例のMS襲撃テロ事件の報告を済ませ俺は少しばかり待機を命じられていた。
マハニューヤーク支局は現在かなり混乱しており、ニューヤークに日常が戻るまでにはまだもうしばらくかかるであろう。
襲撃したMSは2機だけらしく、もう1機も鎮圧されたらしい。もう1機のMSの機種はゾロだったようだ。
そのゾロもテロリストの機体だからなのかビームローターなどの装備は稼働していなかったらしい。ビームライフルも装備していなかったようだ。
今回の件、俺はけっこう注目されたようだ。小型MSのゾリディアをジェムソンで鎮圧できたというのはかなりの活躍と言えるだろう。
こういう形で注目されるのはいいことだ。出世も早まるかもしれない、出世できれば俺の権限も増える。
あとはあの機体の解析を待つばかりだ。何かしら出てほしいところだが、あまり期待しないほうがいいかもしれないな。
しかしジェムソンでは小型MS相手には厳しいと言わざるを得ない。せめてジェイブスとは言わないまでもジャベリンを地上にまわしてくれたらどんなにいいか・・・
いやその一番新しいMSであるジェイブスもはっきり言って旧式になってきているのがだが。そりゃそうか・・・いま連邦以外で新型のMSを開発できるところなんてないからな。連邦も新型を開発するよりも既存の機体の延命で済ませようとするのはわかる。
俺はそんなことを考えていると俺が待機している部屋の扉が勢いよく開き同僚がいかにも焦っているというような感じで入ってきた。
「おい聞いたか!」
「いや?また何かあったか?」
「そのまたが起きたようだ。テレビをつけてみろよ」
そう言われて俺はテレビのリモコンに手を伸ばし電源を入れた。
「~では民間人含めかなりの犠牲者が出ている模様です。えー・・・只今入りました情報によりますと政府閣僚にも犠牲者が数人出ている模様、ここアデレードの連邦議会を狙ったテロでトーマス・ウィリアムズ事務次官他多数の死者が出ている模様です。」
そのニュースを聞いた俺は耳を疑った。手の力が抜けて持っていたリモコンが床に落下した。
「まじかよなぁこれ、ニューヤークとアデレードで同時にテロなんて、同じ組織の連中かもな」
同僚が話しかけてきたが、俺はそれに反応できなかった。しかし続けて入ってきたテレビのニュースのあるフレーズに現実に呼び戻された。
「今回のアデレード及びニューヤークの事件での犯行声明が出ました!今回のテロ事件を引き起こしたのはザンスカール系残党組織ティンブレを名乗っており・・・」
ザンスカール・・・奴らはどこまでも俺を・・・
俺は壁に拳を叩き付けた。
同僚は何やら心配そうに話しかけてくるが、その内容は俺の耳に入ってこなかった。