後書きでお知らせがあるので最後までご覧ください!
それでは本編、お楽しみください!
私は頷き、話を再開するよう求める。
(見妖社がどういうものかはお分かりになられましたか?)
「は、はい……」
まあまだ信じがたい出来事だが。
(んじゃあ次は私について説明します)
ふむ。確かすきとお?とか言っていたような。
(えっとですね、私の名前が漉き十だと言うのはお話したと思うんですが、漉き十がどんな妖怪なのか、お話ししていきたいと思います。
漉き十は近世や近代の書物では十本の手で紙を漉く妖怪とされていますが、本来は違います。古代、正確には平安時代の頃の書物には、半透明の煙のようなものとして描かれており、こちらが正解です)
──ほうほう。平安時代には半透明な煙だったのに、近世になると手が十本生えて、紙を漉けるようになった、ということか。
私は150字を30字程度にまとめ、うんうんと頷く。
(違います違います!!)
──え?違うの?
(平安時代の書物には本当の姿が描かれてしまったんです。しかし、なんとか見妖社のメンバーや大陰陽師、安倍晴明様の力を借りて、近世近代に伝わる姿へと変えたのです)
──描かれてしまった……?
私はその言い回しに疑問を覚える。
(おっ、よくお気づきになられましたね)
私はすっかり冷めてしまったかぼちゃの煮物をラップをかけて冷蔵庫に入れるとまた座る。
(実は、平安時代初期にも同じようなことがあり、その時は「妖怪新録」という名で、京を中心に私たちの本当の姿が知られてしまっていたんです。京では大変な騒ぎとなり、それを鎮めるのには本当に苦労しました……。さて、)
──おっとまだ本題じゃなかったのか。
私は慌てて正座する。
(漉き十が「すきとお」と呼ばれる理由。それはまあ透き通っているからだと思われます)
──シンプル過ぎる!
(美樹様もそう思われますよね。でもそのおかげで十本の手で紙を漉く、という偽の設定を作れたのでまあいいんじゃないですか?)
──ポジティブ過ぎて羨ましい……。
(まあそんなわけで、漉き十についてはこのくらいで終わりましょうかね)
──へえ……。とりあえず妖怪はポジティブだと言うことが分かった。
(そうとは限りませんよ。まあ、また来ますんで。もう夜も遅いですし。ではでは)
するともう、彼の声は聞こえなくなった。
《補足説明:漉き十》
前話で漉き十は真怪に分類されていると本人が話していたが、井上博士の分類の意味そのままに捉えると、漉き十は仮怪である。その正体は単なる煙だ。
なぜ仮怪なのに真怪と分類されたのか、それはそのうち分かるはずだ。
というわけでいかがだったでしょうか!
感想・評価などお待ちしております。
さて、今日明日、大分でキャンプをしてきます!というわけで明日の小説の投稿情報はありません。ただし、カクヨムで夕方頃に投稿できるよう予約しておくので、毎日投稿が途切れることはありません☆
それではまた明日の小説でお会いしましょう!サラダバーー☆