明久side
アダムさんの助力で、弦十郎おじさん達がいるS.O.N.Gへ送られたけどその後が大変だった。翼達が突撃して抱き付いてきたのはいいけど全員で来られたのでそのまま後ろへと倒れて地面に激突、そのまま気絶をしてしまう。
僕が目を覚ますと、なのは達を始め全員が涙目になって謝ってきた。まぁ原因が行方不明になった自分なので何とも言えないですよねーーー。
帰還した僕は母さんと話をした。
「そう・・・・・・カヲルおばあちゃんに報告するのね」
「ごめんね、母さん。だけどリディアン学園で過ごしてきたから・・・・・・だからせめて卒業したいんだ」
「わかったわ。明久が決めたのだから私は何も言わない」
「ありがとう、母さん」
転移装置を使い、僕は一度向こうの文月学園がある時空へ戻ってきた。怪しまれるのはまずいので僕は正門の方へと行くと西村先生が立っていた。
「よ、吉井・・・・・・!」
「お久しぶりです、西村先生。」
「無事だったのだな!学園長から話は聞いていたが・・・・・・大きくなったな吉井」
「ありがとうございます。あの・・・・・・学園長は?」
「あぁ学園長室にいる。さぁお前の無事な姿を見せてやってくれ!」
「ありがとうございます」
僕は久しぶりの文月学園の中を歩きながら学園長室の扉をコンコンと叩いて中へ入る。
「あ、明久・・・・・・」
「おばあちゃん・・・・・・」
「よくぞ、よくぞ無事でいてくれた。本当に・・・・・・本当によかった」
おばあちゃんは涙を流しながら抱きしめてくれた。かなり寂しい思いをさせてしまったんだな……。そして、そこから僕はおばあちゃんにリディアン学園に通っていてここを去らないといけないことを言うとおばあちゃんは何かを納得をしたのか僕の方を見ていた。
「やはりお前は美菜の子だよ。あの子も小さい時に魔法を使った際に同じ目をしていたよ。明久・・・・・・本当にすまなかったね。あいつらのことをお前に任せて・・・・・・けれど・・・・・・」
「おばあちゃん、それは言わない約束でしょ?引きうけたのは僕自身だから。さてそろそろ行かないと。じゃあおばあちゃん・・・・・・」
「・・・・・・あぁ行っておいで我が孫よ。」
学園長室を出て移動をしようとした時に声をかけられる。
「明久!!」
そこには、雄二、康太、須川君に横溝君、皆が立っていた。
「明久君なの?」
「久しぶり優子さん、秀吉も元気そうでよかったよ。」
「お前、今までどこで何をしていたんだよ!?俺達がどれだけ心配をしていたと思ってやがる!!」
「ごめん雄二、屋上で話をしよう」
僕は彼らに秘密にしていたことを全て話すことにした。
明久side終了
屋上に連れてこられた雄二達へ、明久は左手に装備をしているライカを見せた。
「それはお前はいつも腕につけてた奴じゃねーか?」
「雄二、皆も、僕はね、魔導師なんだ。これは僕の相棒のライカ、セットアップ」
『Set-Up』
ライカが光りだして明久にバリアジャケットが装備される。彼らは明久が変わったことに驚いている。
「ってことはお前・・・・・・」
「そう、あの時、Bクラスの壁を壊したのもこの姿でやったんだ。破壊をした後に解除をすれば元通りの服になるんだよ」
「じゃがお主はどうして今まで・・・・・・それにあいつらがこけたのもお主が?」
「そうだよ秀吉。バインド…拘束魔法を使ってあいつらを転ばせてきた。だけど僕はもうここにはいられない」
「どういうことだ・・・・・・」
―――明久説明中―――
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
雄二達は明久がそんな戦いをしてきたのを受けて自分たちは何もできなかったのが悔しかった。彼はいつも傷ついていた。そんな彼に助けてもらったのに何もできないなんてと・・・・・・。
「だからこそこれが僕が見せる最後の魔法だよ。雄二、霧島さんと仲良くね?」
「わかってる。お前のおかげで俺は前に進むことができた。だから!!」
「秀吉、これからもお姉さんと「優香」え?」
「私の本当の名前、木下 優香。明久、中学校の時に助けてくれてありがとう。」
「やっぱりあの子は君だったんだね。」
「・・・・・・明久」
「康太は工藤さんと仲良くね?」
顔を横に向いたので、「素直じゃないんだから」と明久は思いながら須川と横溝の方を見る。
「二人も彼女と仲良くね?」
「わかってるさ。花音を悲しませたくないからよ。」
「俺もだ。絶対に悲しませたりしない。」
「それを聞けて僕は満足だよ。じゃあ行くね?またいつか会おう!!」
明久は転移魔法を使い文月学園を去っていった。彼らは明久に負けないように立派な大人になろうと決意を新たに固めるのであった。
次回 文月学園に別れを告げてシンフォギア世界へと戻った明久だったが突然として目まいがしてそのまま倒れてしまう。緒川が現場に向かったそこに明久の姿はなかった。
「明久またしても行方不明」