オズワルド・マイルズ
58歳
アナハイム社重役
月面 アナハイム・エレクトロニクス社直轄領 アナハイム
さて・・・ここまでは先生の筋書き通り問題はない。だが当初の予想よりも木星の連中が早く動くか・・・
しかし先生も残酷な人だ、目的の為ならどれだけ犠牲が出ようとも、いやその目的自体に犠牲が伴うと言ったほうが正しいのかもしれないな。
帝国も一時の儚い夢を見ているに過ぎない、結局人間はあれだけ地球から離れても重力に縛られているという事かもしれない。
先生の計画に抜かりはない、たとえ帝国が予想より早く行動を起こしたとしても・・・だが問題があるとすればむしろ帝国よりもあれのほうだろう。
だが先生のことだ、全て想定内であろう、いや、あるいはあれのせいで想定外な事態が発生してもそれはそれで先生にとっては問題ないのかもしれない・・・
それにもしどう転んでも我が社の利益になることに変わりはない。もしもの時の為に保険も打ってあるのだ。
まああまり考えすぎても仕方あるまい、今はあれよりも自機主力機に専念すべきか・・・例のコンセプトマシーン2機も間もなくロールアウトするだろう。
最も現在の時点で2号機よりも3号機のほうが既に有力になりつつある。
まあ一応データは取らなければどちらが採用になるかまだ分からんがな。
例の2機 XMM-02とXMM-03は自機主力機の為の検証機である。
両機ともジェガンタイプのフレームを流用し2号機がミノフスキードライブ内蔵型、3号機がミノフスキードライブを外付け式とし換装装備・・・いわばオプション装備として全面域に対応させようというコンセプトである。
これを元に自機主力機は製造されることであろう、その時はジェガンのフレームの流用ではなくまったくの新しい機体として
だが両機ともジェガンのフレームの流用とはいえ現行MSの性能を凌いでいる、新型の量産型ミノフスキードライブはかつてのようにドライブ内に封じ込めきれなくなった高エネルギー状態のミノフスキー粒子が漏れ出すという欠陥はもう無い。(この現象、光の翼は確かに強力な武装にもなるが大変癖の強い武装であるため不要と判断されたというのもある。)
そして機体だけではない、新型のマン・マシーン用ビームライフルは画期的でありその威力は他のライフルとは比べ物にならない、ビームシールドも貫通可能である。・・・このライフルが普及すればビームシールドは廃れて行くことになるかもしれない。
核融合炉にも改良が加えられており現行小型MSよりも遥かに核爆発の可能性を低減することにも成功した。
MSを超える機動兵器マン・マシーン・・・確かにそのスペックは名前負けはしていないようだ。