・・いや違う違うそうじゃない!

 

「ごめんなさい・・・私、明久や雄二、康太にもウソをついてきた・・・ぐす・・・そんなつもりはなかった・・・ただ明久たちと一緒につるみたかったの・・・えぐ・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

僕は黙って秀吉を抱きしめた。

 

「あ・・・・・・」

 

「そんなことはないよ、僕たちは友達だよ秀吉・・・たとえ君が女の子だろうとも・・・ね?」

 

「あき・・・ひさ・・・うあああああああああああああああああああああああああ!!」

 

僕は泣いている秀吉の頭を撫でる。そういえば僕はどうして病院に?

 

「うぐ・・・・・・・」

 

突然僕は痛みで秀吉を離してしまった・・・急に体のあっちこっちから体に痛みが走ってきたからだ。

 

「がっ!?あがががががががが!!」

 

「明久君!!」

 

「明久!!」

 

雄二たちが入ってきたけど・・・痛みが・・・すごすぎて・・・

 

「があああああああああああああああああああ!!」

 

「アキ!!」

 

「明久!!」

 

「アキ君!!」

 

「アキ君、しっかりしいや!!」

 

僕を励ます声が聞こえてきた。僕はなんとか痛みを抑えて・・・皆の方を向く・・・。

 

「はぁ・・・はぁ・・・・はぁ・・・・」

 

なんとか意識を保たせた僕は今の状況の説明を受ける。登校中に倒れて秀吉が病院へ連れてきてくれたようだ。

 

「ありがとう、秀吉」

 

「気にしないでほしいのじゃ」

 

僕は秀吉に感謝をして、次の日に退院をすることになった。まぁお医者様にはさんざん注意されたけどね。まぁ、色々と大変だけど、さて明日は根本君と決着だ!!




次回 Bクラス戦その3

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