ヨハンナ・アルトマイアー
24歳
マハ少尉でアレックスと士官学校同期
ローレンス・ファーナビー
24歳
マハ少尉
ヨハンナとアレックスの同期
月面 フォン・ブラウン市アナハイム社工場
月面、そこは宇宙空間とは違い地球の6分の1ほどだが重力が存在する。もっとも居住区には人口の重力を発生させているため施設の中にいれば地球と同じ重力が保たれているのだが。
さて次期主力機開発計画、プロジェクトMMとは一体どのようなものなのか・・・
しばらくしたらブリーフィングがあるのでそこで説明されるはずだ。そういえば先ほど簡単な健康診断したのだが、そこで脳波検査のようなものをされた。あれが一番時間がかかったのだが何だったのだろうか?昔やった脳波検査とは違うような気がしたのだが・・・
しばらくすると今回の計画に参加するマハからの人員が集まり始めた。その中に俺の知っている人物も数名おり1人に向こうから話しかけられた。
「アレックスじゃないか!ずいぶんと久しぶりだな、確か士官学校以来だから・・・」
「ん?ローレンスか、お前も今回の計画に参加するのか?」
「ああそうだ、いやまさかアレックス、お前に会えるとは、あれから連絡だってよこさないから心配してたんだぞ。」
「いろいろあってね・・・それにそっちだって忙しかっただろ?」
「いやいや俺の配属された地域なんて暇なほうさ、アレックスは確かニューヤークだっけか?いやあそこは大変そうだよなぁ、この間だってでかいテロがあったばっかりだし。・・・それよりヨハンナもここに来てるぜ、ほら向こうに。」
ヨハンナか、俺の彼女に対する印象はやたらと突っかかってくる同期でローレンスの知り合いくらいな感じだ。最初はローレンスの彼女か何かだと思ったのだがそうではないらしい。ローレンス曰くパイロットにしておくには勿体ない美人だが性格はじゃじゃ馬・・・だそうだ。別にパイロットが美人だろうが何だろうが関係はない気がするが。まあたしかに美人ではあると思う。彼女のプラチナ・ブロンドはかなり目立つので士官学校の他の同期もヨハンナのことを何か話していた気がする。まあ士官学校は殆ど男なので女というだけで注目の的になるのだろう。
「おいヨハンナ!こっちだ!アレックスもいるぞ!」
「おい、別に呼ばなくてもいいよ。」
「ん?別にいいじゃないか、まさかヨハンナのこと嫌いなわけじゃないだろ?」
別に嫌いなわけではない、ただ彼女に関わってもろくな目に合わないというのが俺の士官学校時代のイメージだ。それにこんな仕事だ、ローレンスやヨハンナ、他の同期もそうだがあまり親交を深めても業務に支障をきたす可能性もある。もっともこれからこの計画がどれほどの時間が掛かるのかわからない以上あいさつ程度はしておいたほうがいいのかもしれない。
しかしまさか同期が俺含めて3人も一緒になるとはやはりMSのパイロットというのは不足しているのかもしれないな。もっともマハの管轄である地上でMS戦があまり発生しない以上その経験を持つパイロットというのは限られてくる、おそらく俺が選ばれたのもその経験があるためであろう。ローレンス達がどうなのかまでは分からないが。
「アレックス!久しぶりね。あれから連絡もくれないなんてずいぶん冷たいのね。」
「そこまでの仲でもないだろ・・・それにローレンスとだって連絡は取ってなかったよ。」
「そうなんだよなぁ、こいつ俺にも連絡しないで、まったくこれだからむっつり君は困る。」
「・・・別にローレンスとヨハンナだって連絡なんて取りあってないだろ。」
「あら、私とローレンスはたまに連絡してたわよ、もしかして妬いてるの?」
「まさか。」
「ま、俺のほうからヨハンナに連絡取ってたんだけど、俺だとヨハンナ全然相手にしてくれないからなぁ」
「それよりさっき脳波検査のようなものをされたんだが、あれが何かわかるか?」
「ん?ああ、俺もやられたな。詳細はしらないが・・・ヨハンナは何か知っているか?」
「さあ、でもたぶんサイコミュの適正検査だと思うけど、あの機体のこともあるし、もしNT(ニュータイプ)適性があればその試験に協力してもらって新装備開発に役立てるつもりじゃない?」
あの機体・・・確かにここに来たときに一番最初に目を引かれた存在である。
なんでもプロジェクト・MMに関係のある機体だそうだが詳細は俺も聞いていない、だがその大きさは現在主力の小型MSどころか大型MSよりもさらに大きく40m近いサイズだそうだ。
「それに私は貴方たちよりも少し先に宇宙にいて、ジェイブスのスナイパーカスタムの試験もしてたのよ、あれにもOT(オールドタイプ)用のサイコミュが搭載されてたし、それの関係でNTがいればその人に試験してもらいたいんじゃない?」
OT用のサイコミュは既に開発はされているのだが、それはあくまでもOTでも使用できるというレベルに過ぎないのだ。まずどうしてもNTが使用した時よりも性能が落ちるのはまだいいとして、OTが使用した場合脳に損傷を与える危険性があるらしい。
そういえばサイコミュ兵器の代名詞ファンネルだが近年再び注目されているようだ。ファンネルはMSの小型化や対サイコミュ戦術の普及など様々な原因で戦場からしばらく姿を消していたのだが、ザンスカール戦争の時期ほどから再びその手のサイコミュを装備した機体が登場していた。
NTか、もし俺にその力があれば何をするのが正解なのだろうか・・・