旧ザンスカール軍拠点アベッハ
※サラ視点
みんな、みんな行ってしまった・・・
私はまた独りに・・・
ティンブレ、奴らはパパだけじゃなくてエドゥや他のみんなまで私から奪っていった。いやそんなことはさせない、私だってこのまま何もできない子供のままなわけじゃない。
私はパイロットスーツを着込み格納庫に向かった。そう、確かにここのゾロアットは全機行ってしまった、でもまだあれがある。そうあの運命の機体が・・・
「サラちゃんダメだ!危険すぎる、1機だけで何ができるっていうんだ!それにその機体は旧式も旧式・・・何もできずに殺されちまうぞ!」
「大丈夫です、私だってエドゥから操縦は一通り習って動かせるんですよ!それにこのままあいつらの思い通りになんて絶対にさせません!」
「でも!ああもう!言って聞くタイプじゃないって知ってたけど、仕方ない。でもその機体だけじゃ奴等に追いつけない、俺も付き合うよ。シノーペならまだ余ってるから、でもいいか付き合うのは途中までだからな!」
「ありがとう整備士さん、それにこの機体はガンダムなんです、奇跡だって起こせるはずです。」
ガンダム、昔アレックスから聞いた話ではいつの時代もガンダムは戦場で奇跡を起こしてきたって・・・
アレックス・・・あなたは今何をしているのだろう?私のことなんてもう忘れちゃったのかもしれない。あの頃はまだ子供で何もわかってなかったけど、彼には淡い気持ちを抱いていた・・・それだけは分かっていた。でもなんだかひどく昔の話に感じられる。
「えっと確か武器はマシンガンとサーベルにバルカン、これだけね・・・」
この機体には各所にハードポイントが設けられていて本来は任務によって異なるミッションパックが装備できるのだが展示されていた時には何も装備されていなかった。ついでに言えばマシンガンはここに来てからの追加装備の為この機体の本来の武装はバルカンとサーベルのみということになる。
「よし、シノーペの準備は完了だが、本当に行くんだな?・・・聞くだけ無駄か。」
「ごめんなさい巻き込んでしまって、でも私このまま何もしないなんて出来ないんです。」
「いや、いいんだ。よく考えれば俺だってエドゥの父親に借りがあるからな、今が返し時かもしれない。」
もうあいつらの好きにはさせない。私はやってみせる、私から全てが去っていくなら今度はそれを追いかける。
お願い、ガンダム・・・私に力を貸して、一度だけでいいから。
「F90Ⅱガンダムはサラ・ウィリアムズで行きます!」