明久side
やぁ明久だよ。幼い頃、僕が住んでいたこの世界で過ごして二年が経った。いやー、色々と僕の方でも調べてみたけど、ミッドチルダの場所が全然わからないんだ。
その間も、ノイズが現れると、僕は翼と奏さんと共に出撃して戦っていた。僕はフレイムアーマーやライトニングアーマーを、状況によってはライカを使って戦っていた。
今回もノイズが出現したので三人で出撃した。僕は先にセットアップをして先に向かい、ブレード技五月雨を発動させてノイズ達を撃破する。
後から来た翼と奏さんも自身のアームドギアを使い、次々とノイズを撃破する。そして、合流した僕たちは辺りを見ながらチェックをする…というのがルーティンになってきた。あらかたノイズを倒して、倒し損ねた奴もいないと確認した後は、基地へと帰還をしてシャワーを浴びる。
「ふぃー、疲れたな。明久もお疲れ」
「えぇ……」
「明久、どうしたの?」
シャワーを浴びていた僕に翼が声をかけてきた、少し考え事をしていたんだ。最近のノイズの出現率は異常だ。以前よりもノイズの活動が活発化してきているのは事実……正直言えば、そのうち三人でも限界が来そうだ。
奏さんと翼は芸能人と学生の二足の草鞋だ。ついでに言うと、僕はこっちの世界では彼女達と同じリディアン学園に通っている。二年前から……史上初のリリアン男子学生として通っている……。
次の日、僕はいつものように三年生の教室に入る。
「おはよう!」
「おはよう明久君!!」
「おっはーアキ」
「おはよう……ふああああ……」
「明久、眠そうだね……」
「色々とあるんだよ……」
僕に話しかけてきたのは、一年生の時に同じクラスになった女子たちだ。翼も同じクラスだけど……
「………………」
うわぁ、すごく睨んでおられる……。まぁそんなこんなで授業が終わり、食堂の方へと行った時、僕は誰かとぶつかってしまう。
「おぐ!!」
「あう!!」
僕は何とか受け身を取った。
「明久!!」
「大丈夫だよ、それよりも彼女が……!」
「響!!」
「ごめんなさい!!」
「いや気にすることはないよ」
!彼女は、あのライブ事件で奏さんのガングニールが刺さった子だ!
「明久、どうしたの?」
「……翼、あとで話がある」
「え?あ、うん」
僕は翼と共に座ってさっきの子の話をする。
「翼、あの子は二年前のライブ会場でガングニールの破片が刺さった子だよ」
「な!?」
翼が驚いたのも無理はない。それでも、僕は話を続ける。ライブ会場の事件の後、僕は彼女の家の方へ来たことがある。しかし、そこにいた連中のやり方に頭にきた僕はフレイムアーマーを纏った状態で彼らの前に現れた。
「何をしている……!」
「何だお前は!?」
「なぜこの家にこんな落書きを!!」
「「ひぃ!!」」
「黙れ!!こいつらはのうのうと生きてるんだ!!」
「あの事件の原因はノイズだろう!それに、貴方たちは勘違いをしている」
「なに?」
「確かにあの時、混乱で亡くなった人たちも多い!しかし、だからといって生き残れた人たちを責めるなど言語道断!!もしこの家の人達をこれ以上傷つけるというのなら……」
僕は身構えた。
「私が相手になろう!!」
「に、にげろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
僕は、そのあと弦十郎おじさんにことの些細を報告し、ライブ会場で生き残った人たちの援助などをお願いをしたのが二年前の事実である。
「まさか…-あの子が……」
「あぁ、僕も驚いたさ。でも、元気そうで、本当に良かった……」
それから放課後、僕はツヴァイウィングのCDを買うためにいつものCDショップへとやってきた。
「おじさーんいつものある?」
「おう、明久坊ちゃん!!あるよ。ほら新曲のCDじゃ!!」
「じゃあ、はいこれ」
僕はお金を払ってCDを受け取り、カバンにしまって二課へと帰ろうとしたとき、女の子が逃げているのを見つけた。
「あれはノイズ!!」
『間違いありません、マスター!!』
「よし、セットアップ!!」
『Set-Up』
今回はライトニングアーマーを装着して、僕は彼女達の後を追いかけた。あそこは工場地帯か……急がないと彼女が!!
「Balwisyall Nescell Gungnir Tron」
「この聖詠は……ガングニール!?」
その場所へ到着をすると、響ちゃんがガングニールを纏っていた。僕は彼女に攻撃しようとしているノイズに向かってランスモードにしたライカを構える。
「ランススパーク!!」
光る刀身が伸びてノイズを貫く。
「あ、あなたは!!」
「話は後だ。君はその子を守るんだ、いいね?」
「はい!」
僕は振り返り、ノイズ達を見ていた。まさか彼女だけを追いかけていたのか?僕は走りだしてツインバレットモードにしたライカを構えて連続して弾丸を放っていく。そして、
「クロスファイアーシュート!!」
放たれたクロスファイアーがノイズたちを貫いていき撃破する。だがその数に僕も押されていた。ライトニングアーマーは素早いがその分防御力等が落ちるのだ。
「フレイムアーマー!!」
僕は防御力の高いフレイムアーマーを選択をしてランサーモードにして構える。
「フレイムファング!!」
炎を纏って突撃して貫いていき、撃破したときに上空から槍が降ってきた。
「おらあああああああああああ!!」
奏さんと翼が到着した。
「お疲れさん、重役出勤かい?」
「悪かったって!」
「ごめん、遅れた」
「一気に決着(ケリ)をつけるから二人ともノイズを頼むよ!」
「あいよ!!」
「任された!!」
二人がノイズに突撃をしていく中、僕はライカをバスターモードにしてブラスタービットを射出する。
そしてチャージ開始とともに、カートリッジシステムを起動させる。
「カートリッジ」
『Roger』
チャージが完了をしたので、二人に声をかける。
「二人ともいくよ!!必殺!!フレイムプラズマブレイカー!!」
放たれた一撃が残されていたノイズ達を撃破した。ふぅ……、さすがにカートリッジ三発を使うとは思ってもいなかったな。帰ってからナハトにカートリッジを作ってもらわないとね。
そして響ちゃんが守った小さい女の子が母親と再会を喜んでいるのを見てると、響ちゃんがこっちにきた。
「あの……二年前のこと覚えていますか?」
「……もちろんだ。大きくなったね」
今の僕はフレイムアーマーを装着し、仮面をつけたままだ。すると、翼たちがこちらの方へ来た。
「お疲れ様」
「あぁ、お互いにね」
「明久もね」
「くぉら」
「え!?明久さん!?」
響ちゃんが驚いた。隠しきれなかった僕はライカに武装を解除してもらう。そんな中、がちゃんと響ちゃんの手に手錠がかけられて連行されて行く。
おそらくあのガングニールは奏さんの刺さった破片で生み出されたもの……果たしてどうなることやら。
次回 響を連れて二課へと帰ってきた戦士たち。明久もその中についており果たして
次回「ようこそ二課へ。」