宇宙 月周辺宙域
※オーソシエ視点
もはやあの機体には飛び道具が無い 距離を取って徐々に甚振ってやってもいいのだがあまり時間をかけるのも得策ではないだろう まったくあのサイズのMSにIフィールドを搭載しているなど忌々しい。
こちらに背を向けて残骸に逃げ込んだ機体を追いかける、逃げ足だけは速いようだがこの私の機体を見てしまった以上生かして返さないほうがいいだろう もっとも画像解析をしたところでどこの所属かまでは掴めないであろうが・・・
奴めどこに行った、そこか!?
私はビームガンを連射する たとえ効かなくても命中すればIフィールドが発光して居場所が判明するだろう それにIフィールドはエネルギー消費が激しいはずだ・・・被弾し続ければ使用不能に陥るだろう。
連射されたビームガンは相手の機体に命中することは無かった いや正確には敵はそこにはいなかったのだ
Iフィールドが使用不能になったのか!?いや違う あれはビームサーベル!?
馬鹿な 唯一残ったであろう武器を囮に使って捨てただと!?一体何のつもりだ!?まさか今の隙に逃げ出すというわけではないだろう・・・こちらのスピードから逃げられるわけがない、敵もそこまで馬鹿なはずは・・・
その時だった 敵が私の前に再び姿を現したのは その敵機の腕には存在しないはずの武器が握られていた
「なに!?馬鹿な!?」
ビームシールドを展開させる なんとか間に合うがシールドにビームが直撃する・・・貫通はしなかったがこの衝撃は通常のビームライフルではない!
その隙を敵は見逃さなかった 再びサーベルを手に取りこちらに斬りつけてきたのだ
回避が間に合わん!そうか!ああも簡単にサーベルを囮にできたのは予備が存在していたからという事か!!
しかしあのビーム火器はいったいどこから・・・いやそれよりもこちらのダメージが問題だ 致命傷ではないが少なくないダメージを受けてしまった・・・もろにサーベルが直撃した割には少ないダメージと言えるかもしれないが。
クソ!私とジュピターに傷をつけるとは・・・仕方あるまい、今ここでやられるわけにはいかない 確かにこのまま戦えば私の勝つ確率は高いであろう だが負ける確率も低くはないのだ・・・
どうせ私の所属などわかりはしない だがしかしここで撃墜されて解析されてしまってはそうはいかない あの補給艦からはもう情報は引き出せないであろうから逃げるのがベストか
いいわ、今回は貴方の勝ちということで・・・借りを返す機会は作戦が成功してからいくらでもあるものね。
※ローレンス視点
何とか撃退できた 本当に幸運だった・・・やられた味方のジェムズガンが装備していたメガ・ビーム・バズーカが逃げ込んだ残骸の所に漂って来たのは・・・
「よしもう大丈夫だぞ・・・おいヨハンナ?おい!?」
返事がない どうしたんだ?コックピットのスペース的にきついが俺は立ち上がり前のシートをのぞき込む
「嘘だろ!?まさか・・・」
ヨハンナの体に深々と破片が突き刺さっていた ノーマルスーツに血が滲んでいる。
頭の中が真っ白になった どうしたらいい?脈があるか確認を・・・スーツ越しにはそれは出来ない
とにかく早く基地に戻らないと・・・頼む 生きていてくれ 間に合ってくれ
クソッ!!SFSが破壊されていなければもっとスピードが出るのだが・・・
何やってんだよ、君はこんなところで・・・もし最悪の事態になったら俺はあいつになんて説明すればいいんだ・・・俺にそんな役目やらせないでくれよ 頼むから生きていてくれ・・・