宇宙 サイド5 リボーセツルメント
ガイア・・・ギア?
それがこの機体の名前・・・それに私に資格があるって一体どういう事なのかさっぱり分からない。
しかもいきなりこれが私のものと言われても正直困る はっきり言って面倒ごとを背負わされたようなものなのだ。
初老の男性は私たちに背を向けてこの場を立ち去ろうとする
「ねぇ!ちょっと・・・まだ話は!!」
しかし私が引き留めてもそれを無視するように彼は立ち去ってしまったのだ。
「リンダお姉ちゃん・・・これ、どうしよう?」
さて本当に困ってしまった 本当なら警察か軍に通報するのがいいと思うけどそれだと私たちがここに来ていたことが問題になる・・・この場所は立ち入り禁止なのだから
ならばこのままにしておくというのがいいと思う 仮に暫くしてからこれが発見されるような事態になっても私達にはもう無関係だ うん それがいい
念のため私は先ほどの扉の前の端末と電源レバーをハンカチで拭いておく 一応指紋を残さないほうがいいと思ったからである。
私たちは足早に格納庫を後にした 帰り道ビリーはなんだか興奮した様子であったようだ 男の子というのは皆ああいうものが好きなんだろうか?私も男だったらまた違った選択をしたのだろうか?
「あれ、一体どこのモビルスーツだろ?あれ?マンマシーンって言うんだっけか?昔の連邦軍の機体なのかも・・・それにあのタイプの頭は確かガンダムっていうMSに似ていたかも・・・」
「そう・・・でもそれにしてもあの人は一体何だったのかしら?」
「さぁ分かんないよ。でもよかったの?あれをあのままじゃすぐ近いうちにまたマイクの奴あたりがあの場所に行って見つけちゃうかも・・・」
「それならそれでいいと思う・・・子供なら警察もそこまでお咎めは無いだろうし。」
「そっか・・・まあマイクの奴が通報するとも限らないしそれにもし通報するようでも警察に怒られるのはマイクの奴だもんね!」
この話をサラお祖母ちゃんにしたほうがいいだろうか?いや・・・辞めておこう 変に心配させたくはない。
それからビリーとは別れて私はようやく自分の家に帰ることが出来た しかし自室に入りベッドに寝転がっても私はなんだか落ち着くことが出来なかったのだ なんだろう・・・胸騒ぎがする、というよりこれは嫌な予感というかそんな感覚があるのだ。たぶん疲れているせいだと思う・・・きっとそうだろう 先ほどの件のせいできっと気持ちが高ぶっているからそんな感覚がするのだろう
私はそう自分に言い聞かせた なんだか疲れた 急速に襲い来る睡魔に私は抗うことは出来なかったのだ。
※ビリー視点
僕はあの洞窟で見つけた機体についてネットで調べてみることにした 幸いにもハロが自動撮影モードであの機体の写真を何枚か撮影してくれていたようなのだ。ネットで詳しい人に聞けば何かわかるかもしれない
僕もMSは好きだけどすごい詳しいというわけじゃない 今の議会軍の主力MSであるブグやスピアヘッド辺りは見ればわかるけど・・・それにしてもあの機体はかなり大型だった・・・20m以上は確実だと思う。
僕は早速先ほどの機体の画像を掲示板にアップしてみた すると直ぐに何件かのコメントが返ってきたのだ
「ん?なになに・・・シールドの表面のマーキングは昔のアムロ・レイっていう人のパーソナルマークと同じなのか・・・こっちのコメントは機体についてだな・・・」
やはりネットにはこの手の情報について詳しい人が沢山いたようだ
えー、どうやらこの機体の構造上簡易的な可変システムを有する可能性が高いだってか・・・あとはやはりその目立つ頭部に対してのコメントが沢山寄せられていた。しかし例の機体名 ガイア・ギアという名前が挙がることは無くもしこの画像が本物であるならば旧連邦時代に製造された試作のガンダムタイプではないかという考察がなされていたのだ。
その後の掲示板は僕の予想以上に盛り上がっていたようだが結局この機体が何であるのかは分からず終いだった。