地球 ウェストバージニア チャールストン
あれから少しばかりの時間が経ったがチャールストンの現在は言葉では言い表せないほどの有様であり復興などまだまだ先の話であると実感させられた。
重機やトラックが何台も止まっており場所によっては軍が規制線を張り立ち入りが制限されている箇所も見受けられた。
実家のあった場所・・・懐かしい幼少期を過ごした全ては破壊されてしまったようだ。
それでも数名・・・学生時代の友人と連絡がついたのは俺の心を少し安堵させた。
故郷を離れていた者やそもそもチャールストンに現在住んでいなかった者など数人の友人の生存を知ったときの俺は思わず泣き出してしまいそうになった。
サラの事を話すかどうか迷ったが止めることにした・・・もちろん現在連邦政府が正確な報道を差し止めているという事もあるが俺自身がそのことを話すのが嫌だったのかもしれない。
クエゼリンもあの後無事に地球へ降下に成功し地上でヨハンナと合流することが出来た・・・二人そろって休暇も取得することが出来たので約束通り故郷にやってこれたのだ。
2号機と3号機はマハの地上テスト部隊へ引き渡すことになっており重力下でのテストはそちらが担当することになる、つまり新型機開発計画での俺たちの役目は一区切りついたという事だ。
そういえばミノフスキー技術関連の用語が増えすぎて似たような言葉があるためいくつかの用語が統合されることになるようだ。
なんでもミノフスキー技術を用いて飛行することは全てミノフスキー・フライトという単語に統合されることになるらしい。(その他にもミノフスキードライブとミノフスキークラフトと言う別のシステムがあるのだがその辺も統合されるかどうか議論されているようだ)
もはや原型すら残っていない家が存在した場所に立ちすくみその間頭の中には様々な思いが現れては消えていった。
ぽつりと水滴が頬を垂れる 涙ではない 確か予報では雨になっていたっけか・・・
隣にいたヨハンナが傘を差しだしてくれた・・・ここに来てからあまり会話をしていない、もっともそれも仕方ないのかもしれない。
「その・・・私もサラさんと話したわ・・・戦闘中だったから私も冷静じゃなかったけど・・・」
「そうか・・・君にサラはなんて言ったんだ?」
「私はやってないって・・・そう言ってた・・・」
「俺には・・・あの言葉が本当か嘘か正直判断がつかなくなってきた いや、常識的に考えれば嘘だと考えるのが普通なんだろうが・・・ヨハンナはどう思った?」
「私もあの言葉がまるっきり嘘だとは思えないような気がして・・・もっとも私はあの時が初対面だからサラさんの事詳しく知っているわけではないけれど・・・」
このことはいくら考えても答えなんて出ないであろう だが考えるのを止めることはできない
「ねぇアレックス・・・もしサラさんが戻ってきても私といてくれる?・・・ごめんなさい、やっぱり今のは忘れて・・・私がサラさんの代わりでもいいって言ったくせに・・・」
「君が俺の傍にいてくれるって言ったんだろ?たとえサラが戻ってこようが今の俺気持ちは変わらないさ。それに君をサラの代わりだなんて思ったことはない、だから・・・君は君のままで傍にいてほしいし俺もヨハンナと一緒に居たいと思ってる。」
「!!・・・その言葉信じていい?」
「ああ信じてくれていい、保証する。ヨハンナこそいなくならないでくれよ?」
「なら私がずっといてあげる!もう撤回は受け付けないからね?」