宇宙 要塞カイラスギリー
何故だ、何故なんだ、何故君が・・・
俺はファンネルを操作しながらF90に近づく。しかしまた邪魔が入ってしまった。ゾロアットがもう1機こちらにライフルを発射しながら接近してきたのだ。
どいつもこいつも俺の邪魔をして・・・
「ええい!ファンネル!あのうるさいカトンボを撃ち落とせ!」
なんとかファンネルを回避していたがそれも限界がすぐに来たようで1発被弾してしまったようだ。このファンネルはジェネレーター内蔵型だ、その分威力も高い、あれで奴は戦闘不能だろう・・・あいつばかりに構ってはいられない。
そして俺は再びサーベルを構えF90を捉えた。
「サラ!何故だ!!君は父親を!!故郷を!!何をしたか解っているのか!!」
「違う!!私はやってない!!」
「・・・そうか、俺に嘘をつくのか、そういうことか!!」
「違うの!!待って!」
「なら言ってみるんだ!!この12年間君は何をしていた!!奴らと一緒にいたんだろ!?逃げ出しもせずに!!MSに乗れるなら逃げるチャンスなどいくらでもあったはずだ!!」
そうだ、そのはずだ・・・今まで奴等と一緒にいたということはそういうことだ。MSの操作まで教えられるほど奴等はサラのことを信用していたし実際にサラも逃げ出そうとはしなかったのだから。
何だったんだ、俺の今までは!!何のために・・・いや俺などどうでもいい、トーマスさんはどうなる!!これではあんまりじゃないか。
「みんな死んだ!死んだんだ!!トーマスさんも俺の父と母も!同級生のコニーもローラもジェフもジョージも!!君も全員知ってるはずだ!故郷に残った人はみんな死んだ!!」
「アレックス!!確かに私は残ったの、でもそれはティンブレじゃない、私がいたのはまた別の所で・・・」
「そんな言い訳!!」
いつの間にか涙が流れていた、いや確かに俺が勝手に君はそんな人間ではないと思っていただけなのかもしれない、よく言われることだが思い出は美化されるという・・・だがこれはそういうレベルの問題ではない。まさか君が親殺しと故郷を焼き払った連中の片棒を担いでいたなんて・・・
もはや容赦はしない、俺はサーベルをF90に振り下ろした。
F90は回避しようとしたが避けきれず右腕が切断された。
「ううっ!やめてアレックス!」
「・・・殺しはしないさ、ただ裁きは受けてもらう、投降するんだサラ!もうお終いだ。」
F90にサーベルを突き付け投降を促した。だがサラばかりに構っていたせいかまだ残っている敵機3機が俺に襲い掛かってきた。
「しつこいギロチンどもだ!たがが3機それもビームシールドもなしでこのクィン・マンサに!!」
俺は頭部バルカンを発射、口径が通常のMSよりも大きいこともあってか被弾したゾロアットが吹き飛びさらにファンネルの追撃で撃破された。
残り2機もファンネルの餌食になったようだ。
・・・が背後から接近してきた機体がもう1機、俺の機体に絡みついてきた、こいつはさっきの奴か!そんな状態の機体でまだやるか!!
「やってくれたなデカブツ!!ロペとアベッハのパイロットの仇は取らせてもらう!」
「なんだこいつ!自爆するつもりか!?」
「エドゥ!!駄目!!あなたがいないと私!!」
「させるか!」
俺は絡みついてきたゾロアットを振りほどく、そこまで難しいことではない、既にダメージの大きい機体となれば尚更だ。
「グゥッ!駄目か!!」
「引導を渡す、既に貴様らの時代は終わっている!あの世で好きなだけギロチンとバイクで遊ぶがいい!!」
だがまたしても邪魔が入ったようだ、クソッ、何だっていうんだ!?
「!?この感覚!!狙われている!!どこだ!?」
ファンネルだと!?俺の機体以外に搭載機が出てきたのか!?
「どこからだ!?・・・あそこか!!」
俺もファンネルを操作、ファンネル同士のドッグファイトが始まった。
ヨハンナ機のサイコミュ・センサーのインターバルが終わればあの機体などファンネルとスナイパーの十字砲火で・・・
しかしあの機体・・・一体何だ?クィン・マンサよりは小さいがそれでもかなり大型の機体だ、それも赤い。
「赤い彗星気取りかあいつ・・・、撤退していく!?まずい!!」
赤い機体のファンネルに手いっぱいでF90とゾロアットが逃げるのに対処できない、クソッ!!
ミノフスキー粒子濃度再度上昇だと!?敵のさらなる援軍か!?
いや違う、味方の、連邦軍の援軍か!!奴等、あれでは敵の撤退を助けるだけじゃないか!!役立たず共が!!