次の日黒い車の中に乗っている四人、運転をしているのは緒川、助手席に弦十郎、その後ろを明久と翼が乗っており四人が向かっている場所は翼の父親の家がある風鳴家へ向かっている。
明久は翼の方を見ていた。彼女の秘密のことは弦十郎から聞いており今から会う弦十郎の兄、八紘は翼の父親になっているが実際には彼の父が八紘の妻を寝取り産んだのが翼だってことは聞いている。
「だけどどうして八紘さんはなぜ僕に?」
「あぁ明久君のことを聞いてぜひ会いたいと言っていてな。」
「・・・・・・ふーむ」
明久は両手を組みながら車は屋敷に到着をして彼は辺りを見ながら懐かしいなと思い見ていると扉が開いて四人は中に入り左手についているライカは話しかける。
『ここが風鳴家の屋敷・・・・・・』
「うん、僕も小さい時に父さんたちに連れられてここに来たことがあったんだよね。」
「そうだったな・・・・・・翼が君を見て顔を赤くしているのを思いだしたよ。」
声がした方を見て見ると八紘が現れたので明久は声をかける。
「お久しぶりです八紘さん。」
「あぁ久しぶりだね明久君。翼、悪いがお前は部屋で待っていなさい・・・・・・緒川と弦、明久君と共に話がしたいからね。」
「わかりました。」
翼は部屋の方へと移動をしたのを見て彼らも部屋の方へと移動をして座り障子が閉まり全員が座ったのを確認をして八紘は口を開いた。
「・・・・・・さて改めて久しぶりだな明久君。」
「はい八紘さん、あったのは僕が引っ越しをする前ですね。」
「そうだな・・・・・・」
「兄貴、なんで明久君をここに?」
「・・・・・・簡単だ弦、それは明久君には翼の婚約者になってもらいたいからだ。」
「・・・・・・え?」
「明久君が翼の婚約者!?」
明久side
八紘さんが言った言葉に僕は困惑をしていた。翼の婚約者?言ってしまえば僕が旦那で翼が奥さんになるってことだよね?てか僕年齢的にも大丈夫だよね?あ・・・結婚できるわ・・・・・・
「だがどうして明久君を?」
「・・・・・・明久君は知っているね?翼が私の娘じゃないってことに、風鳴家という血を残すのは本当はよくないと私は思っている。だがあの子の翼の君に対する思いは本当だ。だからこそ君と結婚をしたら吉井家の後ろ盾になってもらうことができる。」
「そういうことか。」
弦十郎さんはわかっているけど僕はわからないですけど!?大人だけで進められましても一番僕が困るのですけどおおおおおおおおおおおお!!
「兄貴、明久君が一番に混乱をしているのだが?」
「あーすまない明久君、君は翼のことは弦から聞いていると思うが私は風鳴家を潰そうと思っているんだ。」
(そういうことか、翼のことを考えて・・・・・・)
僕はそう思いながら無言で考えながら八紘さんに答えを言う。
「八紘さん、翼の婚約者・・・・・・僕は受けてもいいです。」
「そうか・・・・・・緒川。」
「わかりました。翼さんを呼んできますね。」
明久side終了
緒川に呼ばれて翼は部屋に入り明久の隣に座る。
「えっとお父様?」
「翼、隣に座っている明久君・・・・・・今日からお前達は婚約者となった。」
「・・・・・・え?」
「すでに美菜さんとは話はつけている。」
「え?え?明久が私の婚約者?え?え?え?」
翼は八紘から明久が婚約者という言葉を聞いて混乱をしてしまう。明久の方もやっぱりかと苦笑いをしており自分の母親といつのまにそんな話をしていたのかなと思いながら泊まることとなり彼らは今同じ部屋でお風呂から上がって布団の上で座っていた。
「「・・・・・・・・・・・・・・・」」
明久の方は普通に座っているが翼の方は顔を真っ赤にしておりちらちらと明久を見ていた。
「えっと翼?」
「・・・・・・明久、私はあなたの婚約者ってことは・・・・・・妻ってことでいいんだよね?」
「まぁそうなるね。えっと二人きりに寝るのって小さい時以来だよね?」
「えぇその通りよ・・・・・・明久・・・・・・」
翼は明久に近づいていきキスをしてお互いに抱きしめあった。ちなみにライカは外されておりその様子を録画をしているのを明久は知らない。
そのまま二人は倒れていき明久は改めて翼を見る。
「翼、本当にいいんだよね?」
「うん・・・・・・明久・・・・・・やろ?」
こうして二人は夜を明かすのであった。
次回 次の日明久は起きて翼は隣に眠っており彼はやったのだなと思い苦笑いをする。風鳴屋敷を後にしてSONG潜水艦の方へと戻る。
翼は彼の手に抱き付いておりなのは達はハイライトをOFFにする。
次回「苦笑いをする明久」