機動戦士ガンダム 宇宙世紀0180   作:NY15

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登場人物紹介10
クレト・スポンデ
62歳
木星帝国内務大臣
木星帝国の他の大臣を凌ぐ権力を持ち実質木星を仕切っているとされる男。
総統の信頼も厚くズィー機構と協力し地球圏へのレコンギスタを目論む。


Jupiter Attacks

木星

 

 準備は順調に進んでいる、ミノフスキードライブの技術のおかげで改良したサウザンジュピター級は以前とは比べ物にならない速さで地球圏へ進行が可能になった。レコンギスタ船団は間もなくその編成を終える。

 

 しかし困ったのはあのふざけた予言者のような女だ・・・今は何とか総統に接触できないようにしているのだが何故かあの女は総統に気に入られているようなのだ。

 

 我等が親愛なる総統閣下にも困ったものだ、あのような妄言を吐く者を信頼するなど・・・

 

 もしあれを聞けばここまで準備してきたレコンギスタ作戦を中止すると言い出しかねないかもしれない、まったく頭の痛いことだ。

 

 総統はやれよくわからない伝説やおとぎ話など本気で信じているフシがある、それを利用してあの預言者は総統に近づいたに違いない。

 

 それにしても馬鹿げた話だ、レコンギスタを実行すればエスパダの怒りに触れる?なんだそれは?作り話ならもう少し具体的にしてもらわなければ物笑いの種にすらならん。

 

 レコンギスタに懸念があるとすればそれは連邦軍のみ、それも弱体化し戦乱を回避し続け地球圏でぬくぬくもやしのように育ってきた現在の連邦に我々は止められん。ズィー機構のおかげでその最大の懸念事項のカイラスギリーすら除去できたのだ。最もレコンギスタが成功した後はあの時代遅れのジオンなぞ切り捨てるつもりなのだがな。

 

 だが油断は禁物であろう、かの偉大なるクラックス・ドゥガチ閣下ですら失敗したという・・・

 

 それにしてもこの作戦の為に建造された戦艦、このレコンギスタ船団の旗艦カウディーリョは素晴らしい艦だ、搭載されたこの防御システムも完璧、カイラスギリーと核以外ではこのシールドを突破することは不可能であろう。この画期的な防御システム、実弾ビーム両方に有効なローレンツ・フィールドを発生させるFEバリア―はまさに鉄壁、そしてそれはサウザンジュピター級と連携することによりさらに強固にそして広範囲に展開可能。もちろんMSも相当数搭載できる。

 

 そしてMSフーピテルも既に作戦に必要な数は量産済みだ。既に先行してズィー機構と合流した部隊が地球圏での運用試験も順調であるとの報告だ。

 

 しかし問題点が無いわけではない、仕方のないことだが敵のほうが物量が上な以上どうしても武装を充実させる必要がある。そのためフーピテル・ピトンは火力偏重気味であり扱いに苦労しているというのだ、確かにカタログ・スペックでは連邦軍のジェイブスを上回る、だがズィー機構の協力で実施した模擬戦でジェイブスと殆ど同スペックのイーディムという機体との戦闘ではあまり期待通りにはいかなかったようである。

 最も連邦軍のMS全てがジェイブスではない、場所によってはジャベリンはおろかジェムズガンが配備されている場合もあり、地上などはまだジェガンタイプを運用していると言うではないか。・・・いや、地上の連中はマハとか言う奴等だったか、まあ同じようなもだろう・・・

 

 


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